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(陸軍軍人服役令中改正ノ件)
法令番号: 勅令第五百二十三號
公布年月日: 大正9年11月5日
法令の形式: 勅令
被改正法
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改正:
陸軍軍人服役令
国立国会図書館『官報』
国立公文書館『御署名原本』
日本法令索引
朕陸軍軍人服役令中改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
大正九年十一月四日
內閣總理大臣 原敬
陸軍大臣 男爵 田中義一
勅令第五百二十三號
陸軍軍人服役令中左ノ通改正ス
第五條
前條、第四十七條又ハ徵兵令第二十四條ノ場合ニ於テ餘人ヲ以テ代フヘカラサル職務ニ在ル者ニ付テハ當該官廳豫メ其ノ者ノ本籍地、寄留地、役種、兵種、徵集年、豫備役後備役編入年、官等級及氏名竝理由ヲ具シ勤務演習又ハ簡閱點呼ノ免除ニ付內閣總理大臣ノ認可ヲ受クヘシ
第八條第二項ヲ削ル
第十四條
下士兵卒ニシテ徵兵令第七條ノ二ノ規定ニ依リ兵籍ニ編入セラレタル者ハ別段ノ規定アル場合ヲ除クノ外當該兵籍ニ編入セラレタル日ヲ以テ別ニ辭令ヲ用井ス其ノ兵科部官等級及服役ヲ免ス
第十四條ノ二
前條ノ者ニシテ前條ノ兵籍ヨリ除カルルニ至リタルモノハ別段ノ規定アル場合ヲ除クノ外別ニ辭令ヲ用井ス其ノ日ヲ以テ當該兵籍ニ編入セラレタルニ因リ免セラレタル兵科部官等級ニ復シ左ノ區分ニ從ヒ服役セシム
一
下士ニ在リテハ前服役年月ヲ通算シ服役期間七年四月ニ滿タサル者ハ七年四月ニ滿ツル迄豫備役ニ、十七年四月ニ滿タサル者ハ十七年四月ニ滿ツル迄後備役ニ服セシメ後備役終ルノ後第一國民兵役ニ服セシム
傷痍疾病ノ者ニ付テハ第三十八條又ハ第四十六條ノ規定ヲ準用ス
二
兵卒ニ在リテハ前條ノ兵籍ニ編入前ノ役ニ復シ其ノ服役區分ニ從ヒ前服役年月ヲ通算シ現役豫備役後備役補充兵役ノ期間ニ滿タサル者ハ各役ノ期間ニ滿ツル迄服役セシム
傷痍疾病ノ者ニ付テハ第五十七條、第六十二條、第六十六條又ハ第六十八條ノ規定ヲ準用ス
第十四條ノ三
下士又ハ上等兵若ハ之ト同等階級ノ兵卒ニシテ徵兵令第七條ノ二ノ規定ニ依リ兵籍ニ編入セラレタル者軍紀ヲ紊リ若ハ屢法則ヲ犯シタルニ因リ又ハ品行不正ニシテ改悛ノ目途ナキニ因リ當該兵籍ヨリ除カルルニ至リタルトキハ前條ノ規定ニ拘ラス別段ノ規定アル場合ヲ除クノ外之ヲ原兵科部ノ一等卒又ハ之ト同等級ノ兵卒原兵科部ニ一等卒ノ等級ナキトキハ步兵科ノ一等卒ト爲ス
第十四條ノ四
徵兵令第七條ノ二ノ規定ニ依リ編入セラレタル兵籍ヨリ陸軍補充令其ノ他ノ規定ニ依リ除カレテ下士兵卒ト爲リタル者又ハ前條ノ規定ニ依リ一等卒若ハ之ト同等級ノ兵卒ト爲リタル者ノ服役ニ付テハ別段ノ規定アル場合ヲ除クノ外第十四條ノ二第一號又ハ第二號ノ規定ヲ準用ス
第十七條中「准尉 四十二歲」ヲ削ル
第二十二條
一年現役兵トシテ現役ヲ終リ志願ニ依リ豫備役將校ト爲リタル者ノ豫備役期間ノ終期ハ其ノ現役ノ滿期ノ年ヨリ起算シ七年目ノ三月三十一日、後備役期間ノ終期ハ豫備役滿期ノ年ヨリ起算シ十一年目ノ三月三十一日トス
第二十三條第一項ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ官廳ノ命ニ依リ旅行又ハ在留スル者ハ此ノ限ニ在ラス
第三十三條中「砲兵諸工長」ヲ「砲、工兵諸工長」ニ改メ同條第二項ヲ削ル
第三十四條中「砲兵諸工長」ヲ「砲、工兵諸工長」ニ改メ第二號但書ヲ削ル
第三十五條中「砲兵諸工長」ヲ「砲、工兵諸工長」ニ改ム
第四十二條中「下士ニ任セラレタル者」ノ下ニ「第三十六條ノ規定ニ依リ再服役ヲ爲シタル者及第四十四條ノ規定ニ依リ現役下士ト爲リタル者ヲ除ク」ノ割註ヲ加フ
第四十七條中「第三項」ヲ「第四項」ニ、「第十四條ノ兵卒」ヲ「第十四條ノ二乃至第十四條ノ四ノ規定スル兵卒ト爲リタル者」ニ改ム
第五十二條中「輜重輸卒」ノ下ニ「及補助看護卒」ヲ加フ
第五十六條中「現役中」ノ下ニ「軍事救護法ニ依リ救護ヲ受クルモ」ヲ加フ
第五十九條
徵兵令第十五條ノ規定ニ依リ歸休スル者ニ關シテハ每年陸軍大臣上裁ヲ經テ之ヲ定ム
第六十條第一項ヲ左ノ如ク改ム
現役ノ步兵科、砲兵科、工兵科、輜重兵科、經理部及衞生部ノ兵卒輜重輸卒及補助看護卒ヲ除クニシテ勤務ヲ習得シタル者ハ服役二年ノ終ニ於テ之ヲ歸休セシム
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
第六十條第一項ノ改正規定ハ砲兵科兵卒山砲兵隊附ノ者ヲ除ク、工兵科兵卒電信隊、航空隊及氣球隊附ノ者ヲ除ク、輜重兵科兵卒及經理部兵卒ニ在リテハ大正九年以後徵集ノ兵卒、航空隊及氣球隊附工兵科兵卒ニ在リテハ大正七年以後徵集ノ兵卒ニ之ヲ適用ス
本令施行ノ際舊第二十二條ノ規定ニ依リ前官ノ現役定限年齡ニ依リ豫備役後備役ニ在ル者又ハ後備役ヲ終リタル者ハ本令ニ依リ役ヲ遡リ服役セシムルコトナク本令施行ノ際現ニ服スル役ニ服スルモノトス第二十條及第二十一條ノ規定ノ適用ニ付テハ現役定限年齡ハ現官ノ現役定限年齡トス
警備隊廢止ノ際現役ニ在リタル警備隊附下士ニシテ警備隊區ヨリ徵集シタルモノノ服役期間ハ仍從前ノ規定ニ依ル
朕陸軍軍人服役令中改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
大正九年十一月四日
内閣総理大臣 原敬
陸軍大臣 男爵 田中義一
勅令第五百二十三号
陸軍軍人服役令中左ノ通改正ス
第五条
前条、第四十七条又ハ徴兵令第二十四条ノ場合ニ於テ余人ヲ以テ代フヘカラサル職務ニ在ル者ニ付テハ当該官庁予メ其ノ者ノ本籍地、寄留地、役種、兵種、徴集年、予備役後備役編入年、官等級及氏名並理由ヲ具シ勤務演習又ハ簡閲点呼ノ免除ニ付内閣総理大臣ノ認可ヲ受クヘシ
第八条第二項ヲ削ル
第十四条
下士兵卒ニシテ徴兵令第七条ノ二ノ規定ニ依リ兵籍ニ編入セラレタル者ハ別段ノ規定アル場合ヲ除クノ外当該兵籍ニ編入セラレタル日ヲ以テ別ニ辞令ヲ用井ス其ノ兵科部官等級及服役ヲ免ス
第十四条ノ二
前条ノ者ニシテ前条ノ兵籍ヨリ除カルルニ至リタルモノハ別段ノ規定アル場合ヲ除クノ外別ニ辞令ヲ用井ス其ノ日ヲ以テ当該兵籍ニ編入セラレタルニ因リ免セラレタル兵科部官等級ニ復シ左ノ区分ニ従ヒ服役セシム
一
下士ニ在リテハ前服役年月ヲ通算シ服役期間七年四月ニ満タサル者ハ七年四月ニ満ツル迄予備役ニ、十七年四月ニ満タサル者ハ十七年四月ニ満ツル迄後備役ニ服セシメ後備役終ルノ後第一国民兵役ニ服セシム
傷痍疾病ノ者ニ付テハ第三十八条又ハ第四十六条ノ規定ヲ準用ス
二
兵卒ニ在リテハ前条ノ兵籍ニ編入前ノ役ニ復シ其ノ服役区分ニ従ヒ前服役年月ヲ通算シ現役予備役後備役補充兵役ノ期間ニ満タサル者ハ各役ノ期間ニ満ツル迄服役セシム
傷痍疾病ノ者ニ付テハ第五十七条、第六十二条、第六十六条又ハ第六十八条ノ規定ヲ準用ス
第十四条ノ三
下士又ハ上等兵若ハ之ト同等階級ノ兵卒ニシテ徴兵令第七条ノ二ノ規定ニ依リ兵籍ニ編入セラレタル者軍紀ヲ紊リ若ハ屡法則ヲ犯シタルニ因リ又ハ品行不正ニシテ改悛ノ目途ナキニ因リ当該兵籍ヨリ除カルルニ至リタルトキハ前条ノ規定ニ拘ラス別段ノ規定アル場合ヲ除クノ外之ヲ原兵科部ノ一等卒又ハ之ト同等級ノ兵卒原兵科部ニ一等卒ノ等級ナキトキハ歩兵科ノ一等卒ト為ス
第十四条ノ四
徴兵令第七条ノ二ノ規定ニ依リ編入セラレタル兵籍ヨリ陸軍補充令其ノ他ノ規定ニ依リ除カレテ下士兵卒ト為リタル者又ハ前条ノ規定ニ依リ一等卒若ハ之ト同等級ノ兵卒ト為リタル者ノ服役ニ付テハ別段ノ規定アル場合ヲ除クノ外第十四条ノ二第一号又ハ第二号ノ規定ヲ準用ス
第十七条中「准尉 四十二歳」ヲ削ル
第二十二条
一年現役兵トシテ現役ヲ終リ志願ニ依リ予備役将校ト為リタル者ノ予備役期間ノ終期ハ其ノ現役ノ満期ノ年ヨリ起算シ七年目ノ三月三十一日、後備役期間ノ終期ハ予備役満期ノ年ヨリ起算シ十一年目ノ三月三十一日トス
第二十三条第一項ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ官庁ノ命ニ依リ旅行又ハ在留スル者ハ此ノ限ニ在ラス
第三十三条中「砲兵諸工長」ヲ「砲、工兵諸工長」ニ改メ同条第二項ヲ削ル
第三十四条中「砲兵諸工長」ヲ「砲、工兵諸工長」ニ改メ第二号但書ヲ削ル
第三十五条中「砲兵諸工長」ヲ「砲、工兵諸工長」ニ改ム
第四十二条中「下士ニ任セラレタル者」ノ下ニ「第三十六条ノ規定ニ依リ再服役ヲ為シタル者及第四十四条ノ規定ニ依リ現役下士ト為リタル者ヲ除ク」ノ割註ヲ加フ
第四十七条中「第三項」ヲ「第四項」ニ、「第十四条ノ兵卒」ヲ「第十四条ノ二乃至第十四条ノ四ノ規定スル兵卒ト為リタル者」ニ改ム
第五十二条中「輜重輸卒」ノ下ニ「及補助看護卒」ヲ加フ
第五十六条中「現役中」ノ下ニ「軍事救護法ニ依リ救護ヲ受クルモ」ヲ加フ
第五十九条
徴兵令第十五条ノ規定ニ依リ帰休スル者ニ関シテハ毎年陸軍大臣上裁ヲ経テ之ヲ定ム
第六十条第一項ヲ左ノ如ク改ム
現役ノ歩兵科、砲兵科、工兵科、輜重兵科、経理部及衛生部ノ兵卒輜重輸卒及補助看護卒ヲ除クニシテ勤務ヲ習得シタル者ハ服役二年ノ終ニ於テ之ヲ帰休セシム
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
第六十条第一項ノ改正規定ハ砲兵科兵卒山砲兵隊附ノ者ヲ除ク、工兵科兵卒電信隊、航空隊及気球隊附ノ者ヲ除ク、輜重兵科兵卒及経理部兵卒ニ在リテハ大正九年以後徴集ノ兵卒、航空隊及気球隊附工兵科兵卒ニ在リテハ大正七年以後徴集ノ兵卒ニ之ヲ適用ス
本令施行ノ際旧第二十二条ノ規定ニ依リ前官ノ現役定限年齢ニ依リ予備役後備役ニ在ル者又ハ後備役ヲ終リタル者ハ本令ニ依リ役ヲ遡リ服役セシムルコトナク本令施行ノ際現ニ服スル役ニ服スルモノトス第二十条及第二十一条ノ規定ノ適用ニ付テハ現役定限年齢ハ現官ノ現役定限年齢トス
警備隊廃止ノ際現役ニ在リタル警備隊附下士ニシテ警備隊区ヨリ徴集シタルモノノ服役期間ハ仍従前ノ規定ニ依ル
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