(工作機械製造事業法施行令中改正ノ件)
法令番号: 勅令第九百八十九號
公布年月日: 昭和16年11月19日
法令の形式: 勅令
朕工作機械製造事業法施行令中改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十六年十一月十八日
內閣總理大臣兼內務大臣 陸軍大臣 東條英機
海軍大臣 嶋田繁太郞
大藏大臣 賀屋興宣
商工大臣 岸信介
勅令第九百八十九號
工作機械製造事業法施行令中左ノ通改正ス
第四條 削除
第五條ノ二 工作機械製造事業法第四條第一項ノ規模ハ一ノ工場ニ於テ設備タル工作機械二百臺ヲ備フルモノトス但シ命令ノ定ムル工作機械ヲ製造スル者ニ在リテハ其ノ製造ニ用フル設備タル工作機械五十臺ヲ備フルモノトス
前項ニ規定スル設備タル工作機械ハ第一條ニ規定スル工作機械トス
第六條第一項中「工作機械製造會社」ヲ「工作機械製造事業者」ニ、「十臺以上」ヲ「五臺以上」ニ改ム
第七條ノ二第一項中「各事業年度ノ資本金額」ヲ「法人ノ各事業年度ノ資本金額」ニ、「拂込株式金額」ヲ「拂込ミタル株金額又ハ出資金額」ニ改ム
第七條ノ四第一項中「當該事業年度ノ月數」ヲ「法人ニ在リテハ當該事業年度ノ月數、個人ニ在リテハ其ノ年ノ營業ノ期間ノ月數」ニ改メ同條ヲ第七條ノ五トス
第七條ノ四 工作機械製造事業法第七條第二項ノ個人ノ各年ノ資本金額ハ前年中各月末ニ於ケル固定資本及運轉資本ノ月割平均ヲ以テ之ヲ計算ス
前項ノ固定資本ハ直接ニ工作機械製造事業ノ用ニ供スル土地、家屋其ノ他ノ工作物、機械、器具等ノ價額ニ依リ之ヲ計算ス
前條ノ規定ハ個人ノ資本金額ノ計算ニ之ヲ準用ス
第八條 工作機械製造事業法第七條ノ規定ニ依リ所得稅又ハ法人稅ノ免除ヲ受ケントスル者ハ所得稅法第三十四條又ハ法人稅法第十八條ノ規定ニ依リ所得又ハ資本ヲ申吿スルトキ其ノ旨所轄稅務署ニ申請スベシ
前項ノ場合ニ於テ所得稅又ハ法人稅ノ免除ヲ受クル事業ヨリ生ズル所得ト其ノ他ノ所得トヲ有スルトキハ之ヲ區別シタル計算書ヲ添附スベシ
第八條ノ二 工作機械製造事業法第七條ノ規定ニ依リ營業稅ノ免除ヲ受ケントスル者ハ營業稅法第十五條又ハ第十六條ノ規定ニ依リ純益金額ヲ申吿スルトキ其ノ旨所轄稅務署ニ申請スベシ
前項ノ場合ニ於テ營業稅ノ免除ヲ受クル事業ヨリ生ズル純益ト其ノ他ノ純益トヲ有スルトキハ之ヲ區別シタル計算書ヲ添附スベシ
第八條ノ三 工作機械製造事業法第十條第一項ノ工作機械製造事業者タル株式會社ハ其ノ設備ガ第五條ノ二ニ規定スル規模以上ノモノトス
第十三條第一項中「工作機械製造會社」ヲ「工作機械製造事業者タル株式會社」ニ改ム
第十五條第二項中「工作機械製造會社」ヲ「工作機械製造事業者」ニ改ム
第十八條 工作機械製造事業法第十三條ノ工作機械製造事業ハ第五條ノ二ニ規定スル規模以上ノ設備ヲ以テ營ムモノトス
第十九條 工作機械製造事業法第二十一條第一項ノ規定ニ依リ補償スベキ損失ハ通常生ズベキ損失ニ限ル
