(恩給法施行令及恩給法施行令中改正中改正ノ件)
法令番号: 勅令第二百三十六號
公布年月日: 昭和8年9月11日
法令の形式: 勅令
朕恩給法施行令中改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和八年九月九日
內閣總理大臣 子爵 齋藤實
大藏大臣 高橋是淸
內務大臣 男爵 山本達雄
外務大臣 伯爵 內田康哉
鐵道大臣 三土忠造
陸軍大臣 荒木貞夫
文部大臣 鳩山一郞
司法大臣 小山松吉
遞信大臣 南弘
商工大臣 男爵 中島久萬吉
農林大臣 後藤文夫
拓務大臣 永井柳太郞
海軍大臣 大角岑生
勅令第二百三十六號
恩給法施行令中左ノ通改正ス
第一條ヲ第一條ノ五トス
第一條 恩給法第九條ノ二ノ規定ニ依ル恩給受給權存否ノ調查ハ受給者ノ身分關係ノ變動ノ有無ニ付之ヲ行フ
遺族タル夫又ハ成年ノ子カ不具癈疾ニシテ生活資料ヲ得ルノ途ナク且之ヲ扶養スル者ナキコトヲ條件トシテ扶助料ヲ給セラルルトキハ其ノ者ニ付テハ前項ニ規定スル事項ノ外特ニ右事情ノ繼續ノ有無ヲ調查ス
第一條ノ二 受給者ハ左ノ區別ニ從ヒ調查上必要ナル書類ヲ裁定官廳ニ提出スヘシ
一 前條第一項ノ事實ヲ證スル爲ニハ公務員又ハ之ニ準スヘキ者及妻ニ在リテハ戶籍抄本、妻以外ノ扶助料權者ニ在リテハ戶籍謄本
二 前條第二項ノ事實ヲ證スル爲ニハ不具癈疾ヲ證スル診斷書及生活資料ヲ得ルノ途ナク且之ヲ扶養スル者ナキコトヲ證スル居住地ノ市町村長又ハ之ニ準スヘキ者ノ證明書
前項ノ書類ハ事實カ裁定官廳ニ顯著ナル場合又ハ他ノ相當官公署ノ證明アル場合ニ於テ裁定官廳カ明カニ之ヲ承認シタルトキハ其ノ承認ヲ以テ之ニ代フルコトヲ得
第一條ノ三ニ規定スル書類ヲ提出スヘキ月カ恩給ノ裁定ヲ受ケタル月(證書ノ日附ニ在ル月)ノ翌月ヨリ十二月內ニ在ルトキハ其ノ書類ヲ提出スルコトヲ要セス
第一條ノ三 各受給者ハ前條ノ書類ヲ左ノ區別ニ從ヒ隔年提出スヘシ
一 公務員又ハ之ニ準スヘキ者トシテ恩給ヲ受クル者ハ一月
二 遺族トシテ恩給ヲ受クル者ハ七月
陸軍ノ軍人、之ニ準スヘキ者及警察監獄職員竝其ノ遺族ハ昭和ノ偶數年ニ於ケル前項ノ月ニ提出シ他ノ公務員及之ニ準スヘキ者竝其ノ遺族ハ其ノ奇數年ニ於ケル前項ノ月ニ提出スヘシ
第一條ノ四 第一條ノ二ニ規定スル書類ヲ提出セサル受給者ニ對シテハ之ヲ提出スヘキ月ヨリ一期隔リタル後ノ支給期以後ノ支給ヲ一時差止ムヘシ
第三條中「盲啞學校其ノ他ノ」ヲ「盲學校、聾啞學校及」ニ改ム
第四條第一項中「普通恩給及扶助料」ヲ「普通恩給、扶助料、一時恩給及一時扶助料」ニ、「最終ノ俸給年額(下士以下ノ軍人及之ニ相當スル準軍人ニ付テハ別表第一號表ノ金額ヲ俸給年額ト看做ス)」ヲ「退職又ハ死亡前一年內ノ俸給年額」ニ改メ同項ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ退職又ハ死亡ヲ以テ終ラサル在職ニ付テハ右ノ退職又ハ死亡前一年內ノ俸給年額ニ代ヘ在職最終ノ俸給年額(軍人及準軍人ニ付テハ恩給法別表第一號表ノ金額)ニ依ル
同條第一項ノ次ニ左ノ一項ヲ加フ
前項ニ規定スル退職又ハ死亡前一年內ノ俸給年額ハ恩給法第五十九條ノ二ノ規定ヲ準用シテ之ヲ算出ス
同條第三項第二號中「第六十一條第四項、」ノ下ニ「第六十一條ノ二第四項、」ヲ加ヘ同條第四項中「前三項」ヲ「前四項」ニ改ム
第十七條第一項第二號中「驅逐艦」ノ下ニ「、水雷艇」ヲ加フ
第十九條ノ二 恩給法第四十條ノ二ニ規定スル期間一月以上ニ亙ルトハ其ノ期間カ在職年ノ計算ニ於テ一月以上ニ計算セラルル總テノ場合ヲ謂フ但シ現實ニ職務ヲ執ルヲ要スル日ノアリタル月ハ在職年ノ計算ニ於テ之ヲ半減セス
