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(要塞地帯法中改正法律)
法令番号: 法律第九十號
公布年月日: 昭和15年4月4日
法令の形式: 法律
被改正法
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改正:
要塞地帯法
国立国会図書館『官報』
国立公文書館『御署名原本』
日本法令索引
朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル要塞地帶法中改正法律ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十五年四月二日
內閣總理大臣 米內光政
陸軍大臣 畑俊六
海軍大臣 吉田善吾
法律第九十號
要塞地帶法中左ノ通改正ス
第三條中「及第七條第二項ノ區域」ヲ削リ「二百五十間」ヲ「千メートル」ニ、「七百五十間」ヲ「五千メートル」ニ、「二千二百五十間」ヲ「一萬五千メートル」ニ改ム
第四條中「築城部本部長」ヲ「陸軍築城部本部長」ニ改メ「及第七條第二項ノ區域內」ヲ削ル
第五條中「及第七條第二項ノ區域」及「及第七條第二項ノ區域內」ヲ削ル
第六條中「第三條及第七條第二項」ヲ「及第三條」ニ改ム
第七條
何人ト雖要塞司令官ノ許可ヲ得ルニ非サレハ要塞地帶內水陸ノ形狀又ハ施設物ノ狀況ニ付撮影、模寫、模造若ハ錄取又ハ其ノ複寫若ハ複製ヲ爲スコトヲ得ス但シ軍機保護法ニ特別ノ規定アルモノニ付テハ其ノ規定ニ依ル
第八條中「要塞地帶內ニ入リ」ヲ「要塞地帶內ニ於テ」ニ改メ同條ニ左ノ一項ヲ加フ
陸軍大臣又ハ要塞司令官ハ特ニ必要アルトキハ前項ノ規定ニ依リ退去ヲ命セラレタル者ニ對シ要塞地帶內ニ入ルコトヲ禁止シ又ハ制限スルコトヲ得
第九條
要塞地帶ノ第一區內ニ在リテハ要塞司令官ノ許可ヲ得ルニ非サレハ左ノ各號ノ一ニ該當スル行爲ヲ爲スコトヲ得ス
一
家屋、工場、倉庫其ノ他ノ工作物ノ新築、改築又ハ增築
二
爆發物ノ使用若ハ貯藏又ハ容易ニ燃燒スヘキ物件ノ貯藏
三
用水路、惡水路又ハ溜池ノ新設又ハ變更
四
竹木林ノ造成又ハ伐採
五
墓地ノ新設又ハ變更
六
山林又ハ原野ニ於ケル焚火
七
漁撈、採藻又ハ船舟ノ繫泊
八
狩獵
第十條
第二區內ニ在リテハ要塞司令官ノ許可ヲ得ルニ非サレハ水準標高四十メートル以上ノ高地ニ於ケル家屋、工場又ハ倉庫ノ新築、改築又ハ增築ヲ爲スコトヲ得ス
第十一條
第一區及第二區內ニ在リテハ要塞司令官ノ許可ヲ得ルニ非サレハ左ノ各號ノ一ニ該當スル行爲ヲ爲スコトヲ得ス
一
不燃質物ヲ材料トスル工作物ノ新築、改築又ハ增築
二
土地ノ形質ヲ變更スル土石ノ採掘又ハ堆積
三
公園、運動場、競馬場、飛行場、耕作地、果樹園、桑畑、貯水池、養魚池又ハ塩田ノ新設又ハ變更
四
水深ノ變更ヲ生スヘキ物件ノ委棄又ハ水底ニ於ケル土石ノ採取
五
火入
六
高周波電流ヲ發スル設備ノ新設又ハ變更
第十二條
第一區及第二區內ニ在リテハ陸軍大臣ノ許可ヲ得ルニ非サレハ左ノ各號ノ一ニ該當スル行爲ヲ爲スコトヲ得ス
一
堤塘、棧橋、埠頭、橋梁、道路、運河、隧道、鐵道又ハ軌道ノ新設又ハ變更
二
水面ノ埋立又ハ干拓
第十三條
第七條又ハ第九條乃至前條ノ規定ニ依ル許可ニハ條件ヲ附スルコトヲ得