損失ノ補償ヲ請求セントスル者ハ其ノ損失ガ工作機械製造事業法第十九條ノ二ノ規定ニ依ル設備ノ擴張、改良又ハ變更ノ命令ニ因リ生ジタルモノナルトキハ當該設備ノ使用ヲ廢止シタル後、同條ノ規定ニ依ル硏究、試作其ノ他製造ニ關スル命令若ハ工場ノ移轉ノ命令又ハ同法第二十條ノ規定ニ依ル命令ニ因リ生ジタルモノナルトキハ當該命令事項ノ履行ヲ終リタル後之ヲ請求スベシ但シ當該命令ヲ爲シタル商工大臣、陸軍大臣又ハ海軍大臣ノ定ムル所ニ依リ損失ノ生ジタル都度又ハ法人ニ在リテハ每營業年度ノ終リタル後、個人ニ在リテハ每年末之ヲ請求スルコトヲ得
第二十條 商工大臣工作機械製造事業法第二十一條ノ三又ハ第二十一條ノ四ノ規定ニ依ル命令ヲ爲ス場合ニ於テハ費用ノ負擔又ハ對價ニ付關係者間ニ於テ協議ヲ爲スベキ期間ヲ指定ス
前項ノ期間內ニ協議ヲ爲スコト能ハズ又ハ協議調ハザルトキハ關係者ハ其ノ期間終了後商工大臣ニ工作機械製造事業法第二十一條ノ五ノ規定ニ依ル裁定ノ申請ヲ爲スコトヲ得
商工大臣第一項ノ命令ヲ爲シタルトキハ其ノ旨ヲ命令ヲ受ケタル者ノ相手方ニ通知スベシ
第二十一條 商工大臣工作機械製造事業法第二十一條ノ六第一項ノ規定ニ依ル命令ヲ爲ス場合ニ於テハ讓渡價格其ノ他ノ讓渡ノ條件ニ付關係者間ニ於テ協議ヲ爲スベキ期間ヲ指定ス
前項ノ期間內ニ協議ヲ爲スコト能ハズ又ハ協議調ハザルトキハ關係者ハ其ノ期間終了後商工大臣ニ工作機械製造事業法第二十一條ノ六第二項ノ規定ニ依ル裁定ノ申請ヲ爲スコトヲ得
商工大臣第一項ノ命令ヲ爲シタルトキハ其ノ旨ヲ命令ヲ受ケタル者ノ相手方ニ通知スベシ
第二十二條 商工大臣工作機械製造事業法第二十一條ノ七第二項ノ規定ニ依リ器具又ハ機械ノ讓渡又ハ賃貸ノ決定ヲ爲ストキハ其ノ決定ニ於テ讓渡價格又ハ賃貸料及其ノ支拂ノ時期ヲ定ムルコトヲ要ス
第二十三條 左ニ揭グル場合ニ於テハ決定ニ於テ定メタル讓渡價格又ハ賃貸料ヲ支拂フベキ者ハ其ノ讓渡價格又ハ賃貸料ヲ供託スルコトヲ要ス
一 讓渡價格又ハ賃貸料ヲ受クベキ者ガ其ノ受領ヲ拒ミタルトキ又ハ之ヲ受領スルコト能ハザルトキ
二 讓渡價格又ハ賃貸料ニ付工作機械製造事業法第二十一條ノ九ノ規定ニ依ル出訴アリタルトキ
第二十四條 讓渡價格又ハ賃貸料ヲ支拂フベキ者決定ニ於テ定メタル讓渡價格又ハ賃貸料ノ支拂ノ時期迄ニ讓渡價格又ハ賃貸料(定期拂ノ場合ニ在リテハ第一囘分ノ賃貸料)ノ支拂又ハ供託ヲ了セザルトキハ讓渡價格又ハ賃貸料ヲ受クベキ者ハ讓渡價格又ハ賃貸料ヲ支拂フベキ者ニ對シ三十日ヲ下ラザル一定ノ期間內ニ其ノ支拂又ハ供託ヲ爲スベキ旨ヲ催吿スルコトヲ得
前項ノ期間內ニ支拂又ハ供託ナキトキハ決定ハ其ノ效力ヲ失フ
第二十五條 器具又ハ機械ノ讓渡ノ決定アリタルトキハ所有權ハ讓渡價格ノ全部ノ支拂又ハ供託アリタル時移轉ス
器具又ハ機械ノ賃貸ノ決定アリタルトキハ賃借權ハ賃貸料ノ全部(定期拂ノ場合ニ在リテハ第一囘分ノ賃貸料ノ全部)ノ支拂又ハ供託アリタル時發生ス
第二十六條 商工大臣第二十條第二項又ハ第二十一條第二項ノ規定ニ依ル裁定申請書ヲ受理シタルトキハ申請書ノ副本ヲ相手方ニ交付シ期間ヲ指定シテ答辯書ヲ提出セシムベシ
第二十七條 商工大臣工作機械製造事業法第二十一條ノ七第二項ノ規定ニ依リ決定ヲ爲サントスルトキハ期間ヲ指定シテ讓渡又ハ賃貸ノ當事者ニ意見書提出ノ機會ヲ與フベシ
第二十八條 裁定又ハ決定ニハ理由ヲ附スベシ
