(医師会令中改正ノ件)
法令番号: 勅令第二百七十三號
公布年月日: 昭和8年10月21日
法令の形式: 勅令
朕醫師會令中改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和八年十月二十日
內閣總理大臣 子爵 齋藤實
內務大臣 男爵 山本達雄
勅令第二百七十三號
醫師會令中左ノ通改正ス
第一條第一項中「郡市區醫師會」ヲ「郡市醫師會」ニ改メ同項ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ市制第六條ノ市ニシテ內務大臣ノ指定シタルモノニ於テハ市醫師會ヲ設立セズ區醫師會ヲ設立スベシ
第三條中「醫師會ノ名稱」ノ下ニ「又ハ之ニ類スル名稱」ヲ加フ
第五條第五項中但書ヲ削ル
第八條 削除
第九條中「第四條、第五條又ハ第八條」ヲ「第四條又ハ第五條」ニ改ム
第十條ニ左ノ二號ヲ加フ
十 郡市區醫師會ニ在リテハ醫師法第九條第三項ノ醫師ノ入會及退會ノ手續ニ關スル規定
十一 郡市區醫師會ニ在リテハ會員ノ風紀保持ニ關スル規定
第十六條第一項但書中「道府縣醫師會ノ役員ニシテ前條第二項ノ規定ニ依ルモノニ付テハ」ヲ「道府縣醫師會ノ役員ハ」ニ改ム
第十七條ノ三 會長ハ總會ノ議決ヲ經ベキ事項ニシテ臨時急施ヲ要シ總會ヲ招集スルノ暇ナシト認ムルトキハ之ヲ專決處分スルコトヲ得
前項ノ場合ニ於テハ會長ハ次ノ總會ニ於テ其ノ承認ヲ求ムベシ
第十八條ニ左ノ一號ヲ加フ
六 醫業報酬ノ標準額ニ關スル事項
第十八條ノ二 郡市區醫師會ハ其ノ會員ト診療委囑者トノ間ニ紛議ヲ生ジタルトキハ當事者ノ請求ニ因リ其ノ調停ヲ爲スコトヲ得
第二十條ノ二 郡市區醫師會ハ會則ヲ以テ新ニ入會シタル會員ニ付其ノ入會ノ時ヨリ三月以內ノ期間ヲ限リ議員、豫備議員又ハ役員ノ選擧權及被選擧權竝ニ代議員ノ被選擧權ヲ有セザルコトヲ定ムルコトヲ得
第二十三條ノ二 醫師會ノ經費ノ分賦又ハ懲戒ヲ受ケタル者其ノ處分ニ不服アルトキハ其ノ醫師會ニ異議ノ申立ヲ爲スコトヲ得
前項ノ異議ノ申立アリタルトキハ其ノ醫師會ハ二月以內ニ決定ヲ爲シ申立人ニ之ヲ通知スベシ
前項ノ決定ヲ受ケタル者其ノ決定ニ不服アルトキハ地方長官ニ訴願シ其ノ裁決ニ不服アルトキハ內務大臣ニ訴願シ又ハ行政裁判所ニ出訴スルコトヲ得
前項ノ規定ニ依ル地方長官ノ裁決ニ付テハ當該醫師會ヨリモ總會ノ議決ヲ經テ訴願シ又ハ行政裁判所ニ出訴スルコトヲ得
第三項ノ規定ニ依リ地方長官ニ訴願セントスルトキハ其ノ決定ヲ爲シタル醫師會ヲ經由スベシ此ノ場合ニ於テハ訴願法第十一條第一項ノ規定ヲ準用ス
異議ノ申立又ハ訴願若ハ行政訴訟ノ提起ハ處分ノ通知又ハ決定書若ハ裁決書ノ交付ヲ受ケタル日ヨリ三十日以內ニ之ヲ爲スベシ
異議ノ申立ニ關シテハ訴願法第五條、第八條第三項、第九條、第十條及第十二條乃至第十四條ノ規定ヲ準用ス
第二十六條ノ二 地方長官ハ必要ト認ムルトキハ醫師會ニ對シ隨時會務ニ關スル報吿ヲ爲サシメ又ハ會務執行若ハ財產ノ狀況ヲ檢查スルコトヲ得
第二十六條ノ三 醫師會借入金ヲ爲サントスルトキハ地方長官ノ認可ヲ受クベシ
第二十七條中「郡市又ハ北海道若ハ沖繩縣ノ區」ヲ「郡市區」ニ改ム
第二十八條第一項中「道府縣郡市若ハ第八條ノ市內ノ區又ハ北海道若ハ沖繩縣ノ區」ヲ「道府縣市區」ニ改ム
