(公使館領事館費用条例中改正追加ノ件)
法令番号: 勅令第二十六號
公布年月日: 明治28年3月30日
法令の形式: 勅令
朕公使館領事館費用條例中改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十八年三月二十七日
外務大臣 子爵 陸奧宗光
勅令第二十六號
明治二十六年勅令第百七十一號公使館領事館費用條例中左ノ通改正ス
第七條 外交官領事官公使館書記生及領事館書記生兼任國若クハ兼任地駐在中ハ本任所ノ在勤俸ヲ給ス但本任所ニ於テ不在中代理者ヲ命シ之ニ其ノ代理ニ對スル在勤俸ヲ給スルトキハ事務引繼ヲ爲シタル日ヨリ代理者ニ給スル在勤俸ノ全額ヲ控除シタル殘額ヲ給ス
兼任國若クハ兼任地駐在中ハ到着ノ翌日ヨリ出發ノ前日マテ其ノ日數ニ應シ左ノ割合ニ依リ在勤俸ヲ增給ス
甲額 乙額
特命全權公使 十八圓 十五圓
辨理公使 十五圓 十二圓
代理公使 十二圓 十圓
公使館一等書記官
總領事
十圓 八圓
公使館二等書記官
一等領事
二等領事
九圓 七圓
公使館三等書記官
外交官補
領事官補
八圓 六圓
公使館書記生
領事館書記生
六圓 四圓
前項ノ增給ハ歐米濠洲布哇ニ於テハ甲額ヲ其ノ他ノ諸國ニ於テハ乙額ヲ給ス
兼任國若クハ兼任地ニ於テ代理ヲ命セラレタル場合ニ於テハ第十四條ニ依リ兼任所ノ代理ニ對スル在勤俸ヲ給シ本任所ノ在勤俸竝本條第二項ノ增給ヲ給セス
第八條第二項ノ次ニ左ノ一項ヲ加フ
第六條ノ增給ヲ受クル者轉官、轉勤又ハ歸朝ヲ命セラレタル場合ニ於テ已ヲ得サル事故ノ爲メ外務大臣ノ許可ヲ得テ其ノ妻ヲ舊任地若クハ任地ニ殘置クトキハ其ノ事故ノ存スル間從前ノ通增給ヲ給スルコトヲ得但其ノ地ノ在勤俸支給ヲ止メタル日ヨリ起算シテ百八十日ヲ超ルコトヲ得ス
第十條中「第四」ノ下ニ「第五」ヲ加ヘ「公使館二等書記官」ノ下「及一等領事」ヲ「一等領事及二等領事」ニ改ム
第十一條第二項ノ次ニ左ノ一項ヲ加フ
前項ノ場合ニ於テ第六條ノ增給ハ死亡ノ日ヨリ四週間以內ヲ限リ其ノ妻舊任地出發ノ前日マテ從前ノ通之ヲ給スルコトヲ得其ノ已ムヲ得サル事故ノ爲メ四週間以內ニ出發スルコト能ハス特ニ外務大臣ノ許可ヲ得タル者ニハ死亡ノ日ヨリ百八十日ヲ限リ其ノ事故ノ存スル間仍其ノ增給ヲ給スルコトヲ得
第十二條中第四ヲ左ノ通改メ其ノ次ニ第五ヲ加フ
四 本條第一第二第三ノ場合ニ於テ其ノ妻ヲ同伴スルトキハ更ニ在勤俸年額十分ノ一其ノ妻ヲ呼寄スルトキ及歸朝セシムルトキ亦同シ但後段ノ場合ニ於テ同一任地ニ係ルトキハ往返各一囘ヲ限ル
五 第八條第三項及第十一條第三項ノ場合ニ於テ其ノ妻歸朝スルトキハ從前ノ在勤俸年額十分ノ一
第十三條中第二項「給スルコトヲ得」ノ下ニ「第十二條第四第五ノ場合ニ於テ其ノ妻死亡シタルトキ亦同シ」ヲ加フ
第二十二條中第二第三ヲ左ノ通改ム
二 同伴セサルモ任地ヘ往返スルトキ但第十二條第五ノ場合ヲ除クノ外同一任地ニ係ルトキ往返各一囘限リトス
三 兼任國若クハ兼任地ヘ出張スル場合ニ於テ同伴スルトキ但特命全權公使、辨理公使、代理公使ヲ除クノ外ハ特ニ外務大臣ノ許可ヲ得タルトキニ限ル
第二十六條中「兼任國」ノ下ニ「若クハ兼任地」ヲ加ヘ「在勤俸ヲ」ノ下「增」ヲ削除ス
第二十八條第一項中「其ノ妻」ノ下「又ハ從者」ヲ削除ス
別表第一號及第二號ヲ別表ノ通改ム