裁定書又ハ決定書ノ謄本ハ之ヲ協力、利用、讓渡又ハ賃貸ノ當事者ニ交付スベシ
第二十九條 裁定又ハ決定ノ公示ハ官報ヲ以テ之ヲ爲ス
第三十條 第二十四條第一項ノ期間內ニ讓渡價格又ハ賃貸料ノ支拂又ハ供託ナキトキハ讓渡價格又ハ賃貸料ヲ受クベキ者ハ催吿ヲ爲シタル事實ヲ證スル書面ヲ添附シ遲滯ナク其ノ旨ノ屆書ヲ商工大臣ニ提出スベシ
第三十一條 本令ニ規定スルモノノ外裁定又ハ決定ニ關シ必要ナル事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第三十二條 工作機械製造事業法第二十一條ノ十四ノ規定ニ依リ工作機械製造事業者ニ對シ其ノ事業ニ屬スル設備ノ償却ヲ爲スベキコトヲ命ズルコトヲ得ルハ償却濟額ガ當該設備ノ價額ノ六割ニ達スル迄トス
第三十三條 工作機械製造事業法第二十一條ノ十四ノ目的ハ左ニ揭グルモノトス
一 試驗又ハ硏究ノ目的
二 設備ノ增設又ハ改良ノ目的
三 工作機械ノ製造技術ノ向上ノ目的
第三十四條 工作機械製造事業法第二十一條ノ十四ノ規定ニ依ル積立金ハ商工大臣ノ許可ヲ受クルニ非ザレバ之ヲ使用スルコトヲ得ズ
附 則
本令ハ昭和十六年法律第七十號施行ノ日ヨリ之ヲ施行ス
昭和十六年法律第七十號附則第二項ノ期間ハ同法施行ノ日ヨリ五年間トス
第二十一條、第二十六條、第二十八條、第二十九條及第三十一條ノ規定ハ昭和十六年法律第七十號附則第二項又ハ第三項ノ規定ニ依リ工作機械製造事業ヲ營ム者ト他ノ工作機械製造事業者又ハ同法附則第二項若ハ第三項ノ規定ニ依リ工作機械製造事業ヲ營ム者トノ間ニ於ケル事業ノ讓渡又ハ讓受ニ之ヲ準用ス
朕工作機械製造事業法施行令中改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十六年十一月十八日
内閣総理大臣兼内務大臣 陸軍大臣 東条英機
海軍大臣 嶋田繁太郎
大蔵大臣 賀屋興宣
商工大臣 岸信介
勅令第九百八十九号
工作機械製造事業法施行令中左ノ通改正ス
第四条 削除
第五条ノ二 工作機械製造事業法第四条第一項ノ規模ハ一ノ工場ニ於テ設備タル工作機械二百台ヲ備フルモノトス但シ命令ノ定ムル工作機械ヲ製造スル者ニ在リテハ其ノ製造ニ用フル設備タル工作機械五十台ヲ備フルモノトス
前項ニ規定スル設備タル工作機械ハ第一条ニ規定スル工作機械トス
第六条第一項中「工作機械製造会社」ヲ「工作機械製造事業者」ニ、「十台以上」ヲ「五台以上」ニ改ム
第七条ノ二第一項中「各事業年度ノ資本金額」ヲ「法人ノ各事業年度ノ資本金額」ニ、「払込株式金額」ヲ「払込ミタル株金額又ハ出資金額」ニ改ム
第七条ノ四第一項中「当該事業年度ノ月数」ヲ「法人ニ在リテハ当該事業年度ノ月数、個人ニ在リテハ其ノ年ノ営業ノ期間ノ月数」ニ改メ同条ヲ第七条ノ五トス
第七条ノ四 工作機械製造事業法第七条第二項ノ個人ノ各年ノ資本金額ハ前年中各月末ニ於ケル固定資本及運転資本ノ月割平均ヲ以テ之ヲ計算ス
前項ノ固定資本ハ直接ニ工作機械製造事業ノ用ニ供スル土地、家屋其ノ他ノ工作物、機械、器具等ノ価額ニ依リ之ヲ計算ス
前条ノ規定ハ個人ノ資本金額ノ計算ニ之ヲ準用ス