第二十二條第二號ノ次ニ左ノ一號ヲ加フ
二ノ二 痘瘡
第二十三條ニ左ノ一號ヲ加フ
七 急流其ノ他生命ノ危險ヲ感スヘキ事情ノ下ニ於ケル潛水勤務ニ因ル傷痍疾病
第二十四條ノ二 恩給法第四十九條第二項ニ規定スル傷病年金ヲ給スヘキ傷病ノ程度ヲ分チテ左ノ四款トス
第一款症
一 一眼ノ視力カ視標〇・一ヲ二メートル以上ニテハ辨別シ得サルモノ
二 一耳聾シタルモノ
三 一側拇指ヲ全ク失ヒタルモノ
四 一側睾丸ヲ全ク失ヒタルモノ
第二款症
一 一耳ノ聽力カ耳殼ニ接セサレハ大聲ヲ解シ得サルモノ
二 一側拇指ノ機能ヲ癈シタルモノ
第三款症
一 一眼ノ視力カ視標〇・一ヲ三メートル以上ニテハ辨別シ得サルモノ
二 一耳ノ聽力カ十センチメートル以上ニテハ尋常ノ話聲ヲ解シ得サルモノ
三 一側示指ヲ全ク失ヒタルモノ
四 一側第一趾ヲ全ク失ヒタルモノ
第四款症
一 側中指ヲ全ク失ヒタルモノ
二 一側示指ノ機能ヲ癈シタルモノ
三 一側第二趾ヲ全ク失ヒタルモノ
四 一側第一趾ノ機能ヲ癈シタルモノ
前條第二項及第三項ノ規定ハ前項ノ傷病ノ程度ノ查定ニ付之ヲ準用ス
第二十四條ノ三 恩給法第五十八條第一項第四號ニ規定スル恩給外ノ所得ハ恩給受給者カ內地、朝鮮、臺灣、樺太、關東州又ハ南洋群島ニ住所又ハ一年以上ノ居所ヲ有スル場合ノ所得ニ限ル但シ左ニ揭クル所得ハ右地域內ニ住所又ハ一年以上ノ居所ヲ有セサルトキト雖之ヲ所得中ニ算入ス
一 恩給受給者カ右地域內ニ有スル資產又ハ營業ヨリ生スル所得
二 右地域內ニ本店又ハ主タル事務所ヲ有スル法人ヨリ恩給受給者ノ受クル利益若ハ利息ノ配當、剩餘金ノ分配又ハ俸給、賞與若ハ此等ノ性質ヲ有スル給與
恩給受給者カ前項ノ地域內ニ住所又ハ一年以上ノ居所ヲ有スルトキハ右地域外ニ於ケル資產、營業又ハ職業ヨリ生スル所得ト雖之ヲ恩給外ノ所得中ヨリ除外セス
第二十四條ノ四 前條第一項第二號ニ揭クルモノ以外ノ恩給外ノ所得ハ所得稅法ニ規定スル個人ノ第三種所得ト同範圍トス
所得稅法第十八條第一號乃至第五號ニ揭クル所得ハ之ヲ恩給外ノ所得中ヨリ除外ス
第二十四條ノ五 恩給外ノ所得ノ計算ニ關シテハ所得稅法第十四條第一項及第二項竝所得稅法施行規則第七條及第八條ノ規定ヲ準用ス
第二十四條ノ六 恩給外ノ所得ハ每年稅務署長ノ調查ニ依リ裁定官廳之ヲ決定ス
裁定官廳ハ恩給外ノ所得ノ調查ヲ要スル恩給受給者ノ氏名、住所又ハ居所及恩給年額ヲ稅務署長ニ通知スヘシ
稅務署長恩給外ノ所得ノ調查ヲ結了シタルトキハ之ヲ裁定官廳ニ報吿スヘシ
前三項中稅務署長トアルハ朝鮮、臺灣、樺太、關東州又ハ南洋群島ニ在リテハ各其ノ地域ニ於ケル稅務官署トス
第二十四條ノ七 恩給法第五十八條第一項第四號ノ規定ニ依ル恩給ノ一部停止ハ恩給外ノ所得ノ決定ニ基キ其ノ年七月一日ヨリ翌年六月三十日ニ至ル期間分ノ恩給ニ付テ之ヲ爲ス但シ其ノ前年以前ノ分ノ恩給ニ付停止ヲ爲スヘキ場合ニ於テ恩給ノ請求又ハ裁定ノ遲延ニ依リ一般ノ手續ニ依リテ恩給外ノ所得ヲ調查決定スルコトヲ得サルトキハ前條ニ規定スル調查決定ノ機關ハ其ノ分ニ付テハ一般ノ場合ニ準シ臨時ニ恩給外ノ所得ヲ調查決定ス此ノ場合ニ於テハ其ノ停止額ハ後ノ恩給支給額中ヨリモ之ヲ控除スルコトヲ得
恩給ヲ受クヘキ事由ノ生シタル年分ノ恩給ニ付テハ恩給法第五十八條第一項第四號ノ規定ニ依ル恩給ノ一部停止ノ手續ヲ行ハス
恩給外ノ所得額ノ追加又ハ更訂アリタルトキハ恩給ノ停止額モ之ヲ更正ス
