第二條 勅任官中親任式ヲ以テ任スル官ノ辭令書ハ親署ノ後御璽ヲ鈐シ內閣總理大臣又ハ首座ノ大臣之ニ副署ス
第三條 親任式ヲ以テ任スル官ヲ除クノ外勅任官ノ辭令書ハ御璽ヲ鈐シ內閣總理大臣之ヲ奉行ス
第四條 奏任官ノ辭令書ハ其內閣ニ屬スルモノハ內閣ノ印ヲ鈐シ內閣總理大臣之ヲ宣行シ其各省ニ屬スルモノハ省印ヲ鈐シ主任大臣之ヲ宣行ス
第五條 勅任奏任文官ノ年俸ハ別ニ定ムルモノヽ外左ノ如シ
第六條 年俸ニ等級アル者ハ主任大臣別表ニ依リ之ヲ給ス
第八條 局長ハ奏任官ニ在ルコト五年以上ニアラサレハ之ニ任スルコトヲ得ス
第九條 高等文官滿七年以上同一ノ職ヲ奉シ功績顯著ナル者ハ內閣總理大臣ノ上奏ニ依リ特ニ現俸八分ノ一以內ヲ增給スルコトヲ得同職中俸給ニ等級アルモノハ其最上級ニ達シタル日ヨリ起算ス
判事ハ大審院長檢事ハ檢事總長ニ補セラレタル日ヲ以テ最上級ニ達シタルモノトス
第十條 奏任官他ノ官廳ニ涉ルノ兼官ハ兼ヌル所ノ俸給三分ノ一以內ヲ給スルコトヲ得
第十一條 官ニ在リテ死亡シタル者ハ年俸三分ノ一ヲ其遺族ニ給ス非職者ニ於テモ亦同シ
第十二條 高等文官ノ年俸ハ之ヲ四分シ二月五月八月十一月ノ四期ニ於テ之ヲ給ス
第十三條 俸給ハ新任增俸減俸トモ總テ發令ノ翌日ヨリ計算ス
第十四條 非職廢官退官及死亡ノトキハ年俸ヲ月割計算トシテ當月分ノ全額ヲ給ス
第十五條 非職廢官退官者事務引繼殘務調理ノ爲特ニ命ヲ承ケ公務ニ從事スルトキハ其間尙從前ノ年俸ヲ給ス
第十六條 病氣ノ爲執務セサルコト九十日ヲ踰ユルモノハ俸給ノ半額ヲ減ス但公務ノ爲傷痍ヲ受ケ又ハ疾病ニ罹ルモノ及優恩ニ由リ賜暇休養スルモノハ此限ニアラス
第十七條 前條ノ外私事ノ故障ニ由リ執務セサルコト三十日ヲ踰ユルモノハ俸給ノ半額ヲ減ス
第十八條 他ノ高等官俸給令ニ於テ別ニ規定ナキモノハ總テ本令ノ規定ニ依ル
第十九條 俸給支給ニ關スル細則ハ大藏大臣省令ヲ以テ之ヲ定ム