台湾陸軍補給廠条例
法令番号: 勅令第三百七號
公布年月日: 明治30年9月11日
法令の形式: 勅令
朕臺灣陸軍補給廠條例ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十年九月九日
陸軍大臣 子爵 高島鞆之助
勅令第三百七號
臺灣陸軍補給廠條例
第一條 臺灣陸軍補給廠ハ之ヲ臺北ニ置キ陸軍大臣ノ監督ニ屬シ在臺灣陸軍ニ要スル軍需品ノ供給及內地臺灣間竝臺灣海陸ノ運輸及輕便鐵道ノ事ヲ掌ル所トス
第二條 補給廠ニ左ノ職員ヲ置ク
廠長 少將若クハ大佐
部長
大中佐
一二等監督
支部長
中少佐大尉
一等軍吏
副官 大中尉
部員 士官
第三條 補給廠ニ運輸倉庫ノ二部ヲ置キ運輸部ハ運輸事項倉庫部ハ軍需品兵器彈藥、馬匹、衞生材料ヲ除クノ供給事項ヲ掌ル
第四條 運輸部及倉庫部ノ支部ヲ宇品、基隆、臺中及臺南ニ置ク但陸軍大臣ハ必要ニ依リ其位置ヲ變更シ若クハ之ヲ閉鎖スルコトヲ得
第五條 廠長ハ必要ノ地ニ支部出張所及停車場ヲ置クコトヲ得
第六條 支部及支部出張所及停車場ハ所在ノ地名ヲ附シ陸軍運輸部(倉庫部)某地支部若クハ某地出張所又ハ某地停車場ト稱ス
第七條 患者還送竝收容ノ爲メ運輸部基隆支部ノ下ニ病院船ヲ宇品支部ノ下ニ患者集合所ヲ置ク
第八條 廠長ハ陸軍大臣ニ隸シ廠務ヲ總理シ管掌ノ事務ニ於テハ其責ニ任ス
第九條 廠長ハ臺灣總督ト連絡ヲ保チ相互ノ計畫ニ就キ齟齬ナカラシムルヲ要ス但事變ニ際シ必要ノ場合ニアリテハ業務ニ關シ同總督ノ命ヲ受クルモノトス
第十條 部長、支部長ハ廠長又ハ部長ノ命ヲ受ケ各其部務ヲ掌理ス
第十一條 副官ハ庶務ニ任シ又本廠ノ會計經理ヲ管知ス
第十二條 部員ハ其長ノ命ヲ受ケ部務ヲ分掌ス
第十三條 第二條職員ノ外下士若クハ判任文官ヲ置ク
第十四條 補給廠業務ノ區域ハ補給廠長臺灣總督ニ禀議シ之ヲ定ム
附 則
第十五條 當分ノ內在威海衞竝在朝鮮國諸部隊ニ要スル軍需品ノ海上輸送ハ臺灣陸軍補給廠ニ於テ之ヲ掌ル
第十六條 輕便鐵道增設中ハ補給廠ニ所要ノ將校同相當官以下ヲ增員シ廠長ノ指揮監督ニ屬ス
第十七條 本條例ハ明治三十年十一月一日ヨリ施行ス
第十八條 明治三十年勅令第十九號臺灣陸軍糧餉部條例ハ本條例施行ノ日ヨリ廢止ス
朕台湾陸軍補給廠条例ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十年九月九日
陸軍大臣 子爵 高島鞆之助
勅令第三百七号
台湾陸軍補給廠条例
第一条 台湾陸軍補給廠ハ之ヲ台北ニ置キ陸軍大臣ノ監督ニ属シ在台湾陸軍ニ要スル軍需品ノ供給及内地台湾間並台湾海陸ノ運輸及軽便鉄道ノ事ヲ掌ル所トス
第二条 補給廠ニ左ノ職員ヲ置ク
廠長 少将若クハ大佐
部長
大中佐
一二等監督
支部長
中少佐大尉
一等軍吏
副官 大中尉
部員 士官
第三条 補給廠ニ運輸倉庫ノ二部ヲ置キ運輸部ハ運輸事項倉庫部ハ軍需品兵器弾薬、馬匹、衛生材料ヲ除クノ供給事項ヲ掌ル
第四条 運輸部及倉庫部ノ支部ヲ宇品、基隆、台中及台南ニ置ク但陸軍大臣ハ必要ニ依リ其位置ヲ変更シ若クハ之ヲ閉鎖スルコトヲ得
第五条 廠長ハ必要ノ地ニ支部出張所及停車場ヲ置クコトヲ得
第六条 支部及支部出張所及停車場ハ所在ノ地名ヲ附シ陸軍運輸部(倉庫部)某地支部若クハ某地出張所又ハ某地停車場ト称ス
第七条 患者還送並収容ノ為メ運輸部基隆支部ノ下ニ病院船ヲ宇品支部ノ下ニ患者集合所ヲ置ク
第八条 廠長ハ陸軍大臣ニ隷シ廠務ヲ総理シ管掌ノ事務ニ於テハ其責ニ任ス
第九条 廠長ハ台湾総督ト連絡ヲ保チ相互ノ計画ニ就キ齟齬ナカラシムルヲ要ス但事変ニ際シ必要ノ場合ニアリテハ業務ニ関シ同総督ノ命ヲ受クルモノトス
第十条 部長、支部長ハ廠長又ハ部長ノ命ヲ受ケ各其部務ヲ掌理ス
第十一条 副官ハ庶務ニ任シ又本廠ノ会計経理ヲ管知ス
第十二条 部員ハ其長ノ命ヲ受ケ部務ヲ分掌ス
第十三条 第二条職員ノ外下士若クハ判任文官ヲ置ク
第十四条 補給廠業務ノ区域ハ補給廠長台湾総督ニ禀議シ之ヲ定ム
附 則
第十五条 当分ノ内在威海衛並在朝鮮国諸部隊ニ要スル軍需品ノ海上輸送ハ台湾陸軍補給廠ニ於テ之ヲ掌ル
第十六条 軽便鉄道増設中ハ補給廠ニ所要ノ将校同相当官以下ヲ増員シ廠長ノ指揮監督ニ属ス
第十七条 本条例ハ明治三十年十一月一日ヨリ施行ス
第十八条 明治三十年勅令第十九号台湾陸軍糧餉部条例ハ本条例施行ノ日ヨリ廃止ス