第八条 工作機械製造事業法第七条ノ規定ニ依リ所得税又ハ法人税ノ免除ヲ受ケントスル者ハ所得税法第三十四条又ハ法人税法第十八条ノ規定ニ依リ所得又ハ資本ヲ申告スルトキ其ノ旨所轄税務署ニ申請スベシ
前項ノ場合ニ於テ所得税又ハ法人税ノ免除ヲ受クル事業ヨリ生ズル所得ト其ノ他ノ所得トヲ有スルトキハ之ヲ区別シタル計算書ヲ添附スベシ
第八条ノ二 工作機械製造事業法第七条ノ規定ニ依リ営業税ノ免除ヲ受ケントスル者ハ営業税法第十五条又ハ第十六条ノ規定ニ依リ純益金額ヲ申告スルトキ其ノ旨所轄税務署ニ申請スベシ
前項ノ場合ニ於テ営業税ノ免除ヲ受クル事業ヨリ生ズル純益ト其ノ他ノ純益トヲ有スルトキハ之ヲ区別シタル計算書ヲ添附スベシ
第八条ノ三 工作機械製造事業法第十条第一項ノ工作機械製造事業者タル株式会社ハ其ノ設備ガ第五条ノ二ニ規定スル規模以上ノモノトス
第十三条第一項中「工作機械製造会社」ヲ「工作機械製造事業者タル株式会社」ニ改ム
第十五条第二項中「工作機械製造会社」ヲ「工作機械製造事業者」ニ改ム
第十八条 工作機械製造事業法第十三条ノ工作機械製造事業ハ第五条ノ二ニ規定スル規模以上ノ設備ヲ以テ営ムモノトス
第十九条 工作機械製造事業法第二十一条第一項ノ規定ニ依リ補償スベキ損失ハ通常生ズベキ損失ニ限ル
損失ノ補償ヲ請求セントスル者ハ其ノ損失ガ工作機械製造事業法第十九条ノ二ノ規定ニ依ル設備ノ拡張、改良又ハ変更ノ命令ニ因リ生ジタルモノナルトキハ当該設備ノ使用ヲ廃止シタル後、同条ノ規定ニ依ル研究、試作其ノ他製造ニ関スル命令若ハ工場ノ移転ノ命令又ハ同法第二十条ノ規定ニ依ル命令ニ因リ生ジタルモノナルトキハ当該命令事項ノ履行ヲ終リタル後之ヲ請求スベシ但シ当該命令ヲ為シタル商工大臣、陸軍大臣又ハ海軍大臣ノ定ムル所ニ依リ損失ノ生ジタル都度又ハ法人ニ在リテハ毎営業年度ノ終リタル後、個人ニ在リテハ毎年末之ヲ請求スルコトヲ得
第二十条 商工大臣工作機械製造事業法第二十一条ノ三又ハ第二十一条ノ四ノ規定ニ依ル命令ヲ為ス場合ニ於テハ費用ノ負担又ハ対価ニ付関係者間ニ於テ協議ヲ為スベキ期間ヲ指定ス
前項ノ期間内ニ協議ヲ為スコト能ハズ又ハ協議調ハザルトキハ関係者ハ其ノ期間終了後商工大臣ニ工作機械製造事業法第二十一条ノ五ノ規定ニ依ル裁定ノ申請ヲ為スコトヲ得
商工大臣第一項ノ命令ヲ為シタルトキハ其ノ旨ヲ命令ヲ受ケタル者ノ相手方ニ通知スベシ
第二十一条 商工大臣工作機械製造事業法第二十一条ノ六第一項ノ規定ニ依ル命令ヲ為ス場合ニ於テハ譲渡価格其ノ他ノ譲渡ノ条件ニ付関係者間ニ於テ協議ヲ為スベキ期間ヲ指定ス
前項ノ期間内ニ協議ヲ為スコト能ハズ又ハ協議調ハザルトキハ関係者ハ其ノ期間終了後商工大臣ニ工作機械製造事業法第二十一条ノ六第二項ノ規定ニ依ル裁定ノ申請ヲ為スコトヲ得
商工大臣第一項ノ命令ヲ為シタルトキハ其ノ旨ヲ命令ヲ受ケタル者ノ相手方ニ通知スベシ
第二十二条 商工大臣工作機械製造事業法第二十一条ノ七第二項ノ規定ニ依リ器具又ハ機械ノ譲渡又ハ賃貸ノ決定ヲ為ストキハ其ノ決定ニ於テ譲渡価格又ハ賃貸料及其ノ支払ノ時期ヲ定ムルコトヲ要ス
