(歯科医師法中改正法律)
法令番号: 法律第四十六號
公布年月日: 昭和8年4月5日
法令の形式: 法律
朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル齒科醫師法中改正法律ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和八年四月四日
內閣總理大臣 子爵 齋藤實
內務大臣 男爵 山本達雄
文部大臣 鳩山一郞
法律第四十六號
齒科醫師法中左ノ通改正ス
第一條第一號中「文部大臣ノ指定シタル齒科醫學專門學校」ヲ「官立、公立又ハ文部大臣ノ指定シタル私立齒科醫學專門學校」ニ改ム
第二條第二號中「準禁治產者」ヲ「準禁治產者、精神病者」ニ改ム
第四條ノ二 齒科診療所ノ開設、構造、設備及管理ニ關シ必要ナル事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第六條 齒科醫師診療ヲ爲シタルトキハ遲滯ナク診療ニ關スル事項ヲ診療錄ニ記載スベシ
前項ノ診療錄ニシテ齒科診療所ニ依リ爲シタル診療ニ關スルモノハ其ノ診療所ノ首長ニ於テ、其ノ他ノ診療ニ關スルモノハ其ノ齒科醫師ニ於テ之ヲ五年間保存スベシ
第六條ノ二 地方長官(東京府ニ在リテハ警視總監)ハ必要アルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ衞生官吏ヲシテ診療錄ヲ查閱セシムルコトヲ得
第七條 齒科醫業ニ關シテハ何人ト雖モ齒科醫師ノ學位、稱號及命令ヲ以テ定ムル專門科名ヲ除クノ外技能、療法又ハ經歷ニ關スル廣吿ヲ爲スコトヲ得ズ
內務大臣ハ前項ニ規定スルモノノ外齒科醫業ニ關スル廣吿ヲ制限スル爲必要ナル命令ヲ發スルコトヲ得
第九條第二項ヲ左ノ如ク改ム
公私立ノ齒科診療所ニ於テ齒科醫業ニ從事スル齒科醫師ハ其ノ齒科診療所ノ所在地ヲ區域トスル道府縣齒科醫師會ノ會員トス
前項以外ノ齒科醫師ハ其ノ住所地ヲ區域トスル道府縣齒科醫師會ノ會員ト爲ルコトヲ得
第九條ノ三第二項中「第二項」ヲ「第二項及第三項」ニ改ム
第十一條 免許ヲ受ケズシテ齒科醫業ヲ爲シタル者ハ六月以下ノ懲役又ハ五百圓以下ノ罰金ニ處ス
前項ノ罪ヲ犯シタル者齒科醫師又ハ之ニ類スル名稱ヲ僭稱シタルモノナルトキハ一年以下ノ懲役又ハ千圓以下ノ罰金ニ處ス
第十一條ノ二中「第四條ノ二」ヲ削リ「第九條第二項」ヲ「第九條第二項第三項」ニ改メ同條ヲ第十一條ノ四トス
第十一條ノ二 齒科醫業停止中ノ齒科醫師ニシテ齒科醫業ヲ爲シタル者、第五條、第六條若ハ第七條第一項ノ規定ニ違反シタル者又ハ第六條ノ二ノ規定ニ依ル衞生官吏ノ查閱ヲ拒ミ若ハ妨ゲタル者ハ五百圓以下ノ罰金又ハ科料ニ處ス
醫師ニシテ特ニ內務大臣ノ許可ヲ受ケズシテ齒科專門ヲ標榜シ又ハ齒科醫業中金屬充塡、鑲篏、義齒、齒冠繼續及架工、齒列矯正竝ニ口蓋補綴ノ技術ニ屬スル行爲ヲ爲シタル者亦前項ニ同ジ
第十一條ノ三 衞生官吏又ハ其ノ職ニ在リタル者故ナク第六條ノ二ノ規定ニ依ル診療錄ノ查閱ニ關シ知得シタル齒科醫師ノ業務上ノ祕密又ハ個人ノ祕密ヲ漏洩シタルトキハ六月以下ノ懲役又ハ百圓以下ノ罰金ニ處ス
職務上前項ノ祕密ヲ知得シタル他ノ公務員又ハ公務員タリシ者故ナク其ノ祕密ヲ漏洩シタルトキ亦前項ニ同ジ