前項ノ條件ハ國防上必要アルトキハ之ヲ變更スルコトヲ得
第十四條
要塞司令官ハ第九條乃至第十一條ノ規定又ハ第九條乃至第十一條ノ規定ニ依ル許可ニ附シタル條件ニ違反シタル者ニ對シ、陸軍大臣ハ第十二條ノ規定又ハ同條ノ規定ニ依ル許可ニ附シタル條件ニ違反シタル者ニ對シ原狀囘復ヲ命スルコトヲ得
第十五條乃至第十七條ヲ削リ第十八條ヲ第十五條トス
第十九條中「禁止」ヲ削リ同條ヲ第十六條トス
第二十條中「禁止及」及「及第七條第二項ノ區域」ヲ削リ「第十九條」ヲ「前條」ニ改メ同條ヲ第十七條トス
第二十一條中「第七條第九條第十一條乃至第十五條」ヲ「第七條及第九條乃至第十一條」ニ、「第十六條」ヲ「第十二條」ニ改メ同條ヲ第十八條トス
第三章 罰則
第十九條
左ノ各號ノ一ニ該當スル者ハ三年以下ノ懲役又ハ三千圓以下ノ罰金ニ處ス
一
第九條第二號ノ規定ニ違反シタル者
二
第十一條第一號又ハ第五號ノ規定ニ違反シタル者
三
第十二條ノ規定ニ違反シタル者
第二十條
左ノ各號ノ一ニ該當スル者ハ二年以下ノ懲役又ハ二千圓以下ノ罰金ニ處ス
一
第七條ノ規定ニ違反シタル者
二
第八條第一項ノ規定ニ依ル命令ニ從ハサル者又ハ同條第二項ノ規定ニ依ル禁止若ハ制限ニ違反シタル者
三
第九條第一號又ハ第三號乃至第五號ノ規定ニ違反シタル者
四
第九條第六號乃至第八號ノ規定ニ違反シタル者
五
第十條ノ規定ニ違反シタル者
六
第十一條第二號乃至第四號又ハ第六號ノ規定ニ違反シタル者
第二十一條
左ノ各號ノ一ニ該當スル者ハ一年以下ノ懲役又ハ千圓以下ノ罰金若ハ科料ニ處ス
一
第七條ノ規定ニ依ル許可ニ附シタル條件ニ違反シタル者
二
第九條第一號乃至第五號ノ規定ニ依ル許可ニ附シタル條件ニ違反シタル者
三
第九條第六號乃至第八號ノ規定ニ依ル許可ニ附シタル條件ニ違反シタル者
四
第十條ノ規定ニ依ル許可ニ附シタル條件ニ違反シタル者
五
第十一條ノ規定ニ依ル許可ニ附シタル條件ニ違反シタル者
六
第十二條ノ規定ニ依ル許可ニ附シタル條件ニ違反シタル者
第二十二條
各區ノ區域ヲ標示スル爲設ケタル標識ヲ損壞シ又ハ其ノ他ノ方法ヲ以テ之ヲ無效ナラシメタル者ハ三百圓以下ノ罰金又ハ科料ニ處ス
第二十三條
法人又ハ人ノ代理人、使用人其ノ他ノ從業者カ其ノ法人又ハ人ノ業務ニ關シ第十九條、第二十條第三號、第五號若ハ第六號又ハ第二十一條第二號若ハ第四號乃至第六號ノ違反行爲ヲ爲シタルトキハ其ノ法人又ハ人ハ自己ノ指揮ニ出テサルノ故ヲ以テ其ノ處罰ヲ免ルルコトヲ得ス
第二十四條
第十九條、第二十條第三號、第五號及第六號竝ニ第二十一條第二號及第四號乃至第六號ノ罰則ハ其ノ者カ法人ナルトキハ理事、取締役其ノ他ノ法人ノ業務ヲ執行スル役員ニ、未成年者又ハ禁治產者ナルトキハ其ノ法定代理人ニ之ヲ適用ス但シ營業ニ關シ成年者ト同一ノ能力ヲ有スル未成年者ニ付テハ此ノ限ニ在ラス
第二十五條
前二條ノ場合ニ於テハ懲役ノ刑ニ處スルコトヲ得ス
第二十七條中「創設吿示」ヲ「創設又ハ變更ノ吿示」ニ、「增築中」ヲ「增築等ノ作業中」ニ改メ「禁止」ヲ削リ同條ヲ第二十六條トス
第二十七條
各區ノ區域ヲ標示スル標識ヲ設置スル爲ニ要スル敷地ノ買收及使用ニ關シテハ陸地測量標條例ヲ準用ス
第二十八條ヲ削ル
第二十九條ヲ第二十八條、第三十條ヲ第二十九條トシ第三十一條ヲ削ル
附 則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
