(土地収用法施行令中改正ノ件)
法令番号: 勅令第二百七十三號
公布年月日: 昭和2年8月27日
法令の形式: 勅令
朕土地收用法施行令中改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和二年八月二十六日
內閣總理大臣 男爵 田中義一
內務大臣 鈴木喜三郞
勅令第二百七十三號
土地收用法施行令中左ノ通改正ス
第一條中「第十條第三項及」ヲ削ル
第二條第二項中「日出前日沒後邸內ニ立入ル者又ハ」ヲ削ル
第三條 起業者ガ內務大臣ノ認定ヲ受ケントスル場合ニ於テ起業地內ニ左ニ揭ゲタル土地アルトキハ其ノ土地ニ關スル調書及圖面ヲ申請書ニ添附スベシ
一 御料地及皇族所有地
二 國有地
三 現ニ土地ヲ收用又ハ使用スルコトヲ得ル事業ノ用ニ供スル土地
四 寺院境內地
五 名所、舊蹟及古墳墓
前項ニ規定スル調書ニハ其ノ土地ヲ起業地ニ編入スルニ付土地管理者ノ意見ヲ記載スベシ
第五條第一項中「內閣」ヲ「內務大臣」ニ改ム
第六條 土地收用法第二十一條ノ規定ニ依ル調書ハ土地調書及物件調書トス
土地調書ニハ收用又ハ使用セントスル土地ニ付左ノ事項ヲ記載シ實測平面圖ヲ添附スベシ
一 土地所在ノ郡、市、區、町村及字、土地ノ番號、地目及面積竝ニ土地所有者ノ名及住所
二 收用又ハ使用セントスル土地ノ面積
三 土地ニ關シテ權利ヲ有スル者ノ名及住所竝ニ其ノ權利ノ種類及內容
四 調書ヲ作リタル年月日
五 其ノ他必要ナル事項
物件調書ニハ收用若ハ使用又ハ移轉セントスル物件ニ付左ノ事項ヲ記載スベシ
一 物件ノ在ル土地所在ノ郡、市、區、町村及字竝ニ土地ノ番號及地目
二 物件ノ種類及數量竝ニ其ノ所有者ノ名及住所
三 物件ニ關シテ權利ヲ有スル者ノ名及住所竝ニ其ノ權利ノ種類及內容
四 調書ヲ作リタル年月日
五 其ノ他必要ナル事項
物件ガ建物ナル場合ニ在リテハ物件調書ニハ前項ニ揭グルモノノ外建物ノ種類ニ區別シ其ノ構造及建坪ヲ記載シ實測平面圖ヲ添附スベシ
土地收用法第七條ノ規定ニ依リ權利ヲ收用又ハ使用スル場合ニ於ケル調書ニ關シテハ第二項ノ例ニ依ル
土地收用法第七條ノ二ノ規定ニ依リ物件ニ關スル權利ヲ收用又ハ使用スル場合ニ於ケル調書ニ關シテハ第三項及第四項ノ例ニ依ル
調書ニハ調書ヲ作リタル起業者、土地所有者及關係人記名捺印スベシ立會人アルトキハ立會人モ亦之ニ記名捺印スベシ
第七條中「縱覽期間ノ始期」ヲ「其ノ旨」ニ改ム
第十三條第一項ヲ左ノ如ク改ム
鑑定人及事實參考人ノ旅費額ハ鐵道賃及船賃ハ二等以下ノ運賃ニ於テ、車馬賃(汽船ヲ通ゼザル水路ノ船賃ヲ含ム)ハ一里ニ付七十五錢以下ニ於テ收用審査會ノ定ムル所ニ依ル
第十四條中「一日金一圓乃至五圓」ヲ「一日二圓乃至十圓」ニ改ム
第十六條 土地收用法第十九條ノ二及第五十六條ニ規定シタル行政廳ノ職權ハ地方長官之ヲ行フ但シ物件ノ附加增置其ノ他輕易ナル事項ニ關シテハ地方長官ハ之ヲ市町村長ニ委任スルコトヲ得
