生命保険の契約による掛金を第三種所得税額から控除することを提案する。これは欧米先進国で既に実施され、顕著な効果を上げている制度である。英国では1798年にウィリアム・ピットが提案し、子孫のための貯蓄や弱者救済という英国の美風を助長する意図があった。生命保険は社会的事業として産業資金の供給に貢献し、間接的に税源を涵養する。また勤倹貯蓄の美風を養成し、堅忍不抜・自制克己の精神を育む効果がある。さらに子孫を慮る精神は日本の武士道精神にも合致する。これらの理由から、所得税法の改正により生命保険を奨励することを提案する。
参照した発言:
第46回帝国議会 衆議院 本会議 第18号