恩給給與ノ止ムヘキ事由生シタル場合ニ於テハ恩給ノ停止ハ其ノ事由ノ生シタル月分迄ノ恩給ニ付之ヲ爲ス
第二十四條ノ八 年額千圓以上ノ恩給ヲ受クル者ニシテ朝鮮、關東州若ハ南洋群島ニ住所若ハ一年以上ノ居所ヲ有シ又ハ同地域ニ住所若ハ一年以上ノ居所ヲ有セサルモ同地域內ニ有スル資產若ハ營業ヨリ生スル所得ヲ得ルモノハ每年三月十五日迄ニ所得ノ種類及金額ヲ詳記シ裁定官廳カ內閣恩給局長ナルトキハ夫々朝鮮總督府、關東廳又ハ南洋廳ヲ經由シテ裁定官廳ニ其ノ申吿ヲ爲スヘシ裁定官廳カ地方長官ナル場合ニ於テ恩給受給者カ裁定官廳ノ管轄內ニ住所又ハ居所ヲ有スルトキハ直接ニ裁定官廳ニ、然ラサルトキハ住所若ハ居所又ハ資產若ハ營業ノ所在地ヲ管轄スル地方長官ヲ經由シテ裁定官廳ニ其ノ申吿ヲ爲スヘシ
年額千圓以上ノ恩給ヲ受クル者ニシテ內地、朝鮮、臺灣、樺太、關東州又ハ南洋群島ニ住所又ハ一年以上ノ居所ヲ有セスシテ第二十四條ノ三第一項但書第二號ニ規定スル所得ヲ得ルモノハ每年三月十五日迄ニ所得ノ種類及金額ヲ詳記シ直接ニ裁定官廳ニ其ノ申吿ヲ爲スヘシ
第二十四條ノ九 恩給法第五十九條ノ二ニ規定スル退職前一年內ノ俸給ヲ計算スル場合ニ於テハ左ノ各號ノ例ニ依ル
一 初任ノ月ニ於テ日割計算ヲ以テ俸給ヲ給セラレタル場合ニ於テモ全月分ヲ以テ其ノ月ノ俸給額トス
二 月ノ中途ニ於テ昇給アリタルトキハ昇給後ノ俸給額ヲ以テ其ノ月ノ俸給額トス
三 休職、罰俸等ノ事情ニ依リ本來給與セラルヘキ俸給ニ比シ一時的ニ少額ヲ給セラレタル場合ニ於テモ本來給與セラルヘキ俸給額ニ依ル
第二十四條ノ十 恩給法第五十九條ノ二第一項但書ニ規定スル一級ノ昇給ニ付テハ左ノ例ニ依ル
一 級俸ノ定アル場合ニ於テ當分給トシテ給與級俸ヨリ少額ノ俸給ヲ給セラレタル者ニ付テハ給與級俸ノ直近上位ノ級俸ノ額ニ給與級俸ニ對シ當分俸給カ有スル割合ヲ乘シタルモノ(圓位未滿ハ圓位ニ滿タシム)ヲ以テ當分俸給ニ對スル一級上位ノ俸級額トス級俸ノ定アル場合ニ於テ月俸七十五圓未滿ノモノニ付級俸ニ拘ラス適宜ノ金額ヲ定メ之ヲ給與シタルトキ亦同シ
二 同一級俸ニ付上下ノ區分アル場合ニ於テハ其ノ上俸ハ之ヲ下俸ニ對スル一級上位ノ俸給ト看做ス
三 轉官職ニ依リ昇給ヲ來ス場合ニ於テハ新官職ニ付定メラレタル級俸中前ノ官職ニ付給セラレタル俸給ニ直近ニ多額ナルモノヲ以テ一級上位ノ俸給トス但シ其ノ額カ前官職ニ付給セラレタル俸給ニ其ノ百分ノ十五ヲ加ヘタル金額ニ達セサルトキハ之ニ達スル金額ヲ以テ一級上位ノ俸給ト看做ス
第二十六條第三號中「兵卒」ヲ「兵」ニ改ム
第三十條ノ二 恩給法第六十四條ノ二但書ノ規定ニ依ル一時恩給ノ返還ハ之ヲ負擔シタル國庫、府縣其ノ他ノ經濟ニ對シ命令ノ定ムル所ニ依リ再就職ノ月ノ翌月ヨリ一年內ニ一時ニ又ハ分割シテ之ヲ完了スヘシ
前項ノ規定ニ依リ一時恩給ノ全部又ハ一部ヲ返還シ失格原因ナクシテ再在職ヲ退職シタルニ拘ラス普通恩給ヲ受クルノ權利ヲ生セサル場合ニ於テハ一時恩給ノ返還ヲ受ケタル國庫、府縣其ノ他ノ經濟ハ命令ノ定ムル所ニ依リ之ヲ返還者ニ還付スヘシ
第三十一條 恩給法第六十六條第四項ノ規定ニ依リ傷病賜金ヲ給スヘキ傷病ノ程度ヲ分チテ左ノ六目トス
第一目症
一 一眼ノ視力カ〇・一ニ滿タサルモノ
二 一側中指ノ機能ヲ癈シタルモノ
三 一側第二趾ノ機能ヲ癈シタルモノ
第二目症
一 一側環指ヲ全ク失ヒタルモノ
第三目症
一 眼ノ視力カ〇・二ニ滿タサルモノ
二 一耳ノ聽力カ四十センチメートル以上ニテハ咡語ヲ解シ得サルモノ
三 一側環指ノ機能ヲ癈シタルモノ
四 一側第三趾乃至第五趾ノ中二趾ヲ全ク失ヒタルモノ
第四目症
