(恩給法中改正法律)
法令番号: 法律第三十四號
公布年月日: 昭和17年2月20日
法令の形式: 法律
朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル恩給法中改正法律ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十七年二月十九日
內閣總理大臣兼陸軍大臣 東條英機
文部大臣 橋田邦彦
農林大臣兼拓務大臣 井野碩哉
厚生大臣 小泉親彥
司法大臣 岩村通世
海軍大臣 嶋田繁太郞
外務大臣 東郷茂德
遞信大臣 寺島健
大藏大臣 賀屋興宣
商工大臣 岸信介
鐵道大臣 八田嘉明
內務大臣 湯澤三千男
法律第三十四號
恩給法中左ノ通改正ス
第二十三條第二號中「看守、」ノ下ニ「敎導、」ヲ加ヘ同條第三號ヲ左ノ如ク改ム
三 消防士補、消防機關士補及判任官ノ待遇ヲ受クル消防手
第二十五條第四號但書ヲ左ノ如ク改ム
但シ左ノ場合ニ於テハ之ヲ轉任ト看做ス
(イ) 巡査又ハ判任官ノ待遇ヲ受クル消防手警部補、消防士補又ハ消防機關士補ニ任シタルトキ
(ロ) 警部補、消防士補又ハ消防機關士補巡査又ハ判任官ノ待遇ヲ受クル消防手ニ就職スルトキ
(ハ) 看守又ハ敎導副看守長ニ任シタルトキ
(ニ) 副看守長看守又ハ敎導ニ就職スルトキ
第二十六條第四號但書ヲ左ノ如ク改ム
但シ警部補、消防士補、消防機關士補若ハ副看守長他ノ官ニ轉シ又ハ他ノ官ヨリ警部補、消防士補、消防機關士補若ハ副看守長ニ轉シタルトキハ之ヲ退職ト看做ス
第三十二條 戰爭又ハ戰爭ニ準スヘキ事變ニ際シ公務員其ノ職務ヲ以テ戰務ニ服シタルトキハ其ノ期間ノ一月ニ付三月以內ヲ加算ス
戰爭又ハ戰爭ニ準スヘキ事變、加算ノ程度、加算ノ認メラルヘキ期間及地域竝戰務ノ範圍ハ勅裁ヲ以テ之ヲ定ム
第四十八條第一項第二號中「戰地ニ於テ」ヲ「勅令ヲ以テ指定スル地域ニ於テ」ニ改ム
第五十九條ノ二第一項第二號ヲ左ノ如ク改ム
二 前號ニ規定スル場合以外ノ場合ニ於テ退職前一年內ニ昇給アリタルトキハ其ノ昇給ノ直前ノ昇給ノ時ヨリ退職ノ時迄ニ二年以上ヲ經過シタル場合ニ限リ前號ノ規定ヲ準用ス
第七十二條ニ左ノ一項ヲ加フ
公務員又ハ之ニ準スヘキ者ノ死亡後認知ノ裁判アリテ公務員又ハ之ニ準スヘキ者ノ子トシテ認知セラレタル者ハ第一項ノ規定ノ適用ニ付テハ公務員又ハ之ニ準スヘキ者ノ死亡ノ時ヨリ之ト同一戶籍內ニ在リタルモノト看做ス
第七十四條ノ二第一項ヲ左ノ如ク改ム
第七十二條第三項ノ規定ニ依リ公務員又ハ之ニ準スヘキ者ノ遺族ト看做サレタル者ニ給スル扶助料ハ委託又ハ郵便ニ依ル戶籍屆出ノ受理ノ日ヨリ、同條第四項ノ規定ニ依リ公務員又ハ之ニ準スヘキ者ノ遺族ト看做サレタル者ニ給スル扶助料ハ認知屆出ノ受理ノ日ヨリ之ヲ給ス
第七十五條第二項中「前項」ヲ「第一項」ニ改メ同條第一項ノ次ニ左ノ一項ヲ加フ