第二十三条 左ニ掲グル場合ニ於テハ決定ニ於テ定メタル譲渡価格又ハ賃貸料ヲ支払フベキ者ハ其ノ譲渡価格又ハ賃貸料ヲ供託スルコトヲ要ス
一 譲渡価格又ハ賃貸料ヲ受クベキ者ガ其ノ受領ヲ拒ミタルトキ又ハ之ヲ受領スルコト能ハザルトキ
二 譲渡価格又ハ賃貸料ニ付工作機械製造事業法第二十一条ノ九ノ規定ニ依ル出訴アリタルトキ
第二十四条 譲渡価格又ハ賃貸料ヲ支払フベキ者決定ニ於テ定メタル譲渡価格又ハ賃貸料ノ支払ノ時期迄ニ譲渡価格又ハ賃貸料(定期払ノ場合ニ在リテハ第一回分ノ賃貸料)ノ支払又ハ供託ヲ了セザルトキハ譲渡価格又ハ賃貸料ヲ受クベキ者ハ譲渡価格又ハ賃貸料ヲ支払フベキ者ニ対シ三十日ヲ下ラザル一定ノ期間内ニ其ノ支払又ハ供託ヲ為スベキ旨ヲ催告スルコトヲ得
前項ノ期間内ニ支払又ハ供託ナキトキハ決定ハ其ノ効力ヲ失フ
第二十五条 器具又ハ機械ノ譲渡ノ決定アリタルトキハ所有権ハ譲渡価格ノ全部ノ支払又ハ供託アリタル時移転ス
器具又ハ機械ノ賃貸ノ決定アリタルトキハ賃借権ハ賃貸料ノ全部(定期払ノ場合ニ在リテハ第一回分ノ賃貸料ノ全部)ノ支払又ハ供託アリタル時発生ス
第二十六条 商工大臣第二十条第二項又ハ第二十一条第二項ノ規定ニ依ル裁定申請書ヲ受理シタルトキハ申請書ノ副本ヲ相手方ニ交付シ期間ヲ指定シテ答弁書ヲ提出セシムベシ
第二十七条 商工大臣工作機械製造事業法第二十一条ノ七第二項ノ規定ニ依リ決定ヲ為サントスルトキハ期間ヲ指定シテ譲渡又ハ賃貸ノ当事者ニ意見書提出ノ機会ヲ与フベシ
第二十八条 裁定又ハ決定ニハ理由ヲ附スベシ
裁定書又ハ決定書ノ謄本ハ之ヲ協力、利用、譲渡又ハ賃貸ノ当事者ニ交付スベシ
第二十九条 裁定又ハ決定ノ公示ハ官報ヲ以テ之ヲ為ス
第三十条 第二十四条第一項ノ期間内ニ譲渡価格又ハ賃貸料ノ支払又ハ供託ナキトキハ譲渡価格又ハ賃貸料ヲ受クベキ者ハ催告ヲ為シタル事実ヲ証スル書面ヲ添附シ遅滞ナク其ノ旨ノ届書ヲ商工大臣ニ提出スベシ
第三十一条 本令ニ規定スルモノノ外裁定又ハ決定ニ関シ必要ナル事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第三十二条 工作機械製造事業法第二十一条ノ十四ノ規定ニ依リ工作機械製造事業者ニ対シ其ノ事業ニ属スル設備ノ償却ヲ為スベキコトヲ命ズルコトヲ得ルハ償却済額ガ当該設備ノ価額ノ六割ニ達スル迄トス
第三十三条 工作機械製造事業法第二十一条ノ十四ノ目的ハ左ニ掲グルモノトス
一 試験又ハ研究ノ目的
二 設備ノ増設又ハ改良ノ目的
三 工作機械ノ製造技術ノ向上ノ目的
第三十四条 工作機械製造事業法第二十一条ノ十四ノ規定ニ依ル積立金ハ商工大臣ノ許可ヲ受クルニ非ザレバ之ヲ使用スルコトヲ得ズ
附 則
本令ハ昭和十六年法律第七十号施行ノ日ヨリ之ヲ施行ス
昭和十六年法律第七十号附則第二項ノ期間ハ同法施行ノ日ヨリ五年間トス
第二十一条、第二十六条、第二十八条、第二十九条及第三十一条ノ規定ハ昭和十六年法律第七十号附則第二項又ハ第三項ノ規定ニ依リ工作機械製造事業ヲ営ム者ト他ノ工作機械製造事業者又ハ同法附則第二項若ハ第三項ノ規定ニ依リ工作機械製造事業ヲ営ム者トノ間ニ於ケル事業ノ譲渡又ハ譲受ニ之ヲ準用ス