(医薬用、工業用酒精ニ関スル法律)
法令番号: 法律第27号
公布年月日: 明治31年12月28日
法令の形式: 法律

提案理由 (AIによる要約)

関税定率法の改正により酒精の関税を引き上げる際、医薬用・工業用として使用される酒精への課税は本来の使用目的を妨げることになる。年間約1万5千石が医薬用・工業用に使用されており、これらについては政府の許可を得た場合に税金を下戻すことで、必要な輸入を妨げず、かつ酒精が濫用されて内国の酒類営業を妨害することを防止する。この一挙両得の目的で本法案を提出するものである。

参照した発言:
第13回帝国議会 衆議院 本会議 第4号

審議経過

第13回帝国議会

衆議院
(明治31年12月8日)
(明治31年12月22日)
貴族院
(明治31年12月23日)
(明治31年12月24日)
朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル醫藥用、工業用酒精ニ關スル法律ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十一年十二月二十七日
內閣總理大臣 侯爵 山縣有朋
大藏大臣 伯爵 松方正義
法律第二十七號
酒造稅法ニ依リ造石稅ヲ課セラレタル酒精又ハ從價二倍半若ハ之ヲ從量ニ換算シタル輸入稅ヲ課セラレタル酒精ヲ醫藥用ニ供スル者又ハ酒類製造ヲ除ク外工業用ニ供スル者ニシテ政府ノ承認ヲ得テ每囘一石以上ノ酒精ヲ使用スル者ハ其ノ造石稅ニ相當スル金額ノ下戾ヲ政府ニ請求スルコトヲ得
附 則
此ノ法律施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル医薬用、工業用酒精ニ関スル法律ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十一年十二月二十七日
内閣総理大臣 侯爵 山県有朋
大蔵大臣 伯爵 松方正義
法律第二十七号
酒造税法ニ依リ造石税ヲ課セラレタル酒精又ハ従価二倍半若ハ之ヲ従量ニ換算シタル輸入税ヲ課セラレタル酒精ヲ医薬用ニ供スル者又ハ酒類製造ヲ除ク外工業用ニ供スル者ニシテ政府ノ承認ヲ得テ毎回一石以上ノ酒精ヲ使用スル者ハ其ノ造石税ニ相当スル金額ノ下戻ヲ政府ニ請求スルコトヲ得
附 則
此ノ法律施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム