第一條 外交官及領事官試驗ハ須要ニ應シ外務省ニ於テ外交官及領事官試驗委員之ヲ行フ
第二條 外交官及領事官試驗ヲ行フヘキ期日ハ豫メ官報ヲ以テ之ヲ公吿ス
第三條 年齡滿二十年以上ノ男子ニシテ左ノ諸項ノ一ニ該當セサル者ハ外交官及領事官試驗ヲ受クルコトヲ得
一 重罪ヲ犯シタル者但國事犯ニシテ復權シタル者ハ此ノ限ニアラス
三 破產若クハ家資分散ノ宣吿ヲ受ケ復權セサル者又ハ身代限ノ處分ヲ受ケ債務ノ辨償ヲ終ヘサル者
第四條 外交官及領事官試驗ヲ受ケント欲スル者ハ其ノ出願書ニ履歷書及論文竝ニ之ヲ英文、佛文又ハ獨逸文ニ飜譯シタルモノヲ添ヘ之ヲ試驗委員ニ差出スヘシ
第五條 外交官及領事官試驗ハ前條ノ履歷書及論文竝ニ其ノ譯文ニ就キ試驗ヲ受クルニ足ルヘキ者ト試驗委員ニ於テ認メタル者ヲ召集シテ之ヲ行フ
第六條 外交官及領事官試驗ヲ分チテ第一次試驗及第二次試驗トス第一次試驗ニ合格シタル者ニアラサレハ第二次試驗ヲ受クルコトヲ得ス
第七條 第一次試驗ハ左ノ科目ヲ用井テ之ヲ行ヒ仍體格ヲ檢査ス
以上ノ科目ハ受驗者ヲシテ其ノ中ニ就キ豫メ一科目ヲ選擇セシメ之ヲ試驗ス
第九條 第二次試驗ハ分チテ筆記試驗及口述試驗トス筆記試驗ニ合格シタル者ニアラサレハ口述試驗ヲ受クルコトヲ得ス
第十條 出願人ノ願ニ依リ英語、佛語又ハ獨逸語ノ外仍他ノ外國語ヲ試驗スルコトアルヘシ
前項ノ試驗ヲ受ケント欲スル者ハ其ノ旨豫メ出願書ニ記載スヘシ
第十一條 外交官及領事官試驗ヲ出願スル者ニハ手數料トシテ金十圓ヲ納メシム
第十二條 不正ノ方法ニ因リ試驗ヲ受ケント企テタル者及試驗ニ關スル規程ニ違背シタル者ハ其ノ期ノ試驗ヲ受クルコトヲ得ス試驗合格ノ後是等ノ事實發覺シタルトキハ其ノ合格ヲ無效トス
第十三條 試驗合格者ヲ定ムル方法ハ試驗委員ノ議定スル所ニ依ル
試驗合格ノ有效期限ハ合格後外交官又ハ領事官ニ任用セラレタル者ヲ除ク外一箇月間トス
第十四條 外交官及領事官試驗ニ關スル細則ハ外務大臣之ヲ定ム