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(関東州裁判事務取扱令中改正ノ件)
法令番号: 勅令第五百二十四號
公布年月日: 大正12年12月27日
法令の形式: 勅令
被改正法
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改正:
関東州裁判事務取扱令
国立国会図書館『官報』
国立公文書館『御署名原本』
日本法令索引
朕關東州裁判事務取扱令中改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
攝政名
大正十二年十二月二十六日
內閣總理大臣 伯爵 山本權兵衞
勅令第五百二十四號
關東州裁判事務取扱令中左ノ通改正ス
第一條中「一明治三十七年法律第十七號」ノ次ニ「一明治四十二年法律第四十號」ヲ、「一明治三十三年法律第五十一號」ノ次ニ「一明治三十三年勅令第百四十四號」ヲ、「一商法施行法」ノ次ニ
「
一破產法
一和議法
」
ヲ加ヘ「一明治二十三年法律第三十二號商法」、「一商法施行條例」、「一明治二十三年法律第百一號」、「一家資分散法」、「一普通治罪法陸軍治罪法海軍治罪法交涉ノ件處分法」及「一明治三十九年法律第五十五號」ヲ削ル
第三條
破產法中相續財產ニ對スル破產ニ關スル規定ハ支那人ノ相續財產ニ對スル破產ニ之ヲ適用セス
第六條中「民事訴訟法第百五十二條ノ場合」ヲ「民事訴訟法第百五十二條及逃亡犯罪人引渡條例ニ規定スル外務大臣ノ職務」ニ改ム
第八條
第一條ニ揭ケタル法令ニ依ル公吿ニシテ官報ニ揭載シテ爲スヘキモノハ破產手續、公示催吿手續及失踪ニ關スル事項ニ付テハ官報及關東廳廳報ニ、其ノ他ノ事項ニ付テハ關東廳廳報ニ揭載シテ之ヲ爲ス
第十一條
第一條ニ揭ケタル法令ニ依ル訴訟手續ハ高等法院ニ於テハ控訴裁判所ニ關スル規定ニ依リ地方法院ニ於テハ合議シテ裁判ヲ爲スヘキ事件ニ付テハ地方裁判所ニ關スル規定ニ、其ノ他ノ事件ニ付テハ區裁判所ニ關スル規定ニ依ル
第十二條中「規定ニ依ル」ヲ「規定ニ、裁判ノ評議及言渡ニ關シテハ同法第百十九條乃至第百二十四條ノ規定ニ依ル」ニ改ム
第十三條
第一條ニ揭ケタル法令中裁判所書記ノ除斥、忌避及囘避ニ關スル規定ハ法院ノ通譯官及通譯生ニ之ヲ準用ス
第十四條
民事訴訟法第三十六條第三項ノ上級ノ地方裁判所竝刑事訴訟法第二十八條第四項ノ判事所屬ノ裁判所及管轄地方裁判所ハ合議ヲ以テ審理裁判ヲ爲ス地方法院トス
第十七條
削除
第十九條
削除
第二十條ノ二
民事訴訟法第百四十五條第二項ノ規定ニ依リ市町村長ニ書類ヲ預置クヘキ場合ニ於テハ送達ヲ爲スヘキ地ヲ管轄スル警察事務ヲ取扱フ官署(警察官吏ノ派出所ヲ含ム)ノ長ニモ亦之ヲ預置クコトヲ得
第二十一條ノ二
公示送達ハ法院職權ヲ以テ之ヲ命スルコトヲ得
第三十五條第二項ヲ削ル
第四十二條
民事訴訟法第二百七十七條第一項ノ申立ニ對シ決定ヲ爲スニハ同條第二項ノ催吿ヲ爲スコトヲ要セス
第四十五條
削除
第四十六條
職權ヲ以テ爲ス證據調ノ費用ハ國庫ニ於テ之ヲ立替フルコトヲ得
職權ヲ以テ爲シタル證據調ノ費用ノ全部又ハ一部ハ之ヲ國庫ノ負擔ト爲スコトヲ得
第四十七條