附 則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル歯科医師法中改正法律ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和八年四月四日
内閣総理大臣 子爵 斎藤実
内務大臣 男爵 山本達雄
文部大臣 鳩山一郎
法律第四十六号
歯科医師法中左ノ通改正ス
第一条第一号中「文部大臣ノ指定シタル歯科医学専門学校」ヲ「官立、公立又ハ文部大臣ノ指定シタル私立歯科医学専門学校」ニ改ム
第二条第二号中「準禁治産者」ヲ「準禁治産者、精神病者」ニ改ム
第四条ノ二 歯科診療所ノ開設、構造、設備及管理ニ関シ必要ナル事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第六条 歯科医師診療ヲ為シタルトキハ遅滞ナク診療ニ関スル事項ヲ診療録ニ記載スベシ
前項ノ診療録ニシテ歯科診療所ニ依リ為シタル診療ニ関スルモノハ其ノ診療所ノ首長ニ於テ、其ノ他ノ診療ニ関スルモノハ其ノ歯科医師ニ於テ之ヲ五年間保存スベシ
第六条ノ二 地方長官(東京府ニ在リテハ警視総監)ハ必要アルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ衛生官吏ヲシテ診療録ヲ査閲セシムルコトヲ得
第七条 歯科医業ニ関シテハ何人ト雖モ歯科医師ノ学位、称号及命令ヲ以テ定ムル専門科名ヲ除クノ外技能、療法又ハ経歴ニ関スル広告ヲ為スコトヲ得ズ
内務大臣ハ前項ニ規定スルモノノ外歯科医業ニ関スル広告ヲ制限スル為必要ナル命令ヲ発スルコトヲ得
第九条第二項ヲ左ノ如ク改ム
公私立ノ歯科診療所ニ於テ歯科医業ニ従事スル歯科医師ハ其ノ歯科診療所ノ所在地ヲ区域トスル道府県歯科医師会ノ会員トス
前項以外ノ歯科医師ハ其ノ住所地ヲ区域トスル道府県歯科医師会ノ会員ト為ルコトヲ得
第九条ノ三第二項中「第二項」ヲ「第二項及第三項」ニ改ム
第十一条 免許ヲ受ケズシテ歯科医業ヲ為シタル者ハ六月以下ノ懲役又ハ五百円以下ノ罰金ニ処ス
前項ノ罪ヲ犯シタル者歯科医師又ハ之ニ類スル名称ヲ僣称シタルモノナルトキハ一年以下ノ懲役又ハ千円以下ノ罰金ニ処ス
第十一条ノ二中「第四条ノ二」ヲ削リ「第九条第二項」ヲ「第九条第二項第三項」ニ改メ同条ヲ第十一条ノ四トス
第十一条ノ二 歯科医業停止中ノ歯科医師ニシテ歯科医業ヲ為シタル者、第五条、第六条若ハ第七条第一項ノ規定ニ違反シタル者又ハ第六条ノ二ノ規定ニ依ル衛生官吏ノ査閲ヲ拒ミ若ハ妨ゲタル者ハ五百円以下ノ罰金又ハ科料ニ処ス
医師ニシテ特ニ内務大臣ノ許可ヲ受ケズシテ歯科専門ヲ標榜シ又ハ歯科医業中金属充填、鑲篏、義歯、歯冠継続及架工、歯列矯正並ニ口蓋補綴ノ技術ニ属スル行為ヲ為シタル者亦前項ニ同ジ
第十一条ノ三 衛生官吏又ハ其ノ職ニ在リタル者故ナク第六条ノ二ノ規定ニ依ル診療録ノ査閲ニ関シ知得シタル歯科医師ノ業務上ノ秘密又ハ個人ノ秘密ヲ漏洩シタルトキハ六月以下ノ懲役又ハ百円以下ノ罰金ニ処ス
職務上前項ノ秘密ヲ知得シタル他ノ公務員又ハ公務員タリシ者故ナク其ノ秘密ヲ漏洩シタルトキ亦前項ニ同ジ
附 則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム