第一條 船舶檢査法第十七條第三號ニ揭ケタル外國船舶ノ檢査ハ日本ノ港ニ於テ移住民若ハ三等旅客百人以上又ハ移住民及三等旅客百人以上ヲ搭載シテ近海航路外ノ港ニ運送セムトスルモノニ限リ之ヲ行フ
移住民トハ移民保護法第一條ニ該當スル者ヲ謂ヒ三等旅客トハ一室ニ八人以上雜居スル者ヲ謂フ
第二條 船舶檢査法第十七條第一號及第二號ニ揭ケタル外國船舶ノ檢査ハ船舶ヲ航行ノ用ニ供セムトスルトキ、船舶ノ航行期間滿了ノトキ又ハ航行期間內特ニ必要アルトキ之ヲ行フ
第三條 第一條ニ揭ケタル外國船舶ノ檢査ハ船舶カ日本ノ最後ノ港ヲ發航セムトスルトキ之ヲ行フ
第四條 船舶檢査法第一條、第四條乃至第九條、第十二條及第十八條ノ規定ハ船舶檢査法第十七條第一號及第二號ニ揭ケタル外國船舶ノ檢査ニ之ヲ準用ス
第五條 船舶檢査法第五條、第六條、第八條、第九條及第十二條ノ規定ハ船舶檢査法第十七條第三號ニ揭ケタル外國船舶ノ檢査ニ之ヲ準用ス
第六條 外國船舶ノ積量ハ其ノ所屬國政府ノ交付シタル船舶國籍證書又ハ船舶檢査證書ニ記載シタル積量ニ依ル若船舶國籍證書又ハ船舶檢査證書ヲ受有セサルトキハ船舶積量測度規則ニ依リ之ヲ測度ス
第七條 遞信大臣ノ特ニ定ムル場合ヲ除クノ外船舶檢査證書若ハ假證書ヲ受有セスシテ外國船舶ヲ航行ノ用ニ供シ、船舶檢査證書若ハ假證書ニ記載スル船舶ノ航路定限、航行期間若ハ汽壓制限ヲ超エテ航行シ又ハ檢査官吏ノ臨視ヲ拒ミ又ハ航行停止ノ命ニ違背シ又ハ屬具ノ整備ヲ爲サス又ハ移住民若ハ三等旅客ニ對スル設備ヲ爲サスシテ船舶ヲ航行ノ用ニ供シタルトキハ船長ヲ二十圓以上二百圓以下ノ罰金ニ處ス
詐僞ノ所爲ヲ以テ船舶檢査證書若ハ假證書ヲ受ケタル者ノ罰亦前項ニ同シ
船舶檢査證書若ハ假證書ニ旅客定員ノ記載ナキ船舶ニ旅客ヲ搭載シ又ハ該證書ニ記載シタル旅客定員ヲ超エテ旅客ヲ搭載シタルトキハ船長ヲ十圓以上百圓以下ノ罰金ニ處ス
第八條 前條ノ罪ヲ犯シタル者ニハ刑法數罪俱發ノ例ヲ用井ス
前條第二項ノ罰則ハ商事會社ニ在テハ其ノ所爲ヲ爲シタル業務擔當ノ任アル社員、取締役若ハ使用人ニ之ヲ適用ス
前條第一項及第三項ノ罰則ハ船長ニ代リテ其ノ職務ヲ行フ者ニモ之ヲ適用ス