現行の徴兵令では、就学中の者に対する徴兵猶予期限が26歳までとなっているが、外国語習得に多くの時間を要する日本の教育事情により、特に帝国大学では26歳までに卒業できない学生が多数存在している。現在、帝国大学の在学生580人中211人が26歳までに卒業できない見込みであり、学業半ばで兵役に就かねばならない状況にある。また高等中学校でも同様の問題が生じている。このため、学術の進歩を妨げないよう、徴兵猶予期限を2年延長することを提案する。これは兵役免除ではなく単なる猶予期間の延長であり、陸軍省からも特段の異議は出ていない。
参照した発言:
第4回帝国議会 貴族院 本会議 第27号