(熊谷陸軍飛行学校令中改正ノ件)
法令番号: 勅令第六百號
公布年月日: 昭和12年10月23日
法令の形式: 勅令
朕熊谷陸軍飛行學校令中改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十二年十月二十二日
內閣總理大臣 公爵 近衞文麿
陸軍大臣 杉山元
勅令第六百號
熊谷陸軍飛行學校令中左ノ通改正ス
第一條第一項中「敎育スル」ヲ「敎育シ且飛行機操縱ニ關スル調査、硏究及試驗ヲ行フ」ニ改メ同條第二項中「前項ノ外」ノ下ニ「操縱候補生及」ヲ加フ
第二條 生徒ヲ分チテ左ノ二種トス
操縱生徒 東京陸軍航空學校ヲ卒業シタル者ヲ以テ之ニ充テ飛行機操縱ニ必要ナル學術ヲ修習セシム通常每年二囘入校セシメ其ノ修學期間ハ槪ネ二年トス
特種生徒 操縱候補生、飛行機操縱ニ從事スベキ航空兵科幹部候補生及陸軍補充令第八十三條第一項ノ下士官候補者ヲ以テ之ニ充ツ其ノ修學ニ關シテハ陸軍大臣之ヲ定ム
第三條中「下士官」ヲ「將校」ニ改ム
第四條 削除
第五條中「敎育ヲ分チテ學術敎育及訓育トシ其ノ」ヲ削ル
第七條 飛行機操縱ニ關スル調査、硏究及試驗ヲ行ハシムル爲熊谷陸軍飛行學校ニ硏究部ヲ置ク
第八條中「ノ訓育」ヲ「及第三條ノ規定ニ依リ召集シタル者ノ敎育」ニ、「生徒隊」ヲ「敎育隊」ニ改ム
第九條中「器材」ヲ「兵器」ニ改ム
第十條中
敎官
生徒隊長
生徒隊副官
生徒隊中隊長
生徒隊附
硏究部部員
硏究部主事
敎育隊長
敎育隊副官
敎育隊中隊長
敎育隊附
ニ改ム
第十二條中「敎育」ノ下ニ「、調査、硏究及試驗」ヲ加フ
第十五條 硏究部部員ハ校長ノ命ヲ承ケ調査、硏究及試驗ヲ分擔ス
第十五條ノ二 硏究部主事ハ校長ノ命ヲ承ケ調査、硏究及試驗ニ要スル資料ノ蒐集整理ニ任ジ且調査、硏究及試驗ヲ分擔ス
第十六條 敎育隊長ハ敎育隊ヲ統ベ校長ノ命ヲ承ケ敎育ヲ掌理ス
第十七條 敎育隊副官ハ敎育隊長ノ命ヲ承ケ敎育隊ノ庶務ヲ掌ル
第十八條 敎育隊中隊長ハ敎育隊長ノ命ヲ承ケ敎育ヲ擔任ス
第十九條中「生徒隊附」ヲ「敎育隊附」ニ改ム
第二十二條中「技術又ハ事務」ヲ「敎育ヲ補助シ又ハ技術若ハ事務」ニ改ム
第二十七條 操縱生徒ニシテ操縱術成業ノ目途ナキモ戰技其ノ他ニ適スト認ムルモノハ本人ノ願ニ依リ適性ニ應ジ之ヲ他ノ飛行學校又ハ航空學校ニ轉校セシムルコトヲ得
第三十三條中「等級」ヲ「官等級」ニ改ム
第三十五條中「又ハ師團長」ヲ「、航空兵團長、軍司令官又ハ師團長」ニ改ム
附 則
本令ハ昭和十二年十二月一日ヨリ之ヲ施行ス
本令施行ノ際現ニ從前ノ規定ニ依ル操縱生徒タル者ハ本令ニ依ル相當年ノ操縱生徒ト爲リタルモノトス
當分ノ內熊谷陸軍飛行學校ニ於テハ特種學生ニ航法又ハ氣象ニ關スル學術ヲ修得セシメ且航法及氣象ニ關スル學術竝ニ航空兵器ノ調査、硏究竝ニ試驗ヲ行フ
前項ノ特種學生ハ航空兵科尉官及下士官ヲ以テ之ニ充テ通常航法ニ付テハ尉官ヲ每年一囘、氣象ニ付テハ尉官及下士官ヲ每年一囘入校セシメ其ノ修學期間ハ槪ネ六月トス
