(印紙税法中改正法律)
法令番号: 法律第十二號
公布年月日: 大正12年3月27日
法令の形式: 法律
朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル印紙稅法中改正法律ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
攝政名
大正十二年三月二十六日
內閣總理大臣 男爵 加藤友三郞
大藏大臣 市來乙彥
法律第十二號
印紙稅法中左ノ通改正ス
第二條中「五圓」ヲ「十圓」ニ、「五十圓トナルトキハ五十圓」ヲ「百圓ヲ超ユルトキハ百圓」ニ改ム
第三條 削除
第四條 左ニ揭クル證書、帳簿ニ關シテハ證書ハ一通每ニ、帳簿ハ一册一年以內ノ附込ニ對シ左ノ印紙稅ヲ納ムヘシ
一 貯金通帳、積金通帳及積金證書(貯蓄銀行法第一條ノ貯金又ハ積金ニ付發スルモノニ限ル)
二 產業組合ノ發スル貯金通帳
三 產業組合又ハ住宅組合ノ發スル出資證券
四 農業倉庫證券
一錢
五 委任狀
二錢
六 約束手形
七 爲替手形
八 銀行預金證書
九 產業組合又ハ產業組合聯合會ノ發スル貯金證書
十 產業組合聯合會ノ發スル出資證券
十一 船荷證券
十二 運送貨物引換證
十三 倉庫證券
十四 保險證券
十五 株券
十六 債券
十七 相互保險會社ノ發スル基金證券
十八 株式申込證
十九 社債申込證
二十 地上權、永小作權又ハ地役權ニ關スル證書
二十一 使用貸借、賃貸借、雇傭、寄託又ハ定期金ニ關スル證書
二十二 信託行爲ニ關スル證書
二十三 無盡ニ關スル證書
二十四 定款又ハ組合契約書
二十五 權利ノ變更ニ關スル證書
二十六 追認又ハ承認ニ關スル證書
二十七 物品切手
二十八 賣買仕切書
二十九 物品又ハ有價證券ノ賣買ニ關スル證書
三十 送狀
三十一 受取書
三十二 金高記載ナキ證書
三十三 擔保品差入證書及擔保品預證書
三十四 通帳
三錢
三十五 判取帳
二十五錢
第五條 左ニ揭クル證書、帳簿ニ關シテハ印紙稅ヲ納ムルコトヲ要セス
一 官廳又ハ公署ヨリ發スル證書、帳簿
二 官廳又ハ公署ニ職ヲ奉スル者ノ職務上發スル證書、帳簿
三 國庫金ノ取扱ニ關シ發スル證書
四 慈善又ハ公共事業ノ爲ニスル寄附ニ關シ官廳又ハ公署ニ提出スル證書
五 小切手
六 產業組合、產業組合聯合會又ハ住宅組合ノ發スル出資證券ニシテ其ノ記載金高十圓未滿ノモノ又ハ金高記載ナキモノ
七 記載金高十圓未滿ノ約束手形及爲替手形
八 記載金高十圓未滿ノ積金證書及銀行預金證書
九 產業組合又ハ產業組合聯合會ノ發スル貯金證書ニシテ其ノ記載金高十圓未滿ノモノ
十 記載金高一圓未滿ノ物品切手
十一 記載金高十圓未滿若ハ金高記載ナキ又ハ非營業者ニ發スル賣買仕切書
十二 物品又ハ有價證券ノ賣買ニ關スル證書ニシテ其ノ記載金高十圓未滿ノモノ又ハ金高記載ナキモノ
十三 記載金高十圓未滿若ハ金高記載ナキ又ハ運送契約ニ依ラサル送狀
十四 記載金高十圓未滿若ハ金高記載ナキ又ハ營業ニ關セサル受取書
十五 主タル債務ノ證書ニ併記シタル擔保契約書
十六 手形及證券ノ裏書又ハ之ニ併記シタル受取書
十七 株券又ハ債券ニ記載シタル讓渡ノ證明書
十八 手形ノ引受及保證
十九 手形又ハ證券ノ拒絕證書
二十 手形又ハ證券ノ複本及謄本
第十一條中「脫稅高二十倍ノ科料又ハ罰金ニ處ス」ヲ「證書、帳簿一箇每ニ脫稅高二十倍ノ罰金又ハ科料ニ處ス但シ脫稅高二十倍ノ金額三圓ニ達セサルトキハ三圓ノ科料ニ處ス」ニ改ム
第十三條中「一圓九十五錢以下」ヲ「證書、帳簿一箇每ニ二圓」ニ改ム
第十四條 本法ヲ犯シタル者ニハ刑法中犯罪ノ不成立、刑ノ減免、併合罪及酌量減輕ノ例ヲ用井ス但シ第十二條ノ場合ハ此ノ限ニ在ラス
第十四條ノ二 證書、帳簿ノ作成名義人ノ代理人、戶主、家族、同居者、雇人等カ名義人ノ爲ニ作成スル證書、帳簿ニ關シ本法ニ違反シ之ヲ處罰スヘキ場合ニ於テハ其ノ名義人ヲ處罰ス
附 則
本法ハ大正十二年四月一日ヨリ之ヲ施行ス
