(恩給法施行令中改正ノ件)
法令番号: 勅令第二百三十二號
公布年月日: 昭和15年4月1日
法令の形式: 勅令
朕恩給法施行令中改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十五年三月三十日
內閣總理大臣 米內光政
外務大臣 有田八郞
大藏大臣 櫻內幸雄
陸軍大臣 畑俊六
海軍大臣 吉田善吾
農林大臣 島田俊雄
文部大臣 松浦鎭次郞
拓務大臣 小磯國昭
司法大臣 木村尙達
內務大臣 伯爵 兒玉秀雄
厚生大臣 吉田茂
遞信大臣 勝正憲
商工大臣 藤原銀次郞
鐵道大臣 松野鶴平
勅令第二百三十二號
恩給法施行令中左ノ通改正ス
第四條ノ二 恩給法第十七條第五項ノ規定ニ依リテ爲ス一時恩給金額(在外指定學校職員ノ一時恩給ヲ除ク)ノ分擔ハ左ノ各號ノ規定ニ依ル
一 恩給法第十六條第四號ニ揭クル公務員ニシテ國庫又ハ府縣若ハ之ニ準スヘキ經濟ヨリ俸給ヲ受クルモノノ在職年中ニ同號ニ揭クル公務員又ハ之ニ準スヘキ者ニシテ市町村又ハ之ニ準スヘキ經濟ヨリ俸給ヲ受クルモノノ在職年ヲ通算シテ國庫又ハ府縣若ハ之ニ準スヘキ經濟ヨリ同號但書ノ一時恩給ヲ給スル場合ニ於テハ國庫又ハ府縣若ハ之ニ準スヘキ經濟ハ通算セラルヘキ在職年ニ應シ同號ニ揭クル公務員又ハ之ニ準スヘキ者ニ俸給ヲ給スル市町村又ハ之ニ準スヘキ經濟ニ對シ恩給金額ノ分擔ヲ請求スルコトヲ得
二 恩給法第十六條第四號ニ揭クル公務員ニシテ市町村又ハ之ニ準スヘキ經濟ヨリ俸給ヲ受クルモノノ在職年中ニ左ニ揭クル者ノ在職年ヲ通算シテ市町村又ハ之ニ準スヘキ經濟ヨリ同號但書ノ一時恩給ヲ給スル場合ニ於テハ市町村又ハ之ニ準スヘキ經濟ハ國庫ニ對シ其ノ通算セラルヘキ在職年ニ應シ恩給金額ノ分擔ヲ請求スルコトヲ得
(イ)同條第一號ニ揭クル公務員又ハ之ニ準スヘキ者
(ロ)同條第四號ニ揭クル公務員又ハ之ニ準スヘキ者ニシテ國庫ヨリ俸給ヲ受クル者
(ハ)同條第五號又ハ第六號ニ揭クル公務員ニシテ國庫ヨリ俸給ヲ受クル者
三 恩給法第十六條第四號ニ揭クル公務員ニシテ市町村又ハ之ニ準スヘキ經濟ヨリ俸給ヲ受クルモノノ在職年中ニ左ニ揭クル者ノ在職年ヲ通算シテ市町村又ハ之ニ準スヘキ經濟ヨリ同號但書ノ一時恩給ヲ給スル場合ニ於テハ市町村又ハ之ニ準スヘキ經濟ハ府縣又ハ之ニ準スヘキ經濟ニ對シ通算セラルヘキ在職年ニ應シ恩給金額ノ分擔ヲ請求スルコトヲ得
(イ)同條第三號ニ揭クル公務員又ハ之ニ準スヘキ者
(ロ)同條第四號ニ揭クル公務員又ハ之ニ準スヘキ者ニシテ府縣又ハ之ニ準スヘキ經濟ヨリ俸給ヲ受クル者
(ハ)同條第五號又ハ第六號ニ揭クル公務員ニシテ府縣又ハ之ニ準スヘキ經濟ヨリ俸給ヲ受クル者
