第一條 海軍砲術學校ハ砲術ヲ敎授シ且其ノ改良進步ヲ圖ル所トス
第二條 海軍砲術學校ノ敎育綱領ハ海軍大臣ノ認可ヲ經テ海軍敎育本部長之ヲ定ム
前項職員ノ外海軍砲術學校ニ海軍尉官軍醫及主計ヲ置ク
第四條 校長ハ海軍敎育本部長ニ隸シ軍紀風紀ヲ維持シ校務ヲ總理ス
第六條 敎官ハ校長ノ命ヲ承ケ敎授ヲ擔任シ且砲術ノ硏究調査ニ關スルコトヲ掌ル
首席ノ敎官ハ前項ノ外校長ヲ補佐シ敎務ヲ監理シ校內ノ定則ヲ維持シ校長事故アルトキ其ノ職務ヲ代理ス
第七條 分隊長ハ校長ノ命ヲ承ケ隊員ノ紀律ヲ維持シ之ヲ董督訓練ス
第八條 軍醫長ハ校長ノ命ヲ承ケ醫務及衞生ニ關スルコトヲ掌ル
第九條 主計長ハ校長ノ命ヲ承ケ會計及給與ニ關スルコトヲ掌ル
第十條 第三條第二項ニ揭クル尉官ハ校長ノ指定ニ依リ敎官又ハ分隊長ニ屬シ其ノ命ヲ承ケ服務ス
第十一條 第三條第二項ニ揭クル軍醫ハ軍醫長ノ命ヲ承ケ服務ス
第十二條 第三條第二項ニ揭クル主計ハ主計長ノ命ヲ承ケ服務ス
第十三條 校長ハ部下ノ職員闕員中又ハ事故アリテ其ノ職務ヲ執ルコト能ハサルトキ他ノ部下職員ヲシテ其ノ職務ヲ代理セシムルコトヲ得
第十四條 海軍砲術學校ニ第三條ニ揭クル職員ノ外海軍兵曹長同相當官准士官下士卒及判任文官ヲ置キ各上官ノ命ヲ承ケ服務セシム
第十五條 海軍砲術學校ニ於テ修習スル准士官以上ヲ海軍砲術學校學生ト稱シ下士卒ヲ海軍砲術學校練習生ト稱ス
第十七條 海軍砲術學校學生ハ左ノ區別ニ從ヒ海軍大臣之ヲ命ス
一 普通科學生ハ海軍中尉又ハ實役停年一箇年以上ヲ經タル海軍少尉
二 高等科學生ハ海軍大學校乙種學生敎程ヲ卒業シタル海軍尉官
三 特修科學生ハ特ニ砲術ヲ修習セシムル必要アルカ又ハ其ノ修習ヲ志願スル海軍佐尉官兵曹長上等兵曹
第十八條 海軍砲術學校練習生ハ之ヲ左ノ二種ニ區別ス
第十九條 普通科練習生ハ海軍三等兵曹以下二等水兵以上及進級停年ヲ超過シタル海軍三等水兵ニシテ左ノ諸號ニ適合スル者ノ中ヨリ之ヲ選拔ス
二 掌砲兵ト爲スニ適當ナル技能學力ヲ有スト認ムル者
三 卒業後四箇年以上現役ニ服スヘキ者又ハ服スヘキコトヲ誓約スル者
第二十條 高等科練習生ハ海軍兵曹及進級停年ヲ超過シタル海軍一等水兵ニシテ普通科一等掌砲證狀ヲ有シ左ノ諸號ニ適合スル者ノ中ヨリ之ヲ選拔ス
二 將來砲術敎員ノ職ニ充テ又ハ掌砲ノ要務ヲ執ラシムルニ適當ナル技能學力ヲ有スト認ムル者
三 普通科一等掌砲證狀ヲ授與シタル日ヨリ一箇年以上勤務ニ服シタル者
四 卒業後三箇年以上現役ニ服スヘキ者又ハ服スヘキコトヲ誓約スル者
第二十一條 海軍砲術學校學生卒業シタルトキハ之ニ修業證書ヲ授與ス
第二十二條 海軍砲術學校練習生卒業シタルトキハ左ノ區別ニ從ヒ之ニ證狀ヲ授與ス
二等證狀ヲ有スル者ニシテ二箇年以上ヲ經過シ實務ノ成績優等ト認ムル者ニハ一等證狀ヲ授與スルコトヲ得
第二十三條 證狀ヲ授與シタル者ニハ之ヲ表彰スヘキ臂章ヲ付與ス
第二十五條 海軍大臣ハ必要ト認ムルトキハ證狀ノ有效期間ヲ限定スルコトヲ得
第二十六條 校長ハ學生中不適當ト認ムル者アルトキハ之ヲ海軍敎育本部長ニ禀申ス海軍敎育本部長至當ト認ムルトキハ之ヲ海軍大臣ニ具申ス海軍大臣ハ之ニ退學ヲ命スルコトヲ得
校長ハ練習生中不適當ト認ムル者ニ退學ヲ命スルコトヲ得
第二十七條 證狀ヲ有スル者ニシテ左ノ各號ノ一ニ該當スルトキハ其ノ證狀ヲ褫奪ス
第二十八條 校長ハ海軍敎育本部長ノ認可ヲ受ケ學生及練習生ヲ軍艦、海軍諸學校又ハ海軍工廠等ニ派遣シ修學セシムルコトヲ得
前項ニ依リ派遣セラレタル學生及練習生ハ其ノ修業ニ關シ當該艦長又ハ廳長ノ指揮ヲ受ク
第二十九條 海軍大臣ハ戰時又ハ事變ニ際シ必要ト認ムルトキハ學生及練習生ヲ退學セシムルコトヲ得
第三十條 海軍大臣ハ遞信省所管商船學校航海科學生、海軍豫備員及海軍豫備員志願者ヲシテ海軍砲術學校ニ於テ必要ノ敎授ヲ受ケシムルコトヲ得
第三十一條 海軍大臣ハ海軍砲術學校ニ臨時講習科ヲ設ケ海軍佐尉官機關佐尉官造兵官兵曹長機關兵曹長上等兵曹上等機關兵曹上等信號兵曹及下士卒ニ必要ノ講習ヲ爲サシムルコトヲ得