(軍事救護法中改正法律)
法令番号: 法律第20号
公布年月日: 昭和12年3月31日
法令の形式: 法律

提案理由 (AIによる要約)

軍事救護法は大正6年に制定され、兵役従事者が後顧の憂いなく任務を遂行できるよう支援してきた。しかし今日の社会情勢に鑑み、不十分な点が認められたため改正を行う。主な改正点は、法律名を「軍事扶助法」に改称し、傷病兵の適用範囲を拡張すること、扶助を受けられる家族・遺族の範囲を拡大し戸籍が異なる同一世帯の直系血族・兄弟姉妹にも適用すること、そして扶助対象者の資格要件を「生活困難な者」に緩和し範囲を拡大することである。

参照した発言:
第70回帝国議会 衆議院 本会議 第11号

審議経過

第70回帝国議会

衆議院
(昭和12年2月23日)
(昭和12年3月13日)
貴族院
(昭和12年3月15日)
(昭和12年3月20日)
朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル軍事救護法中改正法律ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十二年三月三十日
內閣總理大臣 林銑十郞
內務大臣 河原田稼吉
大藏大臣 結城豊太郞
法律第二十號
軍事救護法中左ノ通改正ス
「軍事救護法」ヲ「軍事扶助法」ニ改ム
「下士兵卒」ヲ「下士官兵」ニ、「救護」ヲ「扶助」ニ改ム
第二條第二號中「戰地ニ於テ」ヲ「現役中(未入營期間及歸休期間ヲ除ク)又ハ應召中ニ」ニ改ム
第三條第一項ニ左ノ一號ヲ加フ
三 前二號ニ揭グル者ヲ除クノ外陸海軍現役兵、應召中ノ陸海軍下士官兵又ハ傷病兵ニ依リ扶養ヲ受クベキ者ニシテ現役兵ノ入營シタル時、下士官兵ノ應召シタル時又ハ傷病兵ノ兵役ヲ免ゼラレタル時之ト同一ノ世帶ニ在リ且引續キ其ノ世帶ニ在ルモノ
第四條ニ左ノ一號ヲ加フ
三 前二號ニ揭グル者ヲ除クノ外戰死シタル陸海軍下士官兵又ハ第二條各號ノ傷痍若ハ疾病ノ爲死歿シタル陸海軍下士官兵若ハ傷病兵ニ依リ扶養ヲ受クベキ者ニシテ下士官兵ノ入營若ハ應召シタル時又ハ傷病兵ノ兵役ヲ免ゼラレタル時之ト同一ノ世帶ニ在リ且引續キ其ノ世帶ニ在ルモノ
第五條中「生活スルコト能ハサル者」ヲ「生活スルコト困難ナル者」ニ改ム
第十三條ノ二 下士官兵ノ家族ニ對スル扶助ハ必要アル場合ニ於テハ現役兵ノ退營又ハ下士官兵ノ召集解除後仍二十日以內之ヲ繼續スルコトヲ得
附 則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル軍事救護法中改正法律ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十二年三月三十日
内閣総理大臣 林銑十郎
内務大臣 河原田稼吉
大蔵大臣 結城豊太郎
法律第二十号
軍事救護法中左ノ通改正ス
「軍事救護法」ヲ「軍事扶助法」ニ改ム
「下士兵卒」ヲ「下士官兵」ニ、「救護」ヲ「扶助」ニ改ム
第二条第二号中「戦地ニ於テ」ヲ「現役中(未入営期間及帰休期間ヲ除ク)又ハ応召中ニ」ニ改ム
第三条第一項ニ左ノ一号ヲ加フ
三 前二号ニ掲グル者ヲ除クノ外陸海軍現役兵、応召中ノ陸海軍下士官兵又ハ傷病兵ニ依リ扶養ヲ受クベキ者ニシテ現役兵ノ入営シタル時、下士官兵ノ応召シタル時又ハ傷病兵ノ兵役ヲ免ゼラレタル時之ト同一ノ世帯ニ在リ且引続キ其ノ世帯ニ在ルモノ
第四条ニ左ノ一号ヲ加フ
三 前二号ニ掲グル者ヲ除クノ外戦死シタル陸海軍下士官兵又ハ第二条各号ノ傷痍若ハ疾病ノ為死歿シタル陸海軍下士官兵若ハ傷病兵ニ依リ扶養ヲ受クベキ者ニシテ下士官兵ノ入営若ハ応召シタル時又ハ傷病兵ノ兵役ヲ免ゼラレタル時之ト同一ノ世帯ニ在リ且引続キ其ノ世帯ニ在ルモノ
第五条中「生活スルコト能ハサル者」ヲ「生活スルコト困難ナル者」ニ改ム
第十三条ノ二 下士官兵ノ家族ニ対スル扶助ハ必要アル場合ニ於テハ現役兵ノ退営又ハ下士官兵ノ召集解除後仍二十日以内之ヲ継続スルコトヲ得
附 則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム