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(著作権法中改正法律)
法令番号: 法律第四十八號
公布年月日: 昭和9年5月2日
法令の形式: 法律
被改正法
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改正:
登録税法
改正:
著作権法
国立国会図書館『官報』
国立公文書館『御署名原本』
日本法令索引
朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル著作權法中改正法律ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和九年五月一日
內閣總理大臣 子爵 齋藤實
大藏大臣 高橋是淸
內務大臣 男爵 山本達雄
司法大臣 小山松吉
法律第四十八號
著作權法中左ノ通改正ス
目次中「第一章 著作者ノ權利」ノ次ニ「第二章 出版權」ヲ加ヘ「第二章」ヲ「第三章」ニ、「第三章」ヲ「第四章」ニ、「第四章」ヲ「第五章」ニ改ム
第二條中「之ヲ」ヲ「其ノ全部又ハ一部ヲ」ニ改ム
第十五條ニ左ノ一項ヲ加フ
著作者ハ現ニ著作權ヲ有スルト否トニ拘ラズ其ノ著作物ノ著作年月日ノ登錄ヲ受クルコトヲ得
第十八條第三項中「及第三十條第一項第二號乃至第六號」ヲ「、第二十七條第一項第二項、第三十條第一項第二號乃至第九號」ニ改ム
第二十二條ノ六
文藝、學術又ハ美術ノ範圍ニ屬スル著作物ノ著作權ハ其ノ著作物ヲ音ヲ機械的ニ複製スルノ用ニ供スル機器ニ寫調シ及其ノ機器ニ依リ興行スルノ權利ヲ包含ス
第二十二條ノ七
音ヲ機械的ニ複製スルノ用ニ供スル機器ニ他人ノ著作物ヲ適法ニ寫調シタル者ハ著作者ト看做シ其ノ機器ニ付テノミ著作權ヲ有ス
第二十七條ニ左ノ二項ヲ加フ
著作權者ノ居所不明ナル場合其ノ他命令ノ定ムル事由ニ因リ著作權者ト協議スルコト能ハザルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ主務大臣ノ定ムル相當ノ償金ヲ供託シテ其ノ著作物ヲ發行又ハ興行スルコトヲ得
前項ノ償金ノ額ニ付異議アル者ハ民事裁判所ニ出訴スルコトヲ得
第二十八條ノ次ニ左ノ如ク加フ
第二章 出版權
第二十八條ノ二
著作權者ハ其ノ著作物ヲ文書又ハ圖畫トシテ出版スルコトヲ引受クル者ニ對シ出版權ヲ設定スルコトヲ得
第二十八條ノ三
出版權者ハ設定行爲ノ定ムル所ニ依リ出版權ノ目的タル著作物ヲ原作ノ儘印刷術其ノ他ノ機械的又ハ化學的方法ニ依リ文書又ハ圖畫トシテ複製シ之ヲ發賣頒布スルノ權利ヲ專有ス但シ著作權者タル著作者ノ死亡シタルトキ又ハ設定行爲ニ別段ノ定ナキ場合ニ於テ出版權ノ設定アリタル後三年ヲ經過シタルトキハ著作權者ハ著作物ヲ全集其ノ他ノ編輯物ニ輯錄シ又ハ全集其ノ他ノ編輯物ノ一部ヲ分離シテ別途ニ之ヲ出版スルコトヲ妨ゲズ
第二十八條ノ四
出版權ハ設定行爲ニ別段ノ定ナキトキハ其ノ設定アリタルトキヨリ三年間存續ス
第二十八條ノ五
出版權者ハ出版權ノ設定アリタルトキヨリ三月以內ニ著作物ヲ出版スルノ義務ヲ負フ但シ設定行爲ニ別段ノ定アルトキハ此ノ限ニ在ラズ
出版權者ガ前項ノ義務ニ違反シタルトキハ著作權者ハ出版權ノ消滅ヲ請求スルコトヲ得
第二十八條ノ六
出版權者ハ著作物ヲ繼續シテ出版スルノ義務ヲ負フ但シ設定行爲ニ別段ノ定アルトキハ此ノ限ニ在ラズ
出版權者ガ前項ノ義務ニ違反シタルトキハ著作權者ハ三月以上ノ期間ヲ定メテ其ノ履行ヲ催吿シ其ノ期間內ニ履行ナキトキハ出版權ノ消滅ヲ請求スルコトヲ得
第二十八條ノ七
著作者ハ出版權者ガ著作物ノ各版ノ複製ヲ完了スルニ至ル迄其ノ著作物ニ正當ノ範圍內ニ於テ修正增減ヲ加フルコトヲ得
出版權者ガ著作物ヲ再版スル場合ニ於テハ其ノ都度豫メ著作者ニ其ノ旨ヲ通知スルコトヲ要ス
第二十八條ノ八
著作權者ハ其ノ著作物ノ出版ヲ廢絕スル爲何時ニテモ損害ヲ賠償シテ出版權ノ消滅ヲ請求スルコトヲ得
第二十八條ノ九
出版權ハ著作權者ノ同意ヲ得テ其ノ讓渡又ハ質入ヲ爲スコトヲ得
第二十八條ノ十
出版權ノ得喪、變更及質入ハ其ノ登錄ヲ受クルニ非ザレバ之ヲ以テ第三者ニ對抗スルコトヲ得ズ
第十六條ノ規定ハ出版權ノ登錄ニ付之ヲ準用ス
第二十八條ノ十一
出版權ノ侵害ニ付テハ本法中第三十四條及第三十六條ノ二ノ規定ヲ除クノ外僞作ニ關スル規定ヲ準用ス
「第二章」ヲ「第三章」ニ改ム
第三十條第一項ニ左ノ三號ヲ加フ
第七
脚本又ハ樂譜ヲ收益ヲ目的トセズ且出演者ガ報酬ヲ受ケザル興行ノ用ニ供シ又ハ其ノ興行ヲ放送スルコト
第八
音ヲ機械的ニ複製スルノ用ニ供スル機器ニ著作物ノ適法ニ寫調セラレタルモノヲ興行又ハ放送ノ用ニ供スルコト
第九
專ラ官廳ノ用ニ供スル爲複製スルコト
第三十二條ノ二及第三十二條ノ三ヲ削ル
第三十五條ニ左ノ一項ヲ加フ
第十五條第三項ノ規定ニ依リ著作年月日ノ登錄ヲ受ケタル著作物ニ在リテハ其ノ年月日ヲ以テ著作ノ年月日ト推定ス
第三十六條ノ二ノ次ニ左ノ一條ヲ加フ
第三十六條ノ三
本法ノ規定ニ依ル登錄、第二十二條ノ五第二項若ハ第二十七條第二項ノ規定ニ依ル償金ノ額又ハ著作ニ關スル一般的事項ニ付主務大臣ノ諮問ニ應ジ又ハ此等ノ事項ニ付調查審議スル爲著作權審查會ヲ置ク
著作權審查會ノ組織ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
「第三章」ヲ「第四章」ニ、「第四章」ヲ「第五章」ニ改ム
附 則
本法施行ノ期日ハ各規定ニ付勅令ヲ以テ之ヲ定ム
登錄稅法第十條第四號ノ二ノ次ニ左ノ四號ヲ加フ
四ノ三
滯納處分以外ノ原因ニ因ル第一號及第二號ノ權利ノ處分ノ制限
債權金額 千分ノ四
四ノ四
著作年月日ノ登錄
每一件 金一圓
四ノ五
抹消シタル登錄ノ囘復
每一件 金五十錢
四ノ六
假登錄
每一件 金五十錢
同法ニ左ノ一條ヲ加フ
第十條ノ二
出版權ニ關シ登錄ヲ受クルトキハ左ノ區別ニ從ヒ登錄稅ヲ納ムベシ
一
出版權ノ設定
每一件 金十圓
二
出版權ノ移轉
相續 每一件 金一圓
相續以外ノ原因ニ因ル移轉
每一件 金五圓
三
出版權ヲ目的トスル質權ノ設定
債權金額 千分ノ五・五
四
前號ノ權利ノ移轉
相續 每一件 金五十錢
相續以外ノ原因ニ因ル移轉
每一件 金一圓
五
信託ノ登錄
每一件 金一圓
