(海軍給与令中改正加除ノ件)
法令番号: 勅令第二百四十一號
公布年月日: 大正11年4月29日
法令の形式: 勅令
朕海軍給與令中改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
攝政名
大正十一年四月二十八日
內閣總理大臣 子爵 高橋是淸
海軍大臣 男爵 加藤友三郞
勅令第二百四十一號
海軍給與令中左ノ通改正ス
第八條 兵陸軍懲治隊入隊中ハ俸給十分ノ二ヲ給ス
第十四條 軍人所在不明ト爲リタルトキハ其ノ間其ノ受クヘキ俸給ノ額ノ十分ノ五ヲ給ス但シ所在不明ト爲リタルコトカ正當ノ事由ニ因ルモノニ非スト認メラルル場合ハ此ノ限ニ在ラス
所在不明ノ軍人所在判明シ其ノ所在不明ト爲リタル原因正當ノ事由アリタルトキハ停止中ノ俸給ヲ給ス但シ前項ニ依リ俸給額十分ノ五ノ支給ヲ受ケタル者ニハ其ノ差額ヲ給ス
第二十二條ニ左ノ二項ヲ加フ
前項ニ該當スル者ノ在勤地ニ其ノ妻同伴スルトキハ其ノ妻任所ニ在ルノ日ヨリ其ノ妻任所ニ在ラサルニ至ル日ノ前日迄亞細亞諸國ニ在リテハ前項ノ加俸ノ十分ノ三、其ノ他ノ諸國ニ在リテハ同十分ノ四ヲ增給ス
前項ニ依リ增給ヲ受クル者歸朝又ハ任所替ヲ命セラレタル場合ニ於テ已ムヲ得サル事故ノ爲海軍大臣ノ許可ヲ受ケ其ノ妻ヲ任所又ハ舊任所ニ留ラシムルトキハ其ノ事故ノ存スル間從前ノ通增給ヲ給スルコトヲ得但シ其ノ地ノ在勤加俸ノ支給ヲ止メタル日ヨリ起算シテ百八十日ヲ超ユルコトヲ得ス
第二十三條中「在勤スル者」ヲ「在勤スル內地人」ニ改ム
第三十六條中「第十四條」ノ下ニ「第二項」ヲ加フ
第四十四條中「二十四錢」ヲ「十五錢」ニ改ム
第四十七條 削除
第四十八條 削除
第七十四條中「折メス紐、」ヲ削ル
第七十六條ノ二 海軍兵學校、海軍機關學校及海軍經理學校生徒ニハ第十三表ノ二ニ依リ被服物品ヲ交付又ハ給與ス
前項ニ依リ交付シタル被服物品ハ當該生徒ヲ候補生ニ採用シタル場合ニ限リ之ヲ還付セシメサルコトヲ得其ノ還付セシメサル被服物品ノ定數ハ海軍大臣之ヲ定ム
第七十七條中「下士官兵」ノ下ニ「又ハ海軍兵學校、海軍機關學校若ハ海軍經理學校生徒」ヲ加フ
第七十九條ノ二中「給ス」ヲ「給スルコトヲ得」ニ、「及候補生」ヲ「、候補生及文官同待遇者」ニ改ム
第八十一條第一項第八號ヲ左ノ如ク改ム
八 前條第四號又ハ第五號ニ該當スル者海軍病院入院中豫備役、後備役、免官、免役又ハ退職ト爲リ、召集ヲ解カレ其ノ他同號ニ該當セサルニ至リタル際傷痍又ハ疾病ノ爲退院スルコト能ハサルトキ
第九十二條第五號ヲ左ノ如ク改ム
五 前條第一號又ハ第二號ニ該當スル者治療中豫備役、後備役、免官、免役又ハ退職ト爲リ、召集ヲ解カレ其ノ他同號ニ該當セサルニ至リタル際傷痍又ハ疾病ノ爲歸鄕スルコト能ハサルトキ
第九十四條中「三十四圓五十錢」ヲ「七十圓」ニ、「二十七圓」ヲ「五十五圓」ニ改ム
第一表中
日給
甲額
乙額
日給
ニ改メ同表下士官ノ部及兵ノ部中乙額ノ欄ヲ削ル
第三表 外國在勤加俸表
年額
英露米佛
獨墺蘭丁及瑞典
大使館附又ハ公使館附武官
將官
一五、〇〇〇圓
一三、五〇〇圓
一二、〇〇〇圓
九、〇〇圓
佐官
一〇、五〇〇
九、七五〇
九、七五〇
五、五八〇
尉官
九、一九〇
八、五五〇
八、五五〇
五、一三〇
大使館附又ハ公使館附武官輔佐官
佐官
七、五〇〇
六、七五〇
六、七五〇
四、五〇〇
尉官
六、七五〇
六、三〇〇
六、三〇〇
四、〇〇〇
駐在
士官
特務士官
准士官
七、五〇〇以內
六、五〇〇以內
六、五〇〇以內
四、五〇〇以內
一 本表ニ揭クル國以外ノ歐洲ニ於ケル國又ハ伯剌西爾國若ハ智利國ニ軍人ヲ在勤セシメタルトキハ其ノ在勤加俸ハ當分ノ內伊國ノ例ニ依ル
二 海軍大臣ハ必要ニ應シ本表ノ加俸ヲ減スルコトヲ得
第十三表中「被服物品定數表」ヲ「下士官兵被服物品定數表」ニ改メ折メスノ項及折メス紐ノ項ヲ削ル
第十三表ノ二 海軍兵學校、海軍機關學校及海軍經理學校生徒被服物品定數表
交付年次
品名
第一年
第二年
第三年
一學年延期修學ノ者
禮衣袴
軍衣袴
夏衣袴
外套
軍帽
帽日覆
襦袢
夏襦袢
(經理學校生徒ヲ除ク)一
白シャツ
袴下
夏袴下
(經理學校生徒ヲ除ク)一
事業服
(經理學校生徒)二
(經理學校生徒)一
(經理學校生徒ヲ除ク)一
脚絆
麻襟
手袋
袴釣
(經理學校生徒)二
運動靴
靴下
一八
(經理學校生徒)一五
一八
(經理學校生徒)一五
一八
(經理學校生徒)一五
短劒
劒帶
軍帽前章
肩章
寢衣
備考
本表中帽日覆、麻襟、手袋、袴釣、靴、運動靴及靴下ハ給與シ其ノ他ノ被服物品ハ之ヲ交付ス
附 則
第七十四條及第十三表ノ改正規定ハ大正十一年五月一日ヨリ之ヲ施行ス
前項ニ揭クルモノ以外ノ規定ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行シ大正十一年四月一日以後ノ給與ニ付之ヲ適用ス
現ニ在學中ノ海軍兵學校、海軍機關學校及海軍經理學校生徒ニハ大正十一年度ニ限リ海軍大臣ノ定ムル所ニ依リ本令ニ依ル品種數量ノ範圍內ニ於テ必要ノ被服物品ヲ交付又ハ給與スルコトヲ得
朕海軍給与令中改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
摂政名
大正十一年四月二十八日
内閣総理大臣 子爵 高橋是清
海軍大臣 男爵 加藤友三郎
勅令第二百四十一号
海軍給与令中左ノ通改正ス
第八条 兵陸軍懲治隊入隊中ハ俸給十分ノ二ヲ給ス
第十四条 軍人所在不明ト為リタルトキハ其ノ間其ノ受クヘキ俸給ノ額ノ十分ノ五ヲ給ス但シ所在不明ト為リタルコトカ正当ノ事由ニ因ルモノニ非スト認メラルル場合ハ此ノ限ニ在ラス
所在不明ノ軍人所在判明シ其ノ所在不明ト為リタル原因正当ノ事由アリタルトキハ停止中ノ俸給ヲ給ス但シ前項ニ依リ俸給額十分ノ五ノ支給ヲ受ケタル者ニハ其ノ差額ヲ給ス
第二十二条ニ左ノ二項ヲ加フ
前項ニ該当スル者ノ在勤地ニ其ノ妻同伴スルトキハ其ノ妻任所ニ在ルノ日ヨリ其ノ妻任所ニ在ラサルニ至ル日ノ前日迄亜細亜諸国ニ在リテハ前項ノ加俸ノ十分ノ三、其ノ他ノ諸国ニ在リテハ同十分ノ四ヲ増給ス
前項ニ依リ増給ヲ受クル者帰朝又ハ任所替ヲ命セラレタル場合ニ於テ已ムヲ得サル事故ノ為海軍大臣ノ許可ヲ受ケ其ノ妻ヲ任所又ハ旧任所ニ留ラシムルトキハ其ノ事故ノ存スル間従前ノ通増給ヲ給スルコトヲ得但シ其ノ地ノ在勤加俸ノ支給ヲ止メタル日ヨリ起算シテ百八十日ヲ超ユルコトヲ得ス
第二十三条中「在勤スル者」ヲ「在勤スル内地人」ニ改ム
第三十六条中「第十四条」ノ下ニ「第二項」ヲ加フ
第四十四条中「二十四銭」ヲ「十五銭」ニ改ム
第四十七条 削除
第四十八条 削除
第七十四条中「折メス紐、」ヲ削ル
第七十六条ノ二 海軍兵学校、海軍機関学校及海軍経理学校生徒ニハ第十三表ノ二ニ依リ被服物品ヲ交付又ハ給与ス
前項ニ依リ交付シタル被服物品ハ当該生徒ヲ候補生ニ採用シタル場合ニ限リ之ヲ還付セシメサルコトヲ得其ノ還付セシメサル被服物品ノ定数ハ海軍大臣之ヲ定ム
第七十七条中「下士官兵」ノ下ニ「又ハ海軍兵学校、海軍機関学校若ハ海軍経理学校生徒」ヲ加フ
第七十九条ノ二中「給ス」ヲ「給スルコトヲ得」ニ、「及候補生」ヲ「、候補生及文官同待遇者」ニ改ム
第八十一条第一項第八号ヲ左ノ如ク改ム
八 前条第四号又ハ第五号ニ該当スル者海軍病院入院中予備役、後備役、免官、免役又ハ退職ト為リ、召集ヲ解カレ其ノ他同号ニ該当セサルニ至リタル際傷痍又ハ疾病ノ為退院スルコト能ハサルトキ
第九十二条第五号ヲ左ノ如ク改ム
五 前条第一号又ハ第二号ニ該当スル者治療中予備役、後備役、免官、免役又ハ退職ト為リ、召集ヲ解カレ其ノ他同号ニ該当セサルニ至リタル際傷痍又ハ疾病ノ為帰郷スルコト能ハサルトキ
第九十四条中「三十四円五十銭」ヲ「七十円」ニ、「二十七円」ヲ「五十五円」ニ改ム
第一表中
日給
甲額
乙額
日給
ニ改メ同表下士官ノ部及兵ノ部中乙額ノ欄ヲ削ル
第三表 外国在勤加俸表
年額
英露米仏
独墺蘭丁及瑞典
大使館附又ハ公使館附武官
将官
一五、〇〇〇円
一三、五〇〇円
一二、〇〇〇円
九、〇〇円
佐官
一〇、五〇〇
九、七五〇
九、七五〇
五、五八〇
尉官
九、一九〇
八、五五〇
八、五五〇
五、一三〇
大使館附又ハ公使館附武官輔佐官
佐官
七、五〇〇
六、七五〇
六、七五〇
四、五〇〇
尉官
六、七五〇
六、三〇〇
六、三〇〇
四、〇〇〇
駐在
士官
特務士官
准士官
七、五〇〇以内
六、五〇〇以内
六、五〇〇以内
四、五〇〇以内
一 本表ニ掲クル国以外ノ欧洲ニ於ケル国又ハ伯剌西爾国若ハ智利国ニ軍人ヲ在勤セシメタルトキハ其ノ在勤加俸ハ当分ノ内伊国ノ例ニ依ル
二 海軍大臣ハ必要ニ応シ本表ノ加俸ヲ減スルコトヲ得
第十三表中「被服物品定数表」ヲ「下士官兵被服物品定数表」ニ改メ折メスノ項及折メス紐ノ項ヲ削ル
第十三表ノ二 海軍兵学校、海軍機関学校及海軍経理学校生徒被服物品定数表
交付年次
品名
第一年
第二年
第三年
一学年延期修学ノ者
礼衣袴
軍衣袴
夏衣袴
外套
軍帽
帽日覆
襦袢
夏襦袢
(経理学校生徒ヲ除ク)一
白シャツ
袴下
夏袴下
(経理学校生徒ヲ除ク)一
事業服
(経理学校生徒)二
(経理学校生徒)一
(経理学校生徒ヲ除ク)一
脚絆
麻襟
手袋
袴釣
(経理学校生徒)二
運動靴
靴下
一八
(経理学校生徒)一五
一八
(経理学校生徒)一五
一八
(経理学校生徒)一五
短剣
剣帯
軍帽前章
肩章
寝衣
備考
本表中帽日覆、麻襟、手袋、袴釣、靴、運動靴及靴下ハ給与シ其ノ他ノ被服物品ハ之ヲ交付ス
附 則
第七十四条及第十三表ノ改正規定ハ大正十一年五月一日ヨリ之ヲ施行ス
前項ニ掲クルモノ以外ノ規定ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行シ大正十一年四月一日以後ノ給与ニ付之ヲ適用ス
現ニ在学中ノ海軍兵学校、海軍機関学校及海軍経理学校生徒ニハ大正十一年度ニ限リ海軍大臣ノ定ムル所ニ依リ本令ニ依ル品種数量ノ範囲内ニ於テ必要ノ被服物品ヲ交付又ハ給与スルコトヲ得