視学官及視学特別任用令
法令番号: 勅令第二百六十號
公布年月日: 明治32年6月15日
法令の形式: 勅令
朕視學官及視學特別任用令ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十二年六月十四日
內閣總理大臣 侯爵 山縣有朋
內務大臣 侯爵 西鄕從道
文部大臣 伯爵 樺山資紀
勅令第二百六十號
視學官及視學特別任用令
第一條 文部省視學官ハ左ノ資格ノ一ヲ有スル者ノ中ヨリ任用スルコトヲ得
一 二箇年以上文部省直轄學校ノ學校長又ハ奏任敎官ノ職ニ在ル者又ハ在リタル者
二 第二條第三號ニ該當スル者ニシテ一箇年以上道廳府縣視學官ノ職ニ在ル者又ハ在リタル者
第二條 道廳府縣視學官ハ左ノ資格ノ一ヲ有スル者ノ中ヨリ任用スルコトヲ得
一 文部省視學官ノ職ニ在ル者又ハ在リタル者
二 二箇年以上官立學校ノ學校長又ハ奏任敎官ノ職ニ在ル者又ハ在リタル者
三 三箇年以上師範學校長官立公立中學校長官立公立高等女學校長又ハ官立公立實業學校長ノ職ニ在ル者又ハ在リタル者
四 五箇年以上道廳府縣視學又ハ郡視學ノ職ニ在ル者又ハ在リタル者
五 五箇年以上敎育ニ關スル職務ニ從事シ現ニ判任官三級俸以上ノ俸給ヲ受クル者
第三條 道廳府縣視學及郡視學ハ左ノ資格ノ一ヲ有スル者ノ中ヨリ任用ス
一 三箇年以上師範學校官立公立中學校官立公立高等女學校又ハ官立公立實業學校ノ學校長敎諭又ハ助敎諭ノ職ニ在ル者又ハ在リタル者
二 小學校本科正敎員タル資格ヲ有シ三箇年以上官立公立學校ノ學校長ノ職ニ在ル者又ハ在リタル者
三 五箇年以上判任官トシテ敎育ニ關スル職務ニ從事シ又ハ從事シタル者
附 則
第四條 第二條ニ規定シタル在職年數ハ本令施行ノ際ニ限リ其ノ半數ニ減スルコトヲ得
第五條 本令施行ノ際現ニ地方視學ノ職ニ在ル者ハ道廳府縣視學ニ任用スルコトヲ得
第六條 本令中同號ニ規定シタル各職ノ在職年數ハ之ヲ通算ス
地方視學ノ在職年數ハ道廳府縣視學ノ在職年數ニ通算ス
朕視学官及視学特別任用令ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十二年六月十四日
内閣総理大臣 侯爵 山県有朋
内務大臣 侯爵 西郷従道
文部大臣 伯爵 樺山資紀
勅令第二百六十号
視学官及視学特別任用令
第一条 文部省視学官ハ左ノ資格ノ一ヲ有スル者ノ中ヨリ任用スルコトヲ得
一 二箇年以上文部省直轄学校ノ学校長又ハ奏任教官ノ職ニ在ル者又ハ在リタル者
二 第二条第三号ニ該当スル者ニシテ一箇年以上道庁府県視学官ノ職ニ在ル者又ハ在リタル者
第二条 道庁府県視学官ハ左ノ資格ノ一ヲ有スル者ノ中ヨリ任用スルコトヲ得
一 文部省視学官ノ職ニ在ル者又ハ在リタル者
二 二箇年以上官立学校ノ学校長又ハ奏任教官ノ職ニ在ル者又ハ在リタル者
三 三箇年以上師範学校長官立公立中学校長官立公立高等女学校長又ハ官立公立実業学校長ノ職ニ在ル者又ハ在リタル者
四 五箇年以上道庁府県視学又ハ郡視学ノ職ニ在ル者又ハ在リタル者
五 五箇年以上教育ニ関スル職務ニ従事シ現ニ判任官三級俸以上ノ俸給ヲ受クル者
第三条 道庁府県視学及郡視学ハ左ノ資格ノ一ヲ有スル者ノ中ヨリ任用ス
一 三箇年以上師範学校官立公立中学校官立公立高等女学校又ハ官立公立実業学校ノ学校長教諭又ハ助教諭ノ職ニ在ル者又ハ在リタル者
二 小学校本科正教員タル資格ヲ有シ三箇年以上官立公立学校ノ学校長ノ職ニ在ル者又ハ在リタル者
三 五箇年以上判任官トシテ教育ニ関スル職務ニ従事シ又ハ従事シタル者
附 則
第四条 第二条ニ規定シタル在職年数ハ本令施行ノ際ニ限リ其ノ半数ニ減スルコトヲ得
第五条 本令施行ノ際現ニ地方視学ノ職ニ在ル者ハ道庁府県視学ニ任用スルコトヲ得
第六条 本令中同号ニ規定シタル各職ノ在職年数ハ之ヲ通算ス
地方視学ノ在職年数ハ道庁府県視学ノ在職年数ニ通算ス