近年、不正薬品が横行し衛生上の危険が深刻化している。その原因は現行の薬品営業並薬品取扱規則の不完全さにあり、適切な取締りができていない。薬品巡視では約半数の薬店で不正薬品が発見されるが、現行規則では説諭して廃棄させる程度しかできない。また、会社の行為や家族・雇人の処置に対する制裁規定がなく、重要な薬品でも薬学知識のない者が販売可能という問題がある。そこで取締りを厳重にし、制裁を強化して衛生上の目的を達成するため、本規則の改正を提案する。ただし、現在の営業者への配慮から、重要薬品の取扱いには相応の例外規定を設ける。
参照した発言:
第23回帝国議会 貴族院 本会議 第13号