北海道は広大な未開地であり、その開発と防衛のために鉄道敷設が最重要である。政府は第八議会で北海道鉄道に関する方針を示したが、実施計画が具体化されていない。また北海道は官民から冷遇され、道庁の権限も弱く、自治制も整備されていない。そこで、北海道の鉄道敷設を確実に進めるため、法的根拠となる北海道鉄道敷設法の制定が必要である。内地の鉄道敷設法とは異なり、北海道では路線間の競合も少なく、主要拠点を結ぶ基本計画を法制化することが望ましい。
参照した発言: 第9回帝国議会 貴族院 本会議 第19号