(海軍機関術練習所条例中改正削除ノ件)
法令番号: 勅令第三百三十二號
公布年月日: 明治32年7月7日
法令の形式: 勅令
朕海軍機關術練習所條例中改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十二年七月六日
海軍大臣 山本權兵衞
勅令第三百三十二號
海軍機關術練習所條例中左ノ通改正ス
第二條 海軍機關術練習所ハ橫須賀鎭守府ニ屬シ機關術ノ敎授ヲ掌リ且機關ニ關スル工業ノ改良進步ヲ圖ル所トス
第五條第一項中「擔任シ」ヲ「擔任ス」ニ改メ「又機關術ノ硏究調査ニ關スル事ヲ掌ル」ヲ削ル
第十三條 海軍機關術練習所ニ於テ敎授スル下士卒ヲ左ノ四種ニ區別ス
一 機關術敎員ト爲スヘキ者
二 機關工ト爲スヘキ者
三 船匠工ト爲スヘキ者
四 兵器工ト爲スヘキ者
第十四條 海軍機關術練習所ニ於テ敎授スル機關術敎員ト爲スヘキ者ヲ機關術練習生ト稱シ機關工ト爲スヘキ者ヲ機關工練習生ト稱シ船匠工ト爲スヘキ者ヲ船匠工練習生ト稱シ兵器工ト爲スヘキ者ヲ兵器工練習生ト稱ス
第十五條 機關術敎員ト爲スヘキ者ハ一等機關工證狀ヲ有スル海軍一等機關兵曹以下一等機關兵以上ニシテ卒業後三箇年以上現役ニ服スヘキコトヲ誓約スル者ノ中ヨリ所長之ヲ選拔ス
第十六條 機關工練習生ハ海軍一等機關兵曹以下二等機關兵以上及海軍一等鍛冶手以下二等鍛冶以上ノ者ニシテ左ノ諸項ニ適合スル者ノ中ヨリ之ヲ選拔ス
一 身體强健、品行方正ナル者
二 仕上工業、製罐工業、銅鉛工業、鍛冶工業ノ中一業ヲ修得セシムルニ適當ト認ムヘキ技能學力アル者
三 機關工タランコトヲ志願シ卒業後一囘以上再服役ヲ爲スヘキコトヲ誓約スル者
第十七條 船匠工練習生ハ海軍一等船匠手以下二等木工以上ノ者ニシテ左ノ諸項ニ適合スル者ノ中ヨリ之ヲ選拔ス
一 身體强健、品行方正ナル者
二 船舟工業ヲ修得セシムルニ適當ト認ムヘキ技能學力アル者
三 船匠工タランコトヲ志願シ卒業後一囘以上再服役ヲ爲スヘキコトヲ誓約スル者
第十八條 兵器工練習生ハ海軍一等鍛冶手以下二等鍛冶以上ノ者ニシテ左ノ諸項ニ適合スル者ノ中ヨリ之ヲ選拔ス
一 身體强健、品行方正ナル者
二 銃砲工業ヲ修得セシムルニ適當ト認ムヘキ技能學力アル者
三 兵器工タランコトヲ志願シ卒業後一囘以上再服役ヲ爲スヘキコトヲ誓約スル者
第十九條 海軍機關術練習所ニ於テ敎授スル上等機關兵曹及船匠師ハ海軍大臣之ヲ命ス
第二十條 機關術練習生卒業シタルトキハ之ニ機關術敎員適任證書ヲ授與ス
第二十一條 機關工練習生卒業シタルトキハ機關工證狀船匠工練習生卒業シタルトキハ船匠工證狀兵器工練習生卒業シタルトキハ兵器工證狀ヲ授與ス
各證狀ハ試驗ノ成績ニ依リ各二等ニ分ツ
第二十二條 機關工證狀ヲ有スル下士卒ヲ機關工ト稱シ船匠工證狀ヲ有スル下士卒ヲ船匠工ト稱シ兵器工證狀ヲ有スル下士卒ヲ兵器工ト稱ス
第二十三條 機關工證狀船匠工證狀兵器工證狀若ハ機關術敎員適任證書ヲ授與シタル者ニハ臂章ヲ附與ス
第二十四條乃至第二十六條ヲ削除ス
別表定員表中一等木工「一」ヲ「二」ニ一等機關兵「一」ヲ「三」ニ二等機關兵「一」ヲ「二」ニ小計「六十二人」ヲ「六十六人」ニ合計「七十五人」ヲ「七十九人」ニ改ム
