(関東州所得税令中改正ノ件)
法令番号: 勅令第百七十二號
公布年月日: 昭和15年3月31日
法令の形式: 勅令
朕關東州所得稅令中改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十五年三月三十一日
內閣總理大臣 米內光政
勅令第百七十二號
關東州所得稅令中左ノ通改正ス
第三條中「乙 法人ノ超過所得」ヲ削リ「丙 法人ノ淸算所得」ヲ「乙 法人ノ淸算所得」ニ改ム
第四條第一項中「保險會社」ヲ「相互保險會社及會員組織ノ取引所」ニ、「利益金又ハ剩餘金」ヲ「剩餘金」ニ、同條第三項中「前二項」ヲ「前四項」ニ改メ同條第二項ヲ左ノ如ク改ム
法人ガ各事業年度ニ於テ納付シタル又ハ納付スベキ第一種所得稅及臨時利得稅ハ前項ノ所得ノ計算上之ヲ損金ニ算入セズ
法人ノ各事業年度開始ノ日前三年內ニ開始シタル事業年度ニ於テ生ジタル損金ニシテ滿洲國駐箚特命全權大使ノ定ムルモノハ第一項ノ所得ノ計算上之ヲ損金ニ算入ス
前二項ノ規定ハ相互保險會社又ハ會員組織ノ取引所ノ剩餘金ノ計算ニ付之ヲ準用ス
第五條 前條ノ規定ニ依リ法人ノ普通所得ヲ計算スル場合ニ於テ法人ガ國債ヲ所有スルトキハ國債ノ利子額中其ノ國債ヲ所有シタル期間ノ利子額ノ百分ノ七十ニ相當スル金額ヲ大使ノ定ムル所ニ依リ其ノ所得ヨリ控除ス但シ國債ノ利子ガ外貨債特別稅又ハ公債及社債利子稅ヲ課セラルルモノナルトキハ其ノ控除額ハ其ノ國債ヲ所有シタル期間ノ利子額ヨリ其ノ利子額ニ對スル外貨債特別稅相當額又ハ公債及社債利子稅相當額ヲ控除シタル殘額ノ百分ノ七十ニ相當スル金額トス
前項ノ規定ハ配當利子特別稅法施行地、朝鮮、臺灣、樺太又ハ南洋群島ノ法令ニ依リ課セラルル配當利子特別稅又ハ公債及社債利子稅ニ付之ヲ準用ス
第六條 法人ノ各事業年度分ノ臨時利得稅額ハ當該事業年度ノ普通所得金額ヨリ之ヲ控除ス
所得稅ヲ課スベキ所得ト其ノ他ノ所得トヲ有スル法人ノ所得金額ヨリ控除セラルベキ臨時利得稅額ハ大使ノ定ムル所ニ依リ之ヲ計算ス
第七條 法人解散シタル場合ニ於テ其ノ殘餘財產ノ價格ガ解散當時ノ拂込株式金額又ハ出資金額及積立金額ノ合計金額ヲ超過スルトキハ其ノ超過金額ヲ以テ法人ノ淸算所得トス
法人合併ヲ爲シタル場合ニ於テ合併ニ因リテ消滅シタル法人ノ株主又ハ社員ガ合併後存續スル法人若ハ合併ニ因リテ設立シタル法人ヨリ合併ニ因リテ取得スル株式ノ拂込濟金額又ハ出資金額及金錢ノ總額ガ合併ニ因リテ消滅シタル法人ノ合併當時ノ拂込株式金額又ハ出資金額及積立金額ノ合計金額ヲ超過スルトキハ其ノ超過金額ハ之ヲ合併ニ因リテ消滅シタル法人ノ淸算所得ト看做ス
第五條ノ規定ハ法人ノ淸算所得ノ計算ニ付之ヲ準用ス
第八條 法人ノ淸算期間中ニ於テ生ジ又ハ合併ニ因リ生ジタル所得ニシテ本令ニ依リ所得稅ヲ課セラレザルモノノ金額ハ法人ノ淸算所得金額ヨリ之ヲ控除ス
第九條 本令ニ於テ積立金額トハ積立金其ノ他名義ノ何タルヲ問ハズ法人ノ普通所得中其ノ留保シタル金額ヲ謂フ
第一種所得稅及臨時利得稅トシテ納付スベキ金額ハ前項ノ留保シタル金額ニハ之ヲ算入セズ
第十一條 法人稅法施行地、朝鮮、臺灣、樺太又ハ南洋群島ニ本店又ハ主タル事務所ヲ有スル法人ガ法人稅法施行地、朝鮮、臺灣、樺太、南洋群島又ハ關東州ニ本店又ハ主タル事務所ヲ有スル法人ト合併ヲ爲シタル場合ニ於テ合併後存續スル法人又ハ合併ニ因リテ設立シタル法人ガ關東州ニ本店又ハ主タル事務所ヲ有スルトキハ合併後存續スル法人又ハ合併ニ因リテ設立シタル法人ハ合併ニ因リテ消滅シタル法人ノ最後ノ事業年度分ノ所得ニ付所得稅ヲ納ムル義務アルモノトス
前項ノ場合ニ於テ合併ニ因リテ消滅シタル法人中法人稅法施行地、朝鮮、臺灣、樺太又ハ南洋群島ニ本店又ハ主タル事務所ヲ有シタル法人ノ所得ニ付テハ第二十五條ノ規定ニ拘ラズ各當該地ニ於ケル法令ニ依リ算出シタル所得ニ對スル法人稅額又ハ第一種ノ所得ニ對スル所得稅額ニ相當スル金額ヲ以テ所得稅ノ稅額トス
第十二條ノ二 左ノ金額ハ之ヲ法人ヨリ受クル利益ノ配當ト看做シ本令ヲ適用ス
一 株式ノ消却ニ因リ支拂ヲ受クル金額又ハ退社若ハ出資ノ減少ニ因リ持分ノ拂戾トシテ受クル金額ガ其ノ株式ノ拂込濟金額又ハ出資金額ヲ超過スル場合ニ於ケル其ノ超過金額
二 法人解散シタル場合ニ於テ殘餘財產ノ分配トシテ株主又ハ社員ノ受クル金額ガ其ノ株式ノ拂込濟金額又ハ出資金額ヲ超過スル場合ニ於ケル其ノ超過金額
三 法人合併ヲ爲シタル場合ニ於テ合併ニ因リテ消滅シタル法人ノ株主又ハ社員ガ合併後存續スル法人又ハ合併ニ因リテ設立シタル法人ヨリ合併ニ因リテ取得スル株式ノ拂込濟金額又ハ出資金額及金錢ノ總額ガ其ノ株主又ハ社員ノ有シタル株式ノ拂込濟金額又ハ出資金額ヲ超過スル場合ニ於ケル其ノ超過金額
第十三條第一項第三號中「前年三月一日ヨリ其ノ年二月末日迄」ヲ「前年中」ニ改メ、第五號但書及第六號但書ヲ削リ、同條第二項ヲ左ノ如ク改ム
第三種所得稅ハ前項第二號及第六號ノ必要ノ經費ニ之ヲ算入セズ
第十八條中「所得稅法施行地」ヲ「法人稅法施行地」ニ改メ、「乙竝ニ」ヲ削ル
第二十條第一號及第二號ヲ左ノ如ク改ム
一 軍人及軍屬ノ從軍中ノ俸給、手當及賞與
二 傷痍疾病者ノ恩給竝ニ遺族ノ恩給及年金
同條第六號中「所得稅法施行地」ヲ削リ第七號ヲ第八號トシ第六號ノ次ニ左ノ一號ヲ加フ
七 所得稅法ニ依リ分類所得稅ヲ課スル公債、社債又ハ銀行預金ノ利子及合同運用信託ノ利益竝ニ一時恩給又ハ之ニ類スル退職給與
第二十一條第一項中「製造業ヲ營ム者」ヲ「製造、採掘又ハ採取ヲ業トスル者」ニ、同條第二項中「製造業」ヲ「製造、採掘若ハ採取ノ事業」ニ改ム
第二十二條中「所得稅法施行地」ヲ「所得稅法及法人稅法ノ施行地」ニ、「所得稅ヲ免除スル」ヲ「所得稅又ハ法人稅ヲ免除スル」ニ、「製造業」ヲ「製造、採掘又ハ採取ノ事業」ニ改ム
第二十五條第一項ヲ左ノ如ク改ム
甲 普通所得
關東州ニ本店又ハ主タル事務所ヲ有スル法人 百分ノ六
關東州ニ本店又ハ主タル事務所ヲ有セザル法人 百分ノ九
乙 淸算所得 百分ノ九
同條第五項ヲ左ノ如ク改ム
