第一條 軍事上祕密ヲ要スル發明ニ付主務大臣ニ於テ特許ノ出願又ハ特許權ノ改訂若ハ分割許可ノ出願ヲ爲ス場合ニ於テハ其ノ發明ノ明細書及圖面ヲ密封シ之ニ封印スヘシ
第二條 軍事上祕密ヲ要スル發明ニ付特許ノ出願又ハ特許權ノ改訂若ハ分割許可ノ出願アル場合ニ於テ主務大臣ノ請求アルトキハ特許局長ハ遲滯ナク其ノ發明ノ明細書、圖面其ノ他祕密ヲ要スル物件ヲ密封シ之ニ封印スヘシ
第三條 發明ニ付特許ノ出願又ハ特許權ノ改訂若ハ分割許可ノ出願アル場合ニ於テ軍事上祕密ヲ要スルモノト認ムルトキハ特許局長ハ遲滯ナク之ヲ主務大臣ニ移牒シ意見ヲ求ムヘシ
第四條 第一條及第二條ノ場合ニ於テハ特許局長ハ査定ヲ經スシテ特許又ハ許可ノ處分ヲ爲スヘシ
前項ノ場合ニ於テハ之ヲ特許原簿ニ登錄シ特許證ヲ下付スヘシ
第五條 軍事上祕密ヲ要スル爲密封シタル書類又ハ物件ハ主務大臣ノ請求又ハ承諾アリタル場合ヲ除クノ外之ヲ開封スルコトヲ得ス
前項ノ規定ニ依リ開封シタル書類又ハ物件ハ特許局長更ニ密封シ之ニ封印スヘシ
第六條 主務大臣必要アル場合ニ於テハ特許局長ニ對シ軍事上祕密ヲ要スル爲密封シタル書類及物件ノ交付ヲ請求スルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ交付ヲ受ケタル書類及物件ハ還付前主務大臣ニ於テ更ニ密封シ之ニ封印スヘシ
第七條 軍事上祕密ヲ要スル特許發明ニ對スル審判又ハ抗吿審判ノ請求書ハ主務大臣ニ於テ密封シタル書類又ハ物件ノ開封ヲ承諾シタル場合ニ限リ之ヲ受理スルコトヲ得
第八條 軍事上祕密ヲ要シタル發明ニシテ之ヲ祕密ニスルノ必要ナキニ至リタル旨主務大臣ノ通知アリタルトキハ特許局長ハ其ノ發明ヲ特許發明ノ明細書及特許公報ニ記載スヘシ
第九條 軍事上祕密ヲ要スル特許發明ニ關スル審判ノ口頭審理ハ之ヲ公開セス
第十條 前數條ノ規定ハ軍事上祕密ヲ要スル實用新案ニ之ヲ準用ス