(土地区劃改良ニ関スル件中改正法律)
法令番号: 法律第六十二號
公布年月日: 明治33年3月16日
法令の形式: 法律
朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル明治三十年法律第三十九號中改正法律ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十三年三月十五日
內閣總理大臣　侯爵　山縣有朋
大藏大臣　伯爵　松方正義
法律第六十二號
明治三十年法律第三十九號ニ左ノ一項ヲ加フ
前二項ニ依リ政府ノ許可ヲ受ケタル土地中地目若ハ地類變換後五年、開墾著手後九年ヲ經過セサルモノ又ハ鍬下年期、新開免租年期、地價据置年期、荒地免租年期若ハ低價年期ヲ有スルモノアルトキハ左ノ各號ノ定ムル所ニ依ル
一　地目變換地ニシテ地價ノ修正ナキモノ、地類變換若ハ開墾ヲ爲シタル土地又ハ鍬下年期、新開免租年期若ハ地價据置年期ヲ有スル土地ハ事業著手ノ際其ノ地ノ現況ニ依リ地價ヲ修正シ又ハ地價ヲ設定ス
二　第一號ニ依リ地價ヲ修正シ又ハ地價ヲ設定シタル土地ニ付テハ變換後六年目、開墾著手後十年目若ハ年期明ニ至リ修正地價又ハ設定地價ニ依リ地租ヲ徵收ス但シ事業竣功ニ至リタルトキハ此ノ限ニ在ラス
三　事業竣功ニ至リタルトキハ第一號ニ記載シタル土地及地目變換地ニシテ地價ノ修正アリタルモノニ付テハ修正地價又ハ設定地價ヲ以テ、荒地免租年期又ハ低價年期ヲ有スル土地ニ付テハ原地價ヲ以テ第一項ニ規定スル現地價トス
四　第一項ニ依リ地價ヲ定メタル場合ニ於テ第三號ニ依リ修正地價、設定地價又ハ原地價ヲ以テ第一項ノ現地價トシタル土地ニシテ事業竣功ノ時變換後五年、開墾著手後九年ヲ經過セサルモノ又ハ年期ノ終了セサルモノアルトキハ事業關係者ハ其ノ協議ヲ以テ殘年間修正地租若ハ低減地租ト從前ノ地租若ハ原地租トノ差額ノ負擔若ハ利益又ハ免除スヘキ地租額ノ利益ヲ受クヘキ土地及金額ヲ定メ政府ニ申吿シ其ノ金額ヲ加除シテ其ノ土地ノ地租ヲ納ムヘシ協議一致セサルトキハ政府ニ於テ之ヲ定ム
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル明治三十年法律第三十九号中改正法律ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十三年三月十五日
内閣総理大臣　侯爵　山県有朋
大蔵大臣　伯爵　松方正義
法律第六十二号
明治三十年法律第三十九号ニ左ノ一項ヲ加フ
前二項ニ依リ政府ノ許可ヲ受ケタル土地中地目若ハ地類変換後五年、開墾著手後九年ヲ経過セサルモノ又ハ鍬下年期、新開免租年期、地価据置年期、荒地免租年期若ハ低価年期ヲ有スルモノアルトキハ左ノ各号ノ定ムル所ニ依ル
一　地目変換地ニシテ地価ノ修正ナキモノ、地類変換若ハ開墾ヲ為シタル土地又ハ鍬下年期、新開免租年期若ハ地価据置年期ヲ有スル土地ハ事業著手ノ際其ノ地ノ現況ニ依リ地価ヲ修正シ又ハ地価ヲ設定ス
二　第一号ニ依リ地価ヲ修正シ又ハ地価ヲ設定シタル土地ニ付テハ変換後六年目、開墾著手後十年目若ハ年期明ニ至リ修正地価又ハ設定地価ニ依リ地租ヲ徴収ス但シ事業竣功ニ至リタルトキハ此ノ限ニ在ラス
三　事業竣功ニ至リタルトキハ第一号ニ記載シタル土地及地目変換地ニシテ地価ノ修正アリタルモノニ付テハ修正地価又ハ設定地価ヲ以テ、荒地免租年期又ハ低価年期ヲ有スル土地ニ付テハ原地価ヲ以テ第一項ニ規定スル現地価トス
四　第一項ニ依リ地価ヲ定メタル場合ニ於テ第三号ニ依リ修正地価、設定地価又ハ原地価ヲ以テ第一項ノ現地価トシタル土地ニシテ事業竣功ノ時変換後五年、開墾著手後九年ヲ経過セサルモノ又ハ年期ノ終了セサルモノアルトキハ事業関係者ハ其ノ協議ヲ以テ残年間修正地租若ハ低減地租ト従前ノ地租若ハ原地租トノ差額ノ負担若ハ利益又ハ免除スヘキ地租額ノ利益ヲ受クヘキ土地及金額ヲ定メ政府ニ申告シ其ノ金額ヲ加除シテ其ノ土地ノ地租ヲ納ムヘシ協議一致セサルトキハ政府ニ於テ之ヲ定ム