附 則
本令ハ昭和二年九月十五日ヨリ之ヲ施行ス
朕土地収用法施行令中改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和二年八月二十六日
内閣総理大臣 男爵 田中義一
内務大臣 鈴木喜三郎
勅令第二百七十三号
土地収用法施行令中左ノ通改正ス
第一条中「第十条第三項及」ヲ削ル
第二条第二項中「日出前日没後邸内ニ立入ル者又ハ」ヲ削ル
第三条 起業者ガ内務大臣ノ認定ヲ受ケントスル場合ニ於テ起業地内ニ左ニ掲ゲタル土地アルトキハ其ノ土地ニ関スル調書及図面ヲ申請書ニ添附スベシ
一 御料地及皇族所有地
二 国有地
三 現ニ土地ヲ収用又ハ使用スルコトヲ得ル事業ノ用ニ供スル土地
四 寺院境内地
五 名所、旧蹟及古墳墓
前項ニ規定スル調書ニハ其ノ土地ヲ起業地ニ編入スルニ付土地管理者ノ意見ヲ記載スベシ
第五条第一項中「内閣」ヲ「内務大臣」ニ改ム
第六条 土地収用法第二十一条ノ規定ニ依ル調書ハ土地調書及物件調書トス
土地調書ニハ収用又ハ使用セントスル土地ニ付左ノ事項ヲ記載シ実測平面図ヲ添附スベシ
一 土地所在ノ郡、市、区、町村及字、土地ノ番号、地目及面積並ニ土地所有者ノ名及住所
二 収用又ハ使用セントスル土地ノ面積
三 土地ニ関シテ権利ヲ有スル者ノ名及住所並ニ其ノ権利ノ種類及内容
四 調書ヲ作リタル年月日
五 其ノ他必要ナル事項
物件調書ニハ収用若ハ使用又ハ移転セントスル物件ニ付左ノ事項ヲ記載スベシ
一 物件ノ在ル土地所在ノ郡、市、区、町村及字並ニ土地ノ番号及地目
二 物件ノ種類及数量並ニ其ノ所有者ノ名及住所
三 物件ニ関シテ権利ヲ有スル者ノ名及住所並ニ其ノ権利ノ種類及内容
四 調書ヲ作リタル年月日
五 其ノ他必要ナル事項
物件ガ建物ナル場合ニ在リテハ物件調書ニハ前項ニ掲グルモノノ外建物ノ種類ニ区別シ其ノ構造及建坪ヲ記載シ実測平面図ヲ添附スベシ
土地収用法第七条ノ規定ニ依リ権利ヲ収用又ハ使用スル場合ニ於ケル調書ニ関シテハ第二項ノ例ニ依ル
土地収用法第七条ノ二ノ規定ニ依リ物件ニ関スル権利ヲ収用又ハ使用スル場合ニ於ケル調書ニ関シテハ第三項及第四項ノ例ニ依ル
調書ニハ調書ヲ作リタル起業者、土地所有者及関係人記名捺印スベシ立会人アルトキハ立会人モ亦之ニ記名捺印スベシ
第七条中「縦覧期間ノ始期」ヲ「其ノ旨」ニ改ム
第十三条第一項ヲ左ノ如ク改ム
鑑定人及事実参考人ノ旅費額ハ鉄道賃及船賃ハ二等以下ノ運賃ニ於テ、車馬賃(汽船ヲ通ゼザル水路ノ船賃ヲ含ム)ハ一里ニ付七十五銭以下ニ於テ収用審査会ノ定ムル所ニ依ル
第十四条中「一日金一円乃至五円」ヲ「一日二円乃至十円」ニ改ム
第十六条 土地収用法第十九条ノ二及第五十六条ニ規定シタル行政庁ノ職権ハ地方長官之ヲ行フ但シ物件ノ附加増置其ノ他軽易ナル事項ニ関シテハ地方長官ハ之ヲ市町村長ニ委任スルコトヲ得
附 則
本令ハ昭和二年九月十五日ヨリ之ヲ施行ス