(産業組合法中改正法律)
法令番号: 法律第27号
公布年月日: 明治42年4月9日
法令の形式: 法律

提案理由 (AIによる要約)

明治33年に制定された産業組合法の下で、産業組合は4,300を超えるまでに増加し、中産以下の産業・経済界に貢献してきた。その効果を更に高めるため、以下の3点を改正の要点とする。第一に、設立時および設立後の手続きの簡素化による負担軽減。第二に、産業組合間の連合会を通じた物資や資金の相互融通の促進。第三に、産業組合の増設や事業改良のための指導機関の設置と、全国の産業組合の連携体制構築に向けた準備。

参照した発言:
第25回帝国議会 衆議院 本会議 第19号

審議経過

第25回帝国議会

衆議院
本会議 - 第19号
(明治42年3月12日)
産業組合法中改正法律案委員会 - 第1号
(明治42年3月13日)
産業組合法中改正法律案委員会 - 第2号
(明治42年3月15日)
産業組合法中改正法律案委員会 - 第3号
(明治42年3月18日)
本会議 - 第22号
(明治42年3月18日)
貴族院
本会議 - 第18号
(明治42年3月20日)
産業組合法中改正法律案特別委員会 - 第1号
(明治42年3月22日)
本会議 - 第20号
(明治42年3月23日)
朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル產業組合法中改正法律ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治四十二年四月八日
內閣總理大臣　侯爵　桂太郞
農商務大臣　男爵　大浦兼武
法律第二十七號
產業組合法中左ノ通改正ス
第一條第三號中「購買シテ之ヲ」ヲ「購買シ之ニ加工シ又ハ加工セスシテ」ニ改メ同條ニ左ノ一項ヲ加フ
信用組合ハ組合員外ノ者ニシテ組合加入ノ豫約ヲ爲シタルモノノ出資一口ニ達スル迄ノ貯金ヲ取扱フコトヲ得
第六條第二項ヲ削ル
第十五條　產業組合ハ其ノ設立ノ登記ノ申請ト共ニ左ノ事項ヲ記載シタル組合原簿ヲ其ノ主タル事務所所在地ノ裁判所ニ差出スヘシ
一　出資ノ總口數
二　拂込ミタル出資ノ總額
三　保證責任組合ニ在リテハ各組合員ノ氏名、住所及保證金額
四　無限責任組合ニ在リテハ各組合員ノ氏名、住所
前條第二項ノ規定ハ前項ニ依リ差出シタル帳簿ニ之ヲ準用ス但シ前項第一號及第二號ノ事項ニ付テハ定款ヲ以テ一事業年度內一囘又ハ數囘ニ期日ヲ定メテ其ノ期日後二週間內ニ記載ヲ爲スコトヲ得
裁判所ニ差出シタル組合原簿ハ之ヲ登記簿ノ一部ト看做シ其ノ記載ハ之ヲ登記ト看做ス
第十五條ノ二　行政區劃又ハ其ノ名稱ニ變更アリタルトキハ登記簿又ハ組合原簿ニ記載シタル行政區劃又ハ其ノ名稱ハ當然之ヲ變更シタルモノト看做ス大字若ハ字又ハ其ノ名稱ニ變更アリタルトキ亦同シ
前項大字若ハ字又ハ其ノ名稱ノ變更アリタルトキハ組合ハ遲滯ナク之ヲ登記所ニ通知スヘシ
前項ノ通知アリタルトキハ登記所ハ登記簿又ハ組合原簿ノ記載ヲ變更スヘシ
第一項ノ規定ハ事務所所在地ニ關スル定款ノ規定ニ之ヲ準用ス
第二十九條ノ二　組合員名簿ニハ左ノ事項ヲ記載スヘシ
一　各組合員ノ氏名、住所
二　各組合員ノ出資口數
三　各組合員ノ拂込ミタル金額及其ノ拂込ノ年月日
四　出資各口ノ取得ノ年月日
五　保證責任組合ニ在リテハ各組合員ノ保證金額
第五十四條中「脫退ヲ組合員名簿ニ記載シタル」ヲ「脫退シタル」ニ改ム
