造幣局の据置運転資本と設備拡張に関する二つの目的を持つ法案である。一つは、据置運転資本を現在の250万円から400万円に増加させること。これは、金銀地金の精製需要増加に対応するためである。もう一つは、設備拡張費として111万4,952円を造幣局資金会計から一般会計に繰り入れることである。現在の造幣能力は年間2億枚(約2,100万円相当)だが、旧補助貨の改鋳需要増加や補助貨払底による小額紙幣発行(9,000万円以上)への対応のため、鋳造能力を倍増させる必要がある。設備拡張により、年間4億枚(約4,400万円相当)の補助貨鋳造が可能となる。これは大正8年度から3年間の継続事業として計画されている。
参照した発言:
第41回帝国議会 衆議院 作業会計法中改正法律案外六件委員会 第4号