(農会法中改正法律)
法令番号: 法律第四十二號
公布年月日: 昭和9年4月7日
法令の形式: 法律
朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル農會法中改正法律ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和九年四月六日
內閣總理大臣 子爵 齋藤實
農林大臣 後藤文夫
法律第四十二號
農會法中左ノ通改正ス
第九條第一項中「又ハ島司ヲ置キタル島嶼」ヲ削リ同條第三項ヲ左ノ如ク改ム
町村、市又ハ府縣ノ廢置分合其ノ他命令ヲ以テ定ムル場合ヲ除クノ外第一項ノ區域ニ增減アリタルトキハ其ノ區域ヲ地區トスル農會ノ地區モ亦之ニ應ジテ增減アリタルモノトス
第十三條 郡農會、道府縣農會又ハ帝國農會ヲ設立セントスルトキハ其ノ農會ノ會員タルベキ農會ノ會長創立委員ト爲ル但シ道府縣農會ヲ設立スル場合ニ於テ郡農會ノ會員ニ非ザル町村農會ノ會長ニシテ創立委員ト爲ルベキモノノ選出ニ付テハ命令ノ定ムル所ニ依ル
第十四條 町村農會及市農會ノ創立總會ニ於テハ其ノ會員タル資格ヲ有スル者ノ中ヨリ、其ノ他ノ農會ノ創立總會ニ於テハ其ノ創立委員ノ中ヨリ其ノ役員ト爲ルベキ者ヲ選任スベシ
第二十七條第二項但書及第三項ノ規定ハ前項ノ場合ニ之ヲ準用ス
第十七條 町村農會及市農會ニ總代會ヲ、其ノ他ノ農會ニ總會ヲ置ク
總代會ハ總代ヲ以テ、總會ハ議員及特別議員ヲ以テ之ヲ組織ス
第十七條ノ二 町村農會及市農會ノ會員ハ命令ノ定ムル所ニ依リ會員中ヨリ總代ヲ選擧スベシ
左ノ各號ノ一ニ該當スル者ハ總代タルコトヲ得ズ
一 禁治產者又ハ準禁治產者
二 破產者ニシテ復權ヲ得ザル者
三 六年ノ懲役又ハ禁錮以上ノ刑ニ處セラレタル者
四 六年未滿ノ懲役又ハ禁錮ノ刑ニ處セラレ其ノ執行ヲ終リ又ハ執行ヲ受クルコトナキニ至ル迄ノ者
總代ノ任期ハ命令ノ定ムル所ニ依リ農會ノ事業年度ニ從ヒ四年以內トス
第十七條ノ三 郡農會、道府縣農會又ハ帝國農會ノ議員ハ其ノ農會ノ會員タル農會ノ會長ヲ以テ之ニ充ツ但シ郡農會ノ會員ニ非ザル町村農會ノ會長ニシテ道府縣農會ノ議員ニ充ツベキモノノ選出ニ付テハ命令ノ定ムル所ニ依ル
第十八條 郡農會、道府縣農會又ハ帝國農會ニ豫備議員ヲ置キ其ノ會員タル農會ノ副會長ヲ以テ之ニ充ツ前條但書ノ規定ハ此ノ場合ニ之ヲ準用ス
豫備議員ハ議員事故アルトキ其ノ職務ヲ代理ス
第十九條ニ左ノ二項ヲ加フ
第十七條ノ二第三項ノ規定ハ特別議員ニ之ヲ準用ス
特別議員ハ役員ノ選任又ハ解任ノ議決ノ數ニ加ハルコトヲ得ズ
第二十條第一項中「總會」ヲ「總代會又ハ總會」ニ改メ同條同項第七號ヲ左ノ如ク改ム
七 役員ノ解任
第二十一條中「總會」ヲ「總代會又ハ總會」ニ、同條第四項中「會員」ヲ「總代」ニ改ム
第二十二條中「總會」ヲ「總代會又ハ總會」ニ改ム
第二十二條ノ二 總代會又ハ總會ハ之ヲ組織スル者ノ半數以上出席スルニ非ザレバ會議ヲ開クコトヲ得ズ但シ第三十四條ノ規定ニ依ル職務停止ノ爲出席者半數ニ滿タザルトキ、同一ノ事項ニ付招集再囘ニ至ルモ仍半數ニ滿タザルトキ又ハ招集ニ應ズルモ出席者定數ヲ闕キ議長ニ於テ出席ヲ催吿シ仍半數ニ滿タザルトキハ此ノ限ニ在ラズ