第五十八條第一項中「組合員名簿」ヲ「組合原簿」ニ改ム
第八章ノ次ニ左ノ一章ヲ加ヘ第九章ヲ第十章ニ第七十六條ヲ第九十三條ニ改メ以下順次之ヲ繰下ク
第九章　產業組合聯合會及產業組合中央會
第七十六條　產業組合ハ左ノ目的ヲ以テ產業組合聯合會ヲ設立スルコトヲ得
一　所屬組合ニ必要ナル資金ヲ貸付シ及貯金ノ便宜ヲ得セシムルコト（信用組合聯合會）
二　所屬組合ノ賣却スル物ニ加工シ又ハ加工セスシテ之ヲ賣却スルコト（販賣組合聯合會）
三　所屬組合ノ購買スル物ヲ購買シテ之ニ加工シ又ハ加工セスシテ所屬組合ニ賣却スルコト（購買組合聯合會）
四　所屬組合カ其ノ組合員ニ使用セシムル物ヲ所屬組合ニ貸付スルコト（生產組合聯合會）
前項第一號ノ聯合會ニ在リテハ信用組合外ノ組合又ハ第二號乃至第四號ノ產業組合聯合會ヲ加入セシムルコトヲ得
第七十七條　產業組合聯合會ハ社團法人トス
產業組合聯合會ノ組織ハ有限責任及保證責任ノ二種トス
保證責任產業組合聯合會ノ所屬組合及所屬聯合會ノ保證責任ハ其ノ出資總額ノ範圍內ニ於テ之ヲ定ムヘシ
第七十八條　產業組合又ハ產業組合聯合會カ產業組合聯合會ニ加入シ又ハ脫退セムトスルトキハ總會ノ決議ニ依ルヘシ
第二十八條ノ規定ハ前項ノ決議ニ之ヲ準用ス
第七十九條　產業組合聯合會ノ區域ハ道府縣以內ノ範圍ニ於テ之ヲ定メ定款中ニ記載スヘシ但シ特別ノ事由アルトキハ主タル事務所所在地ノ地方長官ノ認可ヲ得テ此ノ區域ニ依ラサルコトヲ得
主タル事務所所在地ヲ管轄スル地方長官ヲ異ニスル二箇以上ノ產業組合聯合會カ合併セムトスルトキハ主務大臣ノ認可ヲ受クヘシ
第一項但書又ハ前項ノ規定ニ依リ設立シタル產業組合聯合會ノ監督其ノ他ノ職務ハ其ノ主タル事務所所在地ヲ管轄スル地方長官之ヲ行フ
第八十條　產業組合聯合會ノ理事及監事ハ總會ニ於テ所屬組合又ハ所屬聯合會ノ理事及監事ノ中ヨリ之ヲ選任ス但シ特別ノ事由アルトキハ理事又ハ監事ニ非サル者ヨリ選任スルコトヲ得此ノ場合ニ於テハ其ノ選任ニ付地方長官ノ認可ヲ受クヘシ
產業組合聯合會設立當時ノ理事及監事ハ定款ヲ以テ之ヲ定ムルコトヲ得
第八十一條　產業組合聯合會ニハ本章ニ規定アルモノヲ除クノ外產業組合ニ關スル規定ヲ準用ス
第八十二條　產業組合中央會ハ產業組合及產業組合聯合會ノ普及、發達及聯絡ヲ圖ル目的ヲ以テ設立スルコトヲ得
產業組合中央會ハ社團法人トス
產業組合中央會ハ勅令ノ定ムル所ニ依リ產業組合ノ事業ノ一部ヲ行フコトヲ得
第八十三條　產業組合中央會ノ名稱中ニハ產業組合中央會ナル文字ヲ用ウヘシ
產業組合中央會ニ非スシテ其ノ名稱中ニ產業組合中央會タルコトヲ示スヘキ文字ヲ用ウルコトヲ得ス
第八十四條　產業組合中央會ハ全國ヲ通シテ一箇トシ其ノ設立ハ主務大臣ノ許可ヲ受クヘシ
產業組合中央會ノ設立ニ關シ必要ナル事項ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第八十五條　產業組合及產業組合聯合會ハ產業組合中央會ノ會員ト爲ルコトヲ得
前項以外ノ者ト雖定款ノ定ムル所ニ依リ產業組合中央會ノ會員ト爲ルコトヲ得
第八十六條　產業組合中央會ノ定款ニハ左ノ事項ヲ記載スヘシ
一　名稱
二　事務所
三　會員ノ加入及脫退ニ關スル規定
四　會員ノ權利義務ニ關スル規定
五　資產ニ關スル規定
六　役員ニ關スル規定
七　會議ニ關スル規定
八　事業ノ執行ニ關スル規定
九　定款ノ變更ニ關スル規定
十　存立時期又ハ解散ノ事由ヲ定メタルトキハ其ノ時期又ハ事由