四 恩給法第十六條第四號ニ揭クル公務員ニ同號但書ノ一時恩給ヲ給スヘキ市町村又ハ之ニ準スヘキ經濟ハ其ノ一時恩給ノ基礎在職年中ニ他ノ市町村又ハ之ニ準スヘキ經濟ノ管轄內ニ於テ在職シタル同號ニ揭クル公務員又ハ之ニ準スヘキ者トシテノ在職年ヲ含ム場合ニ於テハ當該市町村又ハ之ニ準スヘキ經濟ニ對シ其ノ合算セラルル在職年ニ應シ恩給金額ノ分擔ヲ請求スルコトヲ得
前條第一項及第二項ノ規定ハ前項各號ノ分擔請求ニ付之ヲ準用ス
第十四條ノ二 恩給法第三十七條ノ二ノ規定ニ依リ戰車加算ヲ爲スヘキ場合ニ於テハ左ノ區分ニ依ル
一 同月內ニ於テ十五日以上(一日三時間以上)戰車ニ搭乘シ戰車勤務ニ服シタルトキハ其ノ一月ニ付半月
二 同月內ニ於テ五日以上(一日三時間以上)戰車ニ搭乘シ戰車勤務ニ服シタルトキハ其ノ一月ニ付三分ノ一月
第二十四條ノ三第一項第一號及第二號ヲ左ノ如ク改ム
一 恩給受給者カ右地域內ニ有スル資產又ハ事業ヨリ生スル所得
二 右地域內ニ本店又ハ主タル事務所ヲ有スル法人ヨリ恩給受給者ノ受クル利益若ハ利息ノ配當又ハ剩餘金ノ分配
三 右地域內ニ於テ恩給受給者ノ受クル俸給、給料、歲費、費用辨償(月額又ハ年額ヲ以テ支給スルモノニ限ル)、年金(郵便年金ヲ除ク)、賞與又ハ此等ノ性質ヲ有スル給與
第二十四條ノ四 前條第一項第二號及第三號ニ揭クルモノ以外ノ恩給外ノ所得ハ所得稅法ニ規定スル個人ノ總所得中同法第三十條第一項第二號ニ揭クル所得ヲ除キタルモノト同範圍トス
所得稅法第二十九條ニ揭クル所得ハ之ヲ恩給外ノ所得中ヨリ除外ス
第二十四條ノ五 恩給外ノ所得ノ計算ニ關シテハ所得稅法第三十條第一項乃至第四項及第六項竝所得稅法施行規則第十條及第三十四條ノ規定ヲ準用ス
第二十四條ノ七第三項ヲ削ル
第二十四條ノ八第一項ヲ削リ同條第二項中「第二十四條ノ三第一項但書第二號」ノ下ニ「及第三號」ヲ加フ
第三十一條ノ四 恩給法第九十一條ノ規定ニ依リ在勤加算ヲ爲スヘキ場合ニ於テハ左ノ區分ニ依ル
一 滿洲國新京特別市(恩給法第九十一條第二項ノ規定ノ適用アル場合ニ限ル)、樺太又ハ南洋群島ニ在勤シタルトキハ在勤期間ノ一月ニ付半月
二 臺灣、朝鮮又ハ關東州ニ在勤シタルトキハ在勤期間ノ一月ニ付三分ノ一月
第三十一條ノ五 恩給法第九十二條ノ規定ニ依リ國境警備加算又ハ理蕃加算ヲ爲スヘキ場合ニ於テハ左ノ區分ニ依ル
一 滿洲國ニ在リテ其ノ國境警備ノ爲危險地域內ニ勤務シタルトキハ在勤期間ノ一月ニ付二月
二 朝鮮又ハ樺太ニ在リテ國境警備ノ爲危險地域內ニ勤務シタルトキハ在勤期間ノ一月ニ付一月半
三 臺灣ニ在リテ理蕃ノ爲危險地域內ニ勤務シタルトキハ在勤期間ノ一月ニ付一月半