特別議員第十九條第四項ノ規定ニ依リ議決ノ數ニ加ハルコトヲ得ザル場合ニ於テハ之ヲ前項ノ總會ヲ組織スル者ノ中ニ算入セズ
第二十三條中「總會」ヲ「總代會又ハ總會」ニ改メ同條ニ左ノ一項ヲ加フ
特別議員第十九條第四項ノ規定ニ依リ議決ノ數ニ加ハルコトヲ得ザル場合ニ於テハ之ヲ前項ノ出席者中ニ算入セズ
第二十三條ノ二 議長ハ會議ヲ總理シ其ノ日ノ會議ヲ開閉ス
總代會又ハ總會ヲ組織スル者ノ半數以上ヨリ請求アルトキハ議長ハ其ノ日ノ會議ヲ開クコトヲ要ス此ノ場合ニ於テ議長仍會議ヲ開カザルトキハ第二十二條ノ例ニ依ル
前項ノ請求ニ依リ會議ヲ開キタルトキ又ハ出席者中異議アルトキハ議長ハ會議ノ議決ニ依ルニ非ザレバ其ノ日ノ會議ヲ閉ヂ又ハ之ヲ中止スルコトヲ得ズ
第二十四條第一項ヲ左ノ如ク改ム
會則ノ變更ハ總代會又ハ總會ニ於テ出席者ノ三分ノ二以上ヲ以テ之ヲ議決ス第二十二條ノ二但書ノ規定ハ此ノ場合ニハ之ヲ適用セズ
第二十五條中「總會」ヲ「總代會又ハ總會」ニ改メ同條但書ヲ削ル
第二十六條 削除
第二十七條ノ二 役員ノ選任ハ命令ノ定ムル所ニ依リ總代會又ハ總會ニ於テ之ヲ行フ第二十二條ノ二但書ノ規定ハ此ノ場合ニハ之ヲ適用セズ
第十七條ノ二第二項及第三項ノ規定ハ役員ニ之ヲ準用ス
會長及副會長ハ其ノ任期滿了シタルトキト雖モ後任ノ會長又ハ副會長ノ中一人就任スル迄仍其ノ職務ヲ行フ
第二十八條ノ二 會長ノ職務ヲ行フ者ナキトキハ行政官廳ハ會員又ハ議員若ハ特別議員ヲ指定シテ會長ノ職務ヲ行ハシムルコトヲ得
第二十九條中「總會」ヲ「總代會又ハ總會」ニ改ム
第三十四條 行政官廳ハ農會ノ決議若ハ選擧又ハ役員ノ行爲ガ法令若ハ會則ニ違反シ又ハ公益ヲ害シ若ハ害スルノ虞アリト認ムルトキハ決議、選擧若ハ當選ヲ取消シ、役員若ハ特別議員ヲ解任シ、議員若ハ豫備議員ノ職務ヲ停止シ、總代ノ改選ヲ命ジ、農會ノ事業ヲ停止シ又ハ農會ノ解散ヲ命ズルコトヲ得
第三十五條第一項中「解散又ハ合併ヲ爲サムトスルトキハ」ノ下ニ「總代會又ハ總會ノ議決ヲ經且」ヲ、同條第二項中「前項ノ規定ニ準スル」ノ下ニ「議決及」ヲ加ヘ同條第三項中「第十七條第四項」ヲ「第二十四條第一項」ニ改メ同條ニ左ノ一項ヲ加フ
町村、市又ハ府縣ノ廢置分合其ノ他命令ヲ以テ定ムル場合ニ於ケル農會ノ合併又ハ分割ニ付テハ第一項又ハ第二項ノ規定ニ依ル同意ハ之ヲ要セズ
第三十八條第一項中「總會」ヲ「總代會又ハ總會」ニ改ム
第四十一條中「郡トアルハ」ノ下ニ「從前ノ島司ヲ置キタル島嶼ニ在リテハ其ノ島嶼ノ區域、」ヲ加ヘ同條ニ左ノ一項ヲ加フ
前項ノ島嶼ノ區域ヲ地區トスル農會ノ名稱ニハ第十條第一項ノ規定ニ拘ラズ郡農會ナル文字ヲ用ヒザルコトヲ得
附 則
本法施行ノ期日ハ各規定ニ付勅令ヲ以テ之ヲ定ム
本法施行ノ際現ニ總會ヲ置ク町村農會及市農會ハ當分ノ內第十七條第一項ノ改正規定ニ拘ラズ命令ノ定ムル所ニ依リ仍從前ノ例ニ依リ總會ヲ置クコトヲ得
前項ノ農會ガ總代會ヲ置ク場合ニ於ケル會則ノ變更ニ關シテハ命令ヲ以テ別段ノ定ヲ爲スコトヲ得
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル農会法中改正法律ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和九年四月六日
内閣総理大臣 子爵 斎藤実
農林大臣 後藤文夫
法律第四十二号
農会法中左ノ通改正ス
第九条第一項中「又ハ島司ヲ置キタル島嶼」ヲ削リ同条第三項ヲ左ノ如ク改ム
町村、市又ハ府県ノ廃置分合其ノ他命令ヲ以テ定ムル場合ヲ除クノ外第一項ノ区域ニ増減アリタルトキハ其ノ区域ヲ地区トスル農会ノ地区モ亦之ニ応ジテ増減アリタルモノトス
第十三条 郡農会、道府県農会又ハ帝国農会ヲ設立セントスルトキハ其ノ農会ノ会員タルベキ農会ノ会長創立委員ト為ル但シ道府県農会ヲ設立スル場合ニ於テ郡農会ノ会員ニ非ザル町村農会ノ会長ニシテ創立委員ト為ルベキモノノ選出ニ付テハ命令ノ定ムル所ニ依ル
第十四条 町村農会及市農会ノ創立総会ニ於テハ其ノ会員タル資格ヲ有スル者ノ中ヨリ、其ノ他ノ農会ノ創立総会ニ於テハ其ノ創立委員ノ中ヨリ其ノ役員ト為ルベキ者ヲ選任スベシ
第二十七条第二項但書及第三項ノ規定ハ前項ノ場合ニ之ヲ準用ス
第十七条 町村農会及市農会ニ総代会ヲ、其ノ他ノ農会ニ総会ヲ置ク
総代会ハ総代ヲ以テ、総会ハ議員及特別議員ヲ以テ之ヲ組織ス
第十七条ノ二 町村農会及市農会ノ会員ハ命令ノ定ムル所ニ依リ会員中ヨリ総代ヲ選挙スベシ
左ノ各号ノ一ニ該当スル者ハ総代タルコトヲ得ズ
一 禁治産者又ハ準禁治産者
二 破産者ニシテ復権ヲ得ザル者
三 六年ノ懲役又ハ禁錮以上ノ刑ニ処セラレタル者
四 六年未満ノ懲役又ハ禁錮ノ刑ニ処セラレ其ノ執行ヲ終リ又ハ執行ヲ受クルコトナキニ至ル迄ノ者
総代ノ任期ハ命令ノ定ムル所ニ依リ農会ノ事業年度ニ従ヒ四年以内トス
第十七条ノ三 郡農会、道府県農会又ハ帝国農会ノ議員ハ其ノ農会ノ会員タル農会ノ会長ヲ以テ之ニ充ツ但シ郡農会ノ会員ニ非ザル町村農会ノ会長ニシテ道府県農会ノ議員ニ充ツベキモノノ選出ニ付テハ命令ノ定ムル所ニ依ル
第十八条 郡農会、道府県農会又ハ帝国農会ニ予備議員ヲ置キ其ノ会員タル農会ノ副会長ヲ以テ之ニ充ツ前条但書ノ規定ハ此ノ場合ニ之ヲ準用ス
予備議員ハ議員事故アルトキ其ノ職務ヲ代理ス
第十九条ニ左ノ二項ヲ加フ
第十七条ノ二第三項ノ規定ハ特別議員ニ之ヲ準用ス
特別議員ハ役員ノ選任又ハ解任ノ議決ノ数ニ加ハルコトヲ得ズ
第二十条第一項中「総会」ヲ「総代会又ハ総会」ニ改メ同条同項第七号ヲ左ノ如ク改ム
七 役員ノ解任
第二十一条中「総会」ヲ「総代会又ハ総会」ニ、同条第四項中「会員」ヲ「総代」ニ改ム
第二十二条中「総会」ヲ「総代会又ハ総会」ニ改ム
第二十二条ノ二 総代会又ハ総会ハ之ヲ組織スル者ノ半数以上出席スルニ非ザレバ会議ヲ開クコトヲ得ズ但シ第三十四条ノ規定ニ依ル職務停止ノ為出席者半数ニ満タザルトキ、同一ノ事項ニ付招集再回ニ至ルモ仍半数ニ満タザルトキ又ハ招集ニ応ズルモ出席者定数ヲ闕キ議長ニ於テ出席ヲ催告シ仍半数ニ満タザルトキハ此ノ限ニ在ラズ