職權ヲ以テ爲シタル證據調ノ費用ヲ當事者ノ負擔ニ歸セシムル場合ニ於テハ法院ハ判決ヲ以テ其ノ負擔者及金額ヲ定ムヘシ訴又ハ上訴ノ取下アリタルトキハ決定ヲ以テ其ノ裁判ヲ爲スヘシ
前項ノ決定ニ對シテハ卽時抗吿ヲ爲スコトヲ得
第一項ノ規定ハ職權ヲ以テ爲シタル證據調ノ費用ヲ國庫ノ負擔ト爲ス場合ニ之ヲ準用ス
第五十條
削除
第五十一條
再度ノ闕席判決ニ對スル控訴ニ付テハ民事訴訟法第三百九十八條ノ規定ヲ適用セス
第五十三條
削除
第六十條
削除
第六十六條
民事訴訟費用法第十四條ノ規定ハ法院ノ通譯官又ハ通譯生カ檢證ニ關シ出張スル場合ノ旅費及止宿費ニ之ヲ準用ス
第六十七條
削除
第七十條中「第二十條第二十一條」ヲ「第七十一條、第七十二條」ニ改ム
第七十二條
檢察官ハ刑事訴訟法第百二十三條ニ規定スル場合ノ外被疑者ニ付同法第八十七條ニ規定スル事由アリタル場合ニ於テ急速ヲ要シ判官ノ勾引狀ヲ求ムルコト能ハサルトキハ直ニ勾引狀ヲ發シ又ハ之ヲ司法警察官ニ命令スルコトヲ得
刑事訴訟法第九十七條、第九十八條及第百條乃至第百九條ノ規定ハ前項ノ勾引ニ之ヲ準用ス
第七十三條
檢察官ハ被疑者ニ付刑事訴訟法第八十七條ニ規定スル事由アリタル場合ニ於テ急速ヲ要スルトキハ押收、搜索、檢證、證人訊問竝鑑定、通譯及翻譯ノ處分ヲ爲シ又ハ之ヲ司法警察官ニ命令スルコトヲ得
刑事訴訟法第二百十四條、第二百十七條、第二百二十八條及第二百三十六條ノ規定ハ前項ノ規定ニ依リ檢察官又ハ司法警察官ノ爲ス證人訊問竝鑑定、通譯及翻譯ノ處分ニ之ヲ準用ス
第七十四條
司法警察官ハ刑事訴訟法第百二十七條ノ規定ニ依リ訊問ヲ爲シタル場合ニ於テ事件禁錮以上ノ刑ニ該リ留置ノ必要アリト思料スルトキハ檢察官ノ命令ヲ受ケ勾留狀ヲ發スルコトヲ得
刑事訴訟法第九十七條、第百條、第百三條乃至第百五條、第百七條及第百九條ノ規定ハ前項ノ勾留ニ之ヲ準用ス
第七十五條
檢察官刑事訴訟法第百二十九條第一項ノ規定ニ依リ禁錮以上ノ刑ニ該ル事件ニ付勾留狀ヲ發シタル場合又ハ司法警察官前條第一項ノ規定ニ依リ勾留狀ヲ發シタル場合ニ於テ勾留ノ日ヨリ二十日內ニ公訴ヲ提起セス又ハ送致スル手續ヲ爲ササルトキハ勾留ハ之ヲ取消スヘシ
第七十六條
法院又ハ豫審判官ハ必要ト認ムルトキハ命令狀ヲ發シ司法警察官ヲシテ檢證又ハ鑑定ノ處分ヲ爲サシムルコトヲ得
刑事訴訟法第百五十條第二項第三項及第二百二十八條ノ規定ハ前項ノ規定ニ依リ司法警察官ノ爲ス鑑定ノ處分ニ之ヲ準用ス
第七十七條
刑事訴訟法第二百六十四條ノ規定ハ當分ノ內支那人ノ爲ス吿訴ニ之ヲ適用セス
第七十八條
刑事訴訟法中市町村吏員ヲシテ立會ハシムヘキ場合ニ於テハ官公吏其ノ他相當ノ者二人以上ヲ立會ハシムヘシ
第八十四條乃至第八十六條
削除
第八十七條
刑事訴訟法第三百三十四條及同條ノ規定ヲ準用スル第四百七條ノ規定ハ死刑又ハ無期ノ懲役若ハ禁錮ニ該ル事件ニ限リ之ヲ適用ス但シ法院ニ於テ必要ト認ムル場合ハ本條ノ刑ニ該ラサル事件ニ付テモ亦之ヲ適用スルコトヲ得
第八十八條
削除
第九十條乃至第九十三條
削除
第九十九條乃至第百六條
削除
第百七條
非常上吿ハ刑事訴訟法第六編ノ規定ニ依リ高等法院之ヲ管轄ス
第百八條第百九條
削除
第百二十九條中「公正證書ノ作成」ヲ「公正證書ノ作成及私署證書ノ認證」ニ改ム