第二十九條ノ二 市制第六條ノ市ニ付第一條第一項但書ノ規定ニ依ル內務大臣ノ指定アリタルトキハ其ノ指定ノ時ニ市醫師會ハ消滅シ區醫師會ハ設立セラレタルモノト看做ス
前項ノ場合ニ於テハ第二十八條第二項第三項及前條ノ規定ヲ準用ス
第三十四條ノ二 日本醫師會ノ經費ノ分賦ヲ受ケタル道府縣醫師會其ノ處分ニ不服アルトキハ日本醫師會ニ異議ノ申立ヲ爲スコトヲ得
前項ノ異議ノ申立アリタルトキハ日本醫師會ハ二月以內ニ決定ヲ爲シ異議ノ申立ヲ爲シタル道府縣醫師會ニ之ヲ通知スベシ
前項ノ決定ヲ受ケタル道府縣醫師會其ノ決定ニ不服アルトキハ總會ノ議決ヲ經テ內務大臣ニ訴願シ又ハ行政裁判所ニ出訴スルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ內務大臣ニ訴願セントスルトキハ日本醫師會ヲ經由スベシ此ノ場合ニ於テハ訴願法第十一條第一項ノ規定ヲ準用ス
異議ノ申立又ハ訴願若ハ行政訴訟ノ提起ハ處分ノ通知又ハ決定書ノ交付ヲ受ケタル日ヨリ三十日以內ニ之ヲ爲スベシ
異議ノ申立ニ關シテハ訴願法第五條、第八條第三項、第九條、第十條及第十二條乃至第十四條ノ規定ヲ準用ス
第三十八條中「第十四條乃至第二十條」ヲ「第十四條乃至第十八條、第十九條、第二十條」ニ、「第二十六條」ヲ「第二十六條乃至第二十六條ノ三」ニ改ム
附 則
本令ハ昭和八年法律第四十五號施行ノ日ヨリ之ヲ施行ス
從前ノ第八條第一項ノ規定ニ依リ指定セラレタル市ハ第一條第一項但書ノ規定ニ依リ指定セラレタルモノト看做シ其ノ市ノ區ヲ區域トスル醫師會ハ第一條第一項但書ノ規定ニ依リ設立セラレタル區醫師會ト看做ス
前項ノ市ノ市醫師會ハ本令施行ノ日ニ消滅ス此ノ場合ニ於テハ第二十九條ノ規定ヲ準用ス
朕医師会令中改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和八年十月二十日
内閣総理大臣 子爵 斎藤実
内務大臣 男爵 山本達雄
勅令第二百七十三号
医師会令中左ノ通改正ス
第一条第一項中「郡市区医師会」ヲ「郡市医師会」ニ改メ同項ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ市制第六条ノ市ニシテ内務大臣ノ指定シタルモノニ於テハ市医師会ヲ設立セズ区医師会ヲ設立スベシ
第三条中「医師会ノ名称」ノ下ニ「又ハ之ニ類スル名称」ヲ加フ
第五条第五項中但書ヲ削ル
第八条 削除
第九条中「第四条、第五条又ハ第八条」ヲ「第四条又ハ第五条」ニ改ム
第十条ニ左ノ二号ヲ加フ
十 郡市区医師会ニ在リテハ医師法第九条第三項ノ医師ノ入会及退会ノ手続ニ関スル規定
十一 郡市区医師会ニ在リテハ会員ノ風紀保持ニ関スル規定
第十六条第一項但書中「道府県医師会ノ役員ニシテ前条第二項ノ規定ニ依ルモノニ付テハ」ヲ「道府県医師会ノ役員ハ」ニ改ム
第十七条ノ三 会長ハ総会ノ議決ヲ経ベキ事項ニシテ臨時急施ヲ要シ総会ヲ招集スルノ暇ナシト認ムルトキハ之ヲ専決処分スルコトヲ得
前項ノ場合ニ於テハ会長ハ次ノ総会ニ於テ其ノ承認ヲ求ムベシ
第十八条ニ左ノ一号ヲ加フ
六 医業報酬ノ標準額ニ関スル事項
第十八条ノ二 郡市区医師会ハ其ノ会員ト診療委嘱者トノ間ニ紛議ヲ生ジタルトキハ当事者ノ請求ニ因リ其ノ調停ヲ為スコトヲ得
