(府県立師範学校長俸給並公立学校職員退隠料及遺族扶助料法中改正法律)
法令番号: 法律第90号
公布年月日: 明治32年3月24日
法令の形式: 法律

提案理由 (AIによる要約)

明治23年法律第90号の改正案には4つの要点がある。第一に、小学校教員の俸給からの百分の一納金を廃止して優遇する。第二に、教育上重要な任務を担う舎監にも教員同様の退隠料の恩典を与える。第三に、教員から文官（地方視学など）への転任時に、これまで失われていた恩給の権利を維持し、勤務年数を通算できるようにする。第四に、実業学校令の発布に伴い、徒弟学校を法律第90号・91号の分類に加える必要が生じた。その他は法文の不備を補う技術的な改正である。

参照した発言:
第13回帝国議会 貴族院 本会議 第36号

審議経過

第13回帝国議会

貴族院
本会議 - 第36号
(明治32年2月28日)
本会議 - 第40号
(明治32年3月4日)
衆議院
本会議 - 第43号
(明治32年3月6日)
本会議 - 第45号
(明治32年3月8日)
朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル明治二十三年法律第九十一號中改正法律ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十二年三月二十三日
內閣總理大臣　侯爵　山縣有朋
文部大臣　伯爵　樺山資紀
法律第九十號
明治二十三年法律第九十一號中左ノ通改正ス
第二條第十二條第十四條第一項第十六條第一項第二項中「正敎員」ノ下ニ「舍監及書記」ヲ加フ
第五條本文中「第六條」ノ下「及」ヲ削リ「第十一條」ノ下ニ「及第十二條第一項」ヲ加ヘ同條ニ左ノ一項ヲ加フ
退隱料等ノ支給上ニ關スル在職年數ノ算定ニ關スル規則ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第六條　削除
第七條中第一項ヲ削リ第二項ヲ左ノ如ク改ム
退隱料ヲ受クル者左ノ事項ノ一ニ當ルトキハ其間退隱料ノ支給ヲ停止ス
一　公務ニ就キ退職現時ノ俸給額ト同額以上ノ給料ヲ受クルトキ
二　公權ヲ停止セラレタルトキ
第十條　在職滿一年以上ニシテ退職シタル府縣立師範學校及公立中學校ノ學校長正敎員舍監及書記ニハ退職現時ノ俸給半箇月分ヲ以テ在職年數ノ一箇年ニ當テ其年數ニ應スル金員ヲ一時給與ス但非職又ハ休職滿期ニ依リ退職シタル者ハ本職最終ノ俸給額ニ依リ之ヲ給與ス
第三條第四條又ハ第九條ニ依リ退隱料ヲ受クル者自己ノ便宜ニ依リ退職シタル者又ハ免職ニ處セラレ若クハ失職ニ該當シタル者ハ前項ノ限ニ在ラス
本條ノ退職給與金ヲ受ケタル者他日府縣立師範學校及公立中學校ノ學校長正敎員舍監及書記ニ再任シ爾後退職シタルトキハ第一項ノ在職年數ハ其再任ノ月ヨリ起算ス
本條ノ給與及之ニ關スル費用ハ退職者ノ退職ノ際勤務セシ學校所屬府縣郡市町村ノ負擔トス
第十六條ニ左ノ一項ヲ加フ
兼職ニ係ル加俸ニ對シテハ本條ノ納金ヲ要セス
第十八條　削除
第十九條　削除
附　則
此ノ法律ハ明治三十二年四月一日ヨリ施行ス
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル明治二十三年法律第九十一号中改正法律ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十二年三月二十三日
内閣総理大臣　侯爵　山県有朋
文部大臣　伯爵　樺山資紀
法律第九十号
明治二十三年法律第九十一号中左ノ通改正ス
第二条第十二条第十四条第一項第十六条第一項第二項中「正教員」ノ下ニ「舎監及書記」ヲ加フ
第五条本文中「第六条」ノ下「及」ヲ削リ「第十一条」ノ下ニ「及第十二条第一項」ヲ加ヘ同条ニ左ノ一項ヲ加フ
退隠料等ノ支給上ニ関スル在職年数ノ算定ニ関スル規則ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第六条　削除
第七条中第一項ヲ削リ第二項ヲ左ノ如ク改ム
退隠料ヲ受クル者左ノ事項ノ一ニ当ルトキハ其間退隠料ノ支給ヲ停止ス
一　公務ニ就キ退職現時ノ俸給額ト同額以上ノ給料ヲ受クルトキ
二　公権ヲ停止セラレタルトキ
第十条　在職満一年以上ニシテ退職シタル府県立師範学校及公立中学校ノ学校長正教員舎監及書記ニハ退職現時ノ俸給半箇月分ヲ以テ在職年数ノ一箇年ニ当テ其年数ニ応スル金員ヲ一時給与ス但非職又ハ休職満期ニ依リ退職シタル者ハ本職最終ノ俸給額ニ依リ之ヲ給与ス
第三条第四条又ハ第九条ニ依リ退隠料ヲ受クル者自己ノ便宜ニ依リ退職シタル者又ハ免職ニ処セラレ若クハ失職ニ該当シタル者ハ前項ノ限ニ在ラス
本条ノ退職給与金ヲ受ケタル者他日府県立師範学校及公立中学校ノ学校長正教員舎監及書記ニ再任シ爾後退職シタルトキハ第一項ノ在職年数ハ其再任ノ月ヨリ起算ス
本条ノ給与及之ニ関スル費用ハ退職者ノ退職ノ際勤務セシ学校所属府県郡市町村ノ負担トス
第十六条ニ左ノ一項ヲ加フ
兼職ニ係ル加俸ニ対シテハ本条ノ納金ヲ要セス
第十八条　削除
第十九条　削除
附　則
此ノ法律ハ明治三十二年四月一日ヨリ施行ス