六
滯納處分以外ノ原因ニ因ル第一號乃至第三號ノ權利ノ處分ノ制限
債權金額 千分ノ四
七
抹消シタル登錄ノ囘復
每一件 金五十錢
八
假登錄 每一件 金五十錢
九
登錄ノ更正、變更又ハ抹消
每一件 金二十錢
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル著作権法中改正法律ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和九年五月一日
内閣総理大臣 子爵 斎藤実
大蔵大臣 高橋是清
内務大臣 男爵 山本達雄
司法大臣 小山松吉
法律第四十八号
著作権法中左ノ通改正ス
目次中「第一章 著作者ノ権利」ノ次ニ「第二章 出版権」ヲ加ヘ「第二章」ヲ「第三章」ニ、「第三章」ヲ「第四章」ニ、「第四章」ヲ「第五章」ニ改ム
第二条中「之ヲ」ヲ「其ノ全部又ハ一部ヲ」ニ改ム
第十五条ニ左ノ一項ヲ加フ
著作者ハ現ニ著作権ヲ有スルト否トニ拘ラズ其ノ著作物ノ著作年月日ノ登録ヲ受クルコトヲ得
第十八条第三項中「及第三十条第一項第二号乃至第六号」ヲ「、第二十七条第一項第二項、第三十条第一項第二号乃至第九号」ニ改ム
第二十二条ノ六
文芸、学術又ハ美術ノ範囲ニ属スル著作物ノ著作権ハ其ノ著作物ヲ音ヲ機械的ニ複製スルノ用ニ供スル機器ニ写調シ及其ノ機器ニ依リ興行スルノ権利ヲ包含ス
第二十二条ノ七
音ヲ機械的ニ複製スルノ用ニ供スル機器ニ他人ノ著作物ヲ適法ニ写調シタル者ハ著作者ト看做シ其ノ機器ニ付テノミ著作権ヲ有ス
第二十七条ニ左ノ二項ヲ加フ
著作権者ノ居所不明ナル場合其ノ他命令ノ定ムル事由ニ因リ著作権者ト協議スルコト能ハザルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ主務大臣ノ定ムル相当ノ償金ヲ供託シテ其ノ著作物ヲ発行又ハ興行スルコトヲ得
前項ノ償金ノ額ニ付異議アル者ハ民事裁判所ニ出訴スルコトヲ得
第二十八条ノ次ニ左ノ如ク加フ
第二章 出版権
第二十八条ノ二
著作権者ハ其ノ著作物ヲ文書又ハ図画トシテ出版スルコトヲ引受クル者ニ対シ出版権ヲ設定スルコトヲ得
第二十八条ノ三
出版権者ハ設定行為ノ定ムル所ニ依リ出版権ノ目的タル著作物ヲ原作ノ儘印刷術其ノ他ノ機械的又ハ化学的方法ニ依リ文書又ハ図画トシテ複製シ之ヲ発売頒布スルノ権利ヲ専有ス但シ著作権者タル著作者ノ死亡シタルトキ又ハ設定行為ニ別段ノ定ナキ場合ニ於テ出版権ノ設定アリタル後三年ヲ経過シタルトキハ著作権者ハ著作物ヲ全集其ノ他ノ編輯物ニ輯録シ又ハ全集其ノ他ノ編輯物ノ一部ヲ分離シテ別途ニ之ヲ出版スルコトヲ妨ゲズ
第二十八条ノ四
出版権ハ設定行為ニ別段ノ定ナキトキハ其ノ設定アリタルトキヨリ三年間存続ス
第二十八条ノ五
出版権者ハ出版権ノ設定アリタルトキヨリ三月以内ニ著作物ヲ出版スルノ義務ヲ負フ但シ設定行為ニ別段ノ定アルトキハ此ノ限ニ在ラズ
出版権者ガ前項ノ義務ニ違反シタルトキハ著作権者ハ出版権ノ消滅ヲ請求スルコトヲ得
第二十八条ノ六
出版権者ハ著作物ヲ継続シテ出版スルノ義務ヲ負フ但シ設定行為ニ別段ノ定アルトキハ此ノ限ニ在ラズ