公務員カ死亡ノ際二級以上昇級シタル場合ニ於テ前項第二號又ハ第三號ノ規定ニ依リ別表第五號表又ハ第六號表ノ率ヲ乘スヘキトキハ當該公務員ノ死亡ノ際一級昇級シタルトキ乘スヘキ率ヲ乘ス
同條ニ左ノ一項ヲ加フ
前項ノ規定ニ依リ別表第八號表ノ率ヲ乘シタル金額ヲ加給シタル扶助料年額カ在職年數及死亡ノ原因同一ニシテ上位ノ階等ノ公務員又ハ之ニ準スヘキ者ノ遺族ニ給スヘキ扶助料年額ニ遺族ノ員數同一ナル場合ノ同表ノ率ヲ乘シタル金額ヲ加給シタル金額ヲ超ユルトキハ其ノ超過額ヲ減シタル金額ヲ以テ其ノ扶助料年額トス
第九十一條第二項中「關東局職員」ヲ「關東局部內ノ職員」ニ改ム
別表第五號表ヲ左ノ如ク改ム
第五號表
階等
將官
佐官
大尉
中尉
少尉
准士官
曹長一等兵曹
軍曹二等兵曹
伍長三等兵曹
陸軍兵長
海軍一等兵
陸軍上等兵
海軍二等兵
陸軍一等兵
海軍三等兵
陸軍二等兵
海軍四等兵
親任
勅任
奏任
判任
三等乃至五等
六等
七等
八等
九等
一等
二等
三等
四等
親任待遇
奏任待遇
判任待遇
二四
二八
二九
三一
三三
三九
四一
四三
四八
五一
五一
五一
五一
別表第六號表ヲ左ノ如ク改ム
第六號表
階等
將官
佐官
大尉
中尉
少尉
准士官
曹長一等兵曹
軍曹二等兵曹
伍長三等兵曹
陸軍兵長
海軍一等兵
陸軍上等兵
海軍二等兵
陸軍一等兵
海軍三等兵
陸軍二等兵
海軍四等兵
親任
勅任
奏任
判任
三等乃至五等
六等
七等
八等
九等
一等
二等
三等
四等
親任待遇
奏任待遇
判任待遇
一九・二
二〇・八
二二・四
二三・二
二四・八
二六・四
三一・二
三二・八
三四・四
三八・四
四〇・八
四〇・八
四〇・八
別表第八號表ヲ左ノ如ク改ム
第八號表
階等
遺族の員數
親任
勅任
奏任
判任
三等乃至五等
六等乃至九等
一等
二等
三等
四等
勅任待遇
奏任待遇
判任待遇
將官
佐官
尉官
准士官
下士官
三人
〇・五
一・〇
二・〇
二・〇
二・五
二・五
遺族ノ員數三人ヲ超ユル場合ノ率ハ三人ノ場合ノ率ニ三人ヲ超ユル一人ニ付親任勅任ノ者、勅任待遇及將官ノ者ノ遺族ニ給スヘキ扶助料ニ在リテハ〇・五割、高等官三等乃至五等ノ者、同待遇者及左官ノ者ノ遺族ニ給スヘキ扶助料ニ在リテハ〇・七五割、高等官六等以下ノ者、同待遇者及尉官以下ノ者ノ遺族ニ給スヘキ扶助料ニ在リテハ一・〇割ヲ加ヘタル率トス
附 則
第一條 本法施行ノ期日ハ各規定ニ付勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第二條 本法施行前ノ在職ニ付在職年ヲ計算スル場合ニ於テ其ノ加算年ニ付テハ仍從前ノ例ニ依ル
本法施行前從前ノ規定ニ依ル戰地ニ於テ流行病ニ罹リタル公務員ニ付テハ仍從前ノ例ニ依ル
第三條 本法施行前給與事由ノ生ジタル恩給ニ付退職前一年內ノ俸給ノ總額ヲ計算スル場合ニ於テハ仍從前ノ例ニ依ル
第四條 本法施行ノ際現ニ從前ノ規定ニ依リ扶助料ヲ受ケ又ハ受クベキ者ニシテ本法所定ノ金額ヲ受ケザルモノニハ當該金額ニ其ノ金額ト本法所定ノ扶助料ノ金額トノ差額ヲ勅令ノ定ムル所ニ依リ增給ス