第百三十一條中「公證人法第四章」ヲ「公證人法第四章ノ規定ニ、私署證書ノ認證ニ關シテハ同法第五章ノ規定」ニ、「同章」ヲ「同法第四章」ニ改ム
附 則
本令ハ大正十三年一月一日ヨリ之ヲ施行ス
朕関東州裁判事務取扱令中改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
摂政名
大正十二年十二月二十六日
内閣総理大臣 伯爵 山本権兵衛
勅令第五百二十四号
関東州裁判事務取扱令中左ノ通改正ス
第一条中「一明治三十七年法律第十七号」ノ次ニ「一明治四十二年法律第四十号」ヲ、「一明治三十三年法律第五十一号」ノ次ニ「一明治三十三年勅令第百四十四号」ヲ、「一商法施行法」ノ次ニ
「
一破産法
一和議法
」
ヲ加ヘ「一明治二十三年法律第三十二号商法」、「一商法施行条例」、「一明治二十三年法律第百一号」、「一家資分散法」、「一普通治罪法陸軍治罪法海軍治罪法交渉ノ件処分法」及「一明治三十九年法律第五十五号」ヲ削ル
第三条
破産法中相続財産ニ対スル破産ニ関スル規定ハ支那人ノ相続財産ニ対スル破産ニ之ヲ適用セス
第六条中「民事訴訟法第百五十二条ノ場合」ヲ「民事訴訟法第百五十二条及逃亡犯罪人引渡条例ニ規定スル外務大臣ノ職務」ニ改ム
第八条
第一条ニ掲ケタル法令ニ依ル公告ニシテ官報ニ掲載シテ為スヘキモノハ破産手続、公示催告手続及失踪ニ関スル事項ニ付テハ官報及関東庁庁報ニ、其ノ他ノ事項ニ付テハ関東庁庁報ニ掲載シテ之ヲ為ス
第十一条
第一条ニ掲ケタル法令ニ依ル訴訟手続ハ高等法院ニ於テハ控訴裁判所ニ関スル規定ニ依リ地方法院ニ於テハ合議シテ裁判ヲ為スヘキ事件ニ付テハ地方裁判所ニ関スル規定ニ、其ノ他ノ事件ニ付テハ区裁判所ニ関スル規定ニ依ル
第十二条中「規定ニ依ル」ヲ「規定ニ、裁判ノ評議及言渡ニ関シテハ同法第百十九条乃至第百二十四条ノ規定ニ依ル」ニ改ム
第十三条
第一条ニ掲ケタル法令中裁判所書記ノ除斥、忌避及回避ニ関スル規定ハ法院ノ通訳官及通訳生ニ之ヲ準用ス
第十四条
民事訴訟法第三十六条第三項ノ上級ノ地方裁判所並刑事訴訟法第二十八条第四項ノ判事所属ノ裁判所及管轄地方裁判所ハ合議ヲ以テ審理裁判ヲ為ス地方法院トス
第十七条
削除
第十九条
削除
第二十条ノ二
民事訴訟法第百四十五条第二項ノ規定ニ依リ市町村長ニ書類ヲ預置クヘキ場合ニ於テハ送達ヲ為スヘキ地ヲ管轄スル警察事務ヲ取扱フ官署(警察官吏ノ派出所ヲ含ム)ノ長ニモ亦之ヲ預置クコトヲ得
第二十一条ノ二
公示送達ハ法院職権ヲ以テ之ヲ命スルコトヲ得
第三十五条第二項ヲ削ル
第四十二条
民事訴訟法第二百七十七条第一項ノ申立ニ対シ決定ヲ為スニハ同条第二項ノ催告ヲ為スコトヲ要セス
第四十五条
削除
第四十六条
職権ヲ以テ為ス証拠調ノ費用ハ国庫ニ於テ之ヲ立替フルコトヲ得
職権ヲ以テ為シタル証拠調ノ費用ノ全部又ハ一部ハ之ヲ国庫ノ負担ト為スコトヲ得
第四十七条
職権ヲ以テ為シタル証拠調ノ費用ヲ当事者ノ負担ニ帰セシムル場合ニ於テハ法院ハ判決ヲ以テ其ノ負担者及金額ヲ定ムヘシ訴又ハ上訴ノ取下アリタルトキハ決定ヲ以テ其ノ裁判ヲ為スヘシ
前項ノ決定ニ対シテハ即時抗告ヲ為スコトヲ得
