(陸軍補充令及陸軍補充令中改正中改正ノ件)
法令番号: 勅令第六百五十四號
公布年月日: 昭和12年11月13日
法令の形式: 勅令
朕陸軍補充令中改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十二年十一月十二日
內閣總理大臣 公爵 近衞文麿
陸軍大臣 杉山元
勅令第六百五十四號
陸軍補充令中左ノ通改正ス
第二條、第十三條及第十四條中「憲兵練習所」ヲ「陸軍憲兵學校」ニ改ム
第五條乃至第七條中「各兵科」ノ下ニ「(航空兵科ヲ除ク)」ヲ加フ
第八條ノ二 陸軍大臣ハ第四條ノ名簿ニ基キ航空兵科士官候補生ヲ命ズ
前項ノ規定ニ依リ航空兵科士官候補生ヲ命ゼラレタル者ニ付テハ敎育總監之ヲ陸軍士官學校ニ入學セシム此ノ場合ニ於テハ第六條ノ規定ヲ準用ス
第九條中「士官候補生」ノ下ニ「(航空兵科ノ者ヲ除ク)」ヲ加ヘ同條ニ左ノ二項ヲ加フ
航空兵科士官候補生ニ在リテハ陸軍士官學校ヲ卒業シタルトキ陸軍大臣ハ第四條ノ名簿ニ基キ之ヲ各隊ニ配當ス
第一項ノ規定ハ前項ノ規定ニ依リ配當セラレタル士官候補生ニ之ヲ準用ス
第十一條第四號中「歸隊」ヲ削ル
第十六條 陸軍大臣ハ各兵科少尉候補者ヲ左ノ區分ニ依リ各當該學校ニ入學セシム
憲兵科ノ者 陸軍憲兵學校
航空兵科ノ者 陸軍士官學校
砲、工兵技術准士官、下士官 陸軍工科學校
其ノ他ノ者 陸軍豫科士官學校
陸軍士官學校、陸軍豫科士官學校又ハ陸軍工科學校ヲ卒業シタル少尉候補者ハ槪ネ二月間所屬部隊ニ於テ將校ノ勤務ヲ習得セシム
第十八條 陸軍憲兵學校ヲ卒業シタル憲兵科少尉候補者ハ憲兵少尉ニ任ゼラルルノ資格ヲ具フルモノトス
第六十三條第一項第一號中「二年」ヲ「一年」ニ改ム
第八十五條 現役憲兵上等兵ハ槪ネ一年九月以上在營シ陸軍憲兵學校ニ於テ憲兵敎習兵ノ課程ヲ卒業シタル者ヲ以テ之ヲ補充ス
第八十六條 憲兵敎習兵ハ步、騎、砲、工、航空、輜重兵科ノ現役兵(輜重兵特務兵ヲ除ク)中槪ネ九月以上在營シ品行方正、志操確實ナル者ニシテ憲兵ヲ志願シタル者ノ中ヨリ銓衡ノ上之ヲ採用ス
前項ニ規定スル在營ノ期間ハ戰時又ハ事變ノ際其ノ他必要アル場合ニ於テハ陸軍大臣ノ定ムル所ニ依リ之ヲ短縮スルコトヲ得
第八十七條 前條ノ憲兵敎習兵ヲ陸軍憲兵學校ニ分遣セシムルニ付テハ陸軍大臣ノ定ムル所ニ依ル
第八十八條中「憲兵上等兵候補者」ヲ「憲兵敎習兵」ニ改ム
第九十條中「前各章ノ規定ニ依ルノ外本章ニ規定スル所ニ依リ」ヲ「本章ニ規定スル所ニ依リテモ亦」ニ改ム
第九十二條第一項第二號中「陸軍豫科士官學校、陸軍工科學校、陸軍航空技術學校」ヲ「陸軍士官學校、陸軍豫科士官學校、陸軍工科學校」ニ改ム
第九十四條第一項第三號中「現役若ハ豫備役下士官又ハ現役、豫備役若ハ補充兵役兵」ヲ「現役下士官、兵」ニ、「、藥劑師免許證又ハ獸醫師免許證」ヲ「又ハ藥劑師免許證」ニ改メ同項第四號ヲ左ノ如ク改メ同條第二項中「第四號」ヲ「第五號」ニ改ム
四 第一號ニ該當セザル現役若ハ豫備役下士官又ハ現役、豫備役若ハ補充兵役兵ニシテ獸醫師免許證ヲ有スル者
五 前各號ニ揭グル者ノ外獸醫師免許證ヲ有スル者
第九十五條第二號中「醫師免許證、藥劑師免許證又ハ」ヲ削ル
第九十五條ノ二 前二條各號ニ揭グル者ニシテ兵役法第五十四條ノ規定ニ依リ召集セラレタル者ニ在リテハ動員ヲ行ヒタル部隊以外ノ部隊ニ於テモ陸軍大臣ノ定ムル所ニ依リ之ヲ豫備役又ハ後備役ノ見習士官ト爲スコトヲ得
第九十六條中「前二條」ヲ「前三條」ニ改ム
第百二條ノ二 動員ヲ行ヒタル部隊ニ屬スル輜重兵特務一等兵又ハ補助衞生一等兵ニシテ輜重兵又ハ衞生兵タルノ技倆ヲ有スル者ハ輜重兵又ハ衞生兵ニ缺員アル際特ニ之ニ輜重兵一等兵又ハ衞生一等兵ヲ命ズルコトヲ得
第百四條 第九十四條乃至第九十五條ノ二ノ規定ニ依リ豫備役又ハ後備役ノ見習士官ト爲リタル者ニシテ第九十二條ノ規定ニ依ル將校ニ補充セラレザリシ者ハ召集解除ノ際見習士官ヲ免ジ其ノ現ニ曹長ノ官等ヲ有セザル者ニシテ二月以上豫備役又ハ後備役ノ見習士官ノ勤務ニ服シタル者ハ第九十四條第一項第二號又ハ第五號ニ該當スル者ヲ除クノ外其ノ所屬ノ兵科部ニ從ヒ之ヲ曹長ニ任ズ
第百十條中「輜重兵特務兵又ハ補助衞生兵」ヲ「輜重兵特務一等兵又ハ補助衞生一等兵」ニ、「輜重兵一等兵又ハ衞生一等兵」ヲ「輜重兵上等兵又ハ衞生上等兵」ニ改ム
第百十六條中「第二項」ヲ削ル
第百十七條第二項中「下士官候補者」ノ下ニ「及憲兵敎習兵」ヲ加フ
第百三十一條ニ左ノ一號ヲ加フ
三 技術ニ關スル素養ヲ有スル兵ニシテ陸軍工科學校ニ分遣セラレ二月以上砲、工兵技術下士官タルニ必要ナル學術ヲ習得シタル者
同條ニ左ノ一項ヲ加フ
前項第三號ニ規定スル分遣及學術ノ習得ニ關シテハ陸軍大臣之ヲ定ム
昭和十二年勅令第百十二號附則第八條ヲ削ル
附 則
第一條 本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
第二條 當分ノ內第五條、第九條、第二十五條ノ二及第二十五條ノ六ニ規定スル期間ハ陸軍大臣ノ定ムル所ニ依リ之ヲ短縮スルコトヲ得
第三條 前條ノ規定ニ依リ第五條又ハ第二十五條ノ二ニ規定スル期間ヲ短縮シタル際ニ於テ第六條又ハ第二十五條ノ三ノ規定ニ依リ士官候補生ノ階級ヲ進ムルハ陸軍大臣ノ定ムル所ニ依ル
第四條 當分ノ內動員ヲ行ヒタル部隊ニ於テハ醫師免許證又ハ藥劑師免許證ヲ有スル者ニシテ將校勤務適任證書ヲ有スル下士官、衞生部幹部候補生又ハ現役下士官、兵以外ノ者ヲ以テ豫備役又ハ後備役ノ見習士官ト爲スコトヲ得
前項ニ該當スル者ノ採用ノ時期及方法ハ陸軍大臣之ヲ定ム
第五條 前條ノ規定ニ依リ豫備役又ハ後備役ノ見習士官ト爲リタル者ノ身分取扱ハ現役見習士官ニ準ズ
第百四條ノ規定ハ前條ノ見習士官ニ之ヲ準用ス
第六條 當分ノ內現役憲兵上等兵ハ步、騎、砲、工、航空、輜重兵科ノ現役兵(輜重兵特務兵ヲ除ク)中槪ネ一年六月以上在營シ品行方正、志操確實ナル者ニシテ憲兵ヲ志願シ憲兵上等兵ノ勤務ニ必要ナル學術ヲ習得シタル者ノ中ヨリ之ヲ採用スルコトヲ得
前項ニ規定スル學術ノ習得ニ關シテハ陸軍大臣之ヲ定ム
