(恩給法中改正法律)
法令番号: 法律第二十一號
公布年月日: 昭和15年3月29日
法令の形式: 法律
朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル恩給法中改正法律ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十五年三月二十八日
內閣總理大臣 米內光政
外務大臣 有田八郞
大藏大臣 櫻內幸雄
陸軍大臣 畑俊六
海軍大臣 吉田善吾
農林大臣 島田俊雄
文部大臣 松浦鎭次郞
拓務大臣 小磯國昭
司法大臣 木村尙達
內務大臣 伯爵 兒玉秀雄
厚生大臣 吉田茂
遞信大臣 勝正憲
商工大臣 藤原銀次郞
鐵道大臣 松野鶴平
法律第二十一號
恩給法中左ノ通改正ス
第六條ノ二 第七十四條ノ二第一項ノ扶助料及同條第二項ノ一時扶助料ニ付テハ第五條ニ規定スル期間ハ戶籍屆出ノ受理ノ日ヨリ進行ス
第十七條ニ左ノ一項ヲ加フ
前條第四號ニ揭クル公務員ニ一時恩給ヲ給スル者ハ勅令ノ定ムル所ニ依リ他ノ經濟ニ對シ一時恩給金額ノ分擔ヲ請求スルコトヲ得
第十八條第三項ヲ左ノ如ク改ム
內地ニ於ケル道府縣立以外ノ公立ノ小學校、靑年學校、幼稚園、盲學校、聾啞學校及小學校ニ類スル各種學校ノ敎育職員ニ恩給ヲ給スル經濟ニ對シテハ國庫ハ其ノ敎育職員ノ俸給ノ二百分ノ一ニ相當スル金額ヲ交付ス
第三十二條第一項第三號中「一月半」ヲ「一月」ニ改ム
第三十五條中「一月半」ヲ「一月半以內」ニ改ム
第三十七條ノ二 戰車乘員タル公務員其ノ職務ヲ以テ戰車ニ搭乘シ戰車勤務ニ服シタルトキハ其ノ期間ノ一月ニ付半月以內ヲ加算ス
第三十八條第一項中「一年以上服務シタル」ヲ「六月以上服務シタル」ニ改ム
第五十八條第一項第三號ヲ左ノ如ク改ム
三 之ヲ受クル者三十歲ニ滿ツル月迄ハ普通恩給ノ四分ノ一、三十歲以上三十五歲ニ滿ツル月迄ハ普通恩給ノ六分ノ一、三十五歲以上四十歲ニ滿ツル月迄ハ普通恩給ノ八分ノ一ヲ停止ス但シ增加恩給又ハ傷病年金ト併給セラルル場合ニハ之ヲ停止セス
同條同項第四號ヲ左ノ如ク改ム
四 恩給年額千圓以上ニシテ其ノ恩給外ノ所得ノ年額四千圓ヲ超ユルトキハ
(イ) 恩給年額ト恩給外ノ所得ノ年額トノ合計額カ六千圓以下ナルトキハ五千圓ヲ超ユル金額ノ一割五分ノ金額ニ相當スル金額ヲ停止ス但シ恩給ノ支給額ハ年額千圓ヲ下ラシムルコトナシ
(ロ)恩給年額ト恩給外ノ所得ノ年額トノ合計額カ六千圓ヲ超エ八千圓以下ナルトキハ五千圓ヲ超エ六千圓以下ノ金額ノ一割五分ノ金額ト六千圓ヲ超ユル金額ノ二割ノ金額トノ合計額ニ相當スル金額ヲ停止ス但シ恩給ノ支給額ハ年額千圓ヲ下ラシムルコトナク其ノ停止年額ハ恩給年額ノ二割ヲ超ユルコトナシ
(ハ) 恩給年額ト恩給外ノ所得ノ年額トノ合計額カ八千圓ヲ超エ一萬一千圓以下ナルトキハ五千圓ヲ超エ六千圓以下ノ金額ノ一割五分ノ金額ト六千圓ヲ超エ八千圓以下ノ金額ノ二割ノ金額ト八千圓ヲ超ユル金額ノ二割五分ノ金額トノ合計額ニ相當スル金額ヲ停止ス但シ恩給ノ支給額ハ年額千圓ヲ下ラシムルコトナク其ノ停止年額ハ恩給年額ノ二割五分ヲ超ユルコトナシ
(ニ) 恩給年額ト恩給外ノ所得ノ年額トノ合計額カ一萬一千圓ヲ超ユルトキハ五千圓ヲ超エ六千圓以下ノ金額ノ一割五分ノ金額ト六千圓ヲ超エ八千圓以下ノ金額ノ二割ノ金額ト八千圓ヲ超エ一萬一千圓以下ノ金額ノ二割五分ノ金額ト一萬一千圓ヲ超ユル金額ノ三割ノ金額トノ合計額ニ相當スル金額ヲ停止ス但シ恩給ノ支給額ハ年額千圓ヲ下ラシムルコトナク其ノ停止年額ハ恩給年額ノ三割ヲ超ユルコトナシ
第七十二條ニ左ノ一項ヲ加フ
戶籍屆出ノ委託ヲ爲シタル後屆出人死亡シ其ノ死亡後委託ニ基ク屆出カ受理セラレ又ハ戶籍屆書ヲ郵送シタル後屆出人死亡シ其ノ死亡後屆書カ受理セラレタルトキ其ノ屆出カ他ノ法令ニ依リ屆出人死亡ノ時ニ爲サレタルモノト看做サルル場合ニ於テハ其ノ屆出ニ因リ公務員又ハ之ニ準スヘキ者ト同一戶籍內ノ祖父、祖母、父、母、夫、妻、子又ハ兄弟姉妹ト爲ル者ハ第一項ノ規定ノ適用ニ付テハ當該屆出カ屆出人ノ死亡後二年內ニ受理セラレタルトキニ限リ屆出人ノ死亡ノ時ヨリ公務員又ハ之ニ準スヘキ者ノ祖父、祖母、父、母、夫、妻、子又ハ兄弟姉妹トシテ之ト同一戶籍內ニ在リタルモノト看做ス
第七十三條第四項ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ第七十二條第三項ノ規定ニ依リ公務員又ハ之ニ準スヘキ者ノ遺族ト看做サルル者ニ付テハ此ノ限ニ在ラス
第七十四條ノ二 第七十二條第三項ノ規定ニ依リ公務員又ハ之ニ準スヘキ者ノ遺族ト看做サレタル者ニ給スル扶助料ハ委託又ハ郵便ニ依ル戶籍屆出ノ受理ノ日ヨリ之ヲ給ス
第七十二條第三項ノ規定ニ依リ公務員又ハ之ニ準スヘキ者ノ遺族ト看做サレタル者ニ給スル一時扶助料ハ公務員又ハ之ニ準スヘキ者ノ死亡ノ時ニ於テ他ニ其ノ一時扶助料ヲ受クヘキ權利ヲ有スル者ナキトキニ限リ之ヲ給ス
公務員又ハ之ニ準スヘキ者ノ死亡ノ時ニ於テ扶助料ヲ受クヘキ權利ヲ有シタル者カ第七十二條第三項ノ規定ニ依リ公務員又ハ之ニ準スヘキ者ノ遺族ト看做サルル者ノ生シタルカ爲扶助料ヲ受クルノ權利ヲ有セサリシコトトナル場合ニ於テモ其ノ者ハ同條ニ規定スル戶籍屆出ノ受理ノ時迄ノ分ニ付當該扶助料ヲ受クルノ權利ヲ有スルモノト看做ス
公務員又ハ之ニ準スヘキ者ノ死亡ノ時ニ於テ一時扶助料ヲ受クヘキ權利ヲ有シタル者カ第七十二條第三項ノ規定ニ依リ公務員又ハ之ニ準スヘキ者ノ遺族ト看做サルル者ノ生シタルカ爲一時扶助料ヲ受クルノ權利ヲ有セサリシコトトナル場合ニ於テモ其ノ者ハ當該一時扶助料ヲ受クルノ權利ヲ有スルモノト看做ス
第九十一條第一項中「半月」ヲ「半月以內」ニ改ム
第九十二條第一項ヲ左ノ如ク改ム
公務員其ノ職務ヲ以テ帝國若ハ滿洲國ノ國境警備又ハ理蕃ノ爲危險地域內ニ勤務シタルトキハ當分ノ內在勤期間ノ一月ニ付二月以內ヲ加算ス
附 則
第一條 本法ハ昭和十五年四月一日ヨリ之ヲ施行ス
第二條 本法施行前ノ在職ニ付在職年ヲ計算スル場合ニ於テ其ノ加算年ニ付テハ仍從前ノ規定ニ依ル
第三條 恩給法第五十八條第一項第三號ノ改正規定ハ本法施行前普通恩給ヲ受クルノ權利ヲ生ジタル者及本法施行ノ際現ニ在職シ本法施行後退職シテ普通恩給ヲ受クルノ權利ヲ生ズル者ニハ之ヲ適用セズ
前項ニ規定スル者本法施行後再就職シ其ノ普通恩給ヲ改定セラルル場合ニハ其ノ改定ニ因ル增額分ニ付恩給法第五十八條第一項第三號ノ改正規定ヲ適用ス
第四條 恩給法第七十二條第三項ノ改正規定ハ屆出人ガ昭和十二年七月七日以後ニ死亡シタル場合ニ限リ之ヲ適用ス
恩給法第七十二條第三項ノ改正規定ハ本法施行前戶籍屆出ノ受理セラレタル場合ニ付テモ之ヲ適用ス
第五條 屆出人ノ死亡後委託ニ基キ爲サレタル戶籍屆出ガ其ノ受理セラレタル後他ノ法令ノ定ムル所ニ依リ裁判所ノ確認ヲ經タル場合ニ限リ屆出人死亡ノ時ニ遡リ其ノ屆出アリタルモノト看做サルルモノナル場合ニ於テハ恩給法第七十二條第三項ノ改正規定ノ適用ニ付テハ同項中屆出人ノ死亡後二年內ニ受理セラレタルトキトアルハ當該法令ノ施行後二年內ニ確認ノ裁判ノ確定シタルトキトシ恩給法第七十四條ノ二第一項ノ規定ノ適用ニ付テハ同項中戶籍屆出ノ受理ノ日トアルハ確認ノ裁判確定ノ日トス
屆出人ノ生存中郵送シタル戶籍ノ屆書ガ屆出人ノ死亡後本法施行前受理セラレタル場合ニ於テハ恩給法第七十四條ノ二第一項ノ規定ノ適用ニ付テハ同項中戶籍屆出ノ受理ノ日トアルハ本法施行ノ日トス
第六條 恩給法第五條ニ規定スル期間ハ前條第一項ノ規定ノ適用セラルル場合ニ於ケル扶助料及一時扶助料ニ付テハ確認ノ裁判確定ノ日ヨリ、同條第二項ノ規定ノ適用セラルル場合ニ於ケル扶助料及一時扶助料ニ付テハ本法施行ノ日ヨリ進行ス
第七條 恩給法第七十二條第三項ノ改正規定中死亡後二年內トアルハ屆出人ガ本法施行前ニ死亡シ戶籍屆出ガ本法施行後ニ受理セラルル場合ニ於テハ之ヲ本法施行後二年內トス
前項ニ規定スル期間ガ第五條ニ規定スル期間ト異ナル場合ニ於テハ第五條ニ規定スル期間ニ依ル
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル恩給法中改正法律ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十五年三月二十八日
内閣総理大臣 米内光政
外務大臣 有田八郎
大蔵大臣 桜内幸雄
陸軍大臣 畑俊六
海軍大臣 吉田善吾
農林大臣 島田俊雄
文部大臣 松浦鎮次郎
拓務大臣 小磯国昭
司法大臣 木村尚達
内務大臣 伯爵 児玉秀雄
厚生大臣 吉田茂
逓信大臣 勝正憲
商工大臣 藤原銀次郎
鉄道大臣 松野鶴平
法律第二十一号
恩給法中左ノ通改正ス
第六条ノ二 第七十四条ノ二第一項ノ扶助料及同条第二項ノ一時扶助料ニ付テハ第五条ニ規定スル期間ハ戸籍届出ノ受理ノ日ヨリ進行ス
第十七条ニ左ノ一項ヲ加フ
前条第四号ニ掲クル公務員ニ一時恩給ヲ給スル者ハ勅令ノ定ムル所ニ依リ他ノ経済ニ対シ一時恩給金額ノ分担ヲ請求スルコトヲ得
第十八条第三項ヲ左ノ如ク改ム
内地ニ於ケル道府県立以外ノ公立ノ小学校、青年学校、幼稚園、盲学校、聾唖学校及小学校ニ類スル各種学校ノ教育職員ニ恩給ヲ給スル経済ニ対シテハ国庫ハ其ノ教育職員ノ俸給ノ二百分ノ一ニ相当スル金額ヲ交付ス
第三十二条第一項第三号中「一月半」ヲ「一月」ニ改ム
第三十五条中「一月半」ヲ「一月半以内」ニ改ム
第三十七条ノ二 戦車乗員タル公務員其ノ職務ヲ以テ戦車ニ搭乗シ戦車勤務ニ服シタルトキハ其ノ期間ノ一月ニ付半月以内ヲ加算ス