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
朕恩給法施行令中改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十五年三月三十日
内閣総理大臣 米内光政
外務大臣 有田八郎
大蔵大臣 桜内幸雄
陸軍大臣 畑俊六
海軍大臣 吉田善吾
農林大臣 島田俊雄
文部大臣 松浦鎮次郎
拓務大臣 小磯国昭
司法大臣 木村尚達
内務大臣 伯爵 児玉秀雄
厚生大臣 吉田茂
逓信大臣 勝正憲
商工大臣 藤原銀次郎
鉄道大臣 松野鶴平
勅令第二百三十二号
恩給法施行令中左ノ通改正ス
第四条ノ二 恩給法第十七条第五項ノ規定ニ依リテ為ス一時恩給金額(在外指定学校職員ノ一時恩給ヲ除ク)ノ分担ハ左ノ各号ノ規定ニ依ル
一 恩給法第十六条第四号ニ掲クル公務員ニシテ国庫又ハ府県若ハ之ニ準スヘキ経済ヨリ俸給ヲ受クルモノノ在職年中ニ同号ニ掲クル公務員又ハ之ニ準スヘキ者ニシテ市町村又ハ之ニ準スヘキ経済ヨリ俸給ヲ受クルモノノ在職年ヲ通算シテ国庫又ハ府県若ハ之ニ準スヘキ経済ヨリ同号但書ノ一時恩給ヲ給スル場合ニ於テハ国庫又ハ府県若ハ之ニ準スヘキ経済ハ通算セラルヘキ在職年ニ応シ同号ニ掲クル公務員又ハ之ニ準スヘキ者ニ俸給ヲ給スル市町村又ハ之ニ準スヘキ経済ニ対シ恩給金額ノ分担ヲ請求スルコトヲ得
二 恩給法第十六条第四号ニ掲クル公務員ニシテ市町村又ハ之ニ準スヘキ経済ヨリ俸給ヲ受クルモノノ在職年中ニ左ニ掲クル者ノ在職年ヲ通算シテ市町村又ハ之ニ準スヘキ経済ヨリ同号但書ノ一時恩給ヲ給スル場合ニ於テハ市町村又ハ之ニ準スヘキ経済ハ国庫ニ対シ其ノ通算セラルヘキ在職年ニ応シ恩給金額ノ分担ヲ請求スルコトヲ得
(イ)同条第一号ニ掲クル公務員又ハ之ニ準スヘキ者
(ロ)同条第四号ニ掲クル公務員又ハ之ニ準スヘキ者ニシテ国庫ヨリ俸給ヲ受クル者
(ハ)同条第五号又ハ第六号ニ掲クル公務員ニシテ国庫ヨリ俸給ヲ受クル者
三 恩給法第十六条第四号ニ掲クル公務員ニシテ市町村又ハ之ニ準スヘキ経済ヨリ俸給ヲ受クルモノノ在職年中ニ左ニ掲クル者ノ在職年ヲ通算シテ市町村又ハ之ニ準スヘキ経済ヨリ同号但書ノ一時恩給ヲ給スル場合ニ於テハ市町村又ハ之ニ準スヘキ経済ハ府県又ハ之ニ準スヘキ経済ニ対シ通算セラルヘキ在職年ニ応シ恩給金額ノ分担ヲ請求スルコトヲ得
(イ)同条第三号ニ掲クル公務員又ハ之ニ準スヘキ者
(ロ)同条第四号ニ掲クル公務員又ハ之ニ準スヘキ者ニシテ府県又ハ之ニ準スヘキ経済ヨリ俸給ヲ受クル者
(ハ)同条第五号又ハ第六号ニ掲クル公務員ニシテ府県又ハ之ニ準スヘキ経済ヨリ俸給ヲ受クル者
