(酒精及酒精含有飲料税法中改正法律)
法令番号: 法律第四號
公布年月日: 明治38年1月1日
法令の形式: 法律
朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル酒精及酒精含有飮料稅法中改正法律ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十七年十二月三十一日
內閣總理大臣 伯爵 桂太郞
大藏大臣 男爵 曾禰荒助
法律第四號
酒精及酒精含有飮料稅法中左ノ通改正ス
第三條ノ二 本法ニ於テ葡萄酒ト稱スルハ葡萄ノ汁液ヲ醱酵セシメタルモノヲ謂フ
左ニ揭クルモノハ葡萄酒ト看做ス
一 葡萄ノ汁液ニ糖分ヲ補充シテ其ノ百分ノ二十四ニ達スル限度迄精製糖ヲ加ヘテ醱酵セシメタルモノ但シ葡萄ノ汁液一石ニ付精製糖二十五斤ヲ超ユルモノハ此ノ限ニ在ラス
二 葡萄ノ汁液又ハ前號ニ依リ精製糖ヲ加ヘタル葡萄ノ汁液ヲ純炭酸石灰ヲ以テ除酸シ醱酵セシメタルモノ
三 葡萄酒又ハ前二號ニ依リ葡萄酒ト看做シタルモノニ其ノ容量百分ノ一以內ノ酒精ヲ混和シタルモノ
第三條ノ三 本法ニ於テ果實酒ト稱スルハ葡萄ヲ除クノ外果實ノ汁液ヲ醱酵セシメタルモノヲ謂フ
葡萄ヲ除クノ外果實ノ汁液ニ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ糖分ヲ補充シ又ハ其ノ酸ヲ稀釋シ醱酵セシメタルモノハ果實酒ト看做ス
第四條中「及葡萄實ヲ以テ釀造シタル葡萄酒」ヲ削ル
第二十四條ノ二 葡萄酒及果實酒ニハ第五條、第十三條、第十四條及第十九條乃至第二十三條ノ規定ニ限リ本法ヲ適用ス
免許ヲ受ケスシテ葡萄酒又ハ果實酒ヲ製造シタル者ハ五圓以上五十圓以下ノ罰金ニ處ス
附 則
本法ハ發布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
本法施行前ヨリ葡萄酒ヲ製造シ本法施行後引續キ之ヲ製造セムトスル者ハ本法施行後一箇月以內ニ政府ノ免許ヲ受クヘシ其ノ期間內ハ從前ノ製造ヲ繼續スルコトヲ得
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル酒精及酒精含有飲料税法中改正法律ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十七年十二月三十一日
内閣総理大臣 伯爵 桂太郎
大蔵大臣 男爵 曽祢荒助
法律第四号
酒精及酒精含有飲料税法中左ノ通改正ス
第三条ノ二 本法ニ於テ葡萄酒ト称スルハ葡萄ノ汁液ヲ醗酵セシメタルモノヲ謂フ
左ニ掲クルモノハ葡萄酒ト看做ス
一 葡萄ノ汁液ニ糖分ヲ補充シテ其ノ百分ノ二十四ニ達スル限度迄精製糖ヲ加ヘテ醗酵セシメタルモノ但シ葡萄ノ汁液一石ニ付精製糖二十五斤ヲ超ユルモノハ此ノ限ニ在ラス
二 葡萄ノ汁液又ハ前号ニ依リ精製糖ヲ加ヘタル葡萄ノ汁液ヲ純炭酸石灰ヲ以テ除酸シ醗酵セシメタルモノ
三 葡萄酒又ハ前二号ニ依リ葡萄酒ト看做シタルモノニ其ノ容量百分ノ一以内ノ酒精ヲ混和シタルモノ
第三条ノ三 本法ニ於テ果実酒ト称スルハ葡萄ヲ除クノ外果実ノ汁液ヲ醗酵セシメタルモノヲ謂フ
葡萄ヲ除クノ外果実ノ汁液ニ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ糖分ヲ補充シ又ハ其ノ酸ヲ稀釈シ醗酵セシメタルモノハ果実酒ト看做ス
第四条中「及葡萄実ヲ以テ醸造シタル葡萄酒」ヲ削ル
第二十四条ノ二 葡萄酒及果実酒ニハ第五条、第十三条、第十四条及第十九条乃至第二十三条ノ規定ニ限リ本法ヲ適用ス
免許ヲ受ケスシテ葡萄酒又ハ果実酒ヲ製造シタル者ハ五円以上五十円以下ノ罰金ニ処ス
附 則
本法ハ発布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
本法施行前ヨリ葡萄酒ヲ製造シ本法施行後引続キ之ヲ製造セムトスル者ハ本法施行後一箇月以内ニ政府ノ免許ヲ受クヘシ其ノ期間内ハ従前ノ製造ヲ継続スルコトヲ得