(府県制中改正法律)
法令番号: 法律第六十二號
公布年月日: 昭和15年3月29日
法令の形式: 法律
朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル府縣制中改正法律ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十五年三月二十九日
內閣總理大臣 米內光政
內務大臣 伯爵 兒玉秀雄
法律第六十二號
府縣制中左ノ通改正ス
第四十一條第四號及第七十八條第二項第六號中「府縣稅」ノ下ニ「分擔金」ヲ加フ
第百三條 府縣ハ地方稅法ノ定ムル所ニ依リ府縣稅ヲ賦課徵收スルコトヲ得
第百四條乃至第百十條 削除
第百十一條 府縣ハ勅令ノ定ムル所ニ依リ水利ニ關スル事業其ノ他土地ノ利益ト爲ルベキ事件ニ依リ特ニ利益ヲ受クル者ヨリ分擔金ヲ徵收スルコトヲ得
第百十三條 削除
第百十四條第一項中「使用料」ノ下ニ「、手數料又ハ分擔金」ヲ加ヘ「三倍」ヲ「五倍」ニ、「五圓」ヲ「十圓」ニ改メ「又ハ府縣稅ヲ逋脫シ」及「又ハ逋脫シ」ヲ削リ同條第二項中「府縣稅ノ賦課徵收」ヲ「分擔金ノ徵收」ニ、「五圓」ヲ「二十圓」ニ改ム
第百十五條第一項ヲ左ノ如ク改メ同條第三項中「前二項」ヲ「前項」ニ、同條第五項中「、其ノ委任ヲ受ケタル官吏吏員又ハ市町村吏員」ヲ「又ハ其ノ委任ヲ受ケタル官吏吏員」ニ改メ同條第二項及第四項ヲ削ル
使用料、手數料若ハ分擔金ノ徵收又ハ夫役現品ノ賦課ヲ受ケタル者其ノ徵收又ハ賦課ニ付違法又ハ錯誤アリト認ムルトキハ其ノ吿知ヲ受ケタル日ヨリ三十日以內ニ府縣知事ニ異議ノ申立ヲ爲スコトヲ得
第百十六條第二項中「手數料、」ノ下ニ「分擔金、」ヲ加ヘ「府縣稅、」ヲ削リ同條第三項ノ次ニ左ノ一項ヲ加ヘ同條第一項ヲ削ル
前ニ項ノ場合ニ於テハ府縣條例ノ定ムル所ニ依リ手數料ヲ徵收スルコトヲ得
同條第四項中「第二項」ヲ「第一項」ニ、「前項」ヲ「第二項」ニ改メ同條第五項及第六項ヲ左ノ如ク改ム
第一項乃至第三項ノ徵收金ハ國ノ徵收金ニ次デ先取特權ヲ有シ其ノ追徵還付及時效ニ付テハ國稅ノ例ニ依ル
同條第七項中「第四項ノ規定ニ依リ爲シタル處分」ヲ「爲シタル前三項ノ處分」ニ改メ同條ニ左ノ一項ヲ加フ
第四項ノ處分ハ其ノ府縣ノ區域外ニ於テモ亦之ヲ爲スコトヲ得
第百二十三條ノ二 府縣ノ支拂金ニ關スル時效ニ付テハ政府ノ支拂金ノ例ニ依ル
第百四十條及第百四十一條 削除
附 則
本法ハ昭和十五年四月一日ヨリ之ヲ施行ス但シ昭和十四年度分以前ノ府縣稅、夫役現品及府縣費ノ分賦竝ニ昭和十五年三月三十一日以前ニ徵收ノ吿知アリタル使用料及手數料ニ關シテハ仍從前ノ規定ニ依ル此ノ場合ニ於テ地方稅法ニ別段ノ規定アルモノニ付テハ其ノ規定ニ依ル
從來市部會及郡部會ヲ設ケタル府縣ニ於テ本法施行ノ際現ニ名譽職參事會員及其ノ補充員タル者ハ最近ノ改選期ニ於テ後任者ノ就任スルニ至ル迄在任ス但シ本法施行ノ際ニ於テ各十人ノ定員ヲ超ユル員數ニ付テハ府縣知事抽籤シテ解任スベキ者ヲ定ム
前項ノ場合ニ於テ名譽職參事會員ノ補充員ノ補闕順位ハ府縣知事抽籤シテ之ヲ定ム
從來市部及郡部ノ經濟ヲ分別シタル府縣ニ於ケル昭和十四年度分以前ノ財務ニ關シテハ仍從前ノ例ニ依ル但シ市部會及郡部會又ハ市部參事會及郡部參事會ノ權限ニ屬スル事項ハ府縣會又ハ府縣參事會之ヲ行フ
從來市部及郡部ノ經濟ヲ分別シタル府縣ノ財產處分ニ關シ必要ナル規定ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
從來市部及郡部ノ經濟ヲ分別シタル府縣ニ於ケル府縣稅ノ賦課其ノ他ノ財務ニ關シテハ當分ノ內勅令ヲ以テ特別ノ規定ヲ設クルコトヲ得