四 恩給法第十六条第四号ニ掲クル公務員ニ同号但書ノ一時恩給ヲ給スヘキ市町村又ハ之ニ準スヘキ経済ハ其ノ一時恩給ノ基礎在職年中ニ他ノ市町村又ハ之ニ準スヘキ経済ノ管轄内ニ於テ在職シタル同号ニ掲クル公務員又ハ之ニ準スヘキ者トシテノ在職年ヲ含ム場合ニ於テハ当該市町村又ハ之ニ準スヘキ経済ニ対シ其ノ合算セラルル在職年ニ応シ恩給金額ノ分担ヲ請求スルコトヲ得
前条第一項及第二項ノ規定ハ前項各号ノ分担請求ニ付之ヲ準用ス
第十四条ノ二 恩給法第三十七条ノ二ノ規定ニ依リ戦車加算ヲ為スヘキ場合ニ於テハ左ノ区分ニ依ル
一 同月内ニ於テ十五日以上(一日三時間以上)戦車ニ搭乗シ戦車勤務ニ服シタルトキハ其ノ一月ニ付半月
二 同月内ニ於テ五日以上(一日三時間以上)戦車ニ搭乗シ戦車勤務ニ服シタルトキハ其ノ一月ニ付三分ノ一月
第二十四条ノ三第一項第一号及第二号ヲ左ノ如ク改ム
一 恩給受給者カ右地域内ニ有スル資産又ハ事業ヨリ生スル所得
二 右地域内ニ本店又ハ主タル事務所ヲ有スル法人ヨリ恩給受給者ノ受クル利益若ハ利息ノ配当又ハ剰余金ノ分配
三 右地域内ニ於テ恩給受給者ノ受クル俸給、給料、歳費、費用弁償(月額又ハ年額ヲ以テ支給スルモノニ限ル)、年金(郵便年金ヲ除ク)、賞与又ハ此等ノ性質ヲ有スル給与
第二十四条ノ四 前条第一項第二号及第三号ニ掲クルモノ以外ノ恩給外ノ所得ハ所得税法ニ規定スル個人ノ総所得中同法第三十条第一項第二号ニ掲クル所得ヲ除キタルモノト同範囲トス
所得税法第二十九条ニ掲クル所得ハ之ヲ恩給外ノ所得中ヨリ除外ス
第二十四条ノ五 恩給外ノ所得ノ計算ニ関シテハ所得税法第三十条第一項乃至第四項及第六項並所得税法施行規則第十条及第三十四条ノ規定ヲ準用ス
第二十四条ノ七第三項ヲ削ル
第二十四条ノ八第一項ヲ削リ同条第二項中「第二十四条ノ三第一項但書第二号」ノ下ニ「及第三号」ヲ加フ
第三十一条ノ四 恩給法第九十一条ノ規定ニ依リ在勤加算ヲ為スヘキ場合ニ於テハ左ノ区分ニ依ル
一 満洲国新京特別市(恩給法第九十一条第二項ノ規定ノ適用アル場合ニ限ル)、樺太又ハ南洋群島ニ在勤シタルトキハ在勤期間ノ一月ニ付半月
二 台湾、朝鮮又ハ関東州ニ在勤シタルトキハ在勤期間ノ一月ニ付三分ノ一月
第三十一条ノ五 恩給法第九十二条ノ規定ニ依リ国境警備加算又ハ理蕃加算ヲ為スヘキ場合ニ於テハ左ノ区分ニ依ル
一 満洲国ニ在リテ其ノ国境警備ノ為危険地域内ニ勤務シタルトキハ在勤期間ノ一月ニ付二月
二 朝鮮又ハ樺太ニ在リテ国境警備ノ為危険地域内ニ勤務シタルトキハ在勤期間ノ一月ニ付一月半
三 台湾ニ在リテ理蕃ノ為危険地域内ニ勤務シタルトキハ在勤期間ノ一月ニ付一月半
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス