(臨時利得税法施行規則中改正ノ件)
法令番号: 勅令第百九十四號
公布年月日: 昭和13年4月1日
法令の形式: 勅令
朕臨時利得稅法施行規則中改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十三年三月三十一日
內閣總理大臣 公爵 近衞文麿
大藏大臣 賀屋興宣
勅令第百九十四號
臨時利得稅法施行規則中左ノ通改正ス
第二條 法人ノ甲旣往事業年度ノ平均利益ハ甲旣往事業年度ニ屬スル各事業年度ノ總數ヲ以テ其ノ各事業年度ノ利益ノ合計額ヲ除シテ之ヲ計算ス
法人ノ乙旣往事業年度ノ平均利益ハ乙旣往事業年度ニ屬スル各事業年度ノ總數ヲ以テ其ノ各事業年度ノ利益ノ合計額ヲ除シテ之ヲ計算ス
第三條 臨時利得稅法第四條ノ二第一號ノ年百分ノ七又ハ年百分ノ十ノ割合ノ金額ハ現事業年度ノ月數ヲ甲旣往事業年度又ハ乙旣往事業年度ノ平均資本金額ニ乘ジ之ヲ十二分シタル金額ニ百分ノ七又ハ百分ノ十ヲ乘ジテ之ヲ計算ス
前項ノ月數ハ曆ニ從ヒ之ヲ計算シ一月未滿ノ端數ヲ生ジタルトキハ之ヲ一月トス
前二項ノ規定ハ臨時利得稅法第四條ノ二第二號ノ年百分ノ七又ハ年百分ノ十ノ割合ノ金額ノ計算ニ付之ヲ準用ス
第四條中「第四條第二項」ヲ「第四條ノ二」ニ、「旣往事業年度」ヲ「旣往ノ各事業年度」ニ改ム
第四條ノ二 臨時利得稅法第四條ノ三ノ規定ニ依リ法人ノ甲種利得ヨリ控除スベキ部分ハ乙種利得ニ對スル臨時利得稅額ヲ其ノ稅額ノ算出ニ當リ適用セラレタル稅率ヲ以テ除シタル金額ニ依ル
第五條中「第四條第四項」ヲ「第四條ノ四」ニ改ム
第八條中「旣往事業年度」ヲ「甲旣往事業年度又ハ乙旣往事業年度」ニ改ム
第八條ノ二 第四條ノ二ノ規定ハ臨時利得稅法第九條ノ三ノ規定ニ依リ個人ノ甲種利得ヨリ控除スベキ部分ノ計算ニ付之ヲ準用ス
第九條中「昭和六年以前三年」ノ下ニ「又ハ昭和十一年以前三年」ヲ加フ
第十條中「昭和六年以前三年」ノ下ニ「ニ屬スル各年又ハ昭和十一年以前三年ニ屬スル各年」ヲ加フ
第十二條中「第十條第一項」ノ下ニ「又ハ第二十四條ノ二第二項」ヲ、「總收入金額」ノ下ニ「又ハ收入金額」ヲ加フ
第十三條中「第二項」ヲ「第三項」ニ改ム
第十三條ノ二 臨時利得稅法第十四條第三項ノ利得金額ハ甲種利得ニシテ臨時利得稅法第四條ノ三ノ規定ノ適用アルモノニ付テハ其ノ適用前ノ金額ニ依ル
第十三條ノ三 法人ノ甲種利得ニ對スル稅額及乙種利得ニ對スル稅額ノ双方ガ臨時利得稅法第十四條第三項ノ規定ニ該當スルトキハ其ノ稅額ノ合計額ヲ同項ノ算出稅額ト看做シ甲種利得又ハ乙種利得ノ何レカ多額ナル一方ノ金額ヲ其ノ利得金額ト看做シテ免除額ヲ計算ス
前項ノ規定ハ甲種利得ニ對スル稅額及乙種利得ニ對スル稅額ノ合計額ガ甲種利得又ハ乙種利得ノ何レカ多額ナル一方ノ金額ヨリ年千圓ヲ控除シタル金額ヲ超過スル場合ニ付之ヲ準用ス
第十三條ノ四 前二條ノ規定ハ臨時利得稅法第十四條ノ二第二項ノ場合ニ付之ヲ準用ス
第十四條中「昭和六年以前三年」ノ下ニ「又ハ昭和十一年以前三年」ヲ加フ
第十七條中「昭和六年以前三年」ノ下ニ「又ハ昭和十一年以前三年」ヲ加フ
第十七條ノ二 稅務署長臨時利得稅法第二十四條ノ二第一項ノ規定ニ依リ利得金額決定セントスル場合ニ於テハ其ノ利得金額ノ調査書ヲ所得調査委員會ニ送付スベシ
第十八條中「第十九條」ノ下ニ「、第二十四條ノ二第一項」ヲ加フ
附 則
本令ハ昭和十三年法律第四十五號施行ノ日ヨリ之ヲ施行ス
法人ノ臨時利得稅ニ付テハ昭和十三年一月一日以後ニ終了スル事業年度分ヨリ、個人ノ臨時利得稅ニ付テハ昭和十三年分ヨリ本令ヲ適用ス但シ第十七條ノ二ノ規定ハ昭和十二年分臨時利得稅ヨリ之ヲ適用ス
昭和十三年一月一日以後本令施行前ニ於テ決算確定シ若ハ合併ヲ爲シ又ハ淸算ニ著手シタル法人ノ當該事業年度分ノ利得金額ノ申吿ハ旣ニ之ヲ爲シタルト否トヲ問ハズ本令施行ノ日ヨリ決算確定又ハ合併ノ場合ニ在リテハ十四日內ニ、淸算著手ノ場合ニ在リテハ二十日內ニ之ヲ爲スベシ