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル恩給法中改正法律ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十七年二月十九日
内閣総理大臣兼陸軍大臣 東条英機
文部大臣 橋田邦彦
農林大臣兼拓務大臣 井野碩哉
厚生大臣 小泉親彦
司法大臣 岩村通世
海軍大臣 嶋田繁太郎
外務大臣 東郷茂徳
逓信大臣 寺島健
大蔵大臣 賀屋興宣
商工大臣 岸信介
鉄道大臣 八田嘉明
内務大臣 湯沢三千男
法律第三十四号
恩給法中左ノ通改正ス
第二十三条第二号中「看守、」ノ下ニ「教導、」ヲ加ヘ同条第三号ヲ左ノ如ク改ム
三 消防士補、消防機関士補及判任官ノ待遇ヲ受クル消防手
第二十五条第四号但書ヲ左ノ如ク改ム
但シ左ノ場合ニ於テハ之ヲ転任ト看做ス
(イ) 巡査又ハ判任官ノ待遇ヲ受クル消防手警部補、消防士補又ハ消防機関士補ニ任シタルトキ
(ロ) 警部補、消防士補又ハ消防機関士補巡査又ハ判任官ノ待遇ヲ受クル消防手ニ就職スルトキ
(ハ) 看守又ハ教導副看守長ニ任シタルトキ
(ニ) 副看守長看守又ハ教導ニ就職スルトキ
第二十六条第四号但書ヲ左ノ如ク改ム
但シ警部補、消防士補、消防機関士補若ハ副看守長他ノ官ニ転シ又ハ他ノ官ヨリ警部補、消防士補、消防機関士補若ハ副看守長ニ転シタルトキハ之ヲ退職ト看做ス
第三十二条 戦争又ハ戦争ニ準スヘキ事変ニ際シ公務員其ノ職務ヲ以テ戦務ニ服シタルトキハ其ノ期間ノ一月ニ付三月以内ヲ加算ス
戦争又ハ戦争ニ準スヘキ事変、加算ノ程度、加算ノ認メラルヘキ期間及地域並戦務ノ範囲ハ勅裁ヲ以テ之ヲ定ム
第四十八条第一項第二号中「戦地ニ於テ」ヲ「勅令ヲ以テ指定スル地域ニ於テ」ニ改ム
第五十九条ノ二第一項第二号ヲ左ノ如ク改ム
二 前号ニ規定スル場合以外ノ場合ニ於テ退職前一年内ニ昇給アリタルトキハ其ノ昇給ノ直前ノ昇給ノ時ヨリ退職ノ時迄ニ二年以上ヲ経過シタル場合ニ限リ前号ノ規定ヲ準用ス
第七十二条ニ左ノ一項ヲ加フ
公務員又ハ之ニ準スヘキ者ノ死亡後認知ノ裁判アリテ公務員又ハ之ニ準スヘキ者ノ子トシテ認知セラレタル者ハ第一項ノ規定ノ適用ニ付テハ公務員又ハ之ニ準スヘキ者ノ死亡ノ時ヨリ之ト同一戸籍内ニ在リタルモノト看做ス
第七十四条ノ二第一項ヲ左ノ如ク改ム
第七十二条第三項ノ規定ニ依リ公務員又ハ之ニ準スヘキ者ノ遺族ト看做サレタル者ニ給スル扶助料ハ委託又ハ郵便ニ依ル戸籍届出ノ受理ノ日ヨリ、同条第四項ノ規定ニ依リ公務員又ハ之ニ準スヘキ者ノ遺族ト看做サレタル者ニ給スル扶助料ハ認知届出ノ受理ノ日ヨリ之ヲ給ス
第七十五条第二項中「前項」ヲ「第一項」ニ改メ同条第一項ノ次ニ左ノ一項ヲ加フ
公務員カ死亡ノ際二級以上昇級シタル場合ニ於テ前項第二号又ハ第三号ノ規定ニ依リ別表第五号表又ハ第六号表ノ率ヲ乗スヘキトキハ当該公務員ノ死亡ノ際一級昇級シタルトキ乗スヘキ率ヲ乗ス
同条ニ左ノ一項ヲ加フ
前項ノ規定ニ依リ別表第八号表ノ率ヲ乗シタル金額ヲ加給シタル扶助料年額カ在職年数及死亡ノ原因同一ニシテ上位ノ階等ノ公務員又ハ之ニ準スヘキ者ノ遺族ニ給スヘキ扶助料年額ニ遺族ノ員数同一ナル場合ノ同表ノ率ヲ乗シタル金額ヲ加給シタル金額ヲ超ユルトキハ其ノ超過額ヲ減シタル金額ヲ以テ其ノ扶助料年額トス
第九十一条第二項中「関東局職員」ヲ「関東局部内ノ職員」ニ改ム
別表第五号表ヲ左ノ如ク改ム
第五号表
階等
将官
佐官
大尉
中尉
少尉
准士官
曹長一等兵曹
軍曹二等兵曹
伍長三等兵曹
陸軍兵長
海軍一等兵
陸軍上等兵
海軍二等兵
陸軍一等兵
海軍三等兵
陸軍二等兵
海軍四等兵
親任
勅任
奏任
判任
三等乃至五等
六等
七等
八等
九等
一等
二等
三等
四等
親任待遇
奏任待遇
判任待遇
二四
二八
二九
三一
三三
三九
四一
四三
四八
五一
五一
五一
五一
別表第六号表ヲ左ノ如ク改ム
第六号表
階等
将官
佐官
大尉
中尉
少尉
准士官
曹長一等兵曹
軍曹二等兵曹
伍長三等兵曹
陸軍兵長
海軍一等兵
陸軍上等兵
海軍二等兵
陸軍一等兵
海軍三等兵
陸軍二等兵
海軍四等兵
親任
勅任
奏任
判任
三等乃至五等
六等
七等
八等
九等
一等
二等
三等
四等
親任待遇
奏任待遇
判任待遇
一九・二
二〇・八
二二・四
二三・二
二四・八
二六・四
三一・二
三二・八
三四・四
三八・四
四〇・八
四〇・八
四〇・八
別表第八号表ヲ左ノ如ク改ム
第八号表
階等
遺族の員数
親任
勅任
奏任
判任
三等乃至五等
六等乃至九等
一等
二等
三等
四等
勅任待遇
奏任待遇
判任待遇
将官
佐官
尉官
准士官
下士官
三人
〇・五
一・〇
二・〇
二・〇
二・五
二・五
遺族ノ員数三人ヲ超ユル場合ノ率ハ三人ノ場合ノ率ニ三人ヲ超ユル一人ニ付親任勅任ノ者、勅任待遇及将官ノ者ノ遺族ニ給スヘキ扶助料ニ在リテハ〇・五割、高等官三等乃至五等ノ者、同待遇者及左官ノ者ノ遺族ニ給スヘキ扶助料ニ在リテハ〇・七五割、高等官六等以下ノ者、同待遇者及尉官以下ノ者ノ遺族ニ給スヘキ扶助料ニ在リテハ一・〇割ヲ加ヘタル率トス
附 則
第一条 本法施行ノ期日ハ各規定ニ付勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第二条 本法施行前ノ在職ニ付在職年ヲ計算スル場合ニ於テ其ノ加算年ニ付テハ仍従前ノ例ニ依ル
本法施行前従前ノ規定ニ依ル戦地ニ於テ流行病ニ罹リタル公務員ニ付テハ仍従前ノ例ニ依ル
第三条 本法施行前給与事由ノ生ジタル恩給ニ付退職前一年内ノ俸給ノ総額ヲ計算スル場合ニ於テハ仍従前ノ例ニ依ル
第四条 本法施行ノ際現ニ従前ノ規定ニ依リ扶助料ヲ受ケ又ハ受クベキ者ニシテ本法所定ノ金額ヲ受ケザルモノニハ当該金額ニ其ノ金額ト本法所定ノ扶助料ノ金額トノ差額ヲ勅令ノ定ムル所ニ依リ増給ス