北海道集治監官制
法令番号: 勅令第百八號
公布年月日: 明治24年7月27日
法令の形式: 勅令
朕北海道集治監官制ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十四年七月二十四日
內閣總理大臣 伯爵 松方正義
內務大臣 子爵 品川彌二郞
勅令第百八號
北海道集治監官制
第一條 北海道集治監ニ左ノ職員ヲ置ク
典獄
分監長
書記
看守長
監獄醫
第二條 典獄一人奏任トス北海道廳長官ノ指揮監督ヲ承ケ監獄ノ事務ヲ掌理ス
第三條 典獄ハ所屬ノ官吏ヲ監督シ判任官以上ノ進退ハ北海道廳長官ニ具狀シ看守以下ハ之ヲ專行ス
第四條 典獄ハ臨時ノ須要ニ依リ判任官以下俸給豫算定額內ニ於テ雇員ヲ使用スルコトヲ得
第五條 典獄ハ北海道集治監豫算定額內ニ於テ判任官以下特別ノ勤勞アルモノヲ賞與スルコトヲ得其判任官ニ係ルモノハ北海道廳長官ニ具狀シ看守以下ニ係ルモノハ之ヲ專行ス
第六條 典獄ハ法律命令ノ定ムル所ニ從ヒ所屬官吏ヲ懲戒ス其判任官以上ニ係ルモノハ北海道廳長官ニ具狀シ看守以下ハ之ヲ專行ス
第七條 分監長三人奏任トス各分監ノ長トナリ典獄ノ指揮監督ヲ承ケ分監ノ事務ヲ掌理ス
本監及分監ノ廢設竝其位置ハ內務大臣之ヲ定ム
第八條 典獄事故アルトキハ上席分監長北海道廳長官ノ命ヲ承ケ其事務ヲ代理ス
第九條 書記ハ判任トス本監及分監ニ分屬シ典獄又ハ分監長ノ命ヲ承ケ庶務ニ從事ス
第十條 看守長ハ判任トス本監及分監ニ分屬シ典獄又ハ分監長ノ命ヲ承ケ監獄ノ戒護ヲ掌リ看守ヲ指揮監督ス
第十一條 監獄醫ハ判任トス本監及分監ニ分屬シ典獄又ハ分監長ノ命ヲ承ケ監獄ニ係ル醫務ニ從事ス
第十二條 書記ハ三十一人看守長ハ六十一人監獄醫ハ八人ヲ以テ定員トス
第十三條 看守ニ係ル規程ハ別ニ定ムル所ニ依ル
第十四條 事務ノ分課竝處務ノ規定ハ北海道廳長官之ヲ定ム
第十五條 監獄職員ノ外敎誨師六人以下ヲ置ク判任ノ待遇トス
附 則
第十六條 本令ハ明治二十四年八月十六日ヨリ施行ス
朕北海道集治監官制ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十四年七月二十四日
内閣総理大臣 伯爵 松方正義
内務大臣 子爵 品川弥二郎
勅令第百八号
北海道集治監官制
第一条 北海道集治監ニ左ノ職員ヲ置ク
典獄
分監長
書記
看守長
監獄医
第二条 典獄一人奏任トス北海道庁長官ノ指揮監督ヲ承ケ監獄ノ事務ヲ掌理ス
第三条 典獄ハ所属ノ官吏ヲ監督シ判任官以上ノ進退ハ北海道庁長官ニ具状シ看守以下ハ之ヲ専行ス
第四条 典獄ハ臨時ノ須要ニ依リ判任官以下俸給予算定額内ニ於テ雇員ヲ使用スルコトヲ得
第五条 典獄ハ北海道集治監予算定額内ニ於テ判任官以下特別ノ勤労アルモノヲ賞与スルコトヲ得其判任官ニ係ルモノハ北海道庁長官ニ具状シ看守以下ニ係ルモノハ之ヲ専行ス
第六条 典獄ハ法律命令ノ定ムル所ニ従ヒ所属官吏ヲ懲戒ス其判任官以上ニ係ルモノハ北海道庁長官ニ具状シ看守以下ハ之ヲ専行ス
第七条 分監長三人奏任トス各分監ノ長トナリ典獄ノ指揮監督ヲ承ケ分監ノ事務ヲ掌理ス
本監及分監ノ廃設並其位置ハ内務大臣之ヲ定ム
第八条 典獄事故アルトキハ上席分監長北海道庁長官ノ命ヲ承ケ其事務ヲ代理ス
第九条 書記ハ判任トス本監及分監ニ分属シ典獄又ハ分監長ノ命ヲ承ケ庶務ニ従事ス
第十条 看守長ハ判任トス本監及分監ニ分属シ典獄又ハ分監長ノ命ヲ承ケ監獄ノ戒護ヲ掌リ看守ヲ指揮監督ス
第十一条 監獄医ハ判任トス本監及分監ニ分属シ典獄又ハ分監長ノ命ヲ承ケ監獄ニ係ル医務ニ従事ス
第十二条 書記ハ三十一人看守長ハ六十一人監獄医ハ八人ヲ以テ定員トス
第十三条 看守ニ係ル規程ハ別ニ定ムル所ニ依ル
第十四条 事務ノ分課並処務ノ規定ハ北海道庁長官之ヲ定ム
第十五条 監獄職員ノ外教誨師六人以下ヲ置ク判任ノ待遇トス
附 則
第十六条 本令ハ明治二十四年八月十六日ヨリ施行ス