第二十条ノ二 郡市区医師会ハ会則ヲ以テ新ニ入会シタル会員ニ付其ノ入会ノ時ヨリ三月以内ノ期間ヲ限リ議員、予備議員又ハ役員ノ選挙権及被選挙権並ニ代議員ノ被選挙権ヲ有セザルコトヲ定ムルコトヲ得
第二十三条ノ二 医師会ノ経費ノ分賦又ハ懲戒ヲ受ケタル者其ノ処分ニ不服アルトキハ其ノ医師会ニ異議ノ申立ヲ為スコトヲ得
前項ノ異議ノ申立アリタルトキハ其ノ医師会ハ二月以内ニ決定ヲ為シ申立人ニ之ヲ通知スベシ
前項ノ決定ヲ受ケタル者其ノ決定ニ不服アルトキハ地方長官ニ訴願シ其ノ裁決ニ不服アルトキハ内務大臣ニ訴願シ又ハ行政裁判所ニ出訴スルコトヲ得
前項ノ規定ニ依ル地方長官ノ裁決ニ付テハ当該医師会ヨリモ総会ノ議決ヲ経テ訴願シ又ハ行政裁判所ニ出訴スルコトヲ得
第三項ノ規定ニ依リ地方長官ニ訴願セントスルトキハ其ノ決定ヲ為シタル医師会ヲ経由スベシ此ノ場合ニ於テハ訴願法第十一条第一項ノ規定ヲ準用ス
異議ノ申立又ハ訴願若ハ行政訴訟ノ提起ハ処分ノ通知又ハ決定書若ハ裁決書ノ交付ヲ受ケタル日ヨリ三十日以内ニ之ヲ為スベシ
異議ノ申立ニ関シテハ訴願法第五条、第八条第三項、第九条、第十条及第十二条乃至第十四条ノ規定ヲ準用ス
第二十六条ノ二 地方長官ハ必要ト認ムルトキハ医師会ニ対シ随時会務ニ関スル報告ヲ為サシメ又ハ会務執行若ハ財産ノ状況ヲ検査スルコトヲ得
第二十六条ノ三 医師会借入金ヲ為サントスルトキハ地方長官ノ認可ヲ受クベシ
第二十七条中「郡市又ハ北海道若ハ沖縄県ノ区」ヲ「郡市区」ニ改ム
第二十八条第一項中「道府県郡市若ハ第八条ノ市内ノ区又ハ北海道若ハ沖縄県ノ区」ヲ「道府県市区」ニ改ム
第二十九条ノ二 市制第六条ノ市ニ付第一条第一項但書ノ規定ニ依ル内務大臣ノ指定アリタルトキハ其ノ指定ノ時ニ市医師会ハ消滅シ区医師会ハ設立セラレタルモノト看做ス
前項ノ場合ニ於テハ第二十八条第二項第三項及前条ノ規定ヲ準用ス
第三十四条ノ二 日本医師会ノ経費ノ分賦ヲ受ケタル道府県医師会其ノ処分ニ不服アルトキハ日本医師会ニ異議ノ申立ヲ為スコトヲ得
前項ノ異議ノ申立アリタルトキハ日本医師会ハ二月以内ニ決定ヲ為シ異議ノ申立ヲ為シタル道府県医師会ニ之ヲ通知スベシ
前項ノ決定ヲ受ケタル道府県医師会其ノ決定ニ不服アルトキハ総会ノ議決ヲ経テ内務大臣ニ訴願シ又ハ行政裁判所ニ出訴スルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ内務大臣ニ訴願セントスルトキハ日本医師会ヲ経由スベシ此ノ場合ニ於テハ訴願法第十一条第一項ノ規定ヲ準用ス
異議ノ申立又ハ訴願若ハ行政訴訟ノ提起ハ処分ノ通知又ハ決定書ノ交付ヲ受ケタル日ヨリ三十日以内ニ之ヲ為スベシ
異議ノ申立ニ関シテハ訴願法第五条、第八条第三項、第九条、第十条及第十二条乃至第十四条ノ規定ヲ準用ス
第三十八条中「第十四条乃至第二十条」ヲ「第十四条乃至第十八条、第十九条、第二十条」ニ、「第二十六条」ヲ「第二十六条乃至第二十六条ノ三」ニ改ム
附 則
本令ハ昭和八年法律第四十五号施行ノ日ヨリ之ヲ施行ス
従前ノ第八条第一項ノ規定ニ依リ指定セラレタル市ハ第一条第一項但書ノ規定ニ依リ指定セラレタルモノト看做シ其ノ市ノ区ヲ区域トスル医師会ハ第一条第一項但書ノ規定ニ依リ設立セラレタル区医師会ト看做ス
前項ノ市ノ市医師会ハ本令施行ノ日ニ消滅ス此ノ場合ニ於テハ第二十九条ノ規定ヲ準用ス