一 一側小指ヲ全ク失ヒタルモノ
二 一側第三趾乃至第五趾ノ中二趾ノ機能ヲ癈シタルモノ
第五目症
一 一眼ノ視力カ〇・三ニ滿タサルモノ
二 一耳ノ聽力カ一メートル以上ニテハ咡語ヲ解シ得サルモノ
三 一側小指ノ機能ヲ癈シタルモノ
四 一側第三趾乃至第五趾ノ中一趾ヲ全ク失ヒタルモノ
第六目症
一 一側第三趾乃至第五趾ノ中一趾ノ機能ヲ癈シタルモノ
二 前目ノ各症ニ次ク症ヲ殘シタルモノ
第二十四條第二項及第三項ノ規定ハ前項ノ傷病ノ程度ノ查定ニ付之ヲ準用ス
第三十四條 削除
別表第一號表 削除
別表第三號表中朝鮮ノ項流行病ノ欄「猩紅熱、」ノ下ニ「痘瘡、發疹チフス、」ヲ、臺灣ノ項流行病ノ欄ニ「、デング熱」ヲ、南洋諸島ノ項流行病ノ欄ニ「、デング熱」ヲ、滿洲關東州ノ項流行病ノ欄「ペスト、」ノ下ニ「猩紅熱、痘瘡、」ヲ、支那ノ項流行病ノ欄「猩紅熱、」ノ下ニ「痘瘡、」ヲ加ヘ八重山列島ノ項ノ次ニ左ノ一項ヲ加フ
鹿兒島縣 大島郡、沖繩縣
デング熱
別表第五號表中階等ノ項下士ノ欄「下士」ヲ「下士官」ニ、同項兵卒ノ欄「兵卒」ヲ「兵」ニ、「陸軍一等卒」ヲ「陸軍一等兵」ニ、「陸軍二等卒」ヲ「陸軍二等兵」ニ、備考ノ部「兵卒等級」ヲ「兵等級」ニ改ム
附 則
第一條 本令ハ昭和八年十月一日ヨリ之ヲ施行ス但シ第四條ノ改正規定中一時恩給及一時扶助料ニ關スル部分、第二十四條ノ二乃至第二十四條ノ八竝ニ附則第三條及第四條ノ規定ハ昭和九年四月一日ヨリ之ヲ施行ス
第二條 昭和八年九月三十日以前ニ給與事由ノ生ジタル普通恩給及扶助料ノ分擔ニ付テハ第四條第一項ノ規定ノ改正ニ拘ラズ其ノ分擔請求額ハ仍改正前ノ規定ニ依リ之ヲ定ム
第三條 昭和八年法律第五十號附則(以下單ニ改正法律附則ト稱ス)第七條但書ノ規定ニ依リ給スベキ傷病年金ハ前ニ傷病賜金ヲ受クルノ權利ヲ生ジタル者ニ付テハ之ヲ生ジタル月ヨリ起算シ新ニ受クベキ恩給法別表第三號表ノ傷病年金額ヲ以テ其ノ者ノ受ケタル傷病賜金額ヲ除シテ得タル數ニ相當スル年數ヲ經過シタル後ニ非ザレバ之ヲ給セズ
前項ノ年數ノ一年ニ滿タザル部分ハ之ヲ月ニ換算シ月ニ滿タザルモノハ之ヲ切捨ツ
第四條 改正法律附則第九條ニ規定スル場合ニ於テハ左ノ例ニ依ル
一 轉官職ニ依リ新官職ニ付前俸給ヨリ多額ノ俸給ヲ給セラルルニ至ルトキハ之ヲ昇給ト看做ス
二 本俸ト之ニ準ズベキモノトヲ併セ受クル場合ニ於テ其ノ一ニ付昇給又ハ增額アリタルトキハ改正法律附則第九條ノ規定ニ依リ本俸及之ニ準ズベキモノノ總テニ付同法第五十九條ノ改正規定ヲ適用ス
三 俸給ノ法令ニ依ル增額アル場合ニ於テ其ノ增額分ガ恩給法第五十九條ノ規定ノ改正ニ依リ增加シ又ハ新ニ納付スベキニ至リタル額以上ナルトキニ限リ俸給ハ增額セラレタルモノトシ之ニ及バザルトキハ其ノ增額ナカリシモノトシテ取扱フ
第五條 改正法律附則第十五條第一項但書ノ規定ニ依リ改定普通恩給ヨリ控除スル金額ノ年額ハ改定ニヨリ增額スル金額ノ一年分ト同額トス
控除ハ控除金額ノ總額ガ一時恩給金額ニ達シタルトキヲ以テ之ヲ止ム
第六條 改正法律附則第十七條以下ノ規定ニ依リ同法施行後仍削除セラレタル恩給法第九十九條ノ規定ニ依ルベキ場合ニ於テ同條ニ規定スル敎育事務ニ從事スル文官トハ左ニ揭グル者ヲ謂フ
一 官立ノ學校又ハ圖書館ノ職員
二 文部省官吏
三 敎育事務從事ノ北海道廳、府、縣、郡、島廳、朝鮮總督府、朝鮮總督府道府郡島、臺灣總督府、臺灣總督府州廳郡市、樺太廳、關東廳又ハ南洋廳ノ官吏
四 臺灣公立學校ノ職員ニシテ國庫ヨリ俸給ヲ受クルモノ
五 敎育事務從事ノ從前ノ區、統監府又ハ關東都督府ノ官吏
第七條 