第一項ノ規定ハ職権ヲ以テ為シタル証拠調ノ費用ヲ国庫ノ負担ト為ス場合ニ之ヲ準用ス
第五十条
削除
第五十一条
再度ノ闕席判決ニ対スル控訴ニ付テハ民事訴訟法第三百九十八条ノ規定ヲ適用セス
第五十三条
削除
第六十条
削除
第六十六条
民事訴訟費用法第十四条ノ規定ハ法院ノ通訳官又ハ通訳生カ検証ニ関シ出張スル場合ノ旅費及止宿費ニ之ヲ準用ス
第六十七条
削除
第七十条中「第二十条第二十一条」ヲ「第七十一条、第七十二条」ニ改ム
第七十二条
検察官ハ刑事訴訟法第百二十三条ニ規定スル場合ノ外被疑者ニ付同法第八十七条ニ規定スル事由アリタル場合ニ於テ急速ヲ要シ判官ノ勾引状ヲ求ムルコト能ハサルトキハ直ニ勾引状ヲ発シ又ハ之ヲ司法警察官ニ命令スルコトヲ得
刑事訴訟法第九十七条、第九十八条及第百条乃至第百九条ノ規定ハ前項ノ勾引ニ之ヲ準用ス
第七十三条
検察官ハ被疑者ニ付刑事訴訟法第八十七条ニ規定スル事由アリタル場合ニ於テ急速ヲ要スルトキハ押収、捜索、検証、証人訊問並鑑定、通訳及翻訳ノ処分ヲ為シ又ハ之ヲ司法警察官ニ命令スルコトヲ得
刑事訴訟法第二百十四条、第二百十七条、第二百二十八条及第二百三十六条ノ規定ハ前項ノ規定ニ依リ検察官又ハ司法警察官ノ為ス証人訊問並鑑定、通訳及翻訳ノ処分ニ之ヲ準用ス
第七十四条
司法警察官ハ刑事訴訟法第百二十七条ノ規定ニ依リ訊問ヲ為シタル場合ニ於テ事件禁錮以上ノ刑ニ該リ留置ノ必要アリト思料スルトキハ検察官ノ命令ヲ受ケ勾留状ヲ発スルコトヲ得
刑事訴訟法第九十七条、第百条、第百三条乃至第百五条、第百七条及第百九条ノ規定ハ前項ノ勾留ニ之ヲ準用ス
第七十五条
検察官刑事訴訟法第百二十九条第一項ノ規定ニ依リ禁錮以上ノ刑ニ該ル事件ニ付勾留状ヲ発シタル場合又ハ司法警察官前条第一項ノ規定ニ依リ勾留状ヲ発シタル場合ニ於テ勾留ノ日ヨリ二十日内ニ公訴ヲ提起セス又ハ送致スル手続ヲ為ササルトキハ勾留ハ之ヲ取消スヘシ
第七十六条
法院又ハ予審判官ハ必要ト認ムルトキハ命令状ヲ発シ司法警察官ヲシテ検証又ハ鑑定ノ処分ヲ為サシムルコトヲ得
刑事訴訟法第百五十条第二項第三項及第二百二十八条ノ規定ハ前項ノ規定ニ依リ司法警察官ノ為ス鑑定ノ処分ニ之ヲ準用ス
第七十七条
刑事訴訟法第二百六十四条ノ規定ハ当分ノ内支那人ノ為ス告訴ニ之ヲ適用セス
第七十八条
刑事訴訟法中市町村吏員ヲシテ立会ハシムヘキ場合ニ於テハ官公吏其ノ他相当ノ者二人以上ヲ立会ハシムヘシ
第八十四条乃至第八十六条
削除
第八十七条
刑事訴訟法第三百三十四条及同条ノ規定ヲ準用スル第四百七条ノ規定ハ死刑又ハ無期ノ懲役若ハ禁錮ニ該ル事件ニ限リ之ヲ適用ス但シ法院ニ於テ必要ト認ムル場合ハ本条ノ刑ニ該ラサル事件ニ付テモ亦之ヲ適用スルコトヲ得
第八十八条
削除
第九十条乃至第九十三条
削除
第九十九条乃至第百六条
削除
第百七条
非常上告ハ刑事訴訟法第六編ノ規定ニ依リ高等法院之ヲ管轄ス
第百八条第百九条
削除
第百二十九条中「公正証書ノ作成」ヲ「公正証書ノ作成及私署証書ノ認証」ニ改ム
第百三十一条中「公証人法第四章」ヲ「公証人法第四章ノ規定ニ、私署証書ノ認証ニ関シテハ同法第五章ノ規定」ニ、「同章」ヲ「同法第四章」ニ改ム
附 則
本令ハ大正十三年一月一日ヨリ之ヲ施行ス
本文
詳細・沿革