朕臨時利得税法施行規則中改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十三年三月三十一日
内閣総理大臣 公爵 近衛文麿
大蔵大臣 賀屋興宣
勅令第百九十四号
臨時利得税法施行規則中左ノ通改正ス
第二条 法人ノ甲既往事業年度ノ平均利益ハ甲既往事業年度ニ属スル各事業年度ノ総数ヲ以テ其ノ各事業年度ノ利益ノ合計額ヲ除シテ之ヲ計算ス
法人ノ乙既往事業年度ノ平均利益ハ乙既往事業年度ニ属スル各事業年度ノ総数ヲ以テ其ノ各事業年度ノ利益ノ合計額ヲ除シテ之ヲ計算ス
第三条 臨時利得税法第四条ノ二第一号ノ年百分ノ七又ハ年百分ノ十ノ割合ノ金額ハ現事業年度ノ月数ヲ甲既往事業年度又ハ乙既往事業年度ノ平均資本金額ニ乗ジ之ヲ十二分シタル金額ニ百分ノ七又ハ百分ノ十ヲ乗ジテ之ヲ計算ス
前項ノ月数ハ暦ニ従ヒ之ヲ計算シ一月未満ノ端数ヲ生ジタルトキハ之ヲ一月トス
前二項ノ規定ハ臨時利得税法第四条ノ二第二号ノ年百分ノ七又ハ年百分ノ十ノ割合ノ金額ノ計算ニ付之ヲ準用ス
第四条中「第四条第二項」ヲ「第四条ノ二」ニ、「既往事業年度」ヲ「既往ノ各事業年度」ニ改ム
第四条ノ二 臨時利得税法第四条ノ三ノ規定ニ依リ法人ノ甲種利得ヨリ控除スベキ部分ハ乙種利得ニ対スル臨時利得税額ヲ其ノ税額ノ算出ニ当リ適用セラレタル税率ヲ以テ除シタル金額ニ依ル
第五条中「第四条第四項」ヲ「第四条ノ四」ニ改ム
第八条中「既往事業年度」ヲ「甲既往事業年度又ハ乙既往事業年度」ニ改ム
第八条ノ二 第四条ノ二ノ規定ハ臨時利得税法第九条ノ三ノ規定ニ依リ個人ノ甲種利得ヨリ控除スベキ部分ノ計算ニ付之ヲ準用ス
第九条中「昭和六年以前三年」ノ下ニ「又ハ昭和十一年以前三年」ヲ加フ
第十条中「昭和六年以前三年」ノ下ニ「ニ属スル各年又ハ昭和十一年以前三年ニ属スル各年」ヲ加フ
第十二条中「第十条第一項」ノ下ニ「又ハ第二十四条ノ二第二項」ヲ、「総収入金額」ノ下ニ「又ハ収入金額」ヲ加フ
第十三条中「第二項」ヲ「第三項」ニ改ム
第十三条ノ二 臨時利得税法第十四条第三項ノ利得金額ハ甲種利得ニシテ臨時利得税法第四条ノ三ノ規定ノ適用アルモノニ付テハ其ノ適用前ノ金額ニ依ル
第十三条ノ三 法人ノ甲種利得ニ対スル税額及乙種利得ニ対スル税額ノ双方ガ臨時利得税法第十四条第三項ノ規定ニ該当スルトキハ其ノ税額ノ合計額ヲ同項ノ算出税額ト看做シ甲種利得又ハ乙種利得ノ何レカ多額ナル一方ノ金額ヲ其ノ利得金額ト看做シテ免除額ヲ計算ス
前項ノ規定ハ甲種利得ニ対スル税額及乙種利得ニ対スル税額ノ合計額ガ甲種利得又ハ乙種利得ノ何レカ多額ナル一方ノ金額ヨリ年千円ヲ控除シタル金額ヲ超過スル場合ニ付之ヲ準用ス
第十三条ノ四 前二条ノ規定ハ臨時利得税法第十四条ノ二第二項ノ場合ニ付之ヲ準用ス
第十四条中「昭和六年以前三年」ノ下ニ「又ハ昭和十一年以前三年」ヲ加フ
第十七条中「昭和六年以前三年」ノ下ニ「又ハ昭和十一年以前三年」ヲ加フ
第十七条ノ二 税務署長臨時利得税法第二十四条ノ二第一項ノ規定ニ依リ利得金額決定セントスル場合ニ於テハ其ノ利得金額ノ調査書ヲ所得調査委員会ニ送付スベシ
第十八条中「第十九条」ノ下ニ「、第二十四条ノ二第一項」ヲ加フ
附 則
本令ハ昭和十三年法律第四十五号施行ノ日ヨリ之ヲ施行ス
法人ノ臨時利得税ニ付テハ昭和十三年一月一日以後ニ終了スル事業年度分ヨリ、個人ノ臨時利得税ニ付テハ昭和十三年分ヨリ本令ヲ適用ス但シ第十七条ノ二ノ規定ハ昭和十二年分臨時利得税ヨリ之ヲ適用ス
昭和十三年一月一日以後本令施行前ニ於テ決算確定シ若ハ合併ヲ為シ又ハ清算ニ著手シタル法人ノ当該事業年度分ノ利得金額ノ申告ハ既ニ之ヲ為シタルト否トヲ問ハズ本令施行ノ日ヨリ決算確定又ハ合併ノ場合ニ在リテハ十四日内ニ、清算著手ノ場合ニ在リテハ二十日内ニ之ヲ為スベシ