第一項ニ規定スル在營ノ期間ハ戰時又ハ事變ノ際其ノ他必要アル場合ニ於テハ陸軍大臣ノ定ムル所ニ依リ之ヲ短縮スルコトヲ得
朕陸軍補充令中改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十二年十一月十二日
内閣総理大臣 公爵 近衛文麿
陸軍大臣 杉山元
勅令第六百五十四号
陸軍補充令中左ノ通改正ス
第二条、第十三条及第十四条中「憲兵練習所」ヲ「陸軍憲兵学校」ニ改ム
第五条乃至第七条中「各兵科」ノ下ニ「(航空兵科ヲ除ク)」ヲ加フ
第八条ノ二 陸軍大臣ハ第四条ノ名簿ニ基キ航空兵科士官候補生ヲ命ズ
前項ノ規定ニ依リ航空兵科士官候補生ヲ命ゼラレタル者ニ付テハ教育総監之ヲ陸軍士官学校ニ入学セシム此ノ場合ニ於テハ第六条ノ規定ヲ準用ス
第九条中「士官候補生」ノ下ニ「(航空兵科ノ者ヲ除ク)」ヲ加ヘ同条ニ左ノ二項ヲ加フ
航空兵科士官候補生ニ在リテハ陸軍士官学校ヲ卒業シタルトキ陸軍大臣ハ第四条ノ名簿ニ基キ之ヲ各隊ニ配当ス
第一項ノ規定ハ前項ノ規定ニ依リ配当セラレタル士官候補生ニ之ヲ準用ス
第十一条第四号中「帰隊」ヲ削ル
第十六条 陸軍大臣ハ各兵科少尉候補者ヲ左ノ区分ニ依リ各当該学校ニ入学セシム
憲兵科ノ者 陸軍憲兵学校
航空兵科ノ者 陸軍士官学校
砲、工兵技術准士官、下士官 陸軍工科学校
其ノ他ノ者 陸軍予科士官学校
陸軍士官学校、陸軍予科士官学校又ハ陸軍工科学校ヲ卒業シタル少尉候補者ハ概ネ二月間所属部隊ニ於テ将校ノ勤務ヲ習得セシム
第十八条 陸軍憲兵学校ヲ卒業シタル憲兵科少尉候補者ハ憲兵少尉ニ任ゼラルルノ資格ヲ具フルモノトス
第六十三条第一項第一号中「二年」ヲ「一年」ニ改ム
第八十五条 現役憲兵上等兵ハ概ネ一年九月以上在営シ陸軍憲兵学校ニ於テ憲兵教習兵ノ課程ヲ卒業シタル者ヲ以テ之ヲ補充ス
第八十六条 憲兵教習兵ハ歩、騎、砲、工、航空、輜重兵科ノ現役兵(輜重兵特務兵ヲ除ク)中概ネ九月以上在営シ品行方正、志操確実ナル者ニシテ憲兵ヲ志願シタル者ノ中ヨリ銓衡ノ上之ヲ採用ス
前項ニ規定スル在営ノ期間ハ戦時又ハ事変ノ際其ノ他必要アル場合ニ於テハ陸軍大臣ノ定ムル所ニ依リ之ヲ短縮スルコトヲ得
第八十七条 前条ノ憲兵教習兵ヲ陸軍憲兵学校ニ分遣セシムルニ付テハ陸軍大臣ノ定ムル所ニ依ル
第八十八条中「憲兵上等兵候補者」ヲ「憲兵教習兵」ニ改ム
第九十条中「前各章ノ規定ニ依ルノ外本章ニ規定スル所ニ依リ」ヲ「本章ニ規定スル所ニ依リテモ亦」ニ改ム
第九十二条第一項第二号中「陸軍予科士官学校、陸軍工科学校、陸軍航空技術学校」ヲ「陸軍士官学校、陸軍予科士官学校、陸軍工科学校」ニ改ム
第九十四条第一項第三号中「現役若ハ予備役下士官又ハ現役、予備役若ハ補充兵役兵」ヲ「現役下士官、兵」ニ、「、薬剤師免許証又ハ獣医師免許証」ヲ「又ハ薬剤師免許証」ニ改メ同項第四号ヲ左ノ如ク改メ同条第二項中「第四号」ヲ「第五号」ニ改ム
四 第一号ニ該当セザル現役若ハ予備役下士官又ハ現役、予備役若ハ補充兵役兵ニシテ獣医師免許証ヲ有スル者
五 前各号ニ掲グル者ノ外獣医師免許証ヲ有スル者
第九十五条第二号中「医師免許証、薬剤師免許証又ハ」ヲ削ル
第九十五条ノ二 前二条各号ニ掲グル者ニシテ兵役法第五十四条ノ規定ニ依リ召集セラレタル者ニ在リテハ動員ヲ行ヒタル部隊以外ノ部隊ニ於テモ陸軍大臣ノ定ムル所ニ依リ之ヲ予備役又ハ後備役ノ見習士官ト為スコトヲ得
第九十六条中「前二条」ヲ「前三条」ニ改ム
第百二条ノ二 動員ヲ行ヒタル部隊ニ属スル輜重兵特務一等兵又ハ補助衛生一等兵ニシテ輜重兵又ハ衛生兵タルノ技倆ヲ有スル者ハ輜重兵又ハ衛生兵ニ欠員アル際特ニ之ニ輜重兵一等兵又ハ衛生一等兵ヲ命ズルコトヲ得
第百四条 第九十四条乃至第九十五条ノ二ノ規定ニ依リ予備役又ハ後備役ノ見習士官ト為リタル者ニシテ第九十二条ノ規定ニ依ル将校ニ補充セラレザリシ者ハ召集解除ノ際見習士官ヲ免ジ其ノ現ニ曹長ノ官等ヲ有セザル者ニシテ二月以上予備役又ハ後備役ノ見習士官ノ勤務ニ服シタル者ハ第九十四条第一項第二号又ハ第五号ニ該当スル者ヲ除クノ外其ノ所属ノ兵科部ニ従ヒ之ヲ曹長ニ任ズ
第百十条中「輜重兵特務兵又ハ補助衛生兵」ヲ「輜重兵特務一等兵又ハ補助衛生一等兵」ニ、「輜重兵一等兵又ハ衛生一等兵」ヲ「輜重兵上等兵又ハ衛生上等兵」ニ改ム
第百十六条中「第二項」ヲ削ル
第百十七条第二項中「下士官候補者」ノ下ニ「及憲兵教習兵」ヲ加フ
第百三十一条ニ左ノ一号ヲ加フ
三 技術ニ関スル素養ヲ有スル兵ニシテ陸軍工科学校ニ分遣セラレ二月以上砲、工兵技術下士官タルニ必要ナル学術ヲ習得シタル者
同条ニ左ノ一項ヲ加フ
前項第三号ニ規定スル分遣及学術ノ習得ニ関シテハ陸軍大臣之ヲ定ム
昭和十二年勅令第百十二号附則第八条ヲ削ル
附 則
第一条 本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
第二条 当分ノ内第五条、第九条、第二十五条ノ二及第二十五条ノ六ニ規定スル期間ハ陸軍大臣ノ定ムル所ニ依リ之ヲ短縮スルコトヲ得
第三条 前条ノ規定ニ依リ第五条又ハ第二十五条ノ二ニ規定スル期間ヲ短縮シタル際ニ於テ第六条又ハ第二十五条ノ三ノ規定ニ依リ士官候補生ノ階級ヲ進ムルハ陸軍大臣ノ定ムル所ニ依ル
第四条 当分ノ内動員ヲ行ヒタル部隊ニ於テハ医師免許証又ハ薬剤師免許証ヲ有スル者ニシテ将校勤務適任証書ヲ有スル下士官、衛生部幹部候補生又ハ現役下士官、兵以外ノ者ヲ以テ予備役又ハ後備役ノ見習士官ト為スコトヲ得
前項ニ該当スル者ノ採用ノ時期及方法ハ陸軍大臣之ヲ定ム
第五条 前条ノ規定ニ依リ予備役又ハ後備役ノ見習士官ト為リタル者ノ身分取扱ハ現役見習士官ニ準ズ
第百四条ノ規定ハ前条ノ見習士官ニ之ヲ準用ス
第六条 当分ノ内現役憲兵上等兵ハ歩、騎、砲、工、航空、輜重兵科ノ現役兵(輜重兵特務兵ヲ除ク)中概ネ一年六月以上在営シ品行方正、志操確実ナル者ニシテ憲兵ヲ志願シ憲兵上等兵ノ勤務ニ必要ナル学術ヲ習得シタル者ノ中ヨリ之ヲ採用スルコトヲ得
前項ニ規定スル学術ノ習得ニ関シテハ陸軍大臣之ヲ定ム
第一項ニ規定スル在営ノ期間ハ戦時又ハ事変ノ際其ノ他必要アル場合ニ於テハ陸軍大臣ノ定ムル所ニ依リ之ヲ短縮スルコトヲ得