第一條 歷史上又ハ美術上特ニ重要ナル價値アリト認メラルル物件(國寳ヲ除ク)ヲ輸出又ハ移出セントスル者ハ主務大臣ノ許可ヲ受クベシ但シ現存者ノ製作ニ係ルモノ、製作後五十年ヲ經ザルモノ及輸入後一年ヲ經ザルモノハ此ノ限ニ在ラズ
第二條 前條ノ規定ニ依リ其ノ輸出又ハ移出ニ付許可ヲ要スル物件ハ主務大臣之ヲ認定シ其ノ旨ヲ官報ヲ以テ告示シ且當該物件ノ所有者ニ通知スベシ
前項ノ規定ニ依リ認定ノ告示アリタルトキハ賣買、交換又ハ贈與ノ目的ヲ以テ當該物件ノ寄託ヲ受ケタル占有者ハ其ノ認定アリタルコトヲ知リタルモノト推定ス
第三條 主務大臣第一條ノ規定ニ依リ許可ノ申請アリタル場合ニ於テ許可ヲ爲サザルトキハ許可申請ノ日ヨリ一年ヨリ長カラザル期間內ニ當該物件ヲ國寶保存法第一條ノ規定ニ依リテ國寶トシテ指定シ又ハ前條ノ規定ニ依ル認定ヲ取消スベシ
第四條 認定、其ノ取消及第二條ノ規定ニ依ル認定物件ノ所有者ニ付變更アリタル場合ノ屆出ニ關スル事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第五條 主務大臣ノ許可ナクシテ第二條ノ規定ニ依ル認定物件ヲ輸出又ハ移出シタル者ハ三年以下ノ懲役若ハ禁錮又ハ千圓以下ノ罰金ニ處ス