(健康保険法施行令中改正ノ件)
法令番号: 勅令第三百七十三號
公布年月日: 昭和15年6月1日
法令の形式: 勅令
朕健康保險法施行令中改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十五年五月三十一日
內閣總理大臣 米內光政
厚生大臣 吉田茂
勅令第三百七十三號
健康保險法施行令中左ノ通改正ス
第二條第一項中「保險官署」ヲ「地方長官(東京府ニ在リテハ警視總監以下之ニ同ジ)」ニ改ム
第四條第一項ヲ左ノ如ク改ム
標準報酬ハ每年六月一日ノ現在ニ依リ之ヲ定メ八月一日ヨリ翌年七月三十一日迄其ノ效力ヲ有ス但シ被保險者ノ資格ヲ取得シタル際ニ於ケル標準報酬ハ其ノ資格ヲ取得シタル日ノ現在ニ依リ之ヲ定メ其ノ日ヨリ其ノ年七月三十一日(六月二日ヨリ十二月三十一日迄ノ間ニ被保險者ノ資格ヲ取得シタル者ニ付テハ翌年七月三十一日)迄其ノ效力ヲ有ス
第五條ノ二第二項中「十錢」ヲ「二十錢」ニ改ム
第十六條中「規約ノ變更アリタルトキ亦同シ」ヲ削ル
第三十八條中「組合ノ事務ハ」ノ下ニ「規約ニ別段ノ定アル場合ヲ除クノ外」ヲ加フ
第四十一條ノ二 規約變更ノ認可アリタルトキハ理事ハ遲滯ナク之ヲ公示スベシ
第五十條第一項中「前三年度」ノ下ニ「(旣往ノ年度三年未滿ナルトキハ旣往年度)」ヲ加フ
第五十三條 組合ハ支拂上現金ニ不足ヲ生ジタルトキハ準備金ニ屬スル現金ヲ繰替使用シ又ハ一時借入金ヲ爲スコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ繰替使用シタル金額及前項ノ一時借入金ハ當該會計年度內ニ之ヲ返還スベシ
第一項ノ一時借入金ヲ爲シ得ベキ限度ハ每年度監督官廳ノ認可ヲ受クベシ
第七十三條中「第五十三條第四項」ヲ「第五十三條第三項」ニ改ム
第七十五條第二項及第三項ヲ削ル
第七十九條 病院ニ收容シタル被保險者ニ對シ支給スベキ傷病手當金ハ專ラ其ノ者ニ依リ生計ヲ維持スル者ナキ場合ニ於テハ標準報酬日額ノ百分ノ二十ニ相當スル金額トス
第七十九條ノ二 健康保險組合ハ健康保險法第四十七條第二項ノ規定ニ依ル療養ノ給付ヲ爲サントスルトキハ規約ヲ以テ其ノ旨ヲ定ムベシ
第七十九條ノ三 健康保險法第四十七條第二項但書ノ規定ニ依ル期間ハ百八十日トス
第八十三條 削除
第八十四條ノ二 健康保險法第五十五條乃至第五十七條ノ規定ニ該當スル被保險者タリシ者職員健康保險又ハ船員保險ノ被保險者ト爲リタル場合ニ於テ職員健康保險法、船員保險法又ハ船員法ニ於テ健康保險法ノ規定ニ依ル保險給付ト同種ノ給付ヲ爲ストキハ健康保險法ノ規定ニ依ル保險給付ハ之ヲ爲サズ
第八十七條 第七十九條又ハ第八十一條ノ規定ハ健康保險法第六十二條第二項ニ揭グル者ニ對シ支給スベキ傷病手當金又ハ出產手當金ニ之ヲ準用ス
第八十七條ノ二 健康保險法第一條第二項ノ補給金ノ支給ハ引續キ一年以上被保險者タリシ者ト同一ノ世帶ニ屬シ專ラ其ノ者ニ依リ生計ヲ維持スル者ノ疾病又ハ負傷ニ關スルモノニ限ル
第八十七條ノ三 健康保險法第一條第二項ノ補給金ハ前條ノ疾病又ハ負傷ノ療養ニ關シ入院ニ要スル費用又ハ一囘十圓以上ノ處置料若ハ手術料ニ付保險者ニ於テ必要アリト認メタル場合ニ於テ之ヲ支給ス
補給金ノ額ハ保險者ノ定ムル所ニ依リ前項ノ費用ヲ計算シタル額ノ二分ノ一ニ相當スル額トス但シ現ニ要シタル費用ノ二分ノ一ヲ超ユルコトヲ得ズ
補給金ヲ支給スベキ療養ノ期間ニ付テハ健康保險法第四十七條第一項及第二項ノ規定ヲ準用ス
前條ノ疾病又ハ負傷ニ關シ他ノ法令ノ規定ニ依リ療養費ノ支給又ハ療養アリタルトキハ其ノ疾病又ハ負傷ニ關シテハ補給金ハ之ヲ支給セズ
第八十七條ノ四 健康保險組合ハ補給金ノ支給ヲ爲サントスルトキハ規約ヲ以テ其ノ旨ヲ定ムベシ
第八十九條ノ次ニ左ノ一條ヲ加フ
第八十九條ノ二 健康保險法第十七條第二項ノ規定ニ依ル被保險者ニ關シテハ第七十九條ノ三、第八十二條及第八十七條ノ二ノ規定ニ依ル期間ノ計算ニ付職員健康保險ノ被保險者タリシ期間ヲ合算ス
第百十二條第二項中「(東京府ニ在リテハ警視總監)」ヲ削ル
第百十三條中「保險官署」ヲ「地方長官ノ管轄區域」ニ改ム
第百十九條中「保險官署ノ職員其ノ他」ヲ削ル
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス但シ第七十九條ノ二、第七十九條ノ三及第八十七條ノ二乃至第八十七條ノ四ノ規定竝ニ第八十九條ノ二ノ規定中第七十九條ノ三及第八十七條ノ二ノ規定ニ關スル部分ハ昭和十四年法律第七十四號中第一條第二項、第七條第二項、第四十七條第二項第三項、第六十二條第四項及第六十九條ノ二ノ規定竝ニ第七十六條ノ改正規定施行ノ日ヨリ之ヲ施行ス
從前ノ第四條第一項ノ規定ニ依リ昭和十四年六月一日現在ニ依リ定メタル標準報酬又ハ同日以後ニ於テ被保險者ノ資格ヲ取得シタル際ニ定メタル標準報酬ハ昭和十五年七月三十一日迄其ノ效力ヲ有ス
朕健康保険法施行令中改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十五年五月三十一日
内閣総理大臣 米内光政
厚生大臣 吉田茂
勅令第三百七十三号
健康保険法施行令中左ノ通改正ス
第二条第一項中「保険官署」ヲ「地方長官(東京府ニ在リテハ警視総監以下之ニ同ジ)」ニ改ム
第四条第一項ヲ左ノ如ク改ム
標準報酬ハ毎年六月一日ノ現在ニ依リ之ヲ定メ八月一日ヨリ翌年七月三十一日迄其ノ効力ヲ有ス但シ被保険者ノ資格ヲ取得シタル際ニ於ケル標準報酬ハ其ノ資格ヲ取得シタル日ノ現在ニ依リ之ヲ定メ其ノ日ヨリ其ノ年七月三十一日(六月二日ヨリ十二月三十一日迄ノ間ニ被保険者ノ資格ヲ取得シタル者ニ付テハ翌年七月三十一日)迄其ノ効力ヲ有ス
第五条ノ二第二項中「十銭」ヲ「二十銭」ニ改ム
第十六条中「規約ノ変更アリタルトキ亦同シ」ヲ削ル
第三十八条中「組合ノ事務ハ」ノ下ニ「規約ニ別段ノ定アル場合ヲ除クノ外」ヲ加フ
第四十一条ノ二 規約変更ノ認可アリタルトキハ理事ハ遅滞ナク之ヲ公示スベシ
第五十条第一項中「前三年度」ノ下ニ「(既往ノ年度三年未満ナルトキハ既往年度)」ヲ加フ
第五十三条 組合ハ支払上現金ニ不足ヲ生ジタルトキハ準備金ニ属スル現金ヲ繰替使用シ又ハ一時借入金ヲ為スコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ繰替使用シタル金額及前項ノ一時借入金ハ当該会計年度内ニ之ヲ返還スベシ
第一項ノ一時借入金ヲ為シ得ベキ限度ハ毎年度監督官庁ノ認可ヲ受クベシ
第七十三条中「第五十三条第四項」ヲ「第五十三条第三項」ニ改ム
第七十五条第二項及第三項ヲ削ル
第七十九条 病院ニ収容シタル被保険者ニ対シ支給スベキ傷病手当金ハ専ラ其ノ者ニ依リ生計ヲ維持スル者ナキ場合ニ於テハ標準報酬日額ノ百分ノ二十ニ相当スル金額トス
第七十九条ノ二 健康保険組合ハ健康保険法第四十七条第二項ノ規定ニ依ル療養ノ給付ヲ為サントスルトキハ規約ヲ以テ其ノ旨ヲ定ムベシ
第七十九条ノ三 健康保険法第四十七条第二項但書ノ規定ニ依ル期間ハ百八十日トス
第八十三条 削除
第八十四条ノ二 健康保険法第五十五条乃至第五十七条ノ規定ニ該当スル被保険者タリシ者職員健康保険又ハ船員保険ノ被保険者ト為リタル場合ニ於テ職員健康保険法、船員保険法又ハ船員法ニ於テ健康保険法ノ規定ニ依ル保険給付ト同種ノ給付ヲ為ストキハ健康保険法ノ規定ニ依ル保険給付ハ之ヲ為サズ
第八十七条 第七十九条又ハ第八十一条ノ規定ハ健康保険法第六十二条第二項ニ掲グル者ニ対シ支給スベキ傷病手当金又ハ出産手当金ニ之ヲ準用ス
第八十七条ノ二 健康保険法第一条第二項ノ補給金ノ支給ハ引続キ一年以上被保険者タリシ者ト同一ノ世帯ニ属シ専ラ其ノ者ニ依リ生計ヲ維持スル者ノ疾病又ハ負傷ニ関スルモノニ限ル
第八十七条ノ三 健康保険法第一条第二項ノ補給金ハ前条ノ疾病又ハ負傷ノ療養ニ関シ入院ニ要スル費用又ハ一回十円以上ノ処置料若ハ手術料ニ付保険者ニ於テ必要アリト認メタル場合ニ於テ之ヲ支給ス
補給金ノ額ハ保険者ノ定ムル所ニ依リ前項ノ費用ヲ計算シタル額ノ二分ノ一ニ相当スル額トス但シ現ニ要シタル費用ノ二分ノ一ヲ超ユルコトヲ得ズ
補給金ヲ支給スベキ療養ノ期間ニ付テハ健康保険法第四十七条第一項及第二項ノ規定ヲ準用ス
前条ノ疾病又ハ負傷ニ関シ他ノ法令ノ規定ニ依リ療養費ノ支給又ハ療養アリタルトキハ其ノ疾病又ハ負傷ニ関シテハ補給金ハ之ヲ支給セズ
第八十七条ノ四 健康保険組合ハ補給金ノ支給ヲ為サントスルトキハ規約ヲ以テ其ノ旨ヲ定ムベシ
第八十九条ノ次ニ左ノ一条ヲ加フ
第八十九条ノ二 健康保険法第十七条第二項ノ規定ニ依ル被保険者ニ関シテハ第七十九条ノ三、第八十二条及第八十七条ノ二ノ規定ニ依ル期間ノ計算ニ付職員健康保険ノ被保険者タリシ期間ヲ合算ス
第百十二条第二項中「(東京府ニ在リテハ警視総監)」ヲ削ル
第百十三条中「保険官署」ヲ「地方長官ノ管轄区域」ニ改ム
第百十九条中「保険官署ノ職員其ノ他」ヲ削ル
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス但シ第七十九条ノ二、第七十九条ノ三及第八十七条ノ二乃至第八十七条ノ四ノ規定並ニ第八十九条ノ二ノ規定中第七十九条ノ三及第八十七条ノ二ノ規定ニ関スル部分ハ昭和十四年法律第七十四号中第一条第二項、第七条第二項、第四十七条第二項第三項、第六十二条第四項及第六十九条ノ二ノ規定並ニ第七十六条ノ改正規定施行ノ日ヨリ之ヲ施行ス
従前ノ第四条第一項ノ規定ニ依リ昭和十四年六月一日現在ニ依リ定メタル標準報酬又ハ同日以後ニ於テ被保険者ノ資格ヲ取得シタル際ニ定メタル標準報酬ハ昭和十五年七月三十一日迄其ノ効力ヲ有ス