(臨時利得税法施行規則中改正ノ件)
法令番号: 勅令第百四十二號
公布年月日: 昭和15年3月31日
法令の形式: 勅令
朕臨時利得稅法施行規則中改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十五年三月三十一日
內閣總理大臣 米內光政
大藏大臣 櫻內幸雄
勅令第百四十二號
臨時利得稅法施行規則中左ノ通改正ス
第一條 法人ノ前事業年度ヨリ繰越シタル益金ハ其ノ事業年度ノ利益ノ計算上益金ニ之ヲ算入セズ
法人ノ前事業年度ヨリ繰越シタル損金ハ臨時利得稅法第五條第三項ニ規定スルモノヲ除クノ外其ノ事業年度ノ利益ノ計算上損金ニ之ヲ算入セズ
第二條 法人ノ各事業年度開始ノ日前三年以內ニ開始シタル事業年度ニ於テ生ジタル損金ニシテ其ノ損金ノ生ジタル事業年度以後ノ事業年度ノ利益ノ計算上總益金ヨリ控除セラレザリシモノノ金額ハ臨時利得稅法第五條第三項ノ規定ニ依リ各事業年度ノ利益ノ計算上損金ニ之ヲ算入ス
第三條 臨時利得稅法第四條ニ規定スル現事業年度ノ資本金額ニ對シ年百分ノ十ノ割合ヲ乘ジテ算出シタル金額ハ現事業年度ノ月數ヲ現事業年度ノ資本金額ニ乘ジ之ヲ十二分シタル金額ニ百分ノ十ヲ乘ジテ之ヲ計算ス
前項ノ月數ハ曆ニ從ヒ之ヲ計算シ一月未滿ノ端數ヲ生ジタルトキハ之ヲ一月トス
前二項ノ規定ハ臨時利得稅法第十四條第一項ニ規定スル現事業年度ノ資本金額ニ年百分ノ十ノ割合ヲ乘ジテ算出シタル金額、現事業年度ノ資本金額ニ平均利益率ヲ乘ジテ算出シタル金額又ハ現事業年度ノ資本金額ニ年百分ノ三十ノ割合ヲ乘ジテ算出シタル金額ノ計算ニ付之ヲ準用ス
第四條 削除
第四條ノ二ヲ削ル
第五條及び第七條及第八條 削除
第八條ノ二ヲ削ル
第九條第一項中「個人ノ甲種利得又ハ乙種利得ノ金額」ヲ「營業利得金額」ニ改メ「昭和六年以前三年又ハ」ヲ削ル
第十條第一項中「昭和六年以前三年ニ屬スル各年又ハ」ヲ削ル
第十二條 臨時利得稅法第十條第一項ノ規定ニ依リ總收入金額ヨリ控除スベキ經費ハ仕入品ノ原價、原料品ノ代價、場所物件ノ修繕費又ハ借入料、場所物件又ハ營業ニ係ル公課、雇人ノ給料、收入ヲ得ルニ必要ナル負債ノ利子其ノ他收入ヲ得ルニ必要ナルモノニ限ル但シ家事上ノ費用及之ニ關聯スルモノハ之ヲ控除セズ
第十三條 臨時利得稅法第十四條ノ二第一項ノ平均利益ハ昭和十一年十二月三十一日以前三年內ニ終了シタル各事業年度(旣往各事業年度ト稱ス以下同ジ)ノ總數ヲ以テ其ノ各事業年度ノ利益ノ合計額ヲ除シテ之ヲ計算ス
前項ノ場合ニ於テ旣往各事業年度ノ期間ガ現事業年度ノ期間ト異ルトキハ旣往各事業年度ノ利益ハ旣往各事業年度ノ月數ノ現事業年度ノ月數ニ對スル割合ニ依リ之ヲ換算ス
前項ノ月數ハ曆ニ從ヒ之ヲ計算シ一月未滿ノ端數ヲ生ジタルトキハ旣往各事業年度ニ在リテハ之ヲ切捨テ現事業年度ニ在リテハ之ヲ一月トス
第十三條ノ二 臨時利得稅法第十四條ノ二第一項ノ平均資本金額ハ旣往各事業年度ノ總數ヲ以テ其ノ各事業年度ノ資本金額ノ合計額ヲ除シテ之ヲ計算ス
第十三條ノ三 臨時利得稅法第十四條ノ二第一項ニ規定スル平均利益率ハ現事業年度ノ月數ヲ平均資本金額ニ乘ジ之ヲ十二分シタル金額ヲ以テ平均利益ヲ除シテ之ヲ計算ス