本法ニ依リ新ニ許可ヲ受クルコトヲ要スルコトト爲リタル事項ニシテ本法施行ノ際現ニ存スルモノニ關シ本法施行ノ際必要ナル規定ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル要塞地帯法中改正法律ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十五年四月二日
内閣総理大臣 米内光政
陸軍大臣 畑俊六
海軍大臣 吉田善吾
法律第九十号
要塞地帯法中左ノ通改正ス
第三条中「及第七条第二項ノ区域」ヲ削リ「二百五十間」ヲ「千メートル」ニ、「七百五十間」ヲ「五千メートル」ニ、「二千二百五十間」ヲ「一万五千メートル」ニ改ム
第四条中「築城部本部長」ヲ「陸軍築城部本部長」ニ改メ「及第七条第二項ノ区域内」ヲ削ル
第五条中「及第七条第二項ノ区域」及「及第七条第二項ノ区域内」ヲ削ル
第六条中「第三条及第七条第二項」ヲ「及第三条」ニ改ム
第七条
何人ト雖要塞司令官ノ許可ヲ得ルニ非サレハ要塞地帯内水陸ノ形状又ハ施設物ノ状況ニ付撮影、模写、模造若ハ録取又ハ其ノ複写若ハ複製ヲ為スコトヲ得ス但シ軍機保護法ニ特別ノ規定アルモノニ付テハ其ノ規定ニ依ル
第八条中「要塞地帯内ニ入リ」ヲ「要塞地帯内ニ於テ」ニ改メ同条ニ左ノ一項ヲ加フ
陸軍大臣又ハ要塞司令官ハ特ニ必要アルトキハ前項ノ規定ニ依リ退去ヲ命セラレタル者ニ対シ要塞地帯内ニ入ルコトヲ禁止シ又ハ制限スルコトヲ得
第九条
要塞地帯ノ第一区内ニ在リテハ要塞司令官ノ許可ヲ得ルニ非サレハ左ノ各号ノ一ニ該当スル行為ヲ為スコトヲ得ス
一
家屋、工場、倉庫其ノ他ノ工作物ノ新築、改築又ハ増築
二
爆発物ノ使用若ハ貯蔵又ハ容易ニ燃焼スヘキ物件ノ貯蔵
三
用水路、悪水路又ハ溜池ノ新設又ハ変更
四
竹木林ノ造成又ハ伐採
五
墓地ノ新設又ハ変更
六
山林又ハ原野ニ於ケル焚火
七
漁撈、採藻又ハ船舟ノ繋泊
八
狩猟
第十条
第二区内ニ在リテハ要塞司令官ノ許可ヲ得ルニ非サレハ水準標高四十メートル以上ノ高地ニ於ケル家屋、工場又ハ倉庫ノ新築、改築又ハ増築ヲ為スコトヲ得ス
第十一条
第一区及第二区内ニ在リテハ要塞司令官ノ許可ヲ得ルニ非サレハ左ノ各号ノ一ニ該当スル行為ヲ為スコトヲ得ス
一
不燃質物ヲ材料トスル工作物ノ新築、改築又ハ増築
二
土地ノ形質ヲ変更スル土石ノ採掘又ハ堆積
三
公園、運動場、競馬場、飛行場、耕作地、果樹園、桑畑、貯水池、養魚池又ハ塩田ノ新設又ハ変更
四
水深ノ変更ヲ生スヘキ物件ノ委棄又ハ水底ニ於ケル土石ノ採取
五
火入
六
高周波電流ヲ発スル設備ノ新設又ハ変更
第十二条
第一区及第二区内ニ在リテハ陸軍大臣ノ許可ヲ得ルニ非サレハ左ノ各号ノ一ニ該当スル行為ヲ為スコトヲ得ス
一
堤塘、桟橋、埠頭、橋梁、道路、運河、隧道、鉄道又ハ軌道ノ新設又ハ変更
二
水面ノ埋立又ハ干拓
第十三条
第七条又ハ第九条乃至前条ノ規定ニ依ル許可ニハ条件ヲ附スルコトヲ得
前項ノ条件ハ国防上必要アルトキハ之ヲ変更スルコトヲ得
第十四条
要塞司令官ハ第九条乃至第十一条ノ規定又ハ第九条乃至第十一条ノ規定ニ依ル許可ニ附シタル条件ニ違反シタル者ニ対シ、陸軍大臣ハ第十二条ノ規定又ハ同条ノ規定ニ依ル許可ニ附シタル条件ニ違反シタル者ニ対シ原状回復ヲ命スルコトヲ得