定款ノ變更ハ主務大臣ノ認可ヲ受クルニ非サレハ其ノ效力ヲ生セス
第八十七條　產業組合中央會設立ノ許可アリタルトキハ二週間內ニ主タル事務所ノ所在地ニ於テ設立ノ登記ヲ爲スヘシ
登記スヘキ事項左ノ如シ
一　目的及第八十二條第三項ノ規定ニ依ル事業ノ種類
二　第八十六條第一項第一號、第二號及第十號ニ揭ケタル事項
三　資產ノ總額
四　設立許可ノ年月日
五　理事及監事ノ氏名、住所
第十四條第二項ノ規定ハ前項ノ場合ニ之ヲ準用ス
第八十八條　產業組合中央會ニハ理事及監事ヲ置クヘシ
第八十九條　產業組合中央會ノ理事及監事ハ會員タル產業組合又ハ產業組合聯合會ノ理事、監事及第八十五條第二項ノ會員ノ中ヨリ之ヲ選任スヘシ
第九十條　產業組合中央會ノ總會ハ命令ノ定ムル所ニ依リ會員ノ中ヨリ選出シタル代表者ヲ以テ組織ス但シ第九十二條ニ於テ準用シタル第六十二條第一項第二號ノ總會ハ會員ヲ以テ組織ス
第九十一條　產業組合中央會ハ主務大臣之ヲ監督ス
第九十二條　第三條、第五條、第六條、第七條、第十條、第十五條ノ二、第十六條、第二十六條、第二十七條、第二十九條、第三十條乃至第三十五條、第三十九條第一項、第四十七條、第六十條、第六十一條、第六十二條第一項第一號第二號第四號第五號、第六十三條、第六十九條乃至第七十五條、第八十條第二項、第九十三條、第九十四條、第九十八條、第九十九條、第百一條、第百二條第二項、第百三條乃至第百五條及民法第六十二條、第六十四條ノ規定ハ產業組合中央會ニ之ヲ準用ス
第七十六條ニ左ノ一號ヲ加フ
九　組合ノ目的タル事業ニ非サル營利事業ヲ營ミタルトキ
第七十九條中「出張所」ノ下ニ「產業組合聯合會及產業組合中央會ノ登記ニ付テハ其ノ事務所所在地ノ區裁判所」ヲ加フ
第八十條中「產業組合登記簿」ノ下ニ「、產業組合聯合會登記簿及產業組合中央會登記簿」ヲ加フ
第八十一條第三號ヲ左ノ如ク改ム
三　保證責任組合ニ在リテハ各組合員ノ保證金額ヲ證スル書面
四　無限責任組合ニ在リテハ各組合員ノ加入ヲ證スル書面
第八十二條第三項及第八十七條但書中「組合員名簿」ヲ「組合原簿」ニ改ム
第八十五條第一項中「第八十三條」ヲ「第百條」ニ改ム
第八十六條中「第八十一條第一項」ヲ「第九十八條第一項」ニ改ム
附　則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
本法施行前產業組合カ裁判所ニ差出シタル組合員名簿ハ組合原簿ト看做ス
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル産業組合法中改正法律ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治四十二年四月八日
内閣総理大臣　侯爵　桂太郎
農商務大臣　男爵　大浦兼武
法律第二十七号
産業組合法中左ノ通改正ス
第一条第三号中「購買シテ之ヲ」ヲ「購買シ之ニ加工シ又ハ加工セスシテ」ニ改メ同条ニ左ノ一項ヲ加フ
信用組合ハ組合員外ノ者ニシテ組合加入ノ予約ヲ為シタルモノノ出資一口ニ達スル迄ノ貯金ヲ取扱フコトヲ得
第六条第二項ヲ削ル
第十五条　産業組合ハ其ノ設立ノ登記ノ申請ト共ニ左ノ事項ヲ記載シタル組合原簿ヲ其ノ主タル事務所所在地ノ裁判所ニ差出スヘシ
一　出資ノ総口数
二　払込ミタル出資ノ総額
三　保証責任組合ニ在リテハ各組合員ノ氏名、住所及保証金額
四　無限責任組合ニ在リテハ各組合員ノ氏名、住所
前条第二項ノ規定ハ前項ニ依リ差出シタル帳簿ニ之ヲ準用ス但シ前項第一号及第二号ノ事項ニ付テハ定款ヲ以テ一事業年度内一回又ハ数回ニ期日ヲ定メテ其ノ期日後二週間内ニ記載ヲ為スコトヲ得
裁判所ニ差出シタル組合原簿ハ之ヲ登記簿ノ一部ト看做シ其ノ記載ハ之ヲ登記ト看做ス
第十五条ノ二　行政区画又ハ其ノ名称ニ変更アリタルトキハ登記簿又ハ組合原簿ニ記載シタル行政区画又ハ其ノ名称ハ当然之ヲ変更シタルモノト看做ス大字若ハ字又ハ其ノ名称ニ変更アリタルトキ亦同シ
前項大字若ハ字又ハ其ノ名称ノ変更アリタルトキハ組合ハ遅滞ナク之ヲ登記所ニ通知スヘシ
前項ノ通知アリタルトキハ登記所ハ登記簿又ハ組合原簿ノ記載ヲ変更スヘシ
第一項ノ規定ハ事務所所在地ニ関スル定款ノ規定ニ之ヲ準用ス
第二十九条ノ二　組合員名簿ニハ左ノ事項ヲ記載スヘシ
一　各組合員ノ氏名、住所
二　各組合員ノ出資口数
三　各組合員ノ払込ミタル金額及其ノ払込ノ年月日
四　出資各口ノ取得ノ年月日
五　保証責任組合ニ在リテハ各組合員ノ保証金額
第五十四条中「脱退ヲ組合員名簿ニ記載シタル」ヲ「脱退シタル」ニ改ム
第五十八条第一項中「組合員名簿」ヲ「組合原簿」ニ改ム
第八章ノ次ニ左ノ一章ヲ加ヘ第九章ヲ第十章ニ第七十六条ヲ第九十三条ニ改メ以下順次之ヲ繰下ク
第九章　産業組合連合会及産業組合中央会
第七十六条　産業組合ハ左ノ目的ヲ以テ産業組合連合会ヲ設立スルコトヲ得
一　所属組合ニ必要ナル資金ヲ貸付シ及貯金ノ便宜ヲ得セシムルコト（信用組合連合会）
二　所属組合ノ売却スル物ニ加工シ又ハ加工セスシテ之ヲ売却スルコト（販売組合連合会）
三　所属組合ノ購買スル物ヲ購買シテ之ニ加工シ又ハ加工セスシテ所属組合ニ売却スルコト（購買組合連合会）
四　所属組合カ其ノ組合員ニ使用セシムル物ヲ所属組合ニ貸付スルコト（生産組合連合会）
前項第一号ノ連合会ニ在リテハ信用組合外ノ組合又ハ第二号乃至第四号ノ産業組合連合会ヲ加入セシムルコトヲ得
第七十七条　産業組合連合会ハ社団法人トス
産業組合連合会ノ組織ハ有限責任及保証責任ノ二種トス
保証責任産業組合連合会ノ所属組合及所属連合会ノ保証責任ハ其ノ出資総額ノ範囲内ニ於テ之ヲ定ムヘシ
第七十八条　産業組合又ハ産業組合連合会カ産業組合連合会ニ加入シ又ハ脱退セムトスルトキハ総会ノ決議ニ依ルヘシ
第二十八条ノ規定ハ前項ノ決議ニ之ヲ準用ス
第七十九条　産業組合連合会ノ区域ハ道府県以内ノ範囲ニ於テ之ヲ定メ定款中ニ記載スヘシ但シ特別ノ事由アルトキハ主タル事務所所在地ノ地方長官ノ認可ヲ得テ此ノ区域ニ依ラサルコトヲ得
主タル事務所所在地ヲ管轄スル地方長官ヲ異ニスル二箇以上ノ産業組合連合会カ合併セムトスルトキハ主務大臣ノ認可ヲ受クヘシ
第一項但書又ハ前項ノ規定ニ依リ設立シタル産業組合連合会ノ監督其ノ他ノ職務ハ其ノ主タル事務所所在地ヲ管轄スル地方長官之ヲ行フ
第八十条　産業組合連合会ノ理事及監事ハ総会ニ於テ所属組合又ハ所属連合会ノ理事及監事ノ中ヨリ之ヲ選任ス但シ特別ノ事由アルトキハ理事又ハ監事ニ非サル者ヨリ選任スルコトヲ得此ノ場合ニ於テハ其ノ選任ニ付地方長官ノ認可ヲ受クヘシ
産業組合連合会設立当時ノ理事及監事ハ定款ヲ以テ之ヲ定ムルコトヲ得
第八十一条　産業組合連合会ニハ本章ニ規定アルモノヲ除クノ外産業組合ニ関スル規定ヲ準用ス
第八十二条　産業組合中央会ハ産業組合及産業組合連合会ノ普及、発達及連絡ヲ図ル目的ヲ以テ設立スルコトヲ得
産業組合中央会ハ社団法人トス
産業組合中央会ハ勅令ノ定ムル所ニ依リ産業組合ノ事業ノ一部ヲ行フコトヲ得