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル府県制中改正法律ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十五年三月二十九日
内閣総理大臣 米内光政
内務大臣 伯爵 児玉秀雄
法律第六十二号
府県制中左ノ通改正ス
第四十一条第四号及第七十八条第二項第六号中「府県税」ノ下ニ「分担金」ヲ加フ
第百三条 府県ハ地方税法ノ定ムル所ニ依リ府県税ヲ賦課徴収スルコトヲ得
第百四条乃至第百十条 削除
第百十一条 府県ハ勅令ノ定ムル所ニ依リ水利ニ関スル事業其ノ他土地ノ利益ト為ルベキ事件ニ依リ特ニ利益ヲ受クル者ヨリ分担金ヲ徴収スルコトヲ得
第百十三条 削除
第百十四条第一項中「使用料」ノ下ニ「、手数料又ハ分担金」ヲ加ヘ「三倍」ヲ「五倍」ニ、「五円」ヲ「十円」ニ改メ「又ハ府県税ヲ逋脱シ」及「又ハ逋脱シ」ヲ削リ同条第二項中「府県税ノ賦課徴収」ヲ「分担金ノ徴収」ニ、「五円」ヲ「二十円」ニ改ム
第百十五条第一項ヲ左ノ如ク改メ同条第三項中「前二項」ヲ「前項」ニ、同条第五項中「、其ノ委任ヲ受ケタル官吏吏員又ハ市町村吏員」ヲ「又ハ其ノ委任ヲ受ケタル官吏吏員」ニ改メ同条第二項及第四項ヲ削ル
使用料、手数料若ハ分担金ノ徴収又ハ夫役現品ノ賦課ヲ受ケタル者其ノ徴収又ハ賦課ニ付違法又ハ錯誤アリト認ムルトキハ其ノ告知ヲ受ケタル日ヨリ三十日以内ニ府県知事ニ異議ノ申立ヲ為スコトヲ得
第百十六条第二項中「手数料、」ノ下ニ「分担金、」ヲ加ヘ「府県税、」ヲ削リ同条第三項ノ次ニ左ノ一項ヲ加ヘ同条第一項ヲ削ル
前ニ項ノ場合ニ於テハ府県条例ノ定ムル所ニ依リ手数料ヲ徴収スルコトヲ得
同条第四項中「第二項」ヲ「第一項」ニ、「前項」ヲ「第二項」ニ改メ同条第五項及第六項ヲ左ノ如ク改ム
第一項乃至第三項ノ徴収金ハ国ノ徴収金ニ次デ先取特権ヲ有シ其ノ追徴還付及時効ニ付テハ国税ノ例ニ依ル
同条第七項中「第四項ノ規定ニ依リ為シタル処分」ヲ「為シタル前三項ノ処分」ニ改メ同条ニ左ノ一項ヲ加フ
第四項ノ処分ハ其ノ府県ノ区域外ニ於テモ亦之ヲ為スコトヲ得
第百二十三条ノ二 府県ノ支払金ニ関スル時効ニ付テハ政府ノ支払金ノ例ニ依ル
第百四十条及第百四十一条 削除
附 則
本法ハ昭和十五年四月一日ヨリ之ヲ施行ス但シ昭和十四年度分以前ノ府県税、夫役現品及府県費ノ分賦並ニ昭和十五年三月三十一日以前ニ徴収ノ告知アリタル使用料及手数料ニ関シテハ仍従前ノ規定ニ依ル此ノ場合ニ於テ地方税法ニ別段ノ規定アルモノニ付テハ其ノ規定ニ依ル
従来市部会及郡部会ヲ設ケタル府県ニ於テ本法施行ノ際現ニ名誉職参事会員及其ノ補充員タル者ハ最近ノ改選期ニ於テ後任者ノ就任スルニ至ル迄在任ス但シ本法施行ノ際ニ於テ各十人ノ定員ヲ超ユル員数ニ付テハ府県知事抽籤シテ解任スベキ者ヲ定ム
前項ノ場合ニ於テ名誉職参事会員ノ補充員ノ補闕順位ハ府県知事抽籤シテ之ヲ定ム
従来市部及郡部ノ経済ヲ分別シタル府県ニ於ケル昭和十四年度分以前ノ財務ニ関シテハ仍従前ノ例ニ依ル但シ市部会及郡部会又ハ市部参事会及郡部参事会ノ権限ニ属スル事項ハ府県会又ハ府県参事会之ヲ行フ
従来市部及郡部ノ経済ヲ分別シタル府県ノ財産処分ニ関シ必要ナル規定ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
従来市部及郡部ノ経済ヲ分別シタル府県ニ於ケル府県税ノ賦課其ノ他ノ財務ニ関シテハ当分ノ内勅令ヲ以テ特別ノ規定ヲ設クルコトヲ得