朕熊谷陸軍飛行学校令中改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十二年十月二十二日
内閣総理大臣 公爵 近衛文麿
陸軍大臣 杉山元
勅令第六百号
熊谷陸軍飛行学校令中左ノ通改正ス
第一条第一項中「教育スル」ヲ「教育シ且飛行機操縦ニ関スル調査、研究及試験ヲ行フ」ニ改メ同条第二項中「前項ノ外」ノ下ニ「操縦候補生及」ヲ加フ
第二条 生徒ヲ分チテ左ノ二種トス
操縦生徒 東京陸軍航空学校ヲ卒業シタル者ヲ以テ之ニ充テ飛行機操縦ニ必要ナル学術ヲ修習セシム通常毎年二回入校セシメ其ノ修学期間ハ概ネ二年トス
特種生徒 操縦候補生、飛行機操縦ニ従事スベキ航空兵科幹部候補生及陸軍補充令第八十三条第一項ノ下士官候補者ヲ以テ之ニ充ツ其ノ修学ニ関シテハ陸軍大臣之ヲ定ム
第三条中「下士官」ヲ「将校」ニ改ム
第四条 削除
第五条中「教育ヲ分チテ学術教育及訓育トシ其ノ」ヲ削ル
第七条 飛行機操縦ニ関スル調査、研究及試験ヲ行ハシムル為熊谷陸軍飛行学校ニ研究部ヲ置ク
第八条中「ノ訓育」ヲ「及第三条ノ規定ニ依リ召集シタル者ノ教育」ニ、「生徒隊」ヲ「教育隊」ニ改ム
第九条中「器材」ヲ「兵器」ニ改ム
第十条中
教官
生徒隊長
生徒隊副官
生徒隊中隊長
生徒隊附
研究部部員
研究部主事
教育隊長
教育隊副官
教育隊中隊長
教育隊附
ニ改ム
第十二条中「教育」ノ下ニ「、調査、研究及試験」ヲ加フ
第十五条 研究部部員ハ校長ノ命ヲ承ケ調査、研究及試験ヲ分担ス
第十五条ノ二 研究部主事ハ校長ノ命ヲ承ケ調査、研究及試験ニ要スル資料ノ蒐集整理ニ任ジ且調査、研究及試験ヲ分担ス
第十六条 教育隊長ハ教育隊ヲ統ベ校長ノ命ヲ承ケ教育ヲ掌理ス
第十七条 教育隊副官ハ教育隊長ノ命ヲ承ケ教育隊ノ庶務ヲ掌ル
第十八条 教育隊中隊長ハ教育隊長ノ命ヲ承ケ教育ヲ担任ス
第十九条中「生徒隊附」ヲ「教育隊附」ニ改ム
第二十二条中「技術又ハ事務」ヲ「教育ヲ補助シ又ハ技術若ハ事務」ニ改ム
第二十七条 操縦生徒ニシテ操縦術成業ノ目途ナキモ戦技其ノ他ニ適スト認ムルモノハ本人ノ願ニ依リ適性ニ応ジ之ヲ他ノ飛行学校又ハ航空学校ニ転校セシムルコトヲ得
第三十三条中「等級」ヲ「官等級」ニ改ム
第三十五条中「又ハ師団長」ヲ「、航空兵団長、軍司令官又ハ師団長」ニ改ム
附 則
本令ハ昭和十二年十二月一日ヨリ之ヲ施行ス
本令施行ノ際現ニ従前ノ規定ニ依ル操縦生徒タル者ハ本令ニ依ル相当年ノ操縦生徒ト為リタルモノトス
当分ノ内熊谷陸軍飛行学校ニ於テハ特種学生ニ航法又ハ気象ニ関スル学術ヲ修得セシメ且航法及気象ニ関スル学術並ニ航空兵器ノ調査、研究並ニ試験ヲ行フ
前項ノ特種学生ハ航空兵科尉官及下士官ヲ以テ之ニ充テ通常航法ニ付テハ尉官ヲ毎年一回、気象ニ付テハ尉官及下士官ヲ毎年一回入校セシメ其ノ修学期間ハ概ネ六月トス