附 則
本令ハ明治二十八年四月一日ヨリ施行ス
【表】
【表】
朕公使館領事館費用条例中改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十八年三月二十七日
外務大臣 子爵 陸奥宗光
勅令第二十六号
明治二十六年勅令第百七十一号公使館領事館費用条例中左ノ通改正ス
第七条 外交官領事官公使館書記生及領事館書記生兼任国若クハ兼任地駐在中ハ本任所ノ在勤俸ヲ給ス但本任所ニ於テ不在中代理者ヲ命シ之ニ其ノ代理ニ対スル在勤俸ヲ給スルトキハ事務引継ヲ為シタル日ヨリ代理者ニ給スル在勤俸ノ全額ヲ控除シタル残額ヲ給ス
兼任国若クハ兼任地駐在中ハ到着ノ翌日ヨリ出発ノ前日マテ其ノ日数ニ応シ左ノ割合ニ依リ在勤俸ヲ増給ス
甲額 乙額
特命全権公使 十八円 十五円
弁理公使 十五円 十二円
代理公使 十二円 十円
公使館一等書記官
総領事
十円 八円
公使館二等書記官
一等領事
二等領事
九円 七円
公使館三等書記官
外交官補
領事官補
八円 六円
公使館書記生
領事館書記生
六円 四円
前項ノ増給ハ欧米濠洲布哇ニ於テハ甲額ヲ其ノ他ノ諸国ニ於テハ乙額ヲ給ス
兼任国若クハ兼任地ニ於テ代理ヲ命セラレタル場合ニ於テハ第十四条ニ依リ兼任所ノ代理ニ対スル在勤俸ヲ給シ本任所ノ在勤俸並本条第二項ノ増給ヲ給セス
第八条第二項ノ次ニ左ノ一項ヲ加フ
第六条ノ増給ヲ受クル者転官、転勤又ハ帰朝ヲ命セラレタル場合ニ於テ已ヲ得サル事故ノ為メ外務大臣ノ許可ヲ得テ其ノ妻ヲ旧任地若クハ任地ニ残置クトキハ其ノ事故ノ存スル間従前ノ通増給ヲ給スルコトヲ得但其ノ地ノ在勤俸支給ヲ止メタル日ヨリ起算シテ百八十日ヲ超ルコトヲ得ス
第十条中「第四」ノ下ニ「第五」ヲ加ヘ「公使館二等書記官」ノ下「及一等領事」ヲ「一等領事及二等領事」ニ改ム
第十一条第二項ノ次ニ左ノ一項ヲ加フ
前項ノ場合ニ於テ第六条ノ増給ハ死亡ノ日ヨリ四週間以内ヲ限リ其ノ妻旧任地出発ノ前日マテ従前ノ通之ヲ給スルコトヲ得其ノ已ムヲ得サル事故ノ為メ四週間以内ニ出発スルコト能ハス特ニ外務大臣ノ許可ヲ得タル者ニハ死亡ノ日ヨリ百八十日ヲ限リ其ノ事故ノ存スル間仍其ノ増給ヲ給スルコトヲ得
第十二条中第四ヲ左ノ通改メ其ノ次ニ第五ヲ加フ
四 本条第一第二第三ノ場合ニ於テ其ノ妻ヲ同伴スルトキハ更ニ在勤俸年額十分ノ一其ノ妻ヲ呼寄スルトキ及帰朝セシムルトキ亦同シ但後段ノ場合ニ於テ同一任地ニ係ルトキハ往返各一回ヲ限ル
五 第八条第三項及第十一条第三項ノ場合ニ於テ其ノ妻帰朝スルトキハ従前ノ在勤俸年額十分ノ一
第十三条中第二項「給スルコトヲ得」ノ下ニ「第十二条第四第五ノ場合ニ於テ其ノ妻死亡シタルトキ亦同シ」ヲ加フ
第二十二条中第二第三ヲ左ノ通改ム
二 同伴セサルモ任地ヘ往返スルトキ但第十二条第五ノ場合ヲ除クノ外同一任地ニ係ルトキ往返各一回限リトス
三 兼任国若クハ兼任地ヘ出張スル場合ニ於テ同伴スルトキ但特命全権公使、弁理公使、代理公使ヲ除クノ外ハ特ニ外務大臣ノ許可ヲ得タルトキニ限ル
第二十六条中「兼任国」ノ下ニ「若クハ兼任地」ヲ加ヘ「在勤俸ヲ」ノ下「増」ヲ削除ス
第二十八条第一項中「其ノ妻」ノ下「又ハ従者」ヲ削除ス
別表第一号及第二号ヲ別表ノ通改ム
附 則
本令ハ明治二十八年四月一日ヨリ施行ス
【表】
【表】