出版権者ガ前項ノ義務ニ違反シタルトキハ著作権者ハ三月以上ノ期間ヲ定メテ其ノ履行ヲ催告シ其ノ期間内ニ履行ナキトキハ出版権ノ消滅ヲ請求スルコトヲ得
第二十八条ノ七
著作者ハ出版権者ガ著作物ノ各版ノ複製ヲ完了スルニ至ル迄其ノ著作物ニ正当ノ範囲内ニ於テ修正増減ヲ加フルコトヲ得
出版権者ガ著作物ヲ再版スル場合ニ於テハ其ノ都度予メ著作者ニ其ノ旨ヲ通知スルコトヲ要ス
第二十八条ノ八
著作権者ハ其ノ著作物ノ出版ヲ廃絶スル為何時ニテモ損害ヲ賠償シテ出版権ノ消滅ヲ請求スルコトヲ得
第二十八条ノ九
出版権ハ著作権者ノ同意ヲ得テ其ノ譲渡又ハ質入ヲ為スコトヲ得
第二十八条ノ十
出版権ノ得喪、変更及質入ハ其ノ登録ヲ受クルニ非ザレバ之ヲ以テ第三者ニ対抗スルコトヲ得ズ
第十六条ノ規定ハ出版権ノ登録ニ付之ヲ準用ス
第二十八条ノ十一
出版権ノ侵害ニ付テハ本法中第三十四条及第三十六条ノ二ノ規定ヲ除クノ外偽作ニ関スル規定ヲ準用ス
「第二章」ヲ「第三章」ニ改ム
第三十条第一項ニ左ノ三号ヲ加フ
第七
脚本又ハ楽譜ヲ収益ヲ目的トセズ且出演者ガ報酬ヲ受ケザル興行ノ用ニ供シ又ハ其ノ興行ヲ放送スルコト
第八
音ヲ機械的ニ複製スルノ用ニ供スル機器ニ著作物ノ適法ニ写調セラレタルモノヲ興行又ハ放送ノ用ニ供スルコト
第九
専ラ官庁ノ用ニ供スル為複製スルコト
第三十二条ノ二及第三十二条ノ三ヲ削ル
第三十五条ニ左ノ一項ヲ加フ
第十五条第三項ノ規定ニ依リ著作年月日ノ登録ヲ受ケタル著作物ニ在リテハ其ノ年月日ヲ以テ著作ノ年月日ト推定ス
第三十六条ノ二ノ次ニ左ノ一条ヲ加フ
第三十六条ノ三
本法ノ規定ニ依ル登録、第二十二条ノ五第二項若ハ第二十七条第二項ノ規定ニ依ル償金ノ額又ハ著作ニ関スル一般的事項ニ付主務大臣ノ諮問ニ応ジ又ハ此等ノ事項ニ付調査審議スル為著作権審査会ヲ置ク
著作権審査会ノ組織ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
「第三章」ヲ「第四章」ニ、「第四章」ヲ「第五章」ニ改ム
附 則
本法施行ノ期日ハ各規定ニ付勅令ヲ以テ之ヲ定ム
登録税法第十条第四号ノ二ノ次ニ左ノ四号ヲ加フ
四ノ三
滞納処分以外ノ原因ニ因ル第一号及第二号ノ権利ノ処分ノ制限
債権金額 千分ノ四
四ノ四
著作年月日ノ登録
毎一件 金一円
四ノ五
抹消シタル登録ノ回復
毎一件 金五十銭
四ノ六
仮登録
毎一件 金五十銭
同法ニ左ノ一条ヲ加フ
第十条ノ二
出版権ニ関シ登録ヲ受クルトキハ左ノ区別ニ従ヒ登録税ヲ納ムベシ
一
出版権ノ設定
毎一件 金十円
二
出版権ノ移転
相続 毎一件 金一円
相続以外ノ原因ニ因ル移転
毎一件 金五円
三
出版権ヲ目的トスル質権ノ設定
債権金額 千分ノ五・五
四
前号ノ権利ノ移転
相続 毎一件 金五十銭
相続以外ノ原因ニ因ル移転
毎一件 金一円
五
信託ノ登録
毎一件 金一円
六
滞納処分以外ノ原因ニ因ル第一号乃至第三号ノ権利ノ処分ノ制限
債権金額 千分ノ四
七
抹消シタル登録ノ回復
毎一件 金五十銭
八
仮登録 毎一件 金五十銭
九
登録ノ更正、変更又ハ抹消
毎一件 金二十銭
本文
詳細・沿革