第十五条乃至第十七条ヲ削リ第十八条ヲ第十五条トス
第十九条中「禁止」ヲ削リ同条ヲ第十六条トス
第二十条中「禁止及」及「及第七条第二項ノ区域」ヲ削リ「第十九条」ヲ「前条」ニ改メ同条ヲ第十七条トス
第二十一条中「第七条第九条第十一条乃至第十五条」ヲ「第七条及第九条乃至第十一条」ニ、「第十六条」ヲ「第十二条」ニ改メ同条ヲ第十八条トス
第三章 罰則
第十九条
左ノ各号ノ一ニ該当スル者ハ三年以下ノ懲役又ハ三千円以下ノ罰金ニ処ス
一
第九条第二号ノ規定ニ違反シタル者
二
第十一条第一号又ハ第五号ノ規定ニ違反シタル者
三
第十二条ノ規定ニ違反シタル者
第二十条
左ノ各号ノ一ニ該当スル者ハ二年以下ノ懲役又ハ二千円以下ノ罰金ニ処ス
一
第七条ノ規定ニ違反シタル者
二
第八条第一項ノ規定ニ依ル命令ニ従ハサル者又ハ同条第二項ノ規定ニ依ル禁止若ハ制限ニ違反シタル者
三
第九条第一号又ハ第三号乃至第五号ノ規定ニ違反シタル者
四
第九条第六号乃至第八号ノ規定ニ違反シタル者
五
第十条ノ規定ニ違反シタル者
六
第十一条第二号乃至第四号又ハ第六号ノ規定ニ違反シタル者
第二十一条
左ノ各号ノ一ニ該当スル者ハ一年以下ノ懲役又ハ千円以下ノ罰金若ハ科料ニ処ス
一
第七条ノ規定ニ依ル許可ニ附シタル条件ニ違反シタル者
二
第九条第一号乃至第五号ノ規定ニ依ル許可ニ附シタル条件ニ違反シタル者
三
第九条第六号乃至第八号ノ規定ニ依ル許可ニ附シタル条件ニ違反シタル者
四
第十条ノ規定ニ依ル許可ニ附シタル条件ニ違反シタル者
五
第十一条ノ規定ニ依ル許可ニ附シタル条件ニ違反シタル者
六
第十二条ノ規定ニ依ル許可ニ附シタル条件ニ違反シタル者
第二十二条
各区ノ区域ヲ標示スル為設ケタル標識ヲ損壊シ又ハ其ノ他ノ方法ヲ以テ之ヲ無効ナラシメタル者ハ三百円以下ノ罰金又ハ科料ニ処ス
第二十三条
法人又ハ人ノ代理人、使用人其ノ他ノ従業者カ其ノ法人又ハ人ノ業務ニ関シ第十九条、第二十条第三号、第五号若ハ第六号又ハ第二十一条第二号若ハ第四号乃至第六号ノ違反行為ヲ為シタルトキハ其ノ法人又ハ人ハ自己ノ指揮ニ出テサルノ故ヲ以テ其ノ処罰ヲ免ルルコトヲ得ス
第二十四条
第十九条、第二十条第三号、第五号及第六号並ニ第二十一条第二号及第四号乃至第六号ノ罰則ハ其ノ者カ法人ナルトキハ理事、取締役其ノ他ノ法人ノ業務ヲ執行スル役員ニ、未成年者又ハ禁治産者ナルトキハ其ノ法定代理人ニ之ヲ適用ス但シ営業ニ関シ成年者ト同一ノ能力ヲ有スル未成年者ニ付テハ此ノ限ニ在ラス
第二十五条
前二条ノ場合ニ於テハ懲役ノ刑ニ処スルコトヲ得ス
第二十七条中「創設告示」ヲ「創設又ハ変更ノ告示」ニ、「増築中」ヲ「増築等ノ作業中」ニ改メ「禁止」ヲ削リ同条ヲ第二十六条トス
第二十七条
各区ノ区域ヲ標示スル標識ヲ設置スル為ニ要スル敷地ノ買収及使用ニ関シテハ陸地測量標条例ヲ準用ス
第二十八条ヲ削ル
第二十九条ヲ第二十八条、第三十条ヲ第二十九条トシ第三十一条ヲ削ル
附 則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
本法ニ依リ新ニ許可ヲ受クルコトヲ要スルコトト為リタル事項ニシテ本法施行ノ際現ニ存スルモノニ関シ本法施行ノ際必要ナル規定ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
本文
詳細・沿革