特別議員第十九条第四項ノ規定ニ依リ議決ノ数ニ加ハルコトヲ得ザル場合ニ於テハ之ヲ前項ノ総会ヲ組織スル者ノ中ニ算入セズ
第二十三条中「総会」ヲ「総代会又ハ総会」ニ改メ同条ニ左ノ一項ヲ加フ
特別議員第十九条第四項ノ規定ニ依リ議決ノ数ニ加ハルコトヲ得ザル場合ニ於テハ之ヲ前項ノ出席者中ニ算入セズ
第二十三条ノ二 議長ハ会議ヲ総理シ其ノ日ノ会議ヲ開閉ス
総代会又ハ総会ヲ組織スル者ノ半数以上ヨリ請求アルトキハ議長ハ其ノ日ノ会議ヲ開クコトヲ要ス此ノ場合ニ於テ議長仍会議ヲ開カザルトキハ第二十二条ノ例ニ依ル
前項ノ請求ニ依リ会議ヲ開キタルトキ又ハ出席者中異議アルトキハ議長ハ会議ノ議決ニ依ルニ非ザレバ其ノ日ノ会議ヲ閉ヂ又ハ之ヲ中止スルコトヲ得ズ
第二十四条第一項ヲ左ノ如ク改ム
会則ノ変更ハ総代会又ハ総会ニ於テ出席者ノ三分ノ二以上ヲ以テ之ヲ議決ス第二十二条ノ二但書ノ規定ハ此ノ場合ニハ之ヲ適用セズ
第二十五条中「総会」ヲ「総代会又ハ総会」ニ改メ同条但書ヲ削ル
第二十六条 削除
第二十七条ノ二 役員ノ選任ハ命令ノ定ムル所ニ依リ総代会又ハ総会ニ於テ之ヲ行フ第二十二条ノ二但書ノ規定ハ此ノ場合ニハ之ヲ適用セズ
第十七条ノ二第二項及第三項ノ規定ハ役員ニ之ヲ準用ス
会長及副会長ハ其ノ任期満了シタルトキト雖モ後任ノ会長又ハ副会長ノ中一人就任スル迄仍其ノ職務ヲ行フ
第二十八条ノ二 会長ノ職務ヲ行フ者ナキトキハ行政官庁ハ会員又ハ議員若ハ特別議員ヲ指定シテ会長ノ職務ヲ行ハシムルコトヲ得
第二十九条中「総会」ヲ「総代会又ハ総会」ニ改ム
第三十四条 行政官庁ハ農会ノ決議若ハ選挙又ハ役員ノ行為ガ法令若ハ会則ニ違反シ又ハ公益ヲ害シ若ハ害スルノ虞アリト認ムルトキハ決議、選挙若ハ当選ヲ取消シ、役員若ハ特別議員ヲ解任シ、議員若ハ予備議員ノ職務ヲ停止シ、総代ノ改選ヲ命ジ、農会ノ事業ヲ停止シ又ハ農会ノ解散ヲ命ズルコトヲ得
第三十五条第一項中「解散又ハ合併ヲ為サムトスルトキハ」ノ下ニ「総代会又ハ総会ノ議決ヲ経且」ヲ、同条第二項中「前項ノ規定ニ準スル」ノ下ニ「議決及」ヲ加ヘ同条第三項中「第十七条第四項」ヲ「第二十四条第一項」ニ改メ同条ニ左ノ一項ヲ加フ
町村、市又ハ府県ノ廃置分合其ノ他命令ヲ以テ定ムル場合ニ於ケル農会ノ合併又ハ分割ニ付テハ第一項又ハ第二項ノ規定ニ依ル同意ハ之ヲ要セズ
第三十八条第一項中「総会」ヲ「総代会又ハ総会」ニ改ム
第四十一条中「郡トアルハ」ノ下ニ「従前ノ島司ヲ置キタル島嶼ニ在リテハ其ノ島嶼ノ区域、」ヲ加ヘ同条ニ左ノ一項ヲ加フ
前項ノ島嶼ノ区域ヲ地区トスル農会ノ名称ニハ第十条第一項ノ規定ニ拘ラズ郡農会ナル文字ヲ用ヒザルコトヲ得
附 則
本法施行ノ期日ハ各規定ニ付勅令ヲ以テ之ヲ定ム
本法施行ノ際現ニ総会ヲ置ク町村農会及市農会ハ当分ノ内第十七条第一項ノ改正規定ニ拘ラズ命令ノ定ムル所ニ依リ仍従前ノ例ニ依リ総会ヲ置クコトヲ得
前項ノ農会ガ総代会ヲ置ク場合ニ於ケル会則ノ変更ニ関シテハ命令ヲ以テ別段ノ定ヲ為スコトヲ得