附 則
從來ノ掌機工及掌罐工ハ本令施行ノ日ヨリ機關工トス
朕海軍機関術練習所条例中改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十二年七月六日
海軍大臣 山本権兵衛
勅令第三百三十二号
海軍機関術練習所条例中左ノ通改正ス
第二条 海軍機関術練習所ハ横須賀鎮守府ニ属シ機関術ノ教授ヲ掌リ且機関ニ関スル工業ノ改良進歩ヲ図ル所トス
第五条第一項中「担任シ」ヲ「担任ス」ニ改メ「又機関術ノ研究調査ニ関スル事ヲ掌ル」ヲ削ル
第十三条 海軍機関術練習所ニ於テ教授スル下士卒ヲ左ノ四種ニ区別ス
一 機関術教員ト為スヘキ者
二 機関工ト為スヘキ者
三 船匠工ト為スヘキ者
四 兵器工ト為スヘキ者
第十四条 海軍機関術練習所ニ於テ教授スル機関術教員ト為スヘキ者ヲ機関術練習生ト称シ機関工ト為スヘキ者ヲ機関工練習生ト称シ船匠工ト為スヘキ者ヲ船匠工練習生ト称シ兵器工ト為スヘキ者ヲ兵器工練習生ト称ス
第十五条 機関術教員ト為スヘキ者ハ一等機関工証状ヲ有スル海軍一等機関兵曹以下一等機関兵以上ニシテ卒業後三箇年以上現役ニ服スヘキコトヲ誓約スル者ノ中ヨリ所長之ヲ選抜ス
第十六条 機関工練習生ハ海軍一等機関兵曹以下二等機関兵以上及海軍一等鍛冶手以下二等鍛冶以上ノ者ニシテ左ノ諸項ニ適合スル者ノ中ヨリ之ヲ選抜ス
一 身体強健、品行方正ナル者
二 仕上工業、製缶工業、銅鉛工業、鍛冶工業ノ中一業ヲ修得セシムルニ適当ト認ムヘキ技能学力アル者
三 機関工タランコトヲ志願シ卒業後一回以上再服役ヲ為スヘキコトヲ誓約スル者
第十七条 船匠工練習生ハ海軍一等船匠手以下二等木工以上ノ者ニシテ左ノ諸項ニ適合スル者ノ中ヨリ之ヲ選抜ス
一 身体強健、品行方正ナル者
二 船舟工業ヲ修得セシムルニ適当ト認ムヘキ技能学力アル者
三 船匠工タランコトヲ志願シ卒業後一回以上再服役ヲ為スヘキコトヲ誓約スル者
第十八条 兵器工練習生ハ海軍一等鍛冶手以下二等鍛冶以上ノ者ニシテ左ノ諸項ニ適合スル者ノ中ヨリ之ヲ選抜ス
一 身体強健、品行方正ナル者
二 銃砲工業ヲ修得セシムルニ適当ト認ムヘキ技能学力アル者
三 兵器工タランコトヲ志願シ卒業後一回以上再服役ヲ為スヘキコトヲ誓約スル者
第十九条 海軍機関術練習所ニ於テ教授スル上等機関兵曹及船匠師ハ海軍大臣之ヲ命ス
第二十条 機関術練習生卒業シタルトキハ之ニ機関術教員適任証書ヲ授与ス
第二十一条 機関工練習生卒業シタルトキハ機関工証状船匠工練習生卒業シタルトキハ船匠工証状兵器工練習生卒業シタルトキハ兵器工証状ヲ授与ス
各証状ハ試験ノ成績ニ依リ各二等ニ分ツ
第二十二条 機関工証状ヲ有スル下士卒ヲ機関工ト称シ船匠工証状ヲ有スル下士卒ヲ船匠工ト称シ兵器工証状ヲ有スル下士卒ヲ兵器工ト称ス
第二十三条 機関工証状船匠工証状兵器工証状若ハ機関術教員適任証書ヲ授与シタル者ニハ臂章ヲ附与ス
第二十四条乃至第二十六条ヲ削除ス
別表定員表中一等木工「一」ヲ「二」ニ一等機関兵「一」ヲ「三」ニ二等機関兵「一」ヲ「二」ニ小計「六十二人」ヲ「六十六人」ニ合計「七十五人」ヲ「七十九人」ニ改ム
附 則
従来ノ掌機工及掌缶工ハ本令施行ノ日ヨリ機関工トス