大正十三年勅令第四百七號附則第二項中「第六號」ヲ「第十號」ニ改ム
朕恩給法施行令中改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和八年九月九日
内閣総理大臣 子爵 斎藤実
大蔵大臣 高橋是清
内務大臣 男爵 山本達雄
外務大臣 伯爵 内田康哉
鉄道大臣 三土忠造
陸軍大臣 荒木貞夫
文部大臣 鳩山一郎
司法大臣 小山松吉
逓信大臣 南弘
商工大臣 男爵 中島久万吉
農林大臣 後藤文夫
拓務大臣 永井柳太郎
海軍大臣 大角岑生
勅令第二百三十六号
恩給法施行令中左ノ通改正ス
第一条ヲ第一条ノ五トス
第一条 恩給法第九条ノ二ノ規定ニ依ル恩給受給権存否ノ調査ハ受給者ノ身分関係ノ変動ノ有無ニ付之ヲ行フ
遺族タル夫又ハ成年ノ子カ不具廃疾ニシテ生活資料ヲ得ルノ途ナク且之ヲ扶養スル者ナキコトヲ条件トシテ扶助料ヲ給セラルルトキハ其ノ者ニ付テハ前項ニ規定スル事項ノ外特ニ右事情ノ継続ノ有無ヲ調査ス
第一条ノ二 受給者ハ左ノ区別ニ従ヒ調査上必要ナル書類ヲ裁定官庁ニ提出スヘシ
一 前条第一項ノ事実ヲ証スル為ニハ公務員又ハ之ニ準スヘキ者及妻ニ在リテハ戸籍抄本、妻以外ノ扶助料権者ニ在リテハ戸籍謄本
二 前条第二項ノ事実ヲ証スル為ニハ不具廃疾ヲ証スル診断書及生活資料ヲ得ルノ途ナク且之ヲ扶養スル者ナキコトヲ証スル居住地ノ市町村長又ハ之ニ準スヘキ者ノ証明書
前項ノ書類ハ事実カ裁定官庁ニ顕著ナル場合又ハ他ノ相当官公署ノ証明アル場合ニ於テ裁定官庁カ明カニ之ヲ承認シタルトキハ其ノ承認ヲ以テ之ニ代フルコトヲ得
第一条ノ三ニ規定スル書類ヲ提出スヘキ月カ恩給ノ裁定ヲ受ケタル月(証書ノ日附ニ在ル月)ノ翌月ヨリ十二月内ニ在ルトキハ其ノ書類ヲ提出スルコトヲ要セス
第一条ノ三 各受給者ハ前条ノ書類ヲ左ノ区別ニ従ヒ隔年提出スヘシ
一 公務員又ハ之ニ準スヘキ者トシテ恩給ヲ受クル者ハ一月
二 遺族トシテ恩給ヲ受クル者ハ七月
陸軍ノ軍人、之ニ準スヘキ者及警察監獄職員並其ノ遺族ハ昭和ノ偶数年ニ於ケル前項ノ月ニ提出シ他ノ公務員及之ニ準スヘキ者並其ノ遺族ハ其ノ奇数年ニ於ケル前項ノ月ニ提出スヘシ
第一条ノ四 第一条ノ二ニ規定スル書類ヲ提出セサル受給者ニ対シテハ之ヲ提出スヘキ月ヨリ一期隔リタル後ノ支給期以後ノ支給ヲ一時差止ムヘシ
第三条中「盲唖学校其ノ他ノ」ヲ「盲学校、聾唖学校及」ニ改ム
第四条第一項中「普通恩給及扶助料」ヲ「普通恩給、扶助料、一時恩給及一時扶助料」ニ、「最終ノ俸給年額(下士以下ノ軍人及之ニ相当スル準軍人ニ付テハ別表第一号表ノ金額ヲ俸給年額ト看做ス)」ヲ「退職又ハ死亡前一年内ノ俸給年額」ニ改メ同項ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ退職又ハ死亡ヲ以テ終ラサル在職ニ付テハ右ノ退職又ハ死亡前一年内ノ俸給年額ニ代ヘ在職最終ノ俸給年額(軍人及準軍人ニ付テハ恩給法別表第一号表ノ金額)ニ依ル
同条第一項ノ次ニ左ノ一項ヲ加フ
前項ニ規定スル退職又ハ死亡前一年内ノ俸給年額ハ恩給法第五十九条ノ二ノ規定ヲ準用シテ之ヲ算出ス
同条第三項第二号中「第六十一条第四項、」ノ下ニ「第六十一条ノ二第四項、」ヲ加ヘ同条第四項中「前三項」ヲ「前四項」ニ改ム
第十七条第一項第二号中「駆逐艦」ノ下ニ「、水雷艇」ヲ加フ
第十九条ノ二 恩給法第四十条ノ二ニ規定スル期間一月以上ニ亘ルトハ其ノ期間カ在職年ノ計算ニ於テ一月以上ニ計算セラルル総テノ場合ヲ謂フ但シ現実ニ職務ヲ執ルヲ要スル日ノアリタル月ハ在職年ノ計算ニ於テ之ヲ半減セス