本法施行前作成シタル證書又ハ帳簿ノ印紙稅ニ關シテハ仍從前ノ例ニ依ル
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル印紙税法中改正法律ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
摂政名
大正十二年三月二十六日
内閣総理大臣 男爵 加藤友三郎
大蔵大臣 市来乙彦
法律第十二号
印紙税法中左ノ通改正ス
第二条中「五円」ヲ「十円」ニ、「五十円トナルトキハ五十円」ヲ「百円ヲ超ユルトキハ百円」ニ改ム
第三条 削除
第四条 左ニ掲クル証書、帳簿ニ関シテハ証書ハ一通毎ニ、帳簿ハ一冊一年以内ノ附込ニ対シ左ノ印紙税ヲ納ムヘシ
一 貯金通帳、積金通帳及積金証書(貯蓄銀行法第一条ノ貯金又ハ積金ニ付発スルモノニ限ル)
二 産業組合ノ発スル貯金通帳
三 産業組合又ハ住宅組合ノ発スル出資証券
四 農業倉庫証券
一銭
五 委任状
二銭
六 約束手形
七 為替手形
八 銀行預金証書
九 産業組合又ハ産業組合連合会ノ発スル貯金証書
十 産業組合連合会ノ発スル出資証券
十一 船荷証券
十二 運送貨物引換証
十三 倉庫証券
十四 保険証券
十五 株券
十六 債券
十七 相互保険会社ノ発スル基金証券
十八 株式申込証
十九 社債申込証
二十 地上権、永小作権又ハ地役権ニ関スル証書
二十一 使用貸借、賃貸借、雇傭、寄託又ハ定期金ニ関スル証書
二十二 信託行為ニ関スル証書
二十三 無尽ニ関スル証書
二十四 定款又ハ組合契約書
二十五 権利ノ変更ニ関スル証書
二十六 追認又ハ承認ニ関スル証書
二十七 物品切手
二十八 売買仕切書
二十九 物品又ハ有価証券ノ売買ニ関スル証書
三十 送状
三十一 受取書
三十二 金高記載ナキ証書
三十三 担保品差入証書及担保品預証書
三十四 通帳
三銭
三十五 判取帳
二十五銭
第五条 左ニ掲クル証書、帳簿ニ関シテハ印紙税ヲ納ムルコトヲ要セス
一 官庁又ハ公署ヨリ発スル証書、帳簿
二 官庁又ハ公署ニ職ヲ奉スル者ノ職務上発スル証書、帳簿
三 国庫金ノ取扱ニ関シ発スル証書
四 慈善又ハ公共事業ノ為ニスル寄附ニ関シ官庁又ハ公署ニ提出スル証書
五 小切手
六 産業組合、産業組合連合会又ハ住宅組合ノ発スル出資証券ニシテ其ノ記載金高十円未満ノモノ又ハ金高記載ナキモノ
七 記載金高十円未満ノ約束手形及為替手形
八 記載金高十円未満ノ積金証書及銀行預金証書
九 産業組合又ハ産業組合連合会ノ発スル貯金証書ニシテ其ノ記載金高十円未満ノモノ
十 記載金高一円未満ノ物品切手
十一 記載金高十円未満若ハ金高記載ナキ又ハ非営業者ニ発スル売買仕切書
十二 物品又ハ有価証券ノ売買ニ関スル証書ニシテ其ノ記載金高十円未満ノモノ又ハ金高記載ナキモノ
十三 記載金高十円未満若ハ金高記載ナキ又ハ運送契約ニ依ラサル送状
十四 記載金高十円未満若ハ金高記載ナキ又ハ営業ニ関セサル受取書
十五 主タル債務ノ証書ニ併記シタル担保契約書
十六 手形及証券ノ裏書又ハ之ニ併記シタル受取書
十七 株券又ハ債券ニ記載シタル譲渡ノ証明書
十八 手形ノ引受及保証
十九 手形又ハ証券ノ拒絶証書
二十 手形又ハ証券ノ複本及謄本
第十一条中「脱税高二十倍ノ科料又ハ罰金ニ処ス」ヲ「証書、帳簿一箇毎ニ脱税高二十倍ノ罰金又ハ科料ニ処ス但シ脱税高二十倍ノ金額三円ニ達セサルトキハ三円ノ科料ニ処ス」ニ改ム
第十三条中「一円九十五銭以下」ヲ「証書、帳簿一箇毎ニ二円」ニ改ム
第十四条 本法ヲ犯シタル者ニハ刑法中犯罪ノ不成立、刑ノ減免、併合罪及酌量減軽ノ例ヲ用井ス但シ第十二条ノ場合ハ此ノ限ニ在ラス
第十四条ノ二 証書、帳簿ノ作成名義人ノ代理人、戸主、家族、同居者、雇人等カ名義人ノ為ニ作成スル証書、帳簿ニ関シ本法ニ違反シ之ヲ処罰スヘキ場合ニ於テハ其ノ名義人ヲ処罰ス
附 則
本法ハ大正十二年四月一日ヨリ之ヲ施行ス
本法施行前作成シタル証書又ハ帳簿ノ印紙税ニ関シテハ仍従前ノ例ニ依ル