(海軍潜水学校令中改正ノ件)
法令番号: 勅令第二百九十七號
公布年月日: 大正13年11月29日
法令の形式: 勅令
朕海軍潛水學校令中改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
攝政名
大正十三年十一月二十八日
內閣總理大臣　子爵　加藤高明
海軍大臣　財部彪
勅令第二百九十七號
海軍潛水學校令中左ノ通改正ス
第一條中「海軍將校」ノ下ニ「兵科及機關科特務士官准士官」ヲ加フ
第十五條中「海軍將校」ヲ「海軍准士官以上」ニ改ム
第十六條　海軍潛水學校學生ハ之ヲ左ノ五種ニ區別ス
一　甲種學生
二　乙種學生
三　機關學生
四　特修科學生
五　專攻科學生
第十七條　甲種學生ハ海軍潛水學校乙種學生敎程ヲ修了シタル者又ハ之ニ準スヘキ經歷ヲ有スル海軍少佐若ハ大尉ニ就キ潛水艦長トシテ其ノ職務ヲ遂行スルニ必要ナル學術技能ヲ修習セシムル爲海軍大臣之ヲ命ス
第十八條　乙種學生ハ海軍水雷學校高等科學生敎程ヲ修了シタル者又ハ之ニ準スヘキ兵科尉官ニ就キ潛水艦乘組兵科將校トシテ其ノ職務ヲ遂行スルニ必要ナル事項ヲ修習セシムル爲海軍大臣之ヲ命ス
第十九條　機關學生ハ海軍機關學校普通科學生敎程ヲ終了シタル機關科尉官ニ就キ潛水艦乘組機關科將校トシテ其ノ職務ヲ遂行スルニ必要ナル事項ヲ修習セシムル爲海軍大臣之ヲ命ス
第二十條　特修科學生ハ海軍將校兵科及機關科特務士官准士官ニシテ志願スル者ニ就キ又ハ特ニ必要ト認ムル者ニ對シ潛水艦ノ職員トシテ必要ナル事項ヲ修習セシムル爲海軍將校ニ在リテハ海軍大臣、特務士官准士官ニ在リテハ在籍ノ鎭守府司令長官之ヲ命ス
第二十一條　專攻科學生ハ海軍將校ニ就キ潛水艦ニ關スル事項中特ニ硏究項目ヲ指定シ之ヲ專攻セシムル爲必要ニ應シ海軍大臣之ヲ命ス
第二十二條　海軍潛水學校學生ノ修業期間ハ海軍大臣之ヲ定ム
第二十三條　校長ハ學生中不適當ト認ムル者アルトキハ之ヲ吳鎭守府司令長官ニ禀申シ吳鎭守府司令長官其ノ禀申ヲ至當ト認ムルトキハ海軍將校ニ在リテハ之ヲ海軍大臣ニ具申シ他所管ノ海軍特務士官准士官ニ在リテハ之ヲ在籍ノ鎭守府司令長官ニ移牒シ海軍大臣又ハ鎭守府司令長官ハ其ノ學生ヲ免スルコトヲ得
第二十四條中「認ムルトキハ」ノ下ニ「海軍特務士官准士官タル特修科學生ヲ除クノ外」ヲ加ヘ「第二十條」ヲ「第二十一條」ニ改メ同條ニ左ノ一項ヲ加フ
鎭守府司令長官ハ戰時又ハ事變ニ際シ必要ト認ムルトキハ海軍特務士官准士官タル特修科學生ヲ免スルコトヲ得
附　則
本令ハ大正十三年十二月一日ヨリ之ヲ施行ス
朕海軍潜水学校令中改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
摂政名
大正十三年十一月二十八日
内閣総理大臣　子爵　加藤高明
海軍大臣　財部彪
勅令第二百九十七号
海軍潜水学校令中左ノ通改正ス
第一条中「海軍将校」ノ下ニ「兵科及機関科特務士官准士官」ヲ加フ
第十五条中「海軍将校」ヲ「海軍准士官以上」ニ改ム
第十六条　海軍潜水学校学生ハ之ヲ左ノ五種ニ区別ス
一　甲種学生
二　乙種学生
三　機関学生
四　特修科学生
五　専攻科学生
第十七条　甲種学生ハ海軍潜水学校乙種学生教程ヲ修了シタル者又ハ之ニ準スヘキ経歴ヲ有スル海軍少佐若ハ大尉ニ就キ潜水艦長トシテ其ノ職務ヲ遂行スルニ必要ナル学術技能ヲ修習セシムル為海軍大臣之ヲ命ス
第十八条　乙種学生ハ海軍水雷学校高等科学生教程ヲ修了シタル者又ハ之ニ準スヘキ兵科尉官ニ就キ潜水艦乗組兵科将校トシテ其ノ職務ヲ遂行スルニ必要ナル事項ヲ修習セシムル為海軍大臣之ヲ命ス
第十九条　機関学生ハ海軍機関学校普通科学生教程ヲ終了シタル機関科尉官ニ就キ潜水艦乗組機関科将校トシテ其ノ職務ヲ遂行スルニ必要ナル事項ヲ修習セシムル為海軍大臣之ヲ命ス
第二十条　特修科学生ハ海軍将校兵科及機関科特務士官准士官ニシテ志願スル者ニ就キ又ハ特ニ必要ト認ムル者ニ対シ潜水艦ノ職員トシテ必要ナル事項ヲ修習セシムル為海軍将校ニ在リテハ海軍大臣、特務士官准士官ニ在リテハ在籍ノ鎮守府司令長官之ヲ命ス
第二十一条　専攻科学生ハ海軍将校ニ就キ潜水艦ニ関スル事項中特ニ研究項目ヲ指定シ之ヲ専攻セシムル為必要ニ応シ海軍大臣之ヲ命ス
第二十二条　海軍潜水学校学生ノ修業期間ハ海軍大臣之ヲ定ム
第二十三条　校長ハ学生中不適当ト認ムル者アルトキハ之ヲ呉鎮守府司令長官ニ禀申シ呉鎮守府司令長官其ノ禀申ヲ至当ト認ムルトキハ海軍将校ニ在リテハ之ヲ海軍大臣ニ具申シ他所管ノ海軍特務士官准士官ニ在リテハ之ヲ在籍ノ鎮守府司令長官ニ移牒シ海軍大臣又ハ鎮守府司令長官ハ其ノ学生ヲ免スルコトヲ得
第二十四条中「認ムルトキハ」ノ下ニ「海軍特務士官准士官タル特修科学生ヲ除クノ外」ヲ加ヘ「第二十条」ヲ「第二十一条」ニ改メ同条ニ左ノ一項ヲ加フ
鎮守府司令長官ハ戦時又ハ事変ニ際シ必要ト認ムルトキハ海軍特務士官准士官タル特修科学生ヲ免スルコトヲ得
附　則
本令ハ大正十三年十二月一日ヨリ之ヲ施行ス