第八十三条　産業組合中央会ノ名称中ニハ産業組合中央会ナル文字ヲ用ウヘシ
産業組合中央会ニ非スシテ其ノ名称中ニ産業組合中央会タルコトヲ示スヘキ文字ヲ用ウルコトヲ得ス
第八十四条　産業組合中央会ハ全国ヲ通シテ一箇トシ其ノ設立ハ主務大臣ノ許可ヲ受クヘシ
産業組合中央会ノ設立ニ関シ必要ナル事項ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第八十五条　産業組合及産業組合連合会ハ産業組合中央会ノ会員ト為ルコトヲ得
前項以外ノ者ト雖定款ノ定ムル所ニ依リ産業組合中央会ノ会員ト為ルコトヲ得
第八十六条　産業組合中央会ノ定款ニハ左ノ事項ヲ記載スヘシ
一　名称
二　事務所
三　会員ノ加入及脱退ニ関スル規定
四　会員ノ権利義務ニ関スル規定
五　資産ニ関スル規定
六　役員ニ関スル規定
七　会議ニ関スル規定
八　事業ノ執行ニ関スル規定
九　定款ノ変更ニ関スル規定
十　存立時期又ハ解散ノ事由ヲ定メタルトキハ其ノ時期又ハ事由
定款ノ変更ハ主務大臣ノ認可ヲ受クルニ非サレハ其ノ効力ヲ生セス
第八十七条　産業組合中央会設立ノ許可アリタルトキハ二週間内ニ主タル事務所ノ所在地ニ於テ設立ノ登記ヲ為スヘシ
登記スヘキ事項左ノ如シ
一　目的及第八十二条第三項ノ規定ニ依ル事業ノ種類
二　第八十六条第一項第一号、第二号及第十号ニ掲ケタル事項
三　資産ノ総額
四　設立許可ノ年月日
五　理事及監事ノ氏名、住所
第十四条第二項ノ規定ハ前項ノ場合ニ之ヲ準用ス
第八十八条　産業組合中央会ニハ理事及監事ヲ置クヘシ
第八十九条　産業組合中央会ノ理事及監事ハ会員タル産業組合又ハ産業組合連合会ノ理事、監事及第八十五条第二項ノ会員ノ中ヨリ之ヲ選任スヘシ
第九十条　産業組合中央会ノ総会ハ命令ノ定ムル所ニ依リ会員ノ中ヨリ選出シタル代表者ヲ以テ組織ス但シ第九十二条ニ於テ準用シタル第六十二条第一項第二号ノ総会ハ会員ヲ以テ組織ス
第九十一条　産業組合中央会ハ主務大臣之ヲ監督ス
第九十二条　第三条、第五条、第六条、第七条、第十条、第十五条ノ二、第十六条、第二十六条、第二十七条、第二十九条、第三十条乃至第三十五条、第三十九条第一項、第四十七条、第六十条、第六十一条、第六十二条第一項第一号第二号第四号第五号、第六十三条、第六十九条乃至第七十五条、第八十条第二項、第九十三条、第九十四条、第九十八条、第九十九条、第百一条、第百二条第二項、第百三条乃至第百五条及民法第六十二条、第六十四条ノ規定ハ産業組合中央会ニ之ヲ準用ス
第七十六条ニ左ノ一号ヲ加フ
九　組合ノ目的タル事業ニ非サル営利事業ヲ営ミタルトキ
第七十九条中「出張所」ノ下ニ「産業組合連合会及産業組合中央会ノ登記ニ付テハ其ノ事務所所在地ノ区裁判所」ヲ加フ
第八十条中「産業組合登記簿」ノ下ニ「、産業組合連合会登記簿及産業組合中央会登記簿」ヲ加フ
第八十一条第三号ヲ左ノ如ク改ム
三　保証責任組合ニ在リテハ各組合員ノ保証金額ヲ証スル書面
四　無限責任組合ニ在リテハ各組合員ノ加入ヲ証スル書面
第八十二条第三項及第八十七条但書中「組合員名簿」ヲ「組合原簿」ニ改ム
第八十五条第一項中「第八十三条」ヲ「第百条」ニ改ム
第八十六条中「第八十一条第一項」ヲ「第九十八条第一項」ニ改ム
附　則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
本法施行前産業組合カ裁判所ニ差出シタル組合員名簿ハ組合原簿ト看做ス