第一條 官衙(陸海軍ノ部隊及學校ヲ含ム以下同ジ)ニシテ從業者ヲ使用スルモノ(以下事業官廳ト稱ス)其ノ使用スル從業者(以下官廳從業者ト稱ス)ヲ使用セザルニ至リタル場合ニ於テ國民勞務手帳法施行令(以下施行令ト稱ス)第八條第一項ノ規定ニ依リ國民勞務手帳ヲ返還セザルトキハ官廳從業者ノ退職シタル日又ハ解雇セラレタル日ヨリ十四日以內ニ同條第三項ノ規定ニ拘ラズ事業官廳ノ所在地ヲ管轄スル國民職業指導所長ニ其ノ旨通知スベシ通知ヲ爲シタル後國民勞務手帳ヲ返還シタルトキ亦同ジ
第二條 事業官廳施行令第八條第一項ノ規定ニ依リ國民勞務手帳ヲ返還セザルトキハ官廳從業者ノ退職シタル日又ハ解雇セラレタル日ヨリ三月間之ヲ保管シ其ノ期間經過シタルトキハ同條第四項ノ規定ニ拘ラズ事業官廳ノ所在地ヲ管轄スル國民職業指導所長ニ之ヲ送付スベシ
第三條 官廳從業者タリシ者國民勞務手帳ノ返還ニ關シ異議アルトキハ其ノ退職シタル日又ハ解雇セラレタル日ヨリ十四日以內ニ從前ノ事業官廳ノ所轄官衙(事業官廳ガ陸海軍ノ部隊又ハ學校ナル場合ニ於テハ陸軍大臣又ハ海軍大臣ノ定ムル官衙トシ其ノ他ノ場合ニ於テ所轄官衙ナキトキハ事業官廳トス)ニ其ノ旨申立ツルコトヲ得
國民勞務手帳法第六條及第七條ノ規定ハ國ノ事業ニ關シテハ之ヲ適用セズ
第四條 事業官廳ハ官廳從業者タリシ者所在不明其ノ他ノ事由ニ因リ其ノ者ニ國民勞務手帳ヲ返還スルコト能ハザルトキハ事由ヲ具シ施行令第十一條ノ規定ニ拘ラズ事業官廳ノ所在地ヲ管轄スル國民職業指導所長ニ之ヲ送付スベシ
第五條 施行令第十二條第二號又ハ第三號ニ該當スル場合ニ於テ地方長官又ハ國民職業指導所長必要アリト認ムルトキハ同條ノ規定ニ拘ラズ事業官廳ニ對シ國民勞務手帳ノ送付ヲ求ムルコトヲ得
第六條 地方長官又ハ國民職業指導所長施行令第十三條ノ規定ニ依リ官廳從業者ニ對シ國民勞務手帳ノ返納ヲ命ズルトキハ事業官廳ヲ經由シテ之ヲ爲スベシ
第七條 事業官廳官廳從業者ノ使用ヲ開始シタルトキハ施行令第十四條各號ニ揭グル事項ヲ國民勞務手帳ニ記載シ十四日以內ニ當該國民勞務手帳ノ提示ニ依リ同條ノ規定ニ拘ラズ事業官廳ノ所在地ヲ管轄スル國民職業指導所長ニ其ノ旨通知スベシ
第八條 事業官廳官廳從業者ヲ使用セザルニ至リタルトキハ其ノ旨國民勞務手帳ニ記載シ施行令第十五條ノ規定ニ拘ラズ其ノ者ガ引續キ他ノ事業官廳ノ官廳從業者タルトキハ當該事業官廳ニ國民勞務手帳ノ保管ヲ移シ、官廳從業者タラザルトキハ國民勞務手帳ヲ其ノ者ニ返還スベシ
前項ノ場合ニ於テハ事業官廳ハ官廳從業者ヲ使用セザルニ至リタル日ヨリ十四日以內ニ事業官廳ノ所在地ヲ管轄スル國民職業指導所長ニ其ノ旨通知スベシ
第九條 事業官廳ハ官廳從業者ニ關シ施行令第二條第一號、第三號乃至第六號、第八號、第九號、第十一號乃至第十三號又ハ第十五號ニ揭グル事項ニ變更アリタルトキハ其ノ旨國民勞務手帳ニ記載シ同令第十六條第一項ノ規定ニ拘ラズ十四日以內(第十二條ノ規定ニ依ル報吿アルモノニ付テハ報吿アリタル日ヨリ十四日以內)ニ當該國民勞務手帳ノ提示ニ依リ事業官廳ノ所在地ヲ管轄スル國民職業指導所長ニ通知スベシ
第十條 官廳從業者ニシテ國民職業能力申吿令ニ依リ申吿シ居ル要申吿者タルモノ(同令第二條第六號ニ該當スル者ヲ除ク)同令第十一條ノ規定ニ該當スルニ至リタルトキハ事業官廳ハ其ノ旨國民勞務手帳ニ記載シ施行令第二十一條ノ規定ニ拘ラズ第二項ノ規定ニ依ル報吿アリタル日ヨリ十四日以內ニ當該國民勞務手帳ノ提示ニ依リ事業官廳ノ所在地ヲ管轄スル國民職業指導所長ニ通知スベシ通知ヲ爲シタル後ニ於テ國民職業能力申吿令第十一條ノ規定ニ該當セザルニ至リタルトキ亦同ジ
官廳從業者前項ノ場合ニ於テ國民職業能力申吿令第十一條ノ規定ニ該當スルニ至リタルトキ又ハ該當セザルニ至リタルトキハ直ニ事業官廳ニ其ノ旨報吿スベシ
第十一條 事業官廳ハ官廳從業者死亡シタルトキハ其ノ旨國民勞務手帳ニ記載シ十四日以內ニ當該國民勞務手帳ノ提示ニ依リ施行令第二十二條ノ規定ニ拘ラズ事業官廳ノ所在地ヲ管轄スル國民職業指導所長ニ通知スベシ
第十二條 官廳從業者ハ施行令第二條第一號、第三號乃至第六號、第十二號、第十三號又ハ第十五號ニ揭グル事項ニ變更アリタルトキハ直ニ事業官廳ニ其ノ旨報吿スベシ
第十三條 厚生大臣、地方長官又ハ國民職業指導所長必要アリト認ムルトキハ國民勞務手帳法第十六條第一項ノ規定ニ拘ラズ事業官廳ニ對シ官廳從業者ニ關シ通知ヲ求ムルコトヲ得
厚生大臣、地方長官又ハ國民職業指導所長國民勞務手帳法第十六條第一項ノ規定ニ依リ官廳從業者ニ對シ出頭ヲ求メ又ハ其ノ者ヨリ報吿ヲ徵スルトキハ事業官廳ヲ經由シテ之ヲ爲スベシ
第十四條 國民勞務手帳法第十六條第二項及第三項ノ規定ハ國ノ事業ニ關シテハ之ヲ適用セズ