前三項ノ規定ハ法人ノ所得稅法ニ依リ納付シタル配當利子所得ニ對スル分類所得稅額、朝鮮、臺灣、樺太又ハ南洋群島ニ於ケル法令ニ依リ納付シタル第二種ノ所得ニ對スル所得稅額及臺灣ニ於ケル法令ニ依リ納付シタル配當稅額ニ付之ヲ準用ス
第二十六條第一項第二號ヲ左ノ如ク改メ、同條第二項中「使用人」ノ下ニ「、大使ノ定ムル出資關係アル法人」ヲ加フ
二 事業年度ノ普通所得中留保シタル金額ヨリ其ノ事業年度ニ於ケル普通所得ノ十分ノ一ニ相當スル金額ヲ控除シタル殘額及其ノ事業年度末ニ於ケル積立金額ノ合計ガ其ノ事業年度末ニ於ケル拂込株式金額又ハ出資金額ノ二分ノ一ニ相當スル金額ヲ超過スルトキハ其ノ超過金額但シ其ノ事業年度末ニ於ケル積立金額ガ拂込株式金額又ハ出資金額ノ二分ノ一ヲ超過スル場合ニ於テハ其ノ超過額ハ之ヲ控除ス
同條第一項ノ次ニ左ノ一項ヲ加フ
前項ノ普通所得及普通所得中留保シタル金額ハ其ノ事業年度ノ第一種所得稅額(前項ノ規定ニ依リ加算スル稅額ヲ含マズ)及第六條ノ規定ニ依リ控除スベキ臨時利得稅額ヲ其ノ事業年度ノ普通所得及普通所得中留保シタル金額ノ双方ヨリ控除シタル殘額ニ依ル
第二十九條第一項中「第四條乃至第九條」ヲ「第四條、第七條及第九條」ニ、「但シ」ヲ「尙」ニ改メ「法人ハ」ノ下ニ「右ノ外」ヲ加ヘ「及資本」ヲ削ル
同條第三項中「第四條第二項」ヲ「第五條」ニ改ム
第四十八條 第三種ノ所得ニ付納稅義務アル者災害、失業其ノ他ノ事由ニ因リ著シク資力ヲ喪失シ納稅困難ト認ムルトキハ政府ハ大使ノ定ムル所ニ依リ所得稅ヲ輕減又ハ免除スルコトヲ得
第四十九條 削除
第五十三條 政府ハ第四十八條ノ規定ニ依リ輕減又ハ免除セラルル所得稅ニ付輕減又ハ免除ニ關スル處分ノ確定スルニ至ル迄稅金ノ徵收ヲ猶豫スルコトヲ得
第五十七條中「使用人」ノ下ニ「、大使ノ定ムル出資關係アル法人」ヲ加フ
第六十七條 削除
附 則
本令ハ昭和十五年四月一日ヨリ之ヲ施行ス但シ第三種ノ所得ニ付テハ昭和十五年分所得稅ヨリ之ヲ適用ス
法人ノ本令施行前ニ終了シタル各事業年度ノ所得及本令施行前ニ於ケル解散又ハ合併ニ因ル淸算所得ニ對スル所得稅ニ付テハ仍從前ノ例ニ依ル
昭和十五年四月一日ヲ含ム事業年度ノ直前事業年度前ノ各事業年度分ノ第一種所得稅及臨時利得稅ハ關東州所得稅令第四條第二項ノ改正規定ニ拘ラズ法人ノ各事業年度ノ所得ノ計算上之ヲ損金ニ算入ス
左ニ揭グル第三種ノ所得ニ付テハ政府ハ大使ノ定ムル所ニ依リ昭和十五年分又ハ昭和十六年分ニ限リ所得稅ヲ輕減若ハ免除シ又ハ所得金額ノ計算ニ關シ特例ヲ設クルコトヲ得
一 昭和十四年一月一日ヨリ昭和十六年一月一日ニ至ル期間引續キ有シタルニ非ザル資產、營業又ハ職業ノ所得
二 昭和十四年一月一日ヨリ昭和十六年一月一日ニ至ル期間引續キ支給ヲ受ケタルニ非ザル俸給、給料、歲費、年金及恩給竝ニ此等ノ性質ヲ有スル給與
賞與又ハ賞與ノ性質ヲ有スル給與ニ付テハ昭和十五年分ニ限リ關東州所得稅令第十三條第一項第三號ノ改正規定ニ拘ラズ昭和十四年三月一日ヨリ同年十二月三十一日迄ノ收入金額ヲ第三種ノ所得トシテ計算ス
朕関東州所得税令中改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十五年三月三十一日
内閣総理大臣 米内光政
勅令第百七十二号
関東州所得税令中左ノ通改正ス
第三条中「乙 法人ノ超過所得」ヲ削リ「丙 法人ノ清算所得」ヲ「乙 法人ノ清算所得」ニ改ム
第四条第一項中「保険会社」ヲ「相互保険会社及会員組織ノ取引所」ニ、「利益金又ハ剰余金」ヲ「剰余金」ニ、同条第三項中「前二項」ヲ「前四項」ニ改メ同条第二項ヲ左ノ如ク改ム
法人ガ各事業年度ニ於テ納付シタル又ハ納付スベキ第一種所得税及臨時利得税ハ前項ノ所得ノ計算上之ヲ損金ニ算入セズ
法人ノ各事業年度開始ノ日前三年内ニ開始シタル事業年度ニ於テ生ジタル損金ニシテ満洲国駐箚特命全権大使ノ定ムルモノハ第一項ノ所得ノ計算上之ヲ損金ニ算入ス
前二項ノ規定ハ相互保険会社又ハ会員組織ノ取引所ノ剰余金ノ計算ニ付之ヲ準用ス
第五条 前条ノ規定ニ依リ法人ノ普通所得ヲ計算スル場合ニ於テ法人ガ国債ヲ所有スルトキハ国債ノ利子額中其ノ国債ヲ所有シタル期間ノ利子額ノ百分ノ七十ニ相当スル金額ヲ大使ノ定ムル所ニ依リ其ノ所得ヨリ控除ス但シ国債ノ利子ガ外貨債特別税又ハ公債及社債利子税ヲ課セラルルモノナルトキハ其ノ控除額ハ其ノ国債ヲ所有シタル期間ノ利子額ヨリ其ノ利子額ニ対スル外貨債特別税相当額又ハ公債及社債利子税相当額ヲ控除シタル残額ノ百分ノ七十ニ相当スル金額トス
前項ノ規定ハ配当利子特別税法施行地、朝鮮、台湾、樺太又ハ南洋群島ノ法令ニ依リ課セラルル配当利子特別税又ハ公債及社債利子税ニ付之ヲ準用ス
第六条 法人ノ各事業年度分ノ臨時利得税額ハ当該事業年度ノ普通所得金額ヨリ之ヲ控除ス
所得税ヲ課スベキ所得ト其ノ他ノ所得トヲ有スル法人ノ所得金額ヨリ控除セラルベキ臨時利得税額ハ大使ノ定ムル所ニ依リ之ヲ計算ス
第七条 法人解散シタル場合ニ於テ其ノ残余財産ノ価格ガ解散当時ノ払込株式金額又ハ出資金額及積立金額ノ合計金額ヲ超過スルトキハ其ノ超過金額ヲ以テ法人ノ清算所得トス
法人合併ヲ為シタル場合ニ於テ合併ニ因リテ消滅シタル法人ノ株主又ハ社員ガ合併後存続スル法人若ハ合併ニ因リテ設立シタル法人ヨリ合併ニ因リテ取得スル株式ノ払込済金額又ハ出資金額及金銭ノ総額ガ合併ニ因リテ消滅シタル法人ノ合併当時ノ払込株式金額又ハ出資金額及積立金額ノ合計金額ヲ超過スルトキハ其ノ超過金額ハ之ヲ合併ニ因リテ消滅シタル法人ノ清算所得ト看做ス
第五条ノ規定ハ法人ノ清算所得ノ計算ニ付之ヲ準用ス
第八条 法人ノ清算期間中ニ於テ生ジ又ハ合併ニ因リ生ジタル所得ニシテ本令ニ依リ所得税ヲ課セラレザルモノノ金額ハ法人ノ清算所得金額ヨリ之ヲ控除ス
第九条 本令ニ於テ積立金額トハ積立金其ノ他名義ノ何タルヲ問ハズ法人ノ普通所得中其ノ留保シタル金額ヲ謂フ
第一種所得税及臨時利得税トシテ納付スベキ金額ハ前項ノ留保シタル金額ニハ之ヲ算入セズ
第十一条 法人税法施行地、朝鮮、台湾、樺太又ハ南洋群島ニ本店又ハ主タル事務所ヲ有スル法人ガ法人税法施行地、朝鮮、台湾、樺太、南洋群島又ハ関東州ニ本店又ハ主タル事務所ヲ有スル法人ト合併ヲ為シタル場合ニ於テ合併後存続スル法人又ハ合併ニ因リテ設立シタル法人ガ関東州ニ本店又ハ主タル事務所ヲ有スルトキハ合併後存続スル法人又ハ合併ニ因リテ設立シタル法人ハ合併ニ因リテ消滅シタル法人ノ最後ノ事業年度分ノ所得ニ付所得税ヲ納ムル義務アルモノトス
前項ノ場合ニ於テ合併ニ因リテ消滅シタル法人中法人税法施行地、朝鮮、台湾、樺太又ハ南洋群島ニ本店又ハ主タル事務所ヲ有シタル法人ノ所得ニ付テハ第二十五条ノ規定ニ拘ラズ各当該地ニ於ケル法令ニ依リ算出シタル所得ニ対スル法人税額又ハ第一種ノ所得ニ対スル所得税額ニ相当スル金額ヲ以テ所得税ノ税額トス
第十二条ノ二 左ノ金額ハ之ヲ法人ヨリ受クル利益ノ配当ト看做シ本令ヲ適用ス
一 株式ノ消却ニ因リ支払ヲ受クル金額又ハ退社若ハ出資ノ減少ニ因リ持分ノ払戻トシテ受クル金額ガ其ノ株式ノ払込済金額又ハ出資金額ヲ超過スル場合ニ於ケル其ノ超過金額
二 法人解散シタル場合ニ於テ残余財産ノ分配トシテ株主又ハ社員ノ受クル金額ガ其ノ株式ノ払込済金額又ハ出資金額ヲ超過スル場合ニ於ケル其ノ超過金額
三 法人合併ヲ為シタル場合ニ於テ合併ニ因リテ消滅シタル法人ノ株主又ハ社員ガ合併後存続スル法人又ハ合併ニ因リテ設立シタル法人ヨリ合併ニ因リテ取得スル株式ノ払込済金額又ハ出資金額及金銭ノ総額ガ其ノ株主又ハ社員ノ有シタル株式ノ払込済金額又ハ出資金額ヲ超過スル場合ニ於ケル其ノ超過金額
第十三条第一項第三号中「前年三月一日ヨリ其ノ年二月末日迄」ヲ「前年中」ニ改メ、第五号但書及第六号但書ヲ削リ、同条第二項ヲ左ノ如ク改ム
第三種所得税ハ前項第二号及第六号ノ必要ノ経費ニ之ヲ算入セズ
第十八条中「所得税法施行地」ヲ「法人税法施行地」ニ改メ、「乙並ニ」ヲ削ル
第二十条第一号及第二号ヲ左ノ如ク改ム
一 軍人及軍属ノ従軍中ノ俸給、手当及賞与
二 傷痍疾病者ノ恩給並ニ遺族ノ恩給及年金
同条第六号中「所得税法施行地」ヲ削リ第七号ヲ第八号トシ第六号ノ次ニ左ノ一号ヲ加フ
七 所得税法ニ依リ分類所得税ヲ課スル公債、社債又ハ銀行預金ノ利子及合同運用信託ノ利益並ニ一時恩給又ハ之ニ類スル退職給与
第二十一条第一項中「製造業ヲ営ム者」ヲ「製造、採掘又ハ採取ヲ業トスル者」ニ、同条第二項中「製造業」ヲ「製造、採掘若ハ採取ノ事業」ニ改ム
第二十二条中「所得税法施行地」ヲ「所得税法及法人税法ノ施行地」ニ、「所得税ヲ免除スル」ヲ「所得税又ハ法人税ヲ免除スル」ニ、「製造業」ヲ「製造、採掘又ハ採取ノ事業」ニ改ム
第二十五条第一項ヲ左ノ如ク改ム
甲 普通所得
関東州ニ本店又ハ主タル事務所ヲ有スル法人 百分ノ六
関東州ニ本店又ハ主タル事務所ヲ有セザル法人 百分ノ九
乙 清算所得 百分ノ九
同条第五項ヲ左ノ如ク改ム
前三項ノ規定ハ法人ノ所得税法ニ依リ納付シタル配当利子所得ニ対スル分類所得税額、朝鮮、台湾、樺太又ハ南洋群島ニ於ケル法令ニ依リ納付シタル第二種ノ所得ニ対スル所得税額及台湾ニ於ケル法令ニ依リ納付シタル配当税額ニ付之ヲ準用ス
第二十六条第一項第二号ヲ左ノ如ク改メ、同条第二項中「使用人」ノ下ニ「、大使ノ定ムル出資関係アル法人」ヲ加フ
二 事業年度ノ普通所得中留保シタル金額ヨリ其ノ事業年度ニ於ケル普通所得ノ十分ノ一ニ相当スル金額ヲ控除シタル残額及其ノ事業年度末ニ於ケル積立金額ノ合計ガ其ノ事業年度末ニ於ケル払込株式金額又ハ出資金額ノ二分ノ一ニ相当スル金額ヲ超過スルトキハ其ノ超過金額但シ其ノ事業年度末ニ於ケル積立金額ガ払込株式金額又ハ出資金額ノ二分ノ一ヲ超過スル場合ニ於テハ其ノ超過額ハ之ヲ控除ス
同条第一項ノ次ニ左ノ一項ヲ加フ
前項ノ普通所得及普通所得中留保シタル金額ハ其ノ事業年度ノ第一種所得税額(前項ノ規定ニ依リ加算スル税額ヲ含マズ)及第六条ノ規定ニ依リ控除スベキ臨時利得税額ヲ其ノ事業年度ノ普通所得及普通所得中留保シタル金額ノ双方ヨリ控除シタル残額ニ依ル
第二十九条第一項中「第四条乃至第九条」ヲ「第四条、第七条及第九条」ニ、「但シ」ヲ「尚」ニ改メ「法人ハ」ノ下ニ「右ノ外」ヲ加ヘ「及資本」ヲ削ル
同条第三項中「第四条第二項」ヲ「第五条」ニ改ム
第四十八条 第三種ノ所得ニ付納税義務アル者災害、失業其ノ他ノ事由ニ因リ著シク資力ヲ喪失シ納税困難ト認ムルトキハ政府ハ大使ノ定ムル所ニ依リ所得税ヲ軽減又ハ免除スルコトヲ得
第四十九条 削除
第五十三条 政府ハ第四十八条ノ規定ニ依リ軽減又ハ免除セラルル所得税ニ付軽減又ハ免除ニ関スル処分ノ確定スルニ至ル迄税金ノ徴収ヲ猶予スルコトヲ得
第五十七条中「使用人」ノ下ニ「、大使ノ定ムル出資関係アル法人」ヲ加フ
第六十七条 削除
附 則
本令ハ昭和十五年四月一日ヨリ之ヲ施行ス但シ第三種ノ所得ニ付テハ昭和十五年分所得税ヨリ之ヲ適用ス
法人ノ本令施行前ニ終了シタル各事業年度ノ所得及本令施行前ニ於ケル解散又ハ合併ニ因ル清算所得ニ対スル所得税ニ付テハ仍従前ノ例ニ依ル
昭和十五年四月一日ヲ含ム事業年度ノ直前事業年度前ノ各事業年度分ノ第一種所得税及臨時利得税ハ関東州所得税令第四条第二項ノ改正規定ニ拘ラズ法人ノ各事業年度ノ所得ノ計算上之ヲ損金ニ算入ス
左ニ掲グル第三種ノ所得ニ付テハ政府ハ大使ノ定ムル所ニ依リ昭和十五年分又ハ昭和十六年分ニ限リ所得税ヲ軽減若ハ免除シ又ハ所得金額ノ計算ニ関シ特例ヲ設クルコトヲ得
一 昭和十四年一月一日ヨリ昭和十六年一月一日ニ至ル期間引続キ有シタルニ非ザル資産、営業又ハ職業ノ所得
二 昭和十四年一月一日ヨリ昭和十六年一月一日ニ至ル期間引続キ支給ヲ受ケタルニ非ザル俸給、給料、歳費、年金及恩給並ニ此等ノ性質ヲ有スル給与
賞与又ハ賞与ノ性質ヲ有スル給与ニ付テハ昭和十五年分ニ限リ関東州所得税令第十三条第一項第三号ノ改正規定ニ拘ラズ昭和十四年三月一日ヨリ同年十二月三十一日迄ノ収入金額ヲ第三種ノ所得トシテ計算ス