第三條第二項ノ規定ハ前項ノ月數ノ計算ニ付之ヲ準用ス
第十三條ノ四 臨時利得稅法施行地ニ本店又ハ主タル事務所ヲ有スル法人ノ朝鮮、臺灣、樺太又ハ南洋群島ニ於ケル資產又ハ營業ニ對シ各當該地ニ於ケル法令ニ依リ賦課スル特別所得稅ハ之ヲ第十四條ノ二第二項ニ規定スル第一種所得稅附加稅ニ相當スル租稅トス
第十四條 臨時利得稅法第十四條ノ三第一項ノ規定ニ依リ旣往事業年度ノ平均利益率ヲ計算スル場合ニ於テ現事業年度ノ資本金額中增加資本金額以外ノ部分ニ乘ズベキ旣往事業年度ノ平均利益率ニ相當スル割合ハ臨時利得稅法第十四條ノ二第一項但書ノ規定ヲ適用シタル割合トス
第十四條ノ二 法人合併ヲ爲シタル場合ニ於テ合併後存續スル法人又ハ合併ニ因リテ設立シタル法人ノ旣往各事業年度ノ全部ノ平均資本金額及平均利益竝ニ昭和十一年十二月三十一日ニ於ケル資本金額ハ合併ニ因リテ消滅シタル法人ノ旣往各事業年度ノ資本金額及利益竝ニ昭和十一年十二月三十一日ニ於ケル資本金額ヲ合算シテ之ヲ計算ス
第十五條中「所得稅法ニ依ル所得」ヲ「法人稅法ニ依ル所得及資本」ニ改ム
第十六條 營業利得ニ付納稅義務アル者ハ營業ノ種類、營業場所在地、利得金額及利得算出ノ基礎ヲ明記シ所轄稅務署ニ申吿スベシ但シ所得稅法ニ依ル所得ノ申吿書ニ附記シテ之ヲ爲スコトヲ妨ゲズ
第十七條 第九條ノ規定ノ適用ヲ受ケントスル者ハ前營業者ノ營業ノ種類、營業場所在地、氏名又ハ名稱及住所又ハ居所竝ニ昭和十一年以前三年ノ平均利益ヲ臨時利得稅法第十六條第一項ノ申吿ト同時ニ所轄稅務署ニ申吿スベシ
第十七條ノ二ヲ削ル
第十八條中「、第二十四條ノ二第一項」ヲ削ル
第二十一條 營業利得ニ對スル臨時利得稅ノ納稅義務者災害、失業其ノ他ノ事由ニ因リ著シク資力ヲ喪失シ納稅困難ト認ムルトキハ納稅義務者ノ申請ニ依リ其ノ營業利得ニ對スル臨時利得稅ヲ輕減又ハ免除ス
所得稅法施行規則第八十三條乃至第八十五條ノ規定ハ前項ノ規定ニ依ル臨時利得稅ノ輕減又ハ免除ニ付之ヲ準用ス
第二十二條 削除
第二十三條 削除
第二十四條中「第三十六條、第五十六條、第五十八條、第六十六條、第六十七條及第六十九條乃至第七十一條」ヲ「第五十九條、第七十七條、第七十九條、第百條乃至第百四條」ニ改ム
附 則
第一條 本令ハ昭和十五年法律第三十二號施行ノ日ヨリ之ヲ施行ス
第二條 法人ノ臨時利得稅ニ付テハ昭和十五年四月一日以後終了スル事業年度分ヨリ、個人ノ臨時利得稅ニ付テハ昭和十五年分ヨリ本令ヲ適用ス
第三條 法人ノ現事業年度開始ノ日前三年以內ニ開始シ本令施行前ニ終了シタル事業年度ニ於テ生ジタル損金ノ算定ニ關シテハ臨時利得稅法第五條第二項ノ規定ヲ適用セズ
第四條 臨時利得稅法施行地ニ本店又ハ主タル事務所ヲ有スル法人ノ朝鮮、臺灣、樺太又ハ南洋群島ニ於ケル資產又ハ營業ニ對シ各當該地ニ於ケル法令ニ依リ賦課スル特別所得稅ハ之ヲ昭和十五年法律第三十二號附則第三條ニ規定スル第一種所得稅附加稅ニ相當スル租稅トス
第五條 昭和十五年法律第三十二號附則第六條ノ規定ニ依ル昭和十五年分若ハ昭和十六年分ノ臨時利得稅ノ輕減若ハ免除又ハ昭和十五年分若ハ昭和十六年分ノ營業利得金額ノ計算ニ關スル特例ハ左ノ各號ニ定ムル所ニ依ル
一 昭和十四年一月一日以後同年十二月三十一日迄ニ新ニ開業シ又ハ相續ニ因ルニ非ズシテ營業ヲ繼續シ當該營業ノ外他ニ營業ヲ有セザル個人ニハ昭和十五年分ノ營業利得ニ對スル臨時利得稅ヲ免除ス但シ昭和十四年ノ所得調査委員會閉會後ニ於テ個人ノ乙種利得ニ付納稅義務アルニ至リタル者ニシテ改正前ノ臨時利得稅法第十七條第三項ノ規定ニ依リ個人ノ乙種利得金額ノ決定ヲ受ケザリシモノニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
二 昭和十四年十二月三十一日迄ニ營業ノ全部ヲ廢止シタル個人ニハ昭和十五年分ノ營業利得ニ對スル臨時利得稅ヲ免除ス
三 昭和十五年一月一日以後昭和十五年分營業利得金額決定前ニ營業ノ全部ヲ廢止シタル個人ニ付テハ昭和十五年分ノ營業利得計算ノ基礎タル利益ハ其ノ年一月一日ヨリ營業ヲ廢止スル迄ノ總收入金額ヨリ必要ノ經費ヲ控除シタル金額ニ依リ之ヲ計算ス
四 昭和十四年分營業利得金額決定後昭和十五年分營業利得金額決定前ニ於テ營業ヲ法人ニ繼續セシメタル個人ノ當該營業ノ營業利得金額ニ付テハ第二號又ハ第三號ノ規定ニ依ラズ當該營業ノ營業利得金額ニ對スル昭和十五年分ノ臨時利得稅ニ付當該營業ノ昭和十四年分ノ乙種利得ニ對スル臨時利得稅額ニ相當スル金額ヲ輕減ス
五 昭和十五年一月一日以後同年十二月三十一日迄ニ營業ノ全部ヲ廢止シタル個人ニハ昭和十六年分ノ營業利得ニ對スル臨時利得稅ヲ免除ス但シ其ノ營業ヲ法人ニ繼續セシメタル者ニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
朕臨時利得税法施行規則中改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十五年三月三十一日
内閣総理大臣 米内光政
大蔵大臣 桜内幸雄
勅令第百四十二号
臨時利得税法施行規則中左ノ通改正ス
第一条 法人ノ前事業年度ヨリ繰越シタル益金ハ其ノ事業年度ノ利益ノ計算上益金ニ之ヲ算入セズ
法人ノ前事業年度ヨリ繰越シタル損金ハ臨時利得税法第五条第三項ニ規定スルモノヲ除クノ外其ノ事業年度ノ利益ノ計算上損金ニ之ヲ算入セズ
第二条 法人ノ各事業年度開始ノ日前三年以内ニ開始シタル事業年度ニ於テ生ジタル損金ニシテ其ノ損金ノ生ジタル事業年度以後ノ事業年度ノ利益ノ計算上総益金ヨリ控除セラレザリシモノノ金額ハ臨時利得税法第五条第三項ノ規定ニ依リ各事業年度ノ利益ノ計算上損金ニ之ヲ算入ス
第三条 臨時利得税法第四条ニ規定スル現事業年度ノ資本金額ニ対シ年百分ノ十ノ割合ヲ乗ジテ算出シタル金額ハ現事業年度ノ月数ヲ現事業年度ノ資本金額ニ乗ジ之ヲ十二分シタル金額ニ百分ノ十ヲ乗ジテ之ヲ計算ス
前項ノ月数ハ暦ニ従ヒ之ヲ計算シ一月未満ノ端数ヲ生ジタルトキハ之ヲ一月トス
前二項ノ規定ハ臨時利得税法第十四条第一項ニ規定スル現事業年度ノ資本金額ニ年百分ノ十ノ割合ヲ乗ジテ算出シタル金額、現事業年度ノ資本金額ニ平均利益率ヲ乗ジテ算出シタル金額又ハ現事業年度ノ資本金額ニ年百分ノ三十ノ割合ヲ乗ジテ算出シタル金額ノ計算ニ付之ヲ準用ス
第四条 削除
第四条ノ二ヲ削ル
第五条及び第七条及第八条 削除
第八条ノ二ヲ削ル
第九条第一項中「個人ノ甲種利得又ハ乙種利得ノ金額」ヲ「営業利得金額」ニ改メ「昭和六年以前三年又ハ」ヲ削ル
第十条第一項中「昭和六年以前三年ニ属スル各年又ハ」ヲ削ル
第十二条 臨時利得税法第十条第一項ノ規定ニ依リ総収入金額ヨリ控除スベキ経費ハ仕入品ノ原価、原料品ノ代価、場所物件ノ修繕費又ハ借入料、場所物件又ハ営業ニ係ル公課、雇人ノ給料、収入ヲ得ルニ必要ナル負債ノ利子其ノ他収入ヲ得ルニ必要ナルモノニ限ル但シ家事上ノ費用及之ニ関連スルモノハ之ヲ控除セズ
第十三条 臨時利得税法第十四条ノ二第一項ノ平均利益ハ昭和十一年十二月三十一日以前三年内ニ終了シタル各事業年度(既往各事業年度ト称ス以下同ジ)ノ総数ヲ以テ其ノ各事業年度ノ利益ノ合計額ヲ除シテ之ヲ計算ス
前項ノ場合ニ於テ既往各事業年度ノ期間ガ現事業年度ノ期間ト異ルトキハ既往各事業年度ノ利益ハ既往各事業年度ノ月数ノ現事業年度ノ月数ニ対スル割合ニ依リ之ヲ換算ス
前項ノ月数ハ暦ニ従ヒ之ヲ計算シ一月未満ノ端数ヲ生ジタルトキハ既往各事業年度ニ在リテハ之ヲ切捨テ現事業年度ニ在リテハ之ヲ一月トス
第十三条ノ二 臨時利得税法第十四条ノ二第一項ノ平均資本金額ハ既往各事業年度ノ総数ヲ以テ其ノ各事業年度ノ資本金額ノ合計額ヲ除シテ之ヲ計算ス
第十三条ノ三 臨時利得税法第十四条ノ二第一項ニ規定スル平均利益率ハ現事業年度ノ月数ヲ平均資本金額ニ乗ジ之ヲ十二分シタル金額ヲ以テ平均利益ヲ除シテ之ヲ計算ス
第三条第二項ノ規定ハ前項ノ月数ノ計算ニ付之ヲ準用ス
第十三条ノ四 臨時利得税法施行地ニ本店又ハ主タル事務所ヲ有スル法人ノ朝鮮、台湾、樺太又ハ南洋群島ニ於ケル資産又ハ営業ニ対シ各当該地ニ於ケル法令ニ依リ賦課スル特別所得税ハ之ヲ第十四条ノ二第二項ニ規定スル第一種所得税附加税ニ相当スル租税トス
第十四条 臨時利得税法第十四条ノ三第一項ノ規定ニ依リ既往事業年度ノ平均利益率ヲ計算スル場合ニ於テ現事業年度ノ資本金額中増加資本金額以外ノ部分ニ乗ズベキ既往事業年度ノ平均利益率ニ相当スル割合ハ臨時利得税法第十四条ノ二第一項但書ノ規定ヲ適用シタル割合トス
第十四条ノ二 法人合併ヲ為シタル場合ニ於テ合併後存続スル法人又ハ合併ニ因リテ設立シタル法人ノ既往各事業年度ノ全部ノ平均資本金額及平均利益並ニ昭和十一年十二月三十一日ニ於ケル資本金額ハ合併ニ因リテ消滅シタル法人ノ既往各事業年度ノ資本金額及利益並ニ昭和十一年十二月三十一日ニ於ケル資本金額ヲ合算シテ之ヲ計算ス
第十五条中「所得税法ニ依ル所得」ヲ「法人税法ニ依ル所得及資本」ニ改ム
第十六条 営業利得ニ付納税義務アル者ハ営業ノ種類、営業場所在地、利得金額及利得算出ノ基礎ヲ明記シ所轄税務署ニ申告スベシ但シ所得税法ニ依ル所得ノ申告書ニ附記シテ之ヲ為スコトヲ妨ゲズ
第十七条 第九条ノ規定ノ適用ヲ受ケントスル者ハ前営業者ノ営業ノ種類、営業場所在地、氏名又ハ名称及住所又ハ居所並ニ昭和十一年以前三年ノ平均利益ヲ臨時利得税法第十六条第一項ノ申告ト同時ニ所轄税務署ニ申告スベシ