第三十八条第一項中「一年以上服務シタル」ヲ「六月以上服務シタル」ニ改ム
第五十八条第一項第三号ヲ左ノ如ク改ム
三 之ヲ受クル者三十歳ニ満ツル月迄ハ普通恩給ノ四分ノ一、三十歳以上三十五歳ニ満ツル月迄ハ普通恩給ノ六分ノ一、三十五歳以上四十歳ニ満ツル月迄ハ普通恩給ノ八分ノ一ヲ停止ス但シ増加恩給又ハ傷病年金ト併給セラルル場合ニハ之ヲ停止セス
同条同項第四号ヲ左ノ如ク改ム
四 恩給年額千円以上ニシテ其ノ恩給外ノ所得ノ年額四千円ヲ超ユルトキハ
(イ) 恩給年額ト恩給外ノ所得ノ年額トノ合計額カ六千円以下ナルトキハ五千円ヲ超ユル金額ノ一割五分ノ金額ニ相当スル金額ヲ停止ス但シ恩給ノ支給額ハ年額千円ヲ下ラシムルコトナシ
(ロ)恩給年額ト恩給外ノ所得ノ年額トノ合計額カ六千円ヲ超エ八千円以下ナルトキハ五千円ヲ超エ六千円以下ノ金額ノ一割五分ノ金額ト六千円ヲ超ユル金額ノ二割ノ金額トノ合計額ニ相当スル金額ヲ停止ス但シ恩給ノ支給額ハ年額千円ヲ下ラシムルコトナク其ノ停止年額ハ恩給年額ノ二割ヲ超ユルコトナシ
(ハ) 恩給年額ト恩給外ノ所得ノ年額トノ合計額カ八千円ヲ超エ一万一千円以下ナルトキハ五千円ヲ超エ六千円以下ノ金額ノ一割五分ノ金額ト六千円ヲ超エ八千円以下ノ金額ノ二割ノ金額ト八千円ヲ超ユル金額ノ二割五分ノ金額トノ合計額ニ相当スル金額ヲ停止ス但シ恩給ノ支給額ハ年額千円ヲ下ラシムルコトナク其ノ停止年額ハ恩給年額ノ二割五分ヲ超ユルコトナシ
(ニ) 恩給年額ト恩給外ノ所得ノ年額トノ合計額カ一万一千円ヲ超ユルトキハ五千円ヲ超エ六千円以下ノ金額ノ一割五分ノ金額ト六千円ヲ超エ八千円以下ノ金額ノ二割ノ金額ト八千円ヲ超エ一万一千円以下ノ金額ノ二割五分ノ金額ト一万一千円ヲ超ユル金額ノ三割ノ金額トノ合計額ニ相当スル金額ヲ停止ス但シ恩給ノ支給額ハ年額千円ヲ下ラシムルコトナク其ノ停止年額ハ恩給年額ノ三割ヲ超ユルコトナシ
第七十二条ニ左ノ一項ヲ加フ
戸籍届出ノ委託ヲ為シタル後届出人死亡シ其ノ死亡後委託ニ基ク届出カ受理セラレ又ハ戸籍届書ヲ郵送シタル後届出人死亡シ其ノ死亡後届書カ受理セラレタルトキ其ノ届出カ他ノ法令ニ依リ届出人死亡ノ時ニ為サレタルモノト看做サルル場合ニ於テハ其ノ届出ニ因リ公務員又ハ之ニ準スヘキ者ト同一戸籍内ノ祖父、祖母、父、母、夫、妻、子又ハ兄弟姉妹ト為ル者ハ第一項ノ規定ノ適用ニ付テハ当該届出カ届出人ノ死亡後二年内ニ受理セラレタルトキニ限リ届出人ノ死亡ノ時ヨリ公務員又ハ之ニ準スヘキ者ノ祖父、祖母、父、母、夫、妻、子又ハ兄弟姉妹トシテ之ト同一戸籍内ニ在リタルモノト看做ス
第七十三条第四項ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ第七十二条第三項ノ規定ニ依リ公務員又ハ之ニ準スヘキ者ノ遺族ト看做サルル者ニ付テハ此ノ限ニ在ラス
第七十四条ノ二 第七十二条第三項ノ規定ニ依リ公務員又ハ之ニ準スヘキ者ノ遺族ト看做サレタル者ニ給スル扶助料ハ委託又ハ郵便ニ依ル戸籍届出ノ受理ノ日ヨリ之ヲ給ス
第七十二条第三項ノ規定ニ依リ公務員又ハ之ニ準スヘキ者ノ遺族ト看做サレタル者ニ給スル一時扶助料ハ公務員又ハ之ニ準スヘキ者ノ死亡ノ時ニ於テ他ニ其ノ一時扶助料ヲ受クヘキ権利ヲ有スル者ナキトキニ限リ之ヲ給ス
公務員又ハ之ニ準スヘキ者ノ死亡ノ時ニ於テ扶助料ヲ受クヘキ権利ヲ有シタル者カ第七十二条第三項ノ規定ニ依リ公務員又ハ之ニ準スヘキ者ノ遺族ト看做サルル者ノ生シタルカ為扶助料ヲ受クルノ権利ヲ有セサリシコトトナル場合ニ於テモ其ノ者ハ同条ニ規定スル戸籍届出ノ受理ノ時迄ノ分ニ付当該扶助料ヲ受クルノ権利ヲ有スルモノト看做ス
公務員又ハ之ニ準スヘキ者ノ死亡ノ時ニ於テ一時扶助料ヲ受クヘキ権利ヲ有シタル者カ第七十二条第三項ノ規定ニ依リ公務員又ハ之ニ準スヘキ者ノ遺族ト看做サルル者ノ生シタルカ為一時扶助料ヲ受クルノ権利ヲ有セサリシコトトナル場合ニ於テモ其ノ者ハ当該一時扶助料ヲ受クルノ権利ヲ有スルモノト看做ス
第九十一条第一項中「半月」ヲ「半月以内」ニ改ム
第九十二条第一項ヲ左ノ如ク改ム
公務員其ノ職務ヲ以テ帝国若ハ満洲国ノ国境警備又ハ理蕃ノ為危険地域内ニ勤務シタルトキハ当分ノ内在勤期間ノ一月ニ付二月以内ヲ加算ス
附 則
第一条 本法ハ昭和十五年四月一日ヨリ之ヲ施行ス
第二条 本法施行前ノ在職ニ付在職年ヲ計算スル場合ニ於テ其ノ加算年ニ付テハ仍従前ノ規定ニ依ル
第三条 恩給法第五十八条第一項第三号ノ改正規定ハ本法施行前普通恩給ヲ受クルノ権利ヲ生ジタル者及本法施行ノ際現ニ在職シ本法施行後退職シテ普通恩給ヲ受クルノ権利ヲ生ズル者ニハ之ヲ適用セズ
前項ニ規定スル者本法施行後再就職シ其ノ普通恩給ヲ改定セラルル場合ニハ其ノ改定ニ因ル増額分ニ付恩給法第五十八条第一項第三号ノ改正規定ヲ適用ス
第四条 恩給法第七十二条第三項ノ改正規定ハ届出人ガ昭和十二年七月七日以後ニ死亡シタル場合ニ限リ之ヲ適用ス
恩給法第七十二条第三項ノ改正規定ハ本法施行前戸籍届出ノ受理セラレタル場合ニ付テモ之ヲ適用ス
第五条 届出人ノ死亡後委託ニ基キ為サレタル戸籍届出ガ其ノ受理セラレタル後他ノ法令ノ定ムル所ニ依リ裁判所ノ確認ヲ経タル場合ニ限リ届出人死亡ノ時ニ遡リ其ノ届出アリタルモノト看做サルルモノナル場合ニ於テハ恩給法第七十二条第三項ノ改正規定ノ適用ニ付テハ同項中届出人ノ死亡後二年内ニ受理セラレタルトキトアルハ当該法令ノ施行後二年内ニ確認ノ裁判ノ確定シタルトキトシ恩給法第七十四条ノ二第一項ノ規定ノ適用ニ付テハ同項中戸籍届出ノ受理ノ日トアルハ確認ノ裁判確定ノ日トス
届出人ノ生存中郵送シタル戸籍ノ届書ガ届出人ノ死亡後本法施行前受理セラレタル場合ニ於テハ恩給法第七十四条ノ二第一項ノ規定ノ適用ニ付テハ同項中戸籍届出ノ受理ノ日トアルハ本法施行ノ日トス
第六条 恩給法第五条ニ規定スル期間ハ前条第一項ノ規定ノ適用セラルル場合ニ於ケル扶助料及一時扶助料ニ付テハ確認ノ裁判確定ノ日ヨリ、同条第二項ノ規定ノ適用セラルル場合ニ於ケル扶助料及一時扶助料ニ付テハ本法施行ノ日ヨリ進行ス
第七条 恩給法第七十二条第三項ノ改正規定中死亡後二年内トアルハ届出人ガ本法施行前ニ死亡シ戸籍届出ガ本法施行後ニ受理セラルル場合ニ於テハ之ヲ本法施行後二年内トス
前項ニ規定スル期間ガ第五条ニ規定スル期間ト異ナル場合ニ於テハ第五条ニ規定スル期間ニ依ル