奥羽線の岩手県黒沢尻(もしくは花巻)から秋田県横手に至る区間約40マイルを鉄道敷設法から削除し、軽便鉄道として整備することを提案するものである。この区間には260余りの鉱山があり、古河、藤田、三菱などの大手企業が既に操業している。欧州大戦の影響で金属鉱物の需要が世界的に高まっており、この鉄道整備により運輸の便が良くなれば、既存の鉱山の収益性が向上するだけでなく、未開発の鉱山開発も促進される。これは東北振興策の具体案として、また日本帝国全体の発展のために重要である。大正5年度から鉄道院予算の諸軽便鉄道費用を活用して着手したい。
参照した発言:
第37回帝国議会 衆議院 本会議 第30号