第十七条ノ二ヲ削ル
第十八条中「、第二十四条ノ二第一項」ヲ削ル
第二十一条 営業利得ニ対スル臨時利得税ノ納税義務者災害、失業其ノ他ノ事由ニ因リ著シク資力ヲ喪失シ納税困難ト認ムルトキハ納税義務者ノ申請ニ依リ其ノ営業利得ニ対スル臨時利得税ヲ軽減又ハ免除ス
所得税法施行規則第八十三条乃至第八十五条ノ規定ハ前項ノ規定ニ依ル臨時利得税ノ軽減又ハ免除ニ付之ヲ準用ス
第二十二条 削除
第二十三条 削除
第二十四条中「第三十六条、第五十六条、第五十八条、第六十六条、第六十七条及第六十九条乃至第七十一条」ヲ「第五十九条、第七十七条、第七十九条、第百条乃至第百四条」ニ改ム
附 則
第一条 本令ハ昭和十五年法律第三十二号施行ノ日ヨリ之ヲ施行ス
第二条 法人ノ臨時利得税ニ付テハ昭和十五年四月一日以後終了スル事業年度分ヨリ、個人ノ臨時利得税ニ付テハ昭和十五年分ヨリ本令ヲ適用ス
第三条 法人ノ現事業年度開始ノ日前三年以内ニ開始シ本令施行前ニ終了シタル事業年度ニ於テ生ジタル損金ノ算定ニ関シテハ臨時利得税法第五条第二項ノ規定ヲ適用セズ
第四条 臨時利得税法施行地ニ本店又ハ主タル事務所ヲ有スル法人ノ朝鮮、台湾、樺太又ハ南洋群島ニ於ケル資産又ハ営業ニ対シ各当該地ニ於ケル法令ニ依リ賦課スル特別所得税ハ之ヲ昭和十五年法律第三十二号附則第三条ニ規定スル第一種所得税附加税ニ相当スル租税トス
第五条 昭和十五年法律第三十二号附則第六条ノ規定ニ依ル昭和十五年分若ハ昭和十六年分ノ臨時利得税ノ軽減若ハ免除又ハ昭和十五年分若ハ昭和十六年分ノ営業利得金額ノ計算ニ関スル特例ハ左ノ各号ニ定ムル所ニ依ル
一 昭和十四年一月一日以後同年十二月三十一日迄ニ新ニ開業シ又ハ相続ニ因ルニ非ズシテ営業ヲ継続シ当該営業ノ外他ニ営業ヲ有セザル個人ニハ昭和十五年分ノ営業利得ニ対スル臨時利得税ヲ免除ス但シ昭和十四年ノ所得調査委員会閉会後ニ於テ個人ノ乙種利得ニ付納税義務アルニ至リタル者ニシテ改正前ノ臨時利得税法第十七条第三項ノ規定ニ依リ個人ノ乙種利得金額ノ決定ヲ受ケザリシモノニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
二 昭和十四年十二月三十一日迄ニ営業ノ全部ヲ廃止シタル個人ニハ昭和十五年分ノ営業利得ニ対スル臨時利得税ヲ免除ス
三 昭和十五年一月一日以後昭和十五年分営業利得金額決定前ニ営業ノ全部ヲ廃止シタル個人ニ付テハ昭和十五年分ノ営業利得計算ノ基礎タル利益ハ其ノ年一月一日ヨリ営業ヲ廃止スル迄ノ総収入金額ヨリ必要ノ経費ヲ控除シタル金額ニ依リ之ヲ計算ス
四 昭和十四年分営業利得金額決定後昭和十五年分営業利得金額決定前ニ於テ営業ヲ法人ニ継続セシメタル個人ノ当該営業ノ営業利得金額ニ付テハ第二号又ハ第三号ノ規定ニ依ラズ当該営業ノ営業利得金額ニ対スル昭和十五年分ノ臨時利得税ニ付当該営業ノ昭和十四年分ノ乙種利得ニ対スル臨時利得税額ニ相当スル金額ヲ軽減ス
五 昭和十五年一月一日以後同年十二月三十一日迄ニ営業ノ全部ヲ廃止シタル個人ニハ昭和十六年分ノ営業利得ニ対スル臨時利得税ヲ免除ス但シ其ノ営業ヲ法人ニ継続セシメタル者ニ付テハ此ノ限ニ在ラズ