第二十二条第二号ノ次ニ左ノ一号ヲ加フ
二ノ二 痘瘡
第二十三条ニ左ノ一号ヲ加フ
七 急流其ノ他生命ノ危険ヲ感スヘキ事情ノ下ニ於ケル潜水勤務ニ因ル傷痍疾病
第二十四条ノ二 恩給法第四十九条第二項ニ規定スル傷病年金ヲ給スヘキ傷病ノ程度ヲ分チテ左ノ四款トス
第一款症
一 一眼ノ視力カ視標〇・一ヲ二メートル以上ニテハ弁別シ得サルモノ
二 一耳聾シタルモノ
三 一側拇指ヲ全ク失ヒタルモノ
四 一側睾丸ヲ全ク失ヒタルモノ
第二款症
一 一耳ノ聴力カ耳殻ニ接セサレハ大声ヲ解シ得サルモノ
二 一側拇指ノ機能ヲ廃シタルモノ
第三款症
一 一眼ノ視力カ視標〇・一ヲ三メートル以上ニテハ弁別シ得サルモノ
二 一耳ノ聴力カ十センチメートル以上ニテハ尋常ノ話声ヲ解シ得サルモノ
三 一側示指ヲ全ク失ヒタルモノ
四 一側第一趾ヲ全ク失ヒタルモノ
第四款症
一 側中指ヲ全ク失ヒタルモノ
二 一側示指ノ機能ヲ廃シタルモノ
三 一側第二趾ヲ全ク失ヒタルモノ
四 一側第一趾ノ機能ヲ廃シタルモノ
前条第二項及第三項ノ規定ハ前項ノ傷病ノ程度ノ査定ニ付之ヲ準用ス
第二十四条ノ三 恩給法第五十八条第一項第四号ニ規定スル恩給外ノ所得ハ恩給受給者カ内地、朝鮮、台湾、樺太、関東州又ハ南洋群島ニ住所又ハ一年以上ノ居所ヲ有スル場合ノ所得ニ限ル但シ左ニ掲クル所得ハ右地域内ニ住所又ハ一年以上ノ居所ヲ有セサルトキト雖之ヲ所得中ニ算入ス
一 恩給受給者カ右地域内ニ有スル資産又ハ営業ヨリ生スル所得
二 右地域内ニ本店又ハ主タル事務所ヲ有スル法人ヨリ恩給受給者ノ受クル利益若ハ利息ノ配当、剰余金ノ分配又ハ俸給、賞与若ハ此等ノ性質ヲ有スル給与
恩給受給者カ前項ノ地域内ニ住所又ハ一年以上ノ居所ヲ有スルトキハ右地域外ニ於ケル資産、営業又ハ職業ヨリ生スル所得ト雖之ヲ恩給外ノ所得中ヨリ除外セス
第二十四条ノ四 前条第一項第二号ニ掲クルモノ以外ノ恩給外ノ所得ハ所得税法ニ規定スル個人ノ第三種所得ト同範囲トス
所得税法第十八条第一号乃至第五号ニ掲クル所得ハ之ヲ恩給外ノ所得中ヨリ除外ス
第二十四条ノ五 恩給外ノ所得ノ計算ニ関シテハ所得税法第十四条第一項及第二項並所得税法施行規則第七条及第八条ノ規定ヲ準用ス
第二十四条ノ六 恩給外ノ所得ハ毎年税務署長ノ調査ニ依リ裁定官庁之ヲ決定ス
裁定官庁ハ恩給外ノ所得ノ調査ヲ要スル恩給受給者ノ氏名、住所又ハ居所及恩給年額ヲ税務署長ニ通知スヘシ
税務署長恩給外ノ所得ノ調査ヲ結了シタルトキハ之ヲ裁定官庁ニ報告スヘシ
前三項中税務署長トアルハ朝鮮、台湾、樺太、関東州又ハ南洋群島ニ在リテハ各其ノ地域ニ於ケル税務官署トス
第二十四条ノ七 恩給法第五十八条第一項第四号ノ規定ニ依ル恩給ノ一部停止ハ恩給外ノ所得ノ決定ニ基キ其ノ年七月一日ヨリ翌年六月三十日ニ至ル期間分ノ恩給ニ付テ之ヲ為ス但シ其ノ前年以前ノ分ノ恩給ニ付停止ヲ為スヘキ場合ニ於テ恩給ノ請求又ハ裁定ノ遅延ニ依リ一般ノ手続ニ依リテ恩給外ノ所得ヲ調査決定スルコトヲ得サルトキハ前条ニ規定スル調査決定ノ機関ハ其ノ分ニ付テハ一般ノ場合ニ準シ臨時ニ恩給外ノ所得ヲ調査決定ス此ノ場合ニ於テハ其ノ停止額ハ後ノ恩給支給額中ヨリモ之ヲ控除スルコトヲ得
恩給ヲ受クヘキ事由ノ生シタル年分ノ恩給ニ付テハ恩給法第五十八条第一項第四号ノ規定ニ依ル恩給ノ一部停止ノ手続ヲ行ハス
恩給外ノ所得額ノ追加又ハ更訂アリタルトキハ恩給ノ停止額モ之ヲ更正ス
恩給給与ノ止ムヘキ事由生シタル場合ニ於テハ恩給ノ停止ハ其ノ事由ノ生シタル月分迄ノ恩給ニ付之ヲ為ス
第二十四条ノ八 年額千円以上ノ恩給ヲ受クル者ニシテ朝鮮、関東州若ハ南洋群島ニ住所若ハ一年以上ノ居所ヲ有シ又ハ同地域ニ住所若ハ一年以上ノ居所ヲ有セサルモ同地域内ニ有スル資産若ハ営業ヨリ生スル所得ヲ得ルモノハ毎年三月十五日迄ニ所得ノ種類及金額ヲ詳記シ裁定官庁カ内閣恩給局長ナルトキハ夫々朝鮮総督府、関東庁又ハ南洋庁ヲ経由シテ裁定官庁ニ其ノ申告ヲ為スヘシ裁定官庁カ地方長官ナル場合ニ於テ恩給受給者カ裁定官庁ノ管轄内ニ住所又ハ居所ヲ有スルトキハ直接ニ裁定官庁ニ、然ラサルトキハ住所若ハ居所又ハ資産若ハ営業ノ所在地ヲ管轄スル地方長官ヲ経由シテ裁定官庁ニ其ノ申告ヲ為スヘシ
年額千円以上ノ恩給ヲ受クル者ニシテ内地、朝鮮、台湾、樺太、関東州又ハ南洋群島ニ住所又ハ一年以上ノ居所ヲ有セスシテ第二十四条ノ三第一項但書第二号ニ規定スル所得ヲ得ルモノハ毎年三月十五日迄ニ所得ノ種類及金額ヲ詳記シ直接ニ裁定官庁ニ其ノ申告ヲ為スヘシ
第二十四条ノ九 恩給法第五十九条ノ二ニ規定スル退職前一年内ノ俸給ヲ計算スル場合ニ於テハ左ノ各号ノ例ニ依ル
一 初任ノ月ニ於テ日割計算ヲ以テ俸給ヲ給セラレタル場合ニ於テモ全月分ヲ以テ其ノ月ノ俸給額トス
二 月ノ中途ニ於テ昇給アリタルトキハ昇給後ノ俸給額ヲ以テ其ノ月ノ俸給額トス
三 休職、罰俸等ノ事情ニ依リ本来給与セラルヘキ俸給ニ比シ一時的ニ少額ヲ給セラレタル場合ニ於テモ本来給与セラルヘキ俸給額ニ依ル
第二十四条ノ十 恩給法第五十九条ノ二第一項但書ニ規定スル一級ノ昇給ニ付テハ左ノ例ニ依ル
一 級俸ノ定アル場合ニ於テ当分給トシテ給与級俸ヨリ少額ノ俸給ヲ給セラレタル者ニ付テハ給与級俸ノ直近上位ノ級俸ノ額ニ給与級俸ニ対シ当分俸給カ有スル割合ヲ乗シタルモノ(円位未満ハ円位ニ満タシム)ヲ以テ当分俸給ニ対スル一級上位ノ俸級額トス級俸ノ定アル場合ニ於テ月俸七十五円未満ノモノニ付級俸ニ拘ラス適宜ノ金額ヲ定メ之ヲ給与シタルトキ亦同シ
二 同一級俸ニ付上下ノ区分アル場合ニ於テハ其ノ上俸ハ之ヲ下俸ニ対スル一級上位ノ俸給ト看做ス
三 転官職ニ依リ昇給ヲ来ス場合ニ於テハ新官職ニ付定メラレタル級俸中前ノ官職ニ付給セラレタル俸給ニ直近ニ多額ナルモノヲ以テ一級上位ノ俸給トス但シ其ノ額カ前官職ニ付給セラレタル俸給ニ其ノ百分ノ十五ヲ加ヘタル金額ニ達セサルトキハ之ニ達スル金額ヲ以テ一級上位ノ俸給ト看做ス
第二十六条第三号中「兵卒」ヲ「兵」ニ改ム
第三十条ノ二 恩給法第六十四条ノ二但書ノ規定ニ依ル一時恩給ノ返還ハ之ヲ負担シタル国庫、府県其ノ他ノ経済ニ対シ命令ノ定ムル所ニ依リ再就職ノ月ノ翌月ヨリ一年内ニ一時ニ又ハ分割シテ之ヲ完了スヘシ
前項ノ規定ニ依リ一時恩給ノ全部又ハ一部ヲ返還シ失格原因ナクシテ再在職ヲ退職シタルニ拘ラス普通恩給ヲ受クルノ権利ヲ生セサル場合ニ於テハ一時恩給ノ返還ヲ受ケタル国庫、府県其ノ他ノ経済ハ命令ノ定ムル所ニ依リ之ヲ返還者ニ還付スヘシ
第三十一条 恩給法第六十六条第四項ノ規定ニ依リ傷病賜金ヲ給スヘキ傷病ノ程度ヲ分チテ左ノ六目トス
第一目症
一 一眼ノ視力カ〇・一ニ満タサルモノ
二 一側中指ノ機能ヲ廃シタルモノ
三 一側第二趾ノ機能ヲ廃シタルモノ
第二目症
一 一側環指ヲ全ク失ヒタルモノ
第三目症
一 眼ノ視力カ〇・二ニ満タサルモノ
二 一耳ノ聴力カ四十センチメートル以上ニテハ咡語ヲ解シ得サルモノ
三 一側環指ノ機能ヲ廃シタルモノ
四 一側第三趾乃至第五趾ノ中二趾ヲ全ク失ヒタルモノ
第四目症
一 一側小指ヲ全ク失ヒタルモノ
二 一側第三趾乃至第五趾ノ中二趾ノ機能ヲ廃シタルモノ
第五目症
一 一眼ノ視力カ〇・三ニ満タサルモノ
二 一耳ノ聴力カ一メートル以上ニテハ咡語ヲ解シ得サルモノ
三 一側小指ノ機能ヲ廃シタルモノ
四 一側第三趾乃至第五趾ノ中一趾ヲ全ク失ヒタルモノ
第六目症
一 一側第三趾乃至第五趾ノ中一趾ノ機能ヲ廃シタルモノ
二 前目ノ各症ニ次ク症ヲ残シタルモノ
第二十四条第二項及第三項ノ規定ハ前項ノ傷病ノ程度ノ査定ニ付之ヲ準用ス
第三十四条 削除
別表第一号表 削除
別表第三号表中朝鮮ノ項流行病ノ欄「猩紅熱、」ノ下ニ「痘瘡、発疹チフス、」ヲ、台湾ノ項流行病ノ欄ニ「、デング熱」ヲ、南洋諸島ノ項流行病ノ欄ニ「、デング熱」ヲ、満洲関東州ノ項流行病ノ欄「ペスト、」ノ下ニ「猩紅熱、痘瘡、」ヲ、支那ノ項流行病ノ欄「猩紅熱、」ノ下ニ「痘瘡、」ヲ加ヘ八重山列島ノ項ノ次ニ左ノ一項ヲ加フ
鹿児島県 大島郡、沖縄県
デング熱
別表第五号表中階等ノ項下士ノ欄「下士」ヲ「下士官」ニ、同項兵卒ノ欄「兵卒」ヲ「兵」ニ、「陸軍一等卒」ヲ「陸軍一等兵」ニ、「陸軍二等卒」ヲ「陸軍二等兵」ニ、備考ノ部「兵卒等級」ヲ「兵等級」ニ改ム
附 則
第一条 本令ハ昭和八年十月一日ヨリ之ヲ施行ス但シ第四条ノ改正規定中一時恩給及一時扶助料ニ関スル部分、第二十四条ノ二乃至第二十四条ノ八並ニ附則第三条及第四条ノ規定ハ昭和九年四月一日ヨリ之ヲ施行ス
第二条 昭和八年九月三十日以前ニ給与事由ノ生ジタル普通恩給及扶助料ノ分担ニ付テハ第四条第一項ノ規定ノ改正ニ拘ラズ其ノ分担請求額ハ仍改正前ノ規定ニ依リ之ヲ定ム
第三条 昭和八年法律第五十号附則(以下単ニ改正法律附則ト称ス)第七条但書ノ規定ニ依リ給スベキ傷病年金ハ前ニ傷病賜金ヲ受クルノ権利ヲ生ジタル者ニ付テハ之ヲ生ジタル月ヨリ起算シ新ニ受クベキ恩給法別表第三号表ノ傷病年金額ヲ以テ其ノ者ノ受ケタル傷病賜金額ヲ除シテ得タル数ニ相当スル年数ヲ経過シタル後ニ非ザレバ之ヲ給セズ
前項ノ年数ノ一年ニ満タザル部分ハ之ヲ月ニ換算シ月ニ満タザルモノハ之ヲ切捨ツ
第四条 改正法律附則第九条ニ規定スル場合ニ於テハ左ノ例ニ依ル
一 転官職ニ依リ新官職ニ付前俸給ヨリ多額ノ俸給ヲ給セラルルニ至ルトキハ之ヲ昇給ト看做ス
二 本俸ト之ニ準ズベキモノトヲ併セ受クル場合ニ於テ其ノ一ニ付昇給又ハ増額アリタルトキハ改正法律附則第九条ノ規定ニ依リ本俸及之ニ準ズベキモノノ総テニ付同法第五十九条ノ改正規定ヲ適用ス
三 俸給ノ法令ニ依ル増額アル場合ニ於テ其ノ増額分ガ恩給法第五十九条ノ規定ノ改正ニ依リ増加シ又ハ新ニ納付スベキニ至リタル額以上ナルトキニ限リ俸給ハ増額セラレタルモノトシ之ニ及バザルトキハ其ノ増額ナカリシモノトシテ取扱フ
第五条 改正法律附則第十五条第一項但書ノ規定ニ依リ改定普通恩給ヨリ控除スル金額ノ年額ハ改定ニヨリ増額スル金額ノ一年分ト同額トス
控除ハ控除金額ノ総額ガ一時恩給金額ニ達シタルトキヲ以テ之ヲ止ム
第六条 改正法律附則第十七条以下ノ規定ニ依リ同法施行後仍削除セラレタル恩給法第九十九条ノ規定ニ依ルベキ場合ニ於テ同条ニ規定スル教育事務ニ従事スル文官トハ左ニ掲グル者ヲ謂フ
一 官立ノ学校又ハ図書館ノ職員
二 文部省官吏
三 教育事務従事ノ北海道庁、府、県、郡、島庁、朝鮮総督府、朝鮮総督府道府郡島、台湾総督府、台湾総督府州庁郡市、樺太庁、関東庁又ハ南洋庁ノ官吏
四 台湾公立学校ノ職員ニシテ国庫ヨリ俸給ヲ受クルモノ
五 教育事務従事ノ従前ノ区、統監府又ハ関東都督府ノ官吏
第七条 
大正十三年勅令第四百七号附則第二項中「第六号」ヲ「第十号」ニ改ム