(満洲国及支那騒乱地方ニ於テ警備ニ従事スル領事館ノ職員及所属警察官吏又ハ其ノ遺族ニ一時金ヲ給スルノ件)
法令番号: 勅令第八十四號
公布年月日: 昭和4年4月19日
法令の形式: 勅令
朕滿洲及支那騷亂地方ニ於テ警備ニ從事スル領事館ノ職員及所屬警察官吏又ハ其ノ遺族ニ一時金ヲ給スルノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和四年四月十八日
內閣總理大臣兼外務大臣 男爵 田中義一
大藏大臣 三土忠造
勅令第八十四號
第一條 滿洲及支那騷亂地方ニ於テ警備ニ從事スル領事館ノ職員及所屬警察官吏警備ニ關スル職務ノ爲傷痍ヲ受ケ之ニ起因シテ三年以內ニ死亡シタルトキハ其ノ遺族ニ一時金三千圓以內ヲ給ス
前項ニ規定スル職員警備ニ關スル職務ノ爲傷痍ヲ受ケ之ニ起因シテ三年以內ニ不具癈疾ト爲リタルトキ又ハ健康上ノ危險ヲ顧ミルコト能ハズシテ警備ニ關スル職務ニ從事シ爲ニ疾病ニ罹リ之ニ起因シテ二年以內ニ死亡シタルトキハ本人又ハ其ノ遺族ニ一時金千五百圓以內ヲ給スルコトヲ得
第二條 前條第二項ノ規定ニ依リ不具癈疾ニ因ル一時金ヲ受ケタル者其ノ傷痍ニ起因シテ前條第一項ノ規定ニ該當スルニ至リタル場合ニ於テハ其ノ遺族ニ給スベキ一時金ノ額ハ前條第一項ノ規定ニ依ル金額ヨリ旣ニ受ケタル金額ヲ控除シタルモノトス
第三條 前二條ノ規定ニ依リ支給スル一時金ノ額ハ傷痍疾病又ハ死亡ノ原因、不具癈疾ノ程度、功績其ノ他ノ事情ヲ斟酌シテ外務大臣之ヲ定ム
前二條ノ規定ハ本人ニ於テ重大ナル過失アリタルトキハ之ヲ適用セズ
第四條 本令ニ依リ一時金ヲ給スル場合ニ於テハ巡查看守療治料、給助料及弔祭料給與令第三條第三項但書ノ規定ニ依ル弔祭料ハ之ヲ給セズ
第五條 本令ニ於テ領事館トハ總領事館、領事館、總領事館分館、領事館分館、總領事館出張所及領事館出張所ヲ謂フ
第六條 本令施行ニ關シ必要ナル事項ハ外務大臣之ヲ定ム
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
朕満洲及支那騒乱地方ニ於テ警備ニ従事スル領事館ノ職員及所属警察官吏又ハ其ノ遺族ニ一時金ヲ給スルノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和四年四月十八日
内閣総理大臣兼外務大臣 男爵 田中義一
大蔵大臣 三土忠造
勅令第八十四号
第一条 満洲及支那騒乱地方ニ於テ警備ニ従事スル領事館ノ職員及所属警察官吏警備ニ関スル職務ノ為傷痍ヲ受ケ之ニ起因シテ三年以内ニ死亡シタルトキハ其ノ遺族ニ一時金三千円以内ヲ給ス
前項ニ規定スル職員警備ニ関スル職務ノ為傷痍ヲ受ケ之ニ起因シテ三年以内ニ不具廃疾ト為リタルトキ又ハ健康上ノ危険ヲ顧ミルコト能ハズシテ警備ニ関スル職務ニ従事シ為ニ疾病ニ罹リ之ニ起因シテ二年以内ニ死亡シタルトキハ本人又ハ其ノ遺族ニ一時金千五百円以内ヲ給スルコトヲ得
第二条 前条第二項ノ規定ニ依リ不具廃疾ニ因ル一時金ヲ受ケタル者其ノ傷痍ニ起因シテ前条第一項ノ規定ニ該当スルニ至リタル場合ニ於テハ其ノ遺族ニ給スベキ一時金ノ額ハ前条第一項ノ規定ニ依ル金額ヨリ既ニ受ケタル金額ヲ控除シタルモノトス
第三条 前二条ノ規定ニ依リ支給スル一時金ノ額ハ傷痍疾病又ハ死亡ノ原因、不具廃疾ノ程度、功績其ノ他ノ事情ヲ斟酌シテ外務大臣之ヲ定ム
前二条ノ規定ハ本人ニ於テ重大ナル過失アリタルトキハ之ヲ適用セズ
第四条 本令ニ依リ一時金ヲ給スル場合ニ於テハ巡査看守療治料、給助料及弔祭料給与令第三条第三項但書ノ規定ニ依ル弔祭料ハ之ヲ給セズ
第五条 本令ニ於テ領事館トハ総領事館、領事館、総領事館分館、領事館分館、総領事館出張所及領事館出張所ヲ謂フ
第六条 本令施行ニ関シ必要ナル事項ハ外務大臣之ヲ定ム
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス