(府県立師範学校長俸給並公立学校職員退隠料及遺族扶助料法中改正法律)
法令番号: 法律第五十五號
公布年月日: 明治41年4月14日
法令の形式: 法律
朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル府縣立師範學校長俸給竝公立學校職員退隱料及遺族扶助料法中改正法律ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治四十一年四月十三日
內閣總理大臣 侯爵 西園寺公望
文部大臣 男爵 牧野伸顯
法律第五十五號
府縣立師範學校長俸給竝公立學校職員退隱料及遺族扶助料法中左ノ通改正ス
第三條第三號中「廢校」ノ上ニ「廢職」ヲ加フ
第五條第一項ヲ左ノ如ク改ム
退隱料ノ年額ハ退職現時ノ俸給ト在職年數トニ依リ之ヲ定ム
勤續滿十五年以上ニシテ退職シタル者ノ退隱料年額ハ勤續滿十五年ニ對シテハ俸給年額ノ百分ノ二十五トシ次ニ滿十五年以上ノ勤續年數中十五年ヲ控除シタルモノニ對シ一年每ニ百分ノ一ヲ加ヘ次ニ其他ノ在職年數ニ對シ一年每ニ百五十分ノ一ヲ加ヘ滿四十年ニ至テ止ム
前項ノ場合ヲ除クノ外在職滿十五年以上ニシテ退職シタル者ノ退隱料年額ハ在職滿十五年ニ對シテハ俸給年額ノ百分ノ二十五トシ爾後在職一年每ニ二百四十分ノ一ヲ加ヘ滿四十年ニ至テ止ム
前二項ノ場合ニ於テ在職四十年以上ノ者ニ給スヘキ退隱料ハ四十年ノ額トシ又前條ニ依リ給スヘキ退隱料ハ前項ニ依リ算出シタル十五年ノ額トス
官吏恩給法第五條第四項第五項第六條第十條第十一條及第十三條第二項ハ退隱料ニ之ヲ準用ス
第七條 退隱料ヲ受クル者重罪ノ刑ニ處セラレ若クハ日本臣民タルノ分限ヲ失ヒタルトキハ退隱料ヲ剝奪ス
退隱料ヲ受クル者左ノ事項ノ一ニ當ルトキハ其間退隱料ノ支給ヲ停止ス但第一號ノ場合ニ於テハ其差額ニ限リ支給ヲ停止ス
一 公務ニ就キ受クル給料ト退隱料トヲ合シタル金額退職現時ノ給料額ヲ超過スルトキ
二 公權ヲ停止セラレタルトキ
第十條第二項以下ヲ左ノ如ク改ム
公立學校職員ニシテ敎育事務ニ從事スル文官又ハ他ノ待遇文官ニ轉任シタル者退官又ハ退職シタルトキハ公立學校職員ノ在職年數ニ應シ前項ノ給與金ヲ給ス
第三條若クハ第四條ニ依リ退隱料ヲ受クル者、他ノ法律ニ依リ退隱料若クハ恩給ヲ受クル者、自己ノ便宜ニ依リ退職退官シタル者又ハ懲戒處分ニ依リ免職免官ニ處セラレ若クハ刑事裁判ニ依リ失職失官ニ該當シタル者ハ前二項ノ限ニ在ラス
本條ノ退職給與金ヲ受ケタル者公立學校職員ニ再任シ爾後退職シタルトキハ第一項ノ在職年數ハ其再任ノ月ヨリ起算ス
本條ノ給與及之ニ關スル費用ハ轉任者退職者ノ轉任退職ノ際勤務セシ公立學校所屬府縣郡市町村ノ負擔トス
附 則
本法ハ明治四十一年五月一日ヨリ之ヲ施行ス
本法施行前退隱料ヲ受ケタル者ニシテ本法施行後再公立學校職員ト爲リ在職滿三年以上ニ至ラスシテ退職シタル者ノ退隱料額算定方ハ仍從前ノ例ニ依ル
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル府県立師範学校長俸給並公立学校職員退隠料及遺族扶助料法中改正法律ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治四十一年四月十三日
内閣総理大臣 侯爵 西園寺公望
文部大臣 男爵 牧野伸顕
法律第五十五号
府県立師範学校長俸給並公立学校職員退隠料及遺族扶助料法中左ノ通改正ス
第三条第三号中「廃校」ノ上ニ「廃職」ヲ加フ
第五条第一項ヲ左ノ如ク改ム
退隠料ノ年額ハ退職現時ノ俸給ト在職年数トニ依リ之ヲ定ム
勤続満十五年以上ニシテ退職シタル者ノ退隠料年額ハ勤続満十五年ニ対シテハ俸給年額ノ百分ノ二十五トシ次ニ満十五年以上ノ勤続年数中十五年ヲ控除シタルモノニ対シ一年毎ニ百分ノ一ヲ加ヘ次ニ其他ノ在職年数ニ対シ一年毎ニ百五十分ノ一ヲ加ヘ満四十年ニ至テ止ム
前項ノ場合ヲ除クノ外在職満十五年以上ニシテ退職シタル者ノ退隠料年額ハ在職満十五年ニ対シテハ俸給年額ノ百分ノ二十五トシ爾後在職一年毎ニ二百四十分ノ一ヲ加ヘ満四十年ニ至テ止ム
前二項ノ場合ニ於テ在職四十年以上ノ者ニ給スヘキ退隠料ハ四十年ノ額トシ又前条ニ依リ給スヘキ退隠料ハ前項ニ依リ算出シタル十五年ノ額トス
官吏恩給法第五条第四項第五項第六条第十条第十一条及第十三条第二項ハ退隠料ニ之ヲ準用ス
第七条 退隠料ヲ受クル者重罪ノ刑ニ処セラレ若クハ日本臣民タルノ分限ヲ失ヒタルトキハ退隠料ヲ剥奪ス
退隠料ヲ受クル者左ノ事項ノ一ニ当ルトキハ其間退隠料ノ支給ヲ停止ス但第一号ノ場合ニ於テハ其差額ニ限リ支給ヲ停止ス
一 公務ニ就キ受クル給料ト退隠料トヲ合シタル金額退職現時ノ給料額ヲ超過スルトキ
二 公権ヲ停止セラレタルトキ
第十条第二項以下ヲ左ノ如ク改ム
公立学校職員ニシテ教育事務ニ従事スル文官又ハ他ノ待遇文官ニ転任シタル者退官又ハ退職シタルトキハ公立学校職員ノ在職年数ニ応シ前項ノ給与金ヲ給ス
第三条若クハ第四条ニ依リ退隠料ヲ受クル者、他ノ法律ニ依リ退隠料若クハ恩給ヲ受クル者、自己ノ便宜ニ依リ退職退官シタル者又ハ懲戒処分ニ依リ免職免官ニ処セラレ若クハ刑事裁判ニ依リ失職失官ニ該当シタル者ハ前二項ノ限ニ在ラス
本条ノ退職給与金ヲ受ケタル者公立学校職員ニ再任シ爾後退職シタルトキハ第一項ノ在職年数ハ其再任ノ月ヨリ起算ス
本条ノ給与及之ニ関スル費用ハ転任者退職者ノ転任退職ノ際勤務セシ公立学校所属府県郡市町村ノ負担トス
附 則
本法ハ明治四十一年五月一日ヨリ之ヲ施行ス
本法施行前退隠料ヲ受ケタル者ニシテ本法施行後再公立学校職員ト為リ在職満三年以上ニ至ラスシテ退職シタル者ノ退隠料額算定方ハ仍従前ノ例ニ依ル