第一條 蹄鐵工ハ農商務大臣ヨリ蹄鐵工免狀ヲ受ケタル者ニ限ル
蹄鐵工トハ他人ノ依賴ニ應シ蹄鐵ヲ裝シ又ハ蹄ヲ剪ルヲ以テ其ノ業ト爲ス者ヲ謂フ
第三條 第二條ノ資格ヲ有スル者ニシテ蹄鐵工免狀ヲ受ケント欲スルトキハ試驗及第證書又ハ卒業證書若クハ獸醫開業免狀ノ寫ヲ添ヘ地方廳ヲ經由シテ農商務大臣ニ出願スヘシ
第四條 蹄鐵工免狀ヲ受ケタル者ノ氏名本籍ハ農商務省ノ蹄鐵工籍ニ登錄シ之ヲ公吿スヘシ
第五條 蹄鐵工廢業シタルトキハ本人ヨリ死亡シタルトキハ其ノ遺族又ハ親戚ヨリ三十日以內ニ地方廳ヲ經由シテ其ノ免狀ヲ農商務省ニ返納スヘシ
第六條 蹄鐵工免狀ヲ受クル者ハ其ノ免狀下付ノトキ手數料トシテ金壹圓ヲ納ムヘシ
第七條 蹄鐵工免狀ヲ毀損亡失シ若クハ氏名本籍ヲ變換シタルトキハ其ノ事由ヲ記シ地方廳ヲ經由シテ免狀ノ書換ヲ農商務大臣ニ出願スヘシ
書換ノ免狀ヲ受クル者ハ免狀下付ノトキ手數料トシテ金五拾錢ヲ納ムヘシ
第八條 蹄鐵工ハ正當ノ事由ナクシテ其ノ業ニ關シ他人ノ依賴ヲ拒ムコトヲ得ス
第九條 免狀ヲ受ケスシテ蹄鐵工ノ業ヲ爲シタル者ハ二圓以上二十五圓以下ノ罰金ニ處ス
第十條 第八條ヲ犯シタル者ハ一圓以上一